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表題作幻想薔薇都市 兼次おじさまシリーズ

美貌の中年小説家・尾花沢兼次
高級会員制クラブで働く麗人・信夫

その他の収録作品

  • 木暮家の病んだ関係
  • スペシャル・バースディ
  • スクランブル・ベビー
  • 花ざかりの家庭悲劇
  • 美しい時は一途です

あらすじ

麗しいあなた、気高いあなた、非常(識)なあなた…ただひたすら究極の愛を求める孤独な中年…尾花沢兼次36歳。兼次おじさまシリーズの開幕です。奇才・本橋馨子が、耽美で危険な世界へと誘います。

作品情報

作品名
幻想薔薇都市 兼次おじさまシリーズ
著者
本橋馨子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花とゆめCOMICS【非BL】
シリーズ
幻想薔薇都市 兼次おじさまシリーズ
発売日
ISBN
9784592118107
3.8

(7)

(2)

萌々

(2)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
27
評価数
7
平均
3.8 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数3

この作品との出会いで今がある・・・

まだBLが「耽美」というジャンルであった頃、漫画好きの早熟な同級生が何故か突然私にこのシリーズを貸してくれたのが全ての始まりでした。

私は初めて知る世界に引き込まれ、一気に本橋作品のファンになってしまったんです。そして、「耽美」な世界観にも魅かれるようになりました。
とはいっても、当時はもちろん今ほどは「耽美」物を読む事も手に取る機会も少なく、いつしかその熱も落ち着き、長いことブランクもあったのですが、やはり一度知ってしまった世界・・・まさかその後、今度はすっかりBLの世界にどっぷりはまり込む日がこようとは・・・

とにかく私にとっては、この作品がこの世界を知るきっかけであり、一生忘れられない作品なのです。

同級生に渡された時、正直、「うわ・・・苦手な絵・・・しかも昔っぽい・・・」と思ったのですが、読み始めたら不思議な事にこの絵が世界観にとてもぴったりで、とても美しく感じました。
BLとは呼べない、やっぱり「耽美」というジャンルで呼びたい作品の1つです。

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BL以前の少女漫画が今のBLに進化する途中の位置にある作品

24年組と言われる少女漫画の(とその周辺の)作家様たちが発表した作品の中には、数々の少年愛、同性愛を扱った作品がありました。そして「JUNE」などを中心に発表された【耽美】な同性愛もの。
…そういうムーブメントから現在のようなBLが成立していく途中の過程にある作品の代表的なものが、本橋馨子さんの【兼次おじさまシリーズ】をはじめとする作品群のような気がしています。

兼次おじさまって、今風に言うならスーパー攻め様!? 恋はなかなかうまくいきませんけどね。

絵柄が独特で、濃くて、ちょっとそこで引いてしまう人もいるかもしれませんが、現在のBLにつながる要素を色々発見できたりもすると思いますよ。できれば引かずに読んでみていただきたいシリーズです。

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ビシバシの睫毛!これは宝塚か?!

初めて本橋さんの作品を読んだときは、あまりの濃さに吃驚しました。
瞬きをすると風が起こりそうな、宝塚歌劇団ばりの長い睫毛!
お城のような豪邸に、画面狭しと薔薇が飛びまくる。

超お耽美です。
かなり好き嫌いの分かれる画風だと思います。私も当初は苦手でした。
しかし『花とゆめ』に掲載された「兼次おじさまシリーズ」を読み、
ギャグで笑わせて気を抜かせていると、切なさでぐっと乙女のハートを掴む
本橋ワールドにハマッてしまいました。シリアスとギャグの配分が絶妙。

この作品は兼次おじさまシリーズの記念すべき第一弾。
今は亡き従兄弟(太郎)をしつこく執念深く思い続けている兼次おじさまは、
太郎の忘れ形見・茂を溺愛。太郎にそっくりの茂の恋路を邪魔して迫る兼次ですが、
どこまでが冗談でどこまでが本気なのか?あやふやで判らないのが魅力。

表題作は高級会員制クラブで働く影のある美少年・信夫と、兼次おじさまのお話。
心の傷を抱えた信夫を、兼次が優包みます。
ド変態だけど包容力があって、優しいんですよ~おじさまは!

そんな超かっとんだ兼次の周囲に集まるのも、個性的な面々ばかり。
私は特に兼次の両親がお気に入りです。
ドタバタ笑いの渦の中に、一握りの切なさ。このテンポは癖になります。
絵柄に引かずぜひ、多くの人に読んで欲しい作品です。

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