電子限定SS付き
タイトルの「ハッシュタグから始まる恋」まさにそのままで、出会い方が今どきで運命って思っちゃうかも…とドキドキする始まりでした。
クラスでも平凡な熊谷くんの趣味はスマホで写真を撮って『#キリトリセカイ』とタグをつけて投稿すること。いつもすぐにいいねを押してくれるフォロワーさんに見てもらえる事に密かな喜びを感じている素朴ないい子です。ある時帰り道に猫の写真を撮っているとクラスのイケメン一軍男子葛西くんに声をかけられ!?
両視点から語られるそれぞれの気持ちによって、より感情の動きが分かりやすくなっています。いつもいいねをくれるフォロワーさんこそ、葛西くんその人だった訳ですが、自分では平凡と感じている熊谷くんにしか見えていない風景、ものが葛西くんの心を動かしたという事がとても素敵でした。
最初は平凡な自分と葛西くんがなんで!?と思っていた熊谷くんですが、徐々に葛西くんの気持ちの真っ直ぐさに嘘なんかじゃないと気付いて自分も自分の気持ちに嘘をつくこと無く彼の気持ちに応えたいと向き合おうとする姿勢がとってもかっこよかったです。
葛西くんの独占欲と執着は最初からずーっとですが、熊谷くんの中にも葛西くんへの嫉妬が生まれて来るのが最高にキュンとしました!!
本編キスのみ、番外編にて初H、電子SSでも3年生になった葛西くんのがっつき♡えっちが読めます♡
お互いの事が大好きなのが伝わってきて、周りの女子達と同じく「尊い…」といいたくなる2人でした。3年生でも大学でも、ずーっとイチャイチャしていて欲しいカップルでした!
今回は同じクラスの人気者と平凡男子のお話です。
写真が趣味な受様がアップした写真に心惹かれた
攻様が猛アプローチして恋人になるまでと
初エッチを描いた続編を収録。
受様は特に男のとりえもない平凡男子ですが
日常の何気ない風景を携帯で撮影して
SNSに登校することを日課にしています。
自分の好きなものを
他の誰かにも好きになってもらいたいし
綺麗なものや可愛いものを撮影して
後で見返す事が好きでした。
今日は夕暮れの坂道で
腹を出して寝ている野良猫を見つけ
もふりたい気持ちをグッと抑えて画角に収めます。
良く撮れたし、猫も起きなかったし
としたり顔で写真を眺めていると
背後からクラスメイトに声を掛けられます。
彼が今回の攻様です♪
攻様はクールでカッコいいクラスの人気者で
平凡男子な受様とは同じ教室にいても
別次元の存在です。
今も感情の乏しい顔でじっと受様をみつめるものの
受様に興味を示しているようにも見えず
猫の写真を撮っていたと答えても
「ふ~ん」という素っ気なさで決まづくなった
受様はそそくさと帰路を急ぎます。
その日の晩
猫の写真をインスタにアップすると
受様が写真を投稿すると必ず反応してくれる
アカウントの主に"いいね"が付き
嬉しさを噛み締めます。
翌日HRが終わって帰り支度をしていると
攻様から突然「一緒に帰ろう」と誘われます。
今まで一しょに帰った事もないし
教室でもほとんど話した事もない攻様に
誘われた意味がわかりません。
果たして攻様の唐突過ぎる誘いの真意とは!?
