一生おれのそばにいる覚悟はあるか?

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表題作極道の犬

門倉昴進,怜史のボディーガード
時任怜史,ヤクザ 時任組新組長

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「俺の身体は、おまえのものだ」
若くして組を継いだ怜史の傍らに常に侍る男・門倉。犬のように忠実に仕える男と怜史の関係が対等になるのは、ベッドの中だけだった。沈着な男の、骨まで喰らいつくそうとするかのような愛撫に乱れながらも、怜史にとってこのセックスは、門倉の忠節に対する餌でしかなかった。しかし、組長継承に異を唱える輩に怜史が命を狙われた時、初めて犬は命令に背いた。自分を護るために――!?
出版社より

作品情報

作品名
極道の犬
著者
秋山みち花 
イラスト
ヤマダサクラコ 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773099089
2.5

(21)

(2)

萌々

(4)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
6
得点
44
評価数
21
平均
2.5 / 5
神率
9.5%

レビュー投稿数6

二人の絆にほろり

門倉昴進(怜史のボディーガード 高校生の頃から怜史を想っている)×時任怜史(若くして時任組組長を引き継ぐ)

高校時代、想いを寄せていた怜史から自分の体を餌にする代わりに「俺の犬になって一生そばにいろ」という条件を出される門倉。怜史が時任組を引き継ぎ若き組長となった現在も、門倉はボディーガードとして常に怜史のそばに付き添い、怜史からは餌としてのSEXが与えられる関係が続いている。そんな中、怜史の正式な組長就任に際し異を唱え、罠を仕掛けてくる者が現れ……

ページが進むごとにどんどんのめり込み、読み終わった後はしばしボー然……。門倉と怜史の恋愛感情を超えた絆に感動しました!!門倉と怜史の感情面にしても、ヤクザものとしてのストーリー展開にしても両方楽しめてとても読み応えのある作品でした(脇役のキャラも魅力的だったし)。ヤクザものが好きな私としては本当に大・大満足でした。

ただし怜史が他の奴にムリヤリやられてしまう結構痛々しいシーン(しかも門倉の目の前で!)があるので、「そういうのはちょっと…」という方は注意かもしれません。ちなみに私は、そのシーンがあった後の門倉のフォローと怜史の侠気に惚れ惚れさせてもらったので、むしろ“有り”な展開だと思いましたが。

7

失わないために。

あらすじを見た時からすごく好みだったのですが、読んでみたら非常に好みの作品でしたvvv

怜史は若くして組長を務めている。
その傍らには常に門倉。
組員ではなく怜史のボディガードである門倉は、高校時代、怜史に想いを告げたところ「身体をやるかわりに犬になれ」と言われ、以来それを守り続けて…。

真っ直ぐな想いと想いながらもそれ以上のものを求める想いと。
門倉の好意を踏み躙るようなやり口で怜史は門倉を側におくけれど。
けれど、それは決してただの何も感じていないわけでもなく。
確かな気持ちはあるものの、それを口にしてしまうことへの不安。
それを失ってしまった後の恐怖。
そんな個人的な感情や組を背負う立場の事もあって怜史が門倉に対する接し方はひどく冷たいようにも見える。
門倉はそれでも想い続けて、犬に成り下がって、怜史に従うけれど。
そこにはいつだって真摯な想いがあって。
本当は犬になりきれない想いを抱えていて。
そんな想いはきっと怜史にも伝わっていて。
それでもそれを無視し続けなければならないように仕向けたのは自分で。
自分で仕向けた行為に、そうして門倉が傷付くことに、自分もまた傷付いて。
それでも手離せなくて犬でいさせて。
本当の本当に手に入れたかったものは1つで。
そのためなら、自分の身も、この命さえも投げ出してしまえるほどに。
貴方がいなければ生きていられない、死んでしまうほどに。
激しい想いを抱えながら、最後の最後までそれを口にすることが出来ず。
それが結果的に門倉を迷わせるというか門倉に怜史の考えをわからなくさせる要因になっているのだけれども。
最後に吐き出された怜史の奥底に隠されていた真実の言葉は門倉にとってとても胸に響くもので。
怜史が求めるものが恋や愛などよりももっと強い絆であることにきっと胸を震わせていると思う。

この怜史の最後まで本音を出せないまま、それでも手離せず側に常に置いておきたくて。
そんな心情がとても好きです。
怜史にしても門倉にしてもきっと長い長い片想いをしてきたようなもので。
報われなくても側に在れればと思ってもいたはずで。
だからこそ、こうして両想いになったからには末永く幸せでいてほしいです。

5

全く甘さの欠片もないですが。

題名からして、ハードな印象を与える男臭い作品です。
ラブとかを好む方には、全く好みじゃない作品だと思いますが、どんなに理不尽だろうと、ええー?みたいな場面があろうと、なかなかにこれは自分の萌えツボダイレクトに突きました!

