「一番最初の喧嘩はコイツが俺のイチゴを食ったから」

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神様、これはやりすぎです!

kamisama kore ha yarisugi desu

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表題作神様、これはやりすぎです!

正美将悟
左合虎太郎

あらすじ

顔を合わせれば喧嘩してばかりの正美と左合。
ある日、正美が左合の彼女と浮気したことで二人は大喧嘩に発展。
取っ組み合いの末、屋上から落下し意識を失ってしまう。
目を覚ました正美が左合の元へ向かうと
そこにいたのはまるで――プリンセス!!!
笑顔を絶やさず、風や花にときめき――記憶も失い別人に変わり果てていて……!?
周囲は戸惑いつつ毒気のなくなった左合を受け入れていくが、正美は苛立ちを募らせていた。
そんな正美をよそに、左合は無邪気に絡んできて…。
ついに我慢の限界を迎えた正美は、
長年秘めていた想いを思わずぶつけてしまい――!?

《収録内容》
◆『神様、これはやりすぎです!』1~5話
◆描き下ろし7P

作品情報

作品名
神様、これはやりすぎです!
著者
夜迄ねてる 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784758029735

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萌々

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レビュー数
2
得点
22
評価数
6
平均
3.8 / 5
神率
50%

レビュー投稿数2

攻めザマァどころではない

ストーリーっが斬新で面白かったです。
他の作品も読みたいなぁと思って検索をかけたのですが、
本作が商業BLとしては初めての作品なのでしょうか。
だとすれば、初作品からこれってすごい…!
次作品も今から期待せずにはいられません!

高校生の左合は幼馴染みの正美と顔を合わせては喧嘩ばかり。
というのも、正美はいつも左合のモノを盗るから。

それは好物のいちごだったり、傘だったりと他愛ないものばかり。
けれど、今回は彼女を寝取られたことで我慢の限界に達し、
正美の元に乗り込む左合。

怒りのあまり、正美に掴みかかるもバランスを崩した二人は
屋上から落下してしまいます。

咄嗟に左合が正美を庇ったことで正美は奇跡的に無傷だったものの、
左合自身は記憶喪失になっていて…。

これ、はじめの方で左合視点の独白があったせいか、
最初は左合が主人公なのかと思っていたのですが、
記憶喪失後からは正美視点がメインにぬるりと切り替わっていて、
ああ、正美が主人公だったのか!とそこでようやく気付きました。

てっきり左合が主人公だと勘違いしていたので、
左合に意地悪ばかりする正美の攻めザマァが見れるのかと思ったのですが、
その後の正美の過去や募らせてきた左合への想いなどが明らかになっていくと、
攻めザマァどころのしんどさではなかったな…と
もう正美を責めることなどできなくなってゆきました。

ずっと意地悪を繰り返してきたのも全部左合に自分だけを見て欲しいから…。
それだけ聞くといい年して子供みたいなことを…と思ってしまうのですが、
その左合への想いが純粋で一途すぎて、こんなにも切ない片想いを
抱えていたのだ…と正美のイメージが大きく変わってゆくのです。


病院で目を覚ました左合は命にかかわる怪我はなかったものの、
記憶を失っていました。
というか、もはや別人と化していました。
素直で穏やかで誰にでも優しく、道端に咲く花を愛で、
母親とお菓子作りをして、テディベア作りが趣味の好青年。
(その脳内乙女っぷりから同級生からは「プリンセス」呼びされている)

これまでの素行も性格も悪い嫌われ者とは違い、
家族からもクラスメイト達からも愛される人間に生まれ変わった左合。

けれど、周囲がどれだけ嫌っても正美にとっては唯一の理解者で、
左合もまた正美だけを特別な友達として見てくれていた。
それなのに、プリンセス化した左合は自分との大切な約束も
忘れてしまっているのでした。

正美に笑顔を向けて「好き」と言ってくれる左合。
だけど、それは正美が愛した左合ではなくて。
変わり果てた左合を目の当たりにしながら
「あのとき二人とも死んでしまえば良かったのに」と
思ってしまう正美が切なすぎました…!
コメディだと思ってたのに、なにこれめちゃくちゃ心臓痛い…。

