特典付き
宇野ユキアキ先生のこちらのシリーズ、
ずっと気になっていたのに拝読しておらず、
新刊(2巻)発売を機に手に取ってみました。
おおお、これからどうするどうなるの…!?
と、ミステリー好きにはたまらずワクワクする展開です。
(あと個人的に長髪攻め大好きなので、萌えツボをぎゅぎゅっと
押されました)
中華風のファンタジー×ミステリー、師弟関係で幼馴染で
敵対関係(?たぶんこの辺は攻めの父の誤解)の二人の再会BL。
再会した際、申鳳(しんほう・攻め)が
”50年ぶり”と言っているので、ちょっと普通の人間世界とは
違う世界観のお話なのかな..
ちょっと自分の中で最後まで解せなかったのは、
宵家の者を皆殺しにした申鳳の気持ちと、
50年後に再会してそんなに怒った様子も見せない宵星の心のうちです。
父親が「宵家の仕業だ」と断じた妻の殺害事件を
”違う”と感じながらも、「証拠がある」と言われて
自分が全て殺害を引き受け、宵星(しょうせい・受け)だけを
逃がしたー
ということなのですが、いくら大好きな宵星だけは
逃したといっても、自らの手で一族皆殺しにしたって
酷すぎる、と思うのですが、、
で、「赦した」と語る宵星、心広すぎ、、
うそーーー!?と思ってしまうのですが、、
この50年前の宵家皆殺し事件も、
実は申鳳の手によるものではない…とか、
そういった事情があるのかな。。?
(なんとなくですが、本当に申鳳が手にかけていそう)
と、なんだかちょっとこの因縁の関係の割に、
再会後さらっと仲良くなっている感じが
解せないなあ…と思うところでした;
申鳳の兄・申凌(しんりょう)の腹の内が見えず、
なんだかきな臭い香りがしてきた後半〜終盤。
申鳳父の暗殺の真相、そして50年前の申鳳母の暗殺についてなど、
続く2巻で解き明かされるのかー
そして申鳳の想いには鈍感な強気美人受け・宵星との
ラブ面はどう進行していくのか。
ワクワクしながら、続刊に進みたいと思います☺︎
★修正:なし(キス描写のみ)
面白かった~!
中華の香りを色濃く匂わせる世界観を舞台に
異能を受け継ぐ一族たちに纏わるファンタジー設定、
すぐにわかりそうで意外と難しい殺人事件の謎解き、
憎しみを抱えながらも惹かれあってしまう二人のラブ…と
これでもかという程に魅力的な要素が詰め込まれ、読み応え満載でした!
申家の五男の申鳳はある出来事から出奔していましたが、
父親が何者かに殺されたことを知り、生家に戻ることに。
時を同じくして、薬屋を営む宵星は一族の仇である申家の当主の暗殺と、
その容疑が自分にかけられていることを知り、申家に赴きます。
かつては師弟のように、兄弟のように慕い合っていた二人ですが、
父親の命により宵星の一族を滅ぼしてしまった申鳳。
事件をきっかけに決裂した申鳳と宵星は50年ぶりに再会を果たすのでした。
互いを特別に想い合っていた当人たちとは裏腹に
両家の争いに巻き込まれてしまった申鳳と宵星の関係は
さながらロミジュリのようで切なさに胸が締め付けられます。
50年もの時を経ての再会とは言えど、二人は仇と被害者。
弟のように慈しんだ申鳳に裏切られた宵星の傷も、
愛する人の家族を手にかけてしまった申鳳の罪悪感も、
そう簡単に拭い去れるようなものではありません。
当然の如く再会からしばらくはギスギスしていた二人ですが、
申鳳の父の不審死の謎を解き明かすという共通の目的を通じて、
昔のように絆を取り戻してゆきます。
二人の実年齢は今のところ明らかにされていませんが、
“50年ぶりの再会”にもかかわらず二人の容姿が
どう見ても若者にしか見えないことから長命の一族なのでしょうか。
そして、年齢差も。
申鳳がまだあどけない子供の頃に宵星は既に成人していたことから
それなりに年齢差はあると思われます。
が、だからこその旨味もあるわけで。
昔は小型犬のように「宵星に勝つ」と纏わりつき甘やかされていた申鳳ですが、
現在ではすっかり宵星を追い抜き体格差は逆転し、精悍な青年に成長を遂げ…
“かわいい”から“かっこいい”のギャップがツボすぎるのです!