「第1回ずっと見守りたい♡BL短編コンテスト」
優秀初受賞作でクールイケメンな攻様と
平凡男子な受様のアオハルラブです♪
インドア系受様が攻様に一目惚れされて
積極的なアプローチを受ける展開で
謎めいた攻様の言動の真意が
なかなか見えないのですが
見えないながらも攻様の言動の陰に
ちらちら受様への行為が見えていて
ドキドキしながら読み進めました。
攻様は何に対しても感情が動くことがなく
無感情な自分自身が好きではないのです。
そんな攻様が偶然
見つけた受様の写真に心惹かれ写真を撮った
受様に興味を持ってアプローチして
友人関係に進み
攻様が受様とフォロワーとのやり取りに嫉妬して
お付き合いに発展するのですが
受様しか見えていない攻様は
受様に執着する自分の想いの重さで
内向きにグルグルするのですが
受様は攻様がクラスの女子に本気告白されて
自分との付き合いを隠されることにモヤって
外向きにグルグルしてする対比が楽しいです。
交際をするまでは攻様が積極的ですが
交際してからは受様が強くなって
攻様を引っ張る感じになるのが面白かったです。
イケメンの人気者男子と平凡男子のSNSから始まるピュア恋ストーリー。
……萌えがたぎりました!\(//∇//)\
『第1回ずっと見守りたい♡BL短編コンテスト』優秀賞とのこと。そんな釣書に誘われて購入したけど、買って大正解のポチリでした。
イマドキの高校生らしいSNSでの出会いが純粋な恋物語を演出していて、密やかに恋心を育みながら距離を縮めていく2人の距離感にドキドキの嵐です。
写真をSNSに上げるのが趣味の熊谷の日常に変化を与えるのが、クラスの人気者の葛西。熊谷にちょっかいを掛けてくる葛西のアプローチが分かりやすくてド直球で、これぞ攻めのポテンシャルと言わんばかりでした。
学園ものの良いところは、こういう接近戦がクラスの小さなコミュニティで繰り広げられることでしょう。無意識に向けられる熱い視線を感じたり、「おはよう」の挨拶から「一緒に帰ろうぜ」をコミュニケートし合う2人の近さが、ジワジワと萌えゴコロをくすぐります。
相手は人気者ですし、クラスの注目を浴びる効果も手伝って、熊谷が特別な存在であることをしっかりとアピールする牽制力はGOODポイントです。葛西があまり周りを気にする性格じゃなく、熊谷熊谷とワンコのようにくっ付いて回るゴーイングマイウェイなスタンスも良いんですよね。
葛西に気のある肉食系美人女子の誘いをバッサリ拒否する塩対応は、スカッとして小気味が良いので必見です。この一連のやりとりを近くで見守りたくてウズウズたまらんでした(笑)
そんなやりとりをしつつ想いを交わし合っていく2人ですが、実は付き合ってからの話の方がボリュームが多いです。恋人になるまでの尺で3割ほど、残りは付き合ってからのエピソードになります。
そんなわけで交際中のお話がメインとなるわけですが、その景色はラブラブかつすれ違いの恋愛模様です。
熊谷を守りたいがあまりに臆病になってしまう葛西のヘタレな態度は、付き合うまでのアプローチ攻撃とは打って変わって少々頼りない。熊谷に誤解を与えてしまうやるせない展開にはハラハラしましたが、反対に熊谷がめちゃ頑張ってくれるので、悪いことばかりではないことを知って欲しいです。
恋人同士になって不安になる葛西の臆病な心情描写と、交際によって強く前向きになっていく熊谷の心情描写の対比が面白く、重めの葛西の好きに熊谷も負けていない相思相愛の恋人期は見どころがたっぷりでした。お互いに悩みや不安を抱えながらも、問題を解決して更に愛を深め合っていく2人の姿に胸アツでした。
将来の展望を語り合う未来への広がりを感じさせる余韻は良い読後感に繋がりましたし、どこまでも応援したくなる素敵カップルでした。
あと、BeLuck文庫レーベルさんの作品にしては珍しくエロのシーンがしっかりとあったのが個人的には推しです。好きな人と繋がることが出来て嬉しい気持ちが乗ったハジメテのシーンはジンときちゃいました。
因みに私は電子買いですが、電子限定のエピソードも最高に良かったです!
2人のあまあまをもっと楽しみたい方は電子をおすすめします^ ^