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恋地獄で待つ

koi jigoku de matsu

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表題作恋地獄で待つ

豪徳寺 学
地獄の住人、流行病で17歳で死亡
鷺ノ宮 楽
22歳、詐欺師1日目で死亡

その他の収録作品

  • bonus track
  • カバー下:プロフィール

あらすじ

〈やさしい執着イケメン×ツンギレな“憧れの君”〉
死後にはじまる地獄の同棲ライフ


“もう一度会いたかったんだ。
 地獄に落ちても。”


事故死した詐欺師・鷺ノ宮 楽は、
高校時代の同級生・豪徳寺 学と地獄でまさかの再会を果たす。

学はかつてはいじめられっ子で、楽への憧れから努力を重ねてきた男。
しかし楽にとって学は、人生の転落のきっかけとなった因縁の相手だった。

そんな学が、なんと死後も「どうしてももう一度会いたかった」と地獄で楽を待ち続けていたという。
そして生前の悪行の罰として、楽は学と地獄のマンションで“仲良く”同棲させられることに!

一刻も早く、この罰としての暮らしを脱したい楽だったが、
再会を喜ぶ学はどこか楽しげで、
“罰とは思わせないと誓う”と宣言してきて――?

作品情報

作品名
恋地獄で待つ
著者
ダヨオ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784396786045

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2

4.6

(97)

(75)

萌々

(17)

(1)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
14
得点
449
評価数
97
平均
4.6 / 5
神率
77.3%

レビュー投稿数14

結局いつも最後は泣かされてる

なになに?
“死後にはじまる地獄の同棲ライフ”?
ダヨオ先生のファンタジーですって!?
しかも、なんだかドタバタコミカルな雰囲気?

いつもと少しテイストの異なるあらすじに
わくわくしながら手に取りました。

詐欺師・鷺ノ宮楽は工事現場の落下事故で
22歳にしてその短い生涯を終えてしまいます。

けれど、次の瞬間 目を覚ますと、
なぜか目の前には高校時代の同級生・豪徳寺学の顔が!

思わぬところで人生で一番再会したくなかった男と
再会を果たしてしまった楽。

それだけでも最悪なのに、さらに豪徳寺が言うには
この地獄世界で豪徳寺と同棲しなければならないらしく…。

始まってわずか2ページで主人公が死んだかと思いきや、
地獄で攻めと再会して同棲生活がスタートってなんだそりゃ?
スピーディーかつぶっ飛んでいてファンタジックでいて、
めちゃくちゃ面白い!


はじめのうちはことあるごとに学を冷たく突き放していた楽ですが、
どうやら彼が生前に犯したいくつもの罪の根源が
“学の差し伸べた手を振り払ったこと”にあるらしく、
学を拒み、罵声を浴びせる度に自身に“罰”が降りかかるのでした。

その罰というのがタライが落ちてくるシステムだったり、
どこかお笑い番組の罰ゲーム的でいちいち笑ってしまう。

そんなタライにもめげずに?懐いてくる学に抗い続ける楽でしたが、
徐々に絆されずにはいられなくなってゆきます。

というのも、本当は生前から学に特別な感情を抱いていた楽。
だけど、いじめられっこだったくせにいつの間にか自分を追い抜いて
どんどん先に行ってしまう学を好きだなんて認められなくて、
結局素直になれないままに学とは疎遠になってしまったのでした。

すっかり格好良くなったくせに中身は昔のままで楽一筋で、
あまりにもひたむきに愛情を注いでくれる学に
次第に気持ちを押し込められなくなってゆく楽。

それでもなかなか素直になってくれない楽でしたが、
いざ学が消えてしまうと知ると全てをかなぐり捨てて学の元へ駆け出し、
「お前がいないといやなんだっ」とやっと本音を吐き出しす姿に
なんかもう堪らなくなってしまいました。
これが楽の本音で、ずっと言いたくても死ぬまで言えなかったこと。
生きていた頃からこんなに両想いだったのになぁ…。

