• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作おっさんだけど聖女です

ヴィーラント、聖女直属の美形騎士
ゼブ、聖女の後継者に指名された辺境暮らしの中年42

その他の収録作品

  • どうか、そばに
  • あとがき

あらすじ

美形騎士×おっさん聖女。おっさんの愛が世界を救う!

平民のゼフが暮らす辺境の村に、ある日立派な服を着た神殿騎士がやってきた。長年見つかっていない聖女を探しに来たという騎士に従って鑑定を受けるが、結果はなんと42歳のゼフが――「聖女」!? 訳がわからないまま騎士に連れられて王都の神殿へ向かうが、自分が聖女だと主張する美少女が待ち受けていたり、いきなり魔王が攻撃してきたり!? さらに、ただのおっさんな自分を崇拝する超絶美形神殿騎士・ヴィーラントと浄化の旅に出ることになるが…!?

作品情報

作品名
おっさんだけど聖女です
著者
桃瀬わさび 
イラスト
にやま 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
Ruby collection
発売日
電子発売日
ISBN
9784041129067
3.7

(39)

(17)

萌々

(9)

(4)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
6
得点
138
評価数
39
平均
3.7 / 5
神率
43.6%

レビュー投稿数6

攻めも受けも男前なお話。

おっさんって言うけど、十分魅力的な聖女様です。

イラストがにやま先生っていうのが、骨太で好きすぎる。

めっちゃオススメです。

0

もしほぼヴィーラント視点だったら?

おっさんがヒロイン?
主人公(受け)は42歳の辺境の村であぶれ女性とお付き合いも結婚すらできなかった、農作業や狩りをしてその日をなんとか生きるおっさんゼフです。

村には教会もなく司祭もおらず聖女様の信仰も薄く。そんなところへ超絶美形の聖女付騎士ヴィーラントが聖女探しにやってきて。
なんと!ゼフが聖女だと!おっさんなのに聖女?!

という始まりで。ゼフが自分のことをおっさんおっさんしつこい気もしましたが。
心根の優しい気さくなおっさんで、博愛精神旺盛で。力を持つからには救わなければ、そもそも自分のせいだしの精神でモリモリ働きます。

おっさん受けが主人公のファンタジー小説は初めて読むかもしれません。視点もほぼゼフなのでおっさん目線なんですよね。なので乙女さやトキメキはほぼありません。
ゼフを全身全霊で慕う超絶美形なヴィーラントのことも、なんでよりどりみどりなのにこんなおっさんな俺なんかを…という感じで。

やったことは偉大なのに、ゼフが控え目で謙虚なせいか描写に盛り上がりが欠けるような…。勇者に聖力を与えるのも体液を与えるという美味しい設定なのですが、ゼフ視点だと微笑ましいのですが萌えというかトキメキがわかず。

これはもし視点がほとんどヴィーラントだったらどうだったんだろう。ゼフに焦がれる慕う心配して頼ってほしくて泣けてしまうところなど、ヴィーラント目線ならもっと萌えたかも?

お話はとっても良かったです。魔王があっさりだったけど、俺達の旅は続くぜ!どこまでもお供しますっ!

欲も名声もお金もいらない思いやりのあるおっさんゼフ。髪の一本より血で済ませたいおっさんのおっさんによる聖女物語でした。

3

6人目となる男性の聖女について

今回は代々聖女に仕える家系の騎士と
聖女と判明した辺境の中年男性のお話です。 

聖女となった受様が国を脅かす暗黒を消滅させるまでと
攻様から見た本編を描いた短編を収録。

この世界には国全体の穢れを祓い、
魔獣たちを遠ざけ、傷ついたものを癒すといわれる
聖女が常に存在します。

受様の生まれた辺境の小さな村はとても貧乏で
先の司祭が亡くなると教会として機能しなくなり
15才で行われるステータス鑑定が行われなりました。

ところが受様が42才の誕生日を迎えた初冬のある日、
都から次代の聖女の捜索にやってきた人物によって
村人全員の鑑定を行われる事になります。

王都からやってきたのは
30そこそこくらいの見目の良い騎士のようで
魔道具を使って鑑定をしているようです。
このイケメン騎士こそが今回の攻様になります♪

なかなか次代の聖女が見つからず
国全体の魔獣被害は深刻になっており、
スタンピードの可能性もあるとの噂は
辺境の村にも届いていて粛々と鑑定が進みますが
とうとう列の最後に並んだ受様の番になります。

受様が鑑定紙に触れると名前と年と性別に続いて
現れたレベルは3桁、体力と魔力は4桁後半、
属性として聖、光、土、水と文字が浮かびます。

受様にはそれらがどの程度のレベルか不明でしたが
鑑定紙を見ていた攻様が片膝をついて
受様に頭を下げたのです。

ずっとお探し申し上げていました 聖女様

果たして受様は攻様が言う通り次代の聖女様なのか!?

