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二人笑顔の表紙は最初で最後。ついに迎えた最終巻
無我夢中で読みました。読了後天を仰ぎ、もうこれ以上の作品に今後巡り会える気がしないと思ってしまいました。助けてください。
最後の最後までどんでん返しの連続。
登場人物の繋がり、愛憎、全てがさらけ出され回収されていく。息つく暇もない。
墨燃から代わって踏仙君再び。ここから更に新しい墨燃がうまれたと思いました。
作品中ずっと語られてきた墨燃の「気持ち」
これら全て作為的だったと知らされる。
操られてなお消すことが出来ない感情。
踏仙君がみせるこの抑え込めない気持ちを、楚晩寧は“想い”だと気付く。踏仙君の心もここにきて昇華へと向かいます。大変に熱い。
誤解だけが二人の隔たりを生んだわけではなかった。それが明らかになり読者はどうしようもなく心動かされる。愛憎、欲望、執着、葛藤、⋯この心情の機微を、出来事と共に読ませてくれるのが肉まん先生作品の醍醐味ですね。
善悪や救済、愛と罪が幾重にも絡み合い、誰かが完全に報われるわけでも、完全に断罪されるわけでもない。
ただ読者の感情と倫理観を深く揺さぶってくる展開。多くの人物がなくなるのがひたすらに辛い。
後に楚晩寧に「生き残れたのは執念」と言う墨燃ですが不死の命と引き換えた楚晩寧への壮大な愛なのでした。
これはもう恋愛小説でも復讐譚でもなく、もはや神話だった。
物語は各々の「生き延びた先」に着地します。
この物語が描いていたのは壮大な因果や転生だけじゃなく、「人生は続く」ということ。
ひとり死生之巓に残された薛蒙が大変に気の毒ですが
年に一度、師弟三人での再会が用意されているというのが泣ける。除夕とは中国の大晦日で「家族が必ず集まる日」だそうです(涙、涙涙)
そこにはいない師明は、1巻冒頭に出てくる「半熊人」を助けるという回収。
薛蒙が子ではなく弟子に語るラスト。師尊と呼ばせることで物語の再生と希望を感じます。
そして墨燃が三日に一度踏仙君と入れ替わるという、このユーモアが想像を掻き立て、和ませてくれる。
平穏な人生を過ごしたことのない墨燃が呟く言葉「いいなあ」がしみます。愛する人が側に居る幸せ。
人の世は素晴らしい。生きて日常があること、その尊さを噛みしめる結末でした。
読み終えてもまだこの世界に浸かり、抜け出せないです。すっかり自分の中で息づくこのものたちをどうすればいいのか。
うう⋯新墨燃(踏仙君Mix)と楚晩寧のその後のお話が読みたい。番外編、待ってます!!
素晴らしい作品をありがとうございました!
追記
何作か古代中国作品を読んでみて、肉包不吃肉先生の作品は圧倒的に読みやすいなと感じました。言葉、詩の解釈、ことわざの注釈が逐一あること。両者の視点で書かれていること。形容する言葉が印象に残りやすく頭にスルスル入ってくる。これらのことにより助走を感じることなく読み進めることが出来ます。読み比べて、これは決して当たり前のことではないと思いました。
前世と今世が絡み合い、出口のない泥沼のような地獄を経てついに物語が完結したことに安堵した。
登場人物が惨い目にあったり、善人が貶められたり、どうしようもない展開が多く辛かった。だからこそ、墨燃と晩寧が生存し平穏な世で結ばれることができて本当に良かった。
ただ全8巻でかなりの長編作品ということもあり、所々冗長に感じる部分もあった。
R18なシーンに関しても、墨燃の一方的な陵辱が大半を占めており、最終巻で甘々なシーンを拝むことが出来なかったのが大変残念だった……。
攻めに無理矢理犯される受けはド性癖ではあるけど、強欲な私は甘々も欲しかった。
なので是非番外編の邦訳を切実に願う。