プリンセス左合と両想い?にはなるものの、
やはり正美は以前の左合を諦めることはできず、
左合を元に戻す儀式を行うことに。

その儀式が月夜の24時に屋上に描いた魔法陣の中でキスをするとかいう
少女漫画を参考にした黒魔術とおまじないをごっちゃにしたような
アホみたいなやつなのですが、これまた奇跡的に左合の記憶が
戻っちゃうのでした。

儀式の前にプリンセス左合と儀式が成功して元に戻ったあかつきには
今度こそ己の気持ちに素直になって自分の気持ちを左合に伝えると
誓った正美。

その宣言通り、儀式後から正美の左合への猛アプローチが始まります。
その素直さと言ったらもう…今度は正美の方が人格が入れ替わったのかと
思うくらいのキャラ変ぶりになんか笑ってしまった。
顔を合わせれば左合に好き好き言ってるし、隙を狙ってチューをして、
溺愛にも程がある…!!!!
最初の方のクールぶってる正美が好きだった方はこのデレデレっぷりに
衝撃を受けてしまうやもしれません。

ただ、記憶を取り戻した左合は性格も以前のやんちゃに戻ってはいたものの、
プリンセス左合時の記憶も人格もすっ飛んでしまっていました。
なので、左合からしてみれば屋上から落ちた時から現在に至るまでの
記憶がすっぽ抜けているだけ。
正美の豹変ぶりも左合にとってみればどうしてこうなった状態だし、
今まで嫌がらせばかりしてきた彼が好き好き言ってくるのにも
理解が追い付かず、戸惑うばかりなんですよね。
友達だと思っていた男が突如恋愛モードで迫ってきてコワっ…!みたいな
二人の温度差よ…。

そんなわけなので、左合が正美に絆されてハッピーエンドまではいかず、
なんか最近正美がイケメンに見えるし、ちょっとドキドキするな…と
無自覚な恋心のようなものが芽生え始めたところで終えてしまいました。
ああ…あとちょっとなのに…!

記憶が戻るときにプリンセス左合時の記憶も融合されていれば、
きっとラストの展開も違ったような気がするのですが、
そんなご都合主義エンドとはいきませんでした。
この後の二人も見たかったなぁ…(切実)
これが続巻ありなら、またこのラストも次巻への期待を煽られて
感想が違ったのかもしれませんが、今巻で終えてしまうとなると
少々未練が残ってしまいました。
今度こそ正美の恋が成就して彼が幸せになる瞬間を見てみたいのです!!
番外編でもいいので、ぜひこの後日談をください…!

0

好きな子に構ってほしくて、イジメちゃうやつ!

 正美くんと左合くんが喧嘩しているところから始まり、というか左合くんの彼女を正美くんが手を出したので正美くんが悪いのですが、正美くんの表情や言動を見てると、左合くんが好きなのねって分かりました。(ここで好きな関係性だと確信)

 屋上で喧嘩していると足を踏み外して、転落。
2人とも無事だったのですが(よかった)、左合くんの性格が可愛くなってしまっていて……、でもそれってどちらかというと良いことで関係が悪かったクラスメイトやお母さんと仲良くなってハッピーなんですけど、正美くんは前の左合くんに戻って欲しいと抵抗するのが切なかったです。

最初の喧嘩はコイツが俺のイチゴを食べたからって可愛いなと思ったら、中盤で出てきますが、イチゴを食べた理由がもう……、最高すぎました。てか言っちゃいますけど、「イチゴなくなったから今は俺が一番だね」って、ありがとうございます(?) 気を引いて欲しいからイジワルをする。そういうの好きなんですけど、イジワルばっかりしてると嫌われちゃうし、そういうのって報われないようなと思っていたら、ラストには正美くん別人になってました笑

 とくかく、正美くんから左合くんに対するクソデカ感情が最高でした!!

 そして書き下ろし、神様、これはやりすぎです!

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