WEB小説サイト「ムーンライトノベルズ」連載の
Web小説に加筆修正しての書籍化で

聖女の直属騎士である攻様と
中年になってから聖女と判明した受様の
世界救済物語になります♪

攻様によれば聖女様を見分ける方法はただひとつ
属性に「聖」があるかと、どうかだと言うのです。

歴代聖女には5人の男性聖女がいるので問題はなく
受様は攻様とともに王都へと旅立つのですが
1月かけて王都につくと自ら聖女だと名乗り出た
若い女性がいたのです。

初っ端からけっこうドキドキな展開ですが
受様が次の聖女である事は当代聖女によって証明され
聖女を語った女性が罪を問われる事になり
・・・と続いていきます。

受様は貧しい村での暮らしで
自分ができる事に助力を惜しまない性格で
他者を思いやる懐の広い年長者なので

聖女=若く美しい女性というイメージを覆しながら
聖女としての役目を果たしていき
攻様を守るべく傍にいる攻様がそんな受様に
惹かれないはずはないのですが

受様の基本姿勢は"おっさん"思考なので
若いイケメンが自分を好ましく思うだなんて
微塵も思わないのです。

国を覆う暗黒を祓うという聖女としての働きと
年下イケメンとの恋がどうやって進展していくのか
ドキドキ&ワクワク、とても楽しく読めました (^-^)/

受様が達観していて自己犠牲が過ぎる感じはしましたが
最後のどんでん返し的な大団円はとても小気味良く
読了感はとても良かったです。

2

おっさんラブなゴールデンレトリバー

表紙の受けの表情がなんとなく気になって購入。想像していたより楽しめたので萌2より萌にしました。攻めはキラキラなんだけど、受けが40代髪の毛大事にしたいと考えるオッサンってところがレアかも。受けが素でいい人なんで、読後感が良かったです!本編310P弱+後日談19P+あとがき。先生は、にやま先生の「僕のおまわりさん」からおっさん萌えが始まったとのこと、挿絵がぴったりだなあと思ったのも納得です!

辺境の村で嫁を貰うこともかなわず一人暮らしていたゼフ。ある日、20年以上見つかっていない次代聖女を探しに来たということで、ステータス鑑定を受けたところ、浮かび上がった文字は「聖、光、土、水」で・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
エミーリア(聖女と名乗り出た♀)、カヒム、ディルク(魔王討伐旅に同行する騎士)、魔王、先代聖女、最後の方にレナ(村で助けてあげた少女)ぐらいか。

++攻め受けについて

攻めは戦闘中はドーベルマン的強さを誇るけど、受けの前では撫でて撫でてとしっぽ振るゴールデンレトリバーという印象です。受けが危なっかしいことを複数回するんで、ほろほろ泣くんです。最後はぷっつん切れて「なんで護られてくれないっ?!」っ怒るんですよ、可愛い。一生懸命生真面目さんで、受けのことが好きでしょうがないってことなんです。金髪&山葡萄色の瞳のきらきらイケメン騎士なんだけど可愛い。(2回目)

受けがなあ、ほんまにええ人で。不憫健気とかじゃないんです。普通に畑仕事して生きてきたモブ的おっさん。それなのに聖女認定されるやいなや、引き継がれた知見に従い、国中に広がる穢れを祓って祓って祓いまくる。最初聖女と名乗り出たエミーリアも母親を人質にとられての行動と知るや、母親を助けるよう願い、国中祓いに出かけるために神殿にシンボルとしていてもらうようエミーリアに代役を頼み、魔王やばそうと思ったら聖力をありとあらゆる形に変えて事前準備し。

村で生活してきた生活の知恵というか、戦うための知恵というか、それが良いのです。弱っちくない。自分で考えて自分で戦う。刀とか武力というより、聖力で戦う。それもいかにも正義の味方っていう感じではなく、こうした方がいいだろ?とごく自然な様子で自ら戦う。いいなあと思いました。

攻めのわんこ属性好きだったし、受けの人の好さがよくって読後感がとても良かった一冊でした。最後の最後がこれまた良いのですよぅ、ファンタジー好きな方、良かったらお手に取ってくださいませ。

5

他者視点で見て萌えたくなる

アニメとかで脇役の役職持ちおっさんキャラに萌えたことないですか?
いつも同じお付きの人がついてて、みたいな。
このカップルってそんなカップルじゃないかな~と思うわけです。

小説の視点って受け視点が多いんですけど、その理由は女性が読むので、共感されやすいって理由をきいたことがあります。
この作品はライトな語り口調なおっさん一人称視点が多い(攻め視点も少しある)でして、おっさん口調って好きなんですけど、「髪は守った」とかで、コミカル寄りなんですね。えちシーンもあるのですが。
おっさんの語りで綴られた部分を、三人称他人視点や他者一人称視点で同じ話を読んでみたくなります。
他人視点だと萌え度爆上がりになったりしそう、このキャラ。
外側から見て萌えるタイプだと思うんです。

キャラは良い感じです。
おっさんは浄化を頑張ってよく倒れる働くおっさんキャラで。
騎士さんも献身的かつおっさんを心配してくれる守護キャラなのです。
美味しい。

設定も美味しいのです。
騎士さんのパワーアップのためにキスとかえっちをする必要がある、と。ほら美味しい!

作品全体の雰囲気が親しみやすいおっさんのライトな雰囲気なのでして。しかし王侯貴族は絡まず、…浄化してしんどい倒れる、心配される、また浄化して倒れるパタリ、心配される。そんな感じなのでした。

ラストは良かったです!

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP