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表題作カササギの王 カササギの魔法シリーズ (1)

ルシアン・ヴォードリー、クレーン伯爵
スティーブン・デイ、能力者

その他の収録作品

  • 刺青に纏わる間奏曲

あらすじ

突然の自殺願望にかられ、シャーマンの力を借りることになったクレーン伯爵ルシアン。やってきたスティーブン・デイはそれが一族に関係するものと見抜くが……!? 19世紀の英国が舞台のファンタジー・ロマンス。
訳:鶯谷祐美

作品情報

作品名
カササギの王 カササギの魔法シリーズ (1)
著者
KJ Charles (KJ チャールズ) 
イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403560514
4.5

(34)

(25)

萌々

(5)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
154
評価数
34
平均
4.5 / 5
神率
73.5%

レビュー投稿数8

続きが凄く楽しみ!

K・J・チャールズ作品を読むのは初めてになります。翻訳本を読むのはちょっと勇気がいるんです。やはり翻訳者の文章との相性があるのと、文章に慣れるまでは時間が掛かる場合もあるからです。今回も最初は戸惑いました。

ただルシアンがデイと出会ってから起きるオカルト的な出来事が面白くて、謎解きを見ている気持ちで夢中になっていました。

ルシアンに起きてる事象が気味が悪くて、彼の父親と兄にしても亡くなったとはいえ最悪で、デイの過去も相まって彼がルシアンを救う事が出来るのかと不安になりながらもページを捲る手が止まりませんでした。

ルシアンというか彼の一族を標的にした悪意にはゾッとしたし、タイトルの「カササギの王」の意味を知った時には救いを見いだして高揚感に襲われた程でした。

命に関わる事象と闘っているのでルシアンとデイがハッキリと結ばれるのは終盤になってからでした。それでも彼らの間に流れる感情のやり取りが凄く素敵でした。

ルシアンの従者のメリックも魅力的でした。そしてルシアンとデイの間を行き来するカササギのタトゥーのお話がとても印象的でした。

3冊連続刊行らしいので続きを楽しみに待ちたいと思います。
オカルトとか謎解きが好きな方にお勧めします。

3

アッと驚く仕掛けが…

「イングランドを想え」が非常に良かったので、初シリーズ物が読めて嬉しいです。
一応オカルトものだそうですが、どちらかというとダークな魔法ファンタジーものの印象を受けました。オカルトやホラーが苦手な人も、そこまで残酷な描写も無いので安心して読めます。

ファンタジー要素があるとは言え、イギリスの貴族社会も垣間見る事もできて面白いです。クレーンがイギリスの貴族の出自とはいえ、上海に追いやられ、底辺の生活を強いられ生き延びてきたという異例の経歴も新鮮でした。それ故のクレーンの貴族らしからぬ振る舞いも魅力だった。庶民のスティーブンの方が箱入り息子に見えてしまう…。

貴族に能力者に、、と社会構造が複雑でした。貴族イコール能力者でないから余計にそう感じました。貴族でも能力が無ければ、弱い立場になる場面もあるだろうし、社会構造を均衡に保つのが大変そうかも。

最初タイトルの「カササギ」がピンときにくかったのですが、裏の主役でした。アッと驚く仕掛けがあり、面白かったです。あのヒッチコックの「鳥」の映画を思い出しました。このストーリーは映像化したら映えそうだな…と思いました。

一応この巻で事件は解決していますが、クレーンの能力の秘密やスティーブンとの関係性、初代の話、なぜクレーンがあそこまで(性癖問題以外に)父親に疎まれたのか…などの謎が多く残っています。続きの巻が楽しみです。

2

めちゃくちゃ面白かった

最悪な貴族の父兄が死んで、香港からイギリスに帰ってきたルシアンは謎の呪いによって殺されようとしている。
そしてシャーマンを頼るしかなく、能力者のスティーヴンが紹介された。

一体誰がルシアンを呪っているのか、そして怨みを買いまくっていた父兄の尻拭いだけではなく、一族に秘められた特殊な事情が明かされていくのにワクワクした。

物騒で血腥い魔法の攻防もダークファンタジーな感じで面白かった。

キッレキッレの皮肉が飛び交う会話も好き。

そして二人の間を行き来するカササギの刺青がロマンティック。

1

カササギの魔法シリーズ第1弾

クレーンとスティーブンを次々と襲う残忍な事件が怖ろしい。謎が解けていく様子はハラハラしたけど面白かった。

スティーブンにとっては因縁の相手であるクレーンだけど助けたのは感じるものがあったからかな。最初の雰囲気が最悪だったので展開が気になって。
見えない敵に共に立ち向かう中で、互いの本性が見えて良かった。クレーンは公平で正義感があるしスティーブンは理知的で妙に色気があって魅力的。危機的状況での2人に愛を感じてドキッとした。解決後のラブラブな2人が最高!
愛の奇跡が素敵。今後の2人が楽しみ。

1

一つは哀しみのため

表紙右の裸体が貴族であるクレーン卿(攻め)で、左がスティーブン・デイ(受け)です。身分ある攻めが裸体で表紙に描かれる作品て稀な気がする。
現実味溢れる作品が好きなので、オカルトをどこまで許容できるかな、と思いつつ読みましたが、思った以上に受け入れやすい作品でした。翻訳の言い回しに違和感もあれ、許容範囲内です。強いて言えば頻出単語である「デイさん」のさん付けにずっと違和感がある。
さておき、イギリスと上海という舞台がぴったりの超常現象の空気が大変面白い。日本の作家さんでは書きにくいだろうなという世界を読めるのがモノクローム・ロマンス文庫の良さ。
彩りの少ないおはなしの中で終盤に輝くカササギの刺青がまた良し。本の最後1割ほどは『刺青に纏わる間奏曲』と題されたおまけのお話で、これがまた良い。急激な甘味で締めくくってくれます。そうだ!甘いと思ったこのおまけの話の中で、クレーンが「我々はあと数ヶ月で中国へ戻る予定じゃないか。」と言ったから急にヒヤッとしました。次巻にも期待。

1

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