ラストは楽の愛の力?で消滅しかけていた学も元通りになり、
今度こそ地獄でのイチャあま同居生活をスタートさせます。

死後の世界なのに現世みたいに仕事をして、ごはんも食べて、
年も重ねてゆきます。
そうして、最後の最後には死期も訪れて、学を看取った楽。
ここ…なんか…泣けてしまって…。
ダヨオ先生の作品って恋人同士になった二人が年を重ねてゆく描写が
結構あるのですが、それが幸せで、だけど、それはお別れもセットで
いっつも泣かされてしまうんです。
今回も年老いて、学を看取って、
その後学と再会するために何度も転生して…
何度も輪廻転生を経てやっと再会できて、
今度こそ幸せそうに笑う二人を見たらもう涙がぶわわっと溢れちゃってました。
ああ…いつも最後はこんな感じで号泣させられちゃってます。
今生こそ末永く幸せに添い遂げて…。

描き下ろしでは転生後の二人のお話。
生まれ変わっても前世の記憶をもっていた楽と
残念ながら記憶を失ってしまっていた学。
前世での愛の思い出が共有できなくて寂しかったけれど、
最後は思い出してくれたみたいで心底嬉しかった…!!

0

まぶしい

ハズレのない作家さんというバリバリ高い期待値で読みはじめて、終わってみれば枕を濡らし(寝転んで読んだ)、勝手に置いたハードルなんて軽く越えられた上に風圧だけでなぎ倒されていった感じです。

これも転生ものになるのでしょうかね。

転生ものといえば運命的、ドラマチックなイメージですが、このふたりはふつうに青春しています。

で、ふつうの青春がどんだけたいへんかってことを全力で味わっている。

男同士で、自分のほうが先を歩いていたつもりがいつのまにか背中を見ていて、意地もプライドもすごくあって。

楽くんが葛藤を超えて素直になることができていれば、逆に現世では幸せな時間が短く終わってしまったであろうふたり。

待つしかできなかった、待っても成就するとも限らなかった学くんの覚悟のほどが恐ろしい。

それを理解できる楽くんだから、次は信じて待てた。
生まれ変わった楽くんは強かった。

地獄の話なのに楽しいしオシャレだし(笑)、それでもやっぱり地獄に来なきゃ実らなかった恋はなんだか悲しくて、最後の2人の笑顔はほんま枕をびしょ濡れにするほど輝いていました。

⋯⋯夏が近づいてきましたが、今年はすこし蚊に優しくなるかも。

1

思い出すほど神作になっていく作品

多分読み返すほど美味しさがわかる作品な気がする…。またいつか必ず読み直そう。

学が楽に出会って世界が一変して、楽にどんなに辛く当たられてもめげないところ。
全力で追いかけて追いかけて。

楽の拗らせが罪なような、結果的に吉と出たような。もしあの頃?いやいやまだ無理かな。

死んでからもめげない学が!地獄で楽と再会できて喜ぶ学が(泣)
地獄の細かいシステムが、地獄で再会という設定が神だと思いました。
現世で執着と拗らせの平行線からの〜は見かけますが、地獄で恋を実らせる最後のチャンスを!そしてその後も!

レビューを書きながら内容を思い出してたら、萌2にするつもりの評価が神になりました。

いつもなら好意の押し付けは、なんだかな…でしたが。この作品は全然そんなシンプルなもんじゃない!究極の執着ですね!

1

おやじ、涅槃で待つ…って知ってる?

個性派・ダヨオ先生の新作はマストでしょ、と内容全く知らずにポチリ。
恋地獄で待つ。
…って、本当の地獄かい!…という驚き。さすがです。

明るくて友達いっぱいの秀才くんが、成績低下からの復活叶わず転落、グレはじめて詐欺するとこまで堕ちた。ところで思わぬ事故死。
目が覚めたら地獄で、隣には因縁の同級生がいた…
この地獄が、私たちが普通に思い描く地獄と全然違うの。まずそこが面白いし、罰は因果応報的ではあるけど、頭にタライが落ちてくるってのがドリフなの。
この因縁の同級生・学はコロナ死(?)で、本当は天国行き系なのに閻魔に頼んで恋する楽を地獄で待ってるのです。
楽が学の恋心を受け入れてくれなかったら消滅、という条件付きで。
学はほんとに真摯に紳士に楽を想う。なのに楽は自分の心を絶対認めない。
そしていよいよ時間切れとなって…

…ってそこはまぁ安心してくださいって感じだけど、2人で天国に行くわけじゃなくてそのまま地獄で生活するのね〜。で、年を重ねていって。そして地獄でも天寿を全うっていう概念があるんだね。
ただ、まだそこで終わりじゃない。
やっぱり地獄に落ちるっていうのは並大抵じゃないな〜って思った。
悪事に染まった楽はもちろん、ことわりを曲げて地獄に居座った学だって。
長い長い時間をかけてなお来世のタイミングは合わず、さてあのラストの2人は何世代後なのやら。
同じ事を繰り返さないように頑張れよ!しかないですね。

1

地獄でワンコとまさかの…!笑って泣けてしまう、地獄ファンタジー

ダヨオ先生のファンタジーもの!? ええええ、それってどんなお話なの!?と
ドキドキしながら読み始めたこちら。

もーーーーあっという間に物語世界に惹き込まれました。

片手に赤ん坊抱えた閻魔様の姿に笑い、懲りずに学にひどい言葉をぶつけて
何度もたらいを落とされている楽に笑い、
そして終盤の二人の姿にグッと胸がつかえて泣きそうになり...

いろんな感情が心地よく揺さぶられ、刺激されるお話でした。

詐欺師まがいのことを始めた初日、落ちてきた鉄筋によって事故死した楽(受)。
辿り着いた先の地獄で待っていたのは、
久しぶりに見る自分によく懐いていたワンコ…ではなく
ワンコ攻め・学(攻)で、閻魔様の命令により二人仲良く一緒に住み、
前世での行いを反省しながら過ごさねばならなくなってー

と続く、昔受けに救われた執着男前攻め×ツンツンツンツン受け、による
”恋地獄”ファンタジー。

楽が地獄に落ちた時、ずっとずっと待っていた学が
楽を背負って三途の川を渡っていく姿にまず、グッときてしまった。。
(全てを読み終えてから読み返した時もまた、たまらなくグッときました)


詐欺に手を出してしまった楽ですが、根っこの部分は実はクズなんかではなくて。

一番輝いていた頃、学をいじめから救うところなんか、
ヒーローみたいで本当にかっこ良かった✨

そんな楽に憧れ、恋をして懸命に追いかけてきた学に
学力が追い抜かれ(ここで捻くれずに奮起してたら結果は違ってたのだろうけど)、
学から追われ懐かれ好かれる心地よさを無理に心の隅に追いやり、
「うっとおしい」という感情だと思い込むようになり…

ボタンの掛け違いが少しずつ広がっていき、
転落人生になっていく様子が切ないです( ; ; )

でも本当は自らの心の奥底にある絆され感情、
学のことが好きになっている気持ち、そういうものに
楽は気がついていたんですよね。
そんな気持ち認められない、認めたくないー

強がりな楽のそんな弱さが愛おしくて、たまらなくなる。。

強制される形で始まった二人の同居生活、
ちょっとしたアクシデントがある度に自分の奥底にある学への好意に気付かされ
(体も反応して勃ってるし( ̄∀ ̄))、
かあっとなる楽、そんな楽を見てドキドキしてる学、
二人まとめてとんでもなく可愛いいいいい!!!

軽快なテンポで、終始コミカルに進んでいくお話ですが
中盤以降、切なさに胸潰れそうになる…!

学の姿が薄くなり、消え初めて分かったこの地獄世界での
学に課せられたものの重み。
認められなかった気持ちを、涙ながらに叫ぶ楽。
やっと言えて、通じた想いに涙。。

どこまでも優しい執着攻めの、粘り勝ちですね。

描き下ろしの転生後の二人の話も、温かかった…
前世と立場が逆転しているのが良き(*´艸`)
その前になんと楽が蚊に生まれ変わってるのにも、笑わせてもらいましたw

転生後、立場の逆転した”新たな二人”の物語の続きも、
読みたいなあ。。
学が優しくてワンコ(で執着♡)なところは揺るがず変わらず、な様子なのが嬉しい。

こんなふうに本当に、人生を終えた後も
巡り巡って、運命の人と運命のように再会を果たせていたらー

そんな想像をして、胸がくすぐったくなる一冊。

おかしな地獄の様子と二人の同居生活に笑って、
攻め視点のお話とツンのとれた楽の告白、
その後の二人の様子に萌えてまた泣いて。

まさに笑って泣ける、最高に素敵な地獄ファンタジー・:*+.
ダヨオ先生のファンタジー、今後もぜひぜひ拝読したいです(*´∀`*)

★修正:tnトーン(電子シーモア)

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