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表題作恋愛螺旋

大財閥の跡取として育てられた受様の従兄弟・一条征士
DNA関係の研究をしている大学院生・一条夏生

あらすじ

父を亡くした事で、自分が財閥・一条グループ総帥の孫だと知った一条夏生は、実の祖父に会いに本家へと出向いた。そこで初めて従兄の征士と顔を合わせたものの、男は本家に滞在を決めた夏生に対して不快感を隠そうともしない。反発しあう二人だったが、ある日、夏生のもとに脅迫状が届けられた事に征士は素っ気ないながらも夏生の身を案じた。威圧的ながらも印象的な瞳に見つめられ、出会った時から感じていた夏生の中の不思議な感情が、次第に大きく膨れ上がっていくのがわかり──。
出版社より

作品情報

作品名
恋愛螺旋
著者
 
イラスト
海老原由里 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラノベルス
発売日
ISBN
9784778107772
2.3

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萌々

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中立

(2)

趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
5
評価数
3
平均
2.3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

自分と他人を比べる時に

今回は大財閥の跡取とDNAの研究をしている大学院生のお話。

受様の父の事故死に絡んだ後継者争いと
二人の出会いから恋に至るまでをサスペンスドラマ風に。

受様はもともとマイペースの個人主義。
大学院の研究室でDNAの研究をしています。

気楽な一人暮らしで好きな研究に没頭する毎日でしたが、
父親がひき逃げに合い、帰らぬ人となります。

父の両親は既に亡く親戚もいないはずでしたが、
葬儀を終えた後、弁護士だと言う男がやってきます。
実は受様の父は大財閥の本家の長男で、
父に残された遺産が有るというのです。

母によると父の父(受様の祖父)が結婚に反対、
母と一緒になる為に家を出たのだそうですが、
祖父の具合が悪いらしく
最近少し和解の兆しが見えてきていたらしいのです。

受様は遺産には興味が有りませんでしたが、
残された母と自分の知らない父の昔を知る為に
祖父に会いに行く事を決意します。

連れられて行った本家はヨーロッパ風の大きな洋館。
一般庶民な受様には物珍しくきょろきょろして
印象的な強い瞳を持つ男に肩からぶつかってしまいます。
その人こそ今回の攻様になります。

祖父との対面で和解を果たし
しばらく本家に留まる事になったその夜、
受様は一行だけの手紙を受け取ります。

『命が惜しければさっとと出て行け』

次の日にはネズミの屍骸がオマケつきで

『父親と同じ目にあいたくなければ早く出て行け』

父の事故が故意?
だとしたら父は殺されたと言う事か?!

攻様は当初
受様が遺産を狙っていると聞かされていた為、
冷ややかに対応しますが、
一緒に過ごすうちに誤解が解けて
受様が事件を追う手助けをするようになります。

受様が祖父が買い取った工場跡地の幽霊騒ぎや
父の日記にはさまれた
幼い少女を抱いた女性の写真の謎を探るうちに、
攻様が帰宅時に殴られる事件が発生!!

果たして犯人の狙いは祖父への復讐?
それても後継者となる受様や攻様なのか?
そして攻様に惹かれて行く受様の思いは実る日が来るのか?!

大財閥の後継をめぐるサスペンスタッチのお話です。

あまり人との付合いが得意でない二人が
犯人に追い詰められながらも犯人に迫る状況が
ちょっと「つり橋効果」的な状況なので

受様が攻様に突然キスしたり、
攻様が受様を押し倒してHになだれ込む展開は
ちょっとどうかと思わなくもないですが、
次々謎が出てくる展開にドキドキするのは確か。

もうちょっと二人にとってお互いじゃなきゃダメって
要素が盛り込まれてると良かったな。

今回は似たシチュで後継者争いと恋を描いた作品、
火崎勇さんの『負けてたまるか!』をご紹介します。

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読みやすいのですが・・・

父親の死によって、自分が大富豪の孫だということがわかった一条夏生と、一条家を継ぐために引き取られ育てられた血の繋がらない従兄・征司のお話。

遺産相続争いのお話なのかな?でも、夏生は全くその気がないし・・・
あれあれ事件が起こっちゃいましたよ、探偵っぽいことも始めちゃいましたよ・・・
どこに向かっていくんでしょうか?・・・

ちょっと安易なテレビのサスペンスドラマのようなお話の展開で、
そこに二人の恋愛が絡んでくるのですが、恋するきっかけが一目惚れなので、
ちょっと説得力に欠けちゃって・・・

読みやすいのでスイスイ読めちゃうし、エッチシーンもそれなりにあるんですが、
いまひとつ盛り上がりに欠けた感じがしました。

最終的に“死にそう”だった祖父が死ななかったくだりは、
なかなかいい伏線だと思いましたが・・・

プラス思考で読むとすれば、夏生が何もできない割りに思い切りがよくて明るいところとか、征司がそれなりにカッコイイところでしょうか。

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