けれど、中身の方はちっとも変わらず未だに宵星大好きで、
時を経ても揺らぐことのない一途さに執着と愛を感じました。
対する宵星も仇である申鳳を憎み、冷たく突き放しながらも
心の底に根付いた申鳳への愛おしさは消し去れませんでした。
最終的に「赦す」とまで発言しており、家族を殺されても
憎み切れなかった申鳳の存在の大きさを感じました。
ただ、宵星に対して恋愛感情がダダ漏れな申鳳とは違い、
宵星の申鳳に向ける感情は弟の域を脱していないような気もします。
想い溢れた申鳳からキスをされたときにも
寝ぼけていたんだろうの一言で済ましてしまったり、
今のところ全く意識されていない申鳳が不憫でした(笑)
本作の連載は続いており、まだ完結していません。
現状では父親を暗殺した犯人探しが物語のメインを占めており、
恋愛面はややのんびりな印象ですが、徐々に真相に近づきつつある謎解きも
じわじわと芽生えつつあるラブも、今から次巻が待ち遠しくてたまりません。
中華のような、どことなくアジアの香りが漂うファンタジー作品。
同作者の「星を掴まえる」が好みだったので、いったいどんなファンタジー作になるのだろうと期待値大の状態で手に取りました。
今後面白くなりそうな予感は確かにするのだけれど、こちらだけではまだなんとも…というのが読後の印象です。
過去に親しい間柄だった幼馴染2人が、家同士のいざこざに巻き込まれて離れ、胸に複雑な想いを抱きながら長い月日を経て再会をする。
てっきり恋愛面メインの切ない再会ものになるのかと思いきや、年下から年上への淡い気持ちあり、謎解き要素ありの先が気になるお話でしたね。
ただ、なんというのだろうか。
読み進めながら、なるほどそういうことなのかと把握をするタイプのお話は決して嫌いではないのです。
しかしながら、2人の年の差や世界設定の基本の部分の説明があまりされておらず、ちょっとこれは初見では入り込みにくいかもしれないなと惜しいです。
なんとなく世界観と家同士の関係性を把握するまで、読んでいて少しつっかえるところがありました。
とはいえ、主人公・申鳳の父の死に関わったのは誰なのか?
調べれば調べるほどきな臭そうな事件の謎を解明すべく、まだぎこちなさが残る中で共に行動する2人の姿と共に、断片的に過去が語られていく構成はおもしろかったです。
思っていたよりも関わっている人間が多く、複雑さを増していく事件の真実も、申鳳と宵星の一筋縄ではいかなさそうな恋の行方も楽しみ。このまま最後まで追いかけたいです。
師弟×幼馴染×年齢差と紙コミックスの帯に描かれた中華ファンタジーBL。
かつて師匠のように慕っていた憧れの幼馴染みの宵星を、お家騒動により申家の末っ子である申鳳は、手を下さなくてはならくなってしまう。
が、そんなことはできない申鳳は、宵星を逃がし、、、
もう二度と会うことはないと思っていた二人だったが、申鳳の父親が暗殺されたのを機に、50年の月日を経て再会し、、、
誰が申鳳の父を殺したのか。
毒殺の疑いがあるが、果たして、、、
その秘密を探るため、2人は行動を共にします。
バディ風でもある今作は、えちな展開はございまけん。
攻めの申鳳が、憧れだった宵星と同じ部屋、同じ寝所でドキドキしている程度です。
お話自体は、次巻以降からいよいよ父親殺しの謎が明かされていく感じでしょうか。
すでに、申鳳の長兄がビジュアルからして、あやしさしか纏っておりませんが、、、
また、5人兄弟である申鳳のまだ姿を現していない双子の兄たちの存在や、毒針を渡されて騙された薬屋の息子など、気になる脇役も多しで、今後の展開が楽しみにしかありません。
中華風のバディっぽいお話が好きな方には、とてもオススメのシリーズとなりそうな予感です!
作者さんのファンで、キャラデザや設定が好みすぎてずっと発売を待ってました。
絵はサンプル等の通り、線ひとつひとつが洗練されていて、最初から最後までずっと安定して美麗です。髪の長い男がたくさん出てきて嬉しいです…
内容は、まだまだ始まったばかりですが、ひとつの事件の謎を追うかたちで、続きが気になります。二人で事件を調べていく中で、昔の関係もあり、なにか起きそうで…起きなくて…起きそうで…なかんじです。いきなりドンとくっつくよりも、もだもだ駆け引きしているのが好きなひとにすごくオススメです。カワイイです;;
気になるところは、世界観の説明があまりされないところくらいです(あえてしてないのかもしれません)。少なくとも主人公の二人や申家の縁者はみな長命のようですが、それが至極当然かのようにお話が進みます。それから、申家にとっての宵家がどんな立ち位置の家柄だったのかも不透明です(ご近所さんのようですが、位は申家のほうが上っぽく感じました)。
ともあれ、申鳳と宵星の行く末が楽しみです;;申鳳がんばれ…!