身を切るような辛ささえ、捨てられない―。

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表題作情牙の爪痕

遠山琉成 ・ 日本画家 
梁瀬迅 ・ 元やくざの経営コンサルタント

あらすじ

大西組の元構成員・梁瀬は、日本画家・遠山との蜜月により組への恨みに凍りついていた心を溶かし始めていた。男に苛まれて悦ぶ身体を認められずにいた梁瀬を丸ごと愛してくれる遠山に、未だに正面から答えてやれないまま…。そんな中、遠山の元恋人で華原組組長・一乗寺が現れたことにより、梁瀬と遠山の間に少しずつ亀裂が生じていく。自分の嫉妬心を認められず動揺する梁瀬につけ込むように、遠山の親族から「遠山と別れろ」と脅しをかけられ!?
出版社より

作品情報

作品名
情牙の爪痕
著者
義月粧子 
イラスト
須賀邦彦 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
シリーズ
破滅の爪痕
発売日
ISBN
9784862961723
3.2

(8)

(0)

萌々

(3)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
25
評価数
8
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

ルパンなみアクションだったがもうチョイ!

『破滅の爪痕』の続編で、梁瀬はヤクザを辞めて画家の遠山の恋人として、元組からの報復から逃れながら生活しているところから始まります。
前作からの雰囲気はそのまま引きついで、梁瀬のツンデレ&エロさ、遠山の不遜でヤンチャな部分がそのままに、そのせいで二人の不器用さが相まって、周囲に翻弄されてピンチを迎えるお話になっています。

遠山の昔の男、今は香月組の組長になっている一乗寺という男が出てきて、梁瀬の嫉妬を引き出します。
遠山が”芍薬”一乗寺が”牡丹”梁瀬が”百合”といい男勢揃いしてます。
が、もうちょっと彼らの色っぽい姿がイラストで見たかった。
遠山の従兄弟で、世界的大企業の次期を担う修司という男の身勝手で梁瀬がかわいそうなことに。
また遠山も梁瀬の事を好きだとは思うのですが、どうも決めてに欠けて、梁瀬にとっては辛い思いをさせているのですよ。
何だか梁瀬は悲劇のヒロインな感じ。
前作もそうでしたが、元ヤクザだから一応肝も座っているし、力も強いし、頭もいいのですが、感情部分が甘やかされたことがないから、愛を思う存分与えられたことがないから、つい不幸な方へ行っちゃうのかしら?

後付けのように、まるで作者の言い訳のように、遠山は絵への執着がないから、たまに執着すると周りが見えなくなるって、、いい迷惑ですよ!
梁瀬はもっと強くなって、遠山にガツンと言ってやらなくちゃいけません。
また、今回の騒動の元凶になった一乗寺という男が今一つよくわからない感じで掴みどころがなかったので、彼をもっと知りたい?
そして、遠山の従兄弟の修司に仕える秘書兼恋人の仰木も苦労気質だと思うので、その関係もどんな風にすごしているのか知りたいよ。

などなど、よそへ興味が向いてしまったり。
金にあかせてヘリで救出など派手なパフォーマンスがあったりもしましたが、大がかりな割に、実質はちっちゃい事だったりしました。

食事や酒のシーンは相変わらず多く、やはり大人な雰囲気。
もしリベンジ作品があるなら、梁瀬がガツンと活躍してエロエロする作品にして読んでみたいのですが・・・

1

じれったいすれ違い

義月さんは好きな作家さんです。「彼と彼氏の~」がとてもよかったので期待して読み始めましたが、ちょっと物足りなかった。

続編なのでカップル成立後から始まりますが、やはり続編って難しいのかなあ。当て馬さんへのやきもきに終始したストーリーで、物語を作るためだけのすれ違い設定を苦手とする私には、カタルシスなくもやっとしたままの作品でした。

いや、最後のど派手パフォーマンスはすかっとするところなんでしょうが、なんというかもう引いちゃった的な。。
ヤクザ、着流しあたりのテイストを活かした耽美系作品だとよかったなあ。

0

スーツの金融ヤクザと着流しの日本画家

unlimitでなければ、読もうと思わなかったかも・・。


① 破滅の爪痕  2009年3月  梁瀬 大西組 x 遠山 画家
⓶ 情牙の爪痕 2009/09月  遠山x梁瀬x一乗寺

この作品は二冊で一つ、の内容。

「破壊の・・」
鋭い美貌をもつ梁瀬は、策謀を胸に秘め、大西組の投資会社で働く。
梁瀬は寡作で有名な日本画家・遠山に新作を描かせろ、と組に命じられる。
・・遠山は昔、梁瀬を口説いてきた男。

「情爪の・・」
大西組の元構成員・梁瀬は、組への恨みが薄らいでいく。
梁瀬は、遠山への気持ちを自覚できない。

遠山の元恋人/華原組組長・一乗寺が現れ、梁瀬と遠山の間に変化が現れる。
動揺する梁瀬に、遠山の親族から「遠山と別れろ」と圧力を受ける。

0

Vシネマのようで・・・

「破壊の爪痕」の続編。
着流しの日本画家・遠山と、元やくざ・梁瀬のその後のお話。
前作で一難去ってやれやれだったわけですが、今作では遠山の元カレ、華原組組長・一乗寺と、公私にわたり世話になっている遠山のいとこ、二階堂修司社長にかき回されて、(まぁ、もっぱらかき回しているのは二階堂だけなのですが。)梁瀬が身を引こうとして・・・

アマアマラブラブなシーンからはじまって、不穏な空気をまとってきたところまでは、お仕事もしながらごく普通に展開してきたのかなと思ったのですが、今回はヘリまで登場するアクションシーンへ・・・なんだかあっというまに現実離れしちゃって・・・

会話が多いのでスイスイ読めますが、梁瀬があまりに諦めやすいのと、遠山が意外に鈍感なのにちょっとイラっときてしまいました。

謎の人、一乗寺が気になるんですが・・・

1

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