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今回は国王と王城の事務官のお話です。
妖精の加護に人生を変えられた受様が
国王となった攻様の唯一となるまで。
アルナルティア王国は
健国の父が妖精王の加護を受けた事で
周辺国より豊かな資源を与えられ栄えています。
稀に民にも加護を与えられた者が生まれますが
例外なく王家の管理下に置かれます。
加護を与えられた者は
黄金色からオレンジ色を帯びた不思議な色合いの
インペリアルトパーズ色の瞳を持ちます。
受様は農家に子として
ほのかに赤いインペリアルトパーズ色の瞳を持って
生まれますが
両親はやっとできた受様を隠して育てたものの
5才の洗礼で出向いた教会で見つかり
隠蔽を不問にする条件で泣く泣く手放されます。
王都で加護持ちの司祭が鑑定でも加護が判らず
特別な加護を持たない加護持ちが過去にいたことから
そのまま留め置かれて宰相の養子となります。
5つ上の皇太子と誕生日が同じだと引き合わされると
おおらかで気さくな彼は友達になろうと笑ってくれ
友情を育みます。
皇太子は18才で隣国の王女と婚姻し
20才で第一子の攻様が誕生します。
攻様を受様と合わせた皇太子はなぜか
「何があってもこの子の傍にいてやって欲しい」と言い
攻様の3才の誕生日に突然死します。
受様は親友の言葉を守って皇太子となった
攻様の世話係として見守り続けますが
建国王と妖精王の話を学んだ攻様は
王城の敷地内の泉に妖精が住む話を聞いて
興味津々で受様に話しますが
妖精の加護が人生を変えた受様は
攻様が要請に関わる事を良しとしませんが
攻様は約束を破って泉に行き
攻様を追いかけた受様は「時渡り」の加護を持つ妖精に
目をつけられて強引に連れ去れてしまい!?
冷血王と呼ばれる攻様と妖精の加護をもちの受様の
タイムリープファンタジーです♪
攻様は父を亡くすと同時に母も隣国に帰されたため
受様しか身近な人がいなくなってしまい
受様に執着します。
そんな受様との約束を破ってまで泉に近づき
受様を失ってしまった攻様の後悔は先に立たず
誰もが死を疑わなくなるほどの年月受様を探し続け
受様が20年後に姿を現すと2度と離さない為に
軟禁状態するのは仕方がない・・・のかなと
個人的には思うのですが
時渡りした事で攻様と同じ年月を過ごしていない
受様にとっては攻様の変容も監禁も信じられないのも
またわかり
受様が攻様に掴まる展開は想定内でしたが
攻様同様受様に執着する妖精がどうなるのか
予想がつかずハラハラ&ドキドキ♪
受様も時を超えた事で親友の死の真相を知り
攻様が負う王家の呪縛を知る絡繰りに
受様の加護が関わっていたという展開が
捻られていて面白かったです。
chi-co先生の新刊は、
気まぐれな妖精の力で、受けが過去へも未来へも移動してしまうー
というファンタジー。
先生があとがきでおっしゃっているように、
「どこへ飛ばされるか分からない」というスリルにハラハラ、
ドキドキ感高まるお話でした。
まず、ヤスヒロ先生による美麗イラスト、
特に銀髪・長髪の攻め・アレクに萌え悶えてしまう...!
挿絵の力と共に、つくづく自分は「長髪キャラ」が好きなんだなあ...と
感じました(。-∀-)
初めは10歳以上あった歳の差が、「時渡り」と共に逆転し
最終的に28歳×23歳(→見た目年齢は18歳)となる
「逆転年齢差」要素も大きな萌えどころでした(*´˘`*)
また見た目属性に関して言えば、受け・メルの髪と目の色の変化も
大きな特徴です。
ビジュアルが変化するため、2倍美味しい感覚を味わえました。
(受けのビジュが変化してから、より愛と独占欲がましましになる
攻めにも萌え)
”妖精の加護”を持って生まれたことにより、
農家の両親のもとから王宮へと連れてこられ、
宰相の息子として育てられたメル(受け)。
しかしいつまで経っても「加護」の力は覚醒せず...
そんな中、5歳年上の若き王子・アシュリーと親友のように過ごし、
彼の息子で皇太子のアレクシス(アレク、攻め)を
二人で見守ってきました。
しかしある日突然アシュリーが亡くなり、
メルは親代わりとしてアレクの教育係を務めることに。
そんな日々の中、妖精を探しに行ったアレクを追いかけた先で
加護の力である「時渡り」が発動、突然20年後の世界へと飛ばされてしまいー
と続きます。
自分のせいでメルが行方不明になったーと自分を責め続け、
20年後に再会してからは格子窓の部屋にメルを軟禁してしまう攻め。
ほぼ受けであるメル視点で書かれているのですが、
そんなアレクの執愛とも言える気持ちが
ダイレクトに伝わってきます。
表情のくるくる変わる、愛らしい子だったアレク。
そんな彼が高身長・長髪の男前になり、今では「冷血王」と呼ばれているー
というギャップに驚き、戸惑うメル。
再会後の二人の交流と、少しずつ頑なな心を開き
寛容になってゆくアレクの姿が温かい気持ちにさせてくれました。
読んでいる時、突然のアシュリー(アレクの父)の死の原因が
語られないことに「??」となったのですが、
これが後々明らかにされ、物語の中の
重要なキーの一つになるところも見どころかと。
それに関連して終盤明かされるアレクの”秘密”にも驚き、
そりゃあ大好きなメルと結ばれる運命だよね!と納得です。
気まぐれな妖精の機嫌を損ねぬよう注意しながら、
時渡りにより懐かしいアシュリーと再会、
そして父子が対面するシーンが感動的でした。
全てを分かった上で、自らの命を諦めた
若き父親・アシュリーの気持ちを思うと、切なさが込み上げます。
”加護”なんて名前が付きながらも、割と厄介でしかない
妖精による力の覚醒(自分でコントロールできない力なんて...!)。
そんな気まぐれ妖精に突きつけられた究極の二択で、
迷わず特権的な地位を捨てるメルの、小さな体の大きな決意に
おおっ、と拳を握りました。
力を失い見た目も変わったメルを周囲の人々は
遠巻きにしますが、以前と全く変わらず(むしろ、より一層!)
言葉で態度で愛を注ぐアレクの溺愛っぷりにときめきます・:*+.
「冷血王」と呼ばれた男が膝を折り
愛を乞い願うシーンが、個人的萌えの頂点でした。
また二人がついに体を重ねるシーン、ここのイラストも
最っっ高に美しい...!
メルの上にのしかかるアレクの流れる銀髪、
勃ち上がったメルのtnk..がしっかり描かれてる構図がたまりません。。
予測不能な「時渡り」と再会愛に、ドキドキしながら
ページをめくった一冊。
(欲を一つ言えば、再会と交流により「冷血王」が
冷血ではなくなっていくその過程を、よりじっくり見たかった気が。)
とはいえ!
長髪攻め、執着愛、タイムリープ、再会、年齢逆転...などなど、
たっぷりある萌えどころを堪能したお話でした。