話は、ヤクザの次期頭・玲二、組に属さず玲二の犬として、その身を守るためだけに玲二の身体をエサに側にいる門倉、そして玲二・門倉と高校の同級生で警察の相模、の3人がポイントです。

高校の時、相模が玲二が好きだから告白すると聞いて門倉は急に自分の気持ちを認識して同じ日に告白、「俺の犬として一生使えるなら餌として身体をやろう、でも心は相模だ」と何とも理不尽な条件を出し、それでも門倉は了解してそれからずっと玲二の犬として側にいる。
いいあて馬の相模だが、ヤクザであるから関係として警察官としての相模を取りこんでおくことは組に有利に運ぶはずです。
玲二のしたたかさが見えますが、これに関して玲二の詳しい心境のモノローグなど細かいことは全くありません。
だから門倉は犬としてどんなに側にいても振りまわされてしまう。
玲二は誰に犯されようが、いつも門倉がいるからと、それさえも恐れない。
心が見えない怪物のような男に描かれています。

門倉は頭のよい男のはずなのに、いつも玲二の側にいたから、そういったヤクザのやり方などわかりそうなはずなのに、玲二の危機を救おうと全くもってボケな罠にかかってしまう。
いくら米国で専門訓練を受けたからと言っても、鉄人ではないわけで、そのせいで玲二も敵対する相手に犯されることになってしまう。

それでも、切れない二人の絆。
”汚れた身ではエサにもならない”と悲しむ玲二。”なら俺が全部俺がキレイにしてやる”と激しい門倉。
去ろうとする門倉にまだ”犬”であることをふりかざし、とうとう本音の愛を告白する玲二。
まったくもって、相模はいいあて馬でした、、ちょっと可哀そう。

玲二が弱さを見せたのは、門倉が犬を辞めると言ったその時だけ。
あとはキレる頭で構成員の信頼を勝ち得る立派な頭となるのですが。

行為に関しても甘さはなく、激しさが伝わってきます。
心の推移なども登場人物達が淡々としており、他の登場人物達もひと癖もふた癖もありそうなおじ様達で固められておりますので、心を入れにくい作りになっているかもしれません。

でも、この門倉と玲二の関係、甘さのかけらも感じさせないストーリーが極道によく合っていて、自分にはとてものめりこみました。
英田さんの「エス」シリーズにはまだ愛や甘さなどが感じられましたが、それでもあの路線が好きな方には多分好みにはいる作品かもと思います。

3

わけわかめ orz

極道の社会ってよくわかんないんですが 堅気とイザコザ起こしたチンピラをシメるのはアリだと思うんです
でも さんざんボコって「治療代だ」ってぽんっと300万くれてやるってーのは アリなんでしょうか?
金ほしさにイザコザ起こすやつが続出しないんでしょうかね
そんな疑問をもんもんと抱えながら読み進んだわけですが

高校時代の回想シーン
門倉は親友の相模が怜史を抱きたいから告ると言ったとき 初めて怜史をそういう対象として意識します それが昼休みのこと
で その日の放課後には怜史を抱いています
門倉くん いろいろ早すぎですw
相模くん トンビに油揚げです 哀れw
翌日 門倉と相模に怜史は 二人とも好きだけど 俺は一人しかいないから 心と体を分けることにした 体は門倉に餌としてやった 心は相模以外を好きにならない って感じのことを言うわけです
えっ? え~~~~?! モウ ツイテイケマセン orz
後々 その理由が明らかになりますがイマイチ納得できるものではありませんでした

そういえばセリフで萌えるってのがなかったです
萎えたのならありますが
「怜史、これが終わったら、その次は正常位でやるぞ。それからもう一度背後位だ。いいな?」(門倉)
体位の打ち合わせしながらするセックスって初めて読みました orz

登場する組織やキャラ多すぎ
覚えきれないほどじゃないけど それぞれの抱えている背景が事細かに描かれすぎでウザイです
だって任侠小説を読みたいわけじゃないんです ボーイズラブを読みたいんですもの

イラストは劇画調というのかなぁ なんかごちゃごちゃしてていやん
エッチシーン1枚しかなくて あとはおっさんばっかだったし
華がほしかったなー

さらっと1回読んだだけで 誤字2つ見つけちゃいました 萎え萎え orz

4

大失敗・・・

秋山さんのベタ甘系統の『ファンタジー』(『花嫁もの』も)が大好きなので、当時作家買いの一環で何も考えずに買って読みました。

イヤもう、好き作家さんじゃなかったら、タイトル・あらすじ・イラストすべてにおいて手に取る前から『絶対読まない』こと確定な作品なのに・・・

すぐに『これ、ホントに秋山さん?間違えて買っちゃったんじゃ!?』と感じて、読みながら(わかってはいても!)何度も作者を確認したくなりました。

もともと『ヤクザもの』自体が苦手なんですが、キャラクターにも別に魅力を感じないし、とにかくエピソードがいちいち気分悪くてうんざりしました。

ただ、もしかしたら『ヤクザもの』がお好みの方なら楽しめるのかもしれません。


個人的に、秋山さんにこういう作品はまったく求めていません。イヤ『ベタ甘・王道』ばかりじゃなく、意外と『痛め』な作品もある作家さんではあるんですが・・・

まあ、通常運行(だと思う)の『ベタベタ・あまあまの王道』でも、何気なくH方面にハードな要素をさらっと入れて来たりするので油断ならないと言えばそうなんですけどね・・・

それでも、これはもう問題外でした。

秋山さんは好きですが、これ読んだ直後は『もう読むの止めようか・・・』とさえ考えましたよ。
まあ、なんだかんだ言ってその後も買ってはいますが、これ以降設定や内容を必要以上に警戒してしまうようになりました(ちょっとでも怪しそうなのは買わないようになった)。

さらには、イラストのヤマダさんがものすごく苦手なので、何一つとしていいところのない作品でした。

正直、こんなの読みたくなかったとしか言えませんね。

5

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