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小説
今回は魔法師団副団長と稀代の魔術師のお話です。
魔術師の受様の弟子である攻様が
邪龍討伐で行方不明となった受様を探す顛末を収録。
攻様は貴族の父親と娼婦の母の間に生まれますが
顔立ちは母似でも黒髪と灰色の瞳はどちらにも似ず
母は不貞を疑われて捨てられます。
実は攻様は強すぎる魔力もちで
後に師匠から魔力で髪や目の色を変わわる事があると
教えられますが
天井裏で最低限の食べ物しか与えられずに
息をひそめて暮らすしかなかった攻様の生活が終わったのは
母とその恋人が受様を金貨5枚で売る算段をしていて
攻様が魔力暴走を起した事がきっかけでした。
攻様を中心に風が吹き荒れ、空には雷、壁には炎、
床を蔽う氷に攻様自身も凍り付いていると
暴走する魔力を引き裂いて空から見知らぬ少年が降ってきて
攻様に笑いかけます。
この少年が今回の受様です♪
受様は長命なエルフ族の魔術師で
昔の王の求めに応じでこの国に留まり
魔法師団団長を務めいました。
受様は団長職を退いて攻様の保護者兼魔法の師匠となり
攻様に名前を与えて成長を見守る事になるのです。
そして20年、
魔法師団の副団長となった攻様は
受様への恋心を募らせていきますが
受様にどう思われているかはわかりません。
そんな時に魔法師団は邪龍討伐に向かい
攻様はじめ多くの団員が死を覚悟する戦いとなりますが
攻様が王宮の医務室で目覚めると
受様は行方知れずとなっていたのです!!
果たして攻様は受様を見つけ出せるのか!?
不吉な色合いで生まれた攻様とエルフの魔術師である受様の
ファンタジックな恋物語になります♪
受様は魔法師団が手を尽くして捜索しいますが
亡骸も痕跡も見つかりません。
しかも邪龍との決死の戦いで命を落とした者はおらず
団長は受様が蘇生魔法で奇跡を起こし
魔法の対価が魔力だけだっのかと疑問を呈すのです。
しかし攻様は稀代の魔術師である受様が
そう簡単に死ぬわけがないと信じ
受様を探し始めます。
実際、受様は死んではいませんでしたが
魔力が亡くなったことで悪徳奴隷商人に掴まり
闇オークションにかけられていたところを
潜入した攻様に助け出されるのです。
魔力のない受様は今までできていたことができなくなり
少しづつ変わっていく攻様との関係性に
ワクワク&ドキドキ、楽しく読ませて頂きました (^-^)/
攻様が受様を失うシーンから始まるため
受様との出会いや現状は攻視点で進んでいきますが
受様が見つかってからは受視点での
回想や現状説明も入るため
ちよっと視点が定まらなくて右往左往感がありましたが
人間の攻様とエルフの受様との感覚の違いにより
お互いを思っての言動なのに方向性が合わずに
すれ違いにもなっていく展開が面白かったです。
これは一冊でどんどん感想が変わっていくお話かもしれません。
ほぼ切ないような、切なさの中に甘さもあるけど、絶対に伝わらない噛み合わないすれ違いがあり。そこを楽しめるかどうか。
あとエルフのシェフィーリエが見た目人間の14歳くらいという部分。
二人の視点から見ているお互いが視点が切り替わると、え?そんな人?とギャップがあり戸惑います。
執着と独占欲と嫉妬深さはレウテリアが自己ベスト更新かもしれない。
6歳でシェフィーリエに引き取られたレウテリアが初めて温かさと温もりを知った師弟関係。そのまま20年を過ごし…。
言えば良かったのに!今からでも言えばいいのに!な二人のすれ違いが長いです。
ほぼ悲観的なレウテリアと可愛いレウテリアに何をされても平気なシェフィーリエ。
無垢な体にレウテリアったらなんてことを!
シェフィーリエに片想いして縛って縛ってなレウテリアの想いは届くのか?少しでも恋愛感情を抱いてもらえるのか?
読み応えがありました。9割くらい、あ〜もうっ!な感じだったような。
良いお話でした。