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表題作幾千の夜 第一夜

中山哲弥
幼馴染の宙を優しく見守る大学生
八島宙
家庭不和に悩む高校生

あらすじ

厳しい父親のもと育った宙には、とても大切な人がいた。隣の家に住む年上の幼なじみ、哲弥だ。嬉しいことがあった日も、悲しいことがあった日も、どんなときもそばにいてくれた。でも、宙が成長するにつれ、ふたりの時間は変わり始める。宙が哲弥を意識し始めたとき、哲弥もまた宙に抱いている欲望に気づいてしまう… 宙は俺が守る、そう誓ったはずなのに──
甘くせつない恋の物語!

作品情報

作品名
幾千の夜 第一夜
著者
木下けい子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス CRAFT Series
シリーズ
幾千の夜
発売日
ISBN
9784813052173
3.9

(119)

(45)

萌々

(37)

(26)

中立

(6)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
27
得点
457
評価数
119
平均
3.9 / 5
神率
37.8%

レビュー投稿数27

胸が苦しくなるような切なさ

幼馴染みとしての関係が恋に
さらには性愛に変わっていくことによって
その変化についていけない二人の不器用さが切ないです。

哲弥と宙は、お隣同士で
哲弥は、厳しいだけで愛情の感じられない父親に殴られる宙を
甘やかしてやろう、そして守ってやろうと思うんだけど
その気持ちがいつの間にか恋愛感情へと変わっていって戸惑うんですよね。

一方の宙は
幼い頃と変わらない憧れで哲弥と接していたものの
哲弥の態度がよそよそしくなった事や
親友に指摘されたり、バイト先の先輩にちょっかい出されて初めて
自分の気持ちに気づくんですが
その時には既に哲弥には彼女がいて。。。

お互いがお互いのことをこんなに大事に思っているのに
不器用すぎてすれ違い続ける二人が見ていてもどかしくて切ないです。

この第一夜では
宙はやっとの思いで自分の気持ちをさらけ出そうとしてるのに
哲弥は相変わらず本心を隠したまま第二夜へと続いてしまうんですよ。。。

まだまだ、二人がちゃんと向かい合うには
さまざまな障害やすれ違いが待ち受けていそうですが
だからこそ、なんとしてもこの二人の行く末を見守りたいです。
はやく第二夜を出して下さい!w

6

若者ゆえの悩み

何と言えばいいんでしょう。切ないのかもどかしいのか、上手い言葉が見つかりません。
手を伸ばしたいのに、自分の感情に名前が付けられないから、どう伸ばしていいのかわからない。
助けてって言えばいいのか、好きだって言えばいいのか。
そして、先に気が付いた方は逃げ出しちゃって。

勉強は苦手ですが、優しくて人のことを思いやれて、真っ直ぐな宙。お隣さんのお兄ちゃん・哲弥の部屋にこっそりと遊びに行くのが楽しくてなりません。
が、厳しい父には、哲弥のところへ遊びに行くのを止められています。ばれて叱られていると、哲弥が庇いに駆けつけますが、宙の父はそれすらも気に入らない。仕事人間で、子どものことは二の次。一番に庇ってくれるはずの母は、家庭を顧みない父に愛想を尽かし、もう出て行っており、父子家庭なんです。

ぐれちゃっても良さそうなのに、哲弥を心の拠り所にして何とか踏ん張っているって感じで、何かあればポキッと折れそうな宙の心。
哲弥はそのことがわかっているから、甘やかさない父の代わりに宙を甘やかそうとしているんですよねぇ。
でも、まだ高校生だから何の力にもなれないんです。

ここですよ、まだ高校生だからどうにも出来ないんですよね。
守ってやりたいと思っても、父がいるからそれもままならないし、かといって本当に出来ることはなくて。
想いだけが募っていく辛さ、切なさ、もどかしさ。
若者ゆえの悩みが、目一杯詰まっていました。

え~~~、こんなところで終わりですかっ! というところで終わってます。
早く続きが読みたいです。

4

胸を締め付けられる幼馴染

読み始めて何度涙が出そうになったか、切ないです。
こういった気持ちを呑みこんだ主人公達のお話って木下さんはうまい!

両親が離婚して、仕事人間の父親に顧みられなくて愛情に飢えている宙の唯一甘えられる相手が隣に住むてっちゃん。
てっちゃんが宙のそばにずっといてやりたいと思った時、それは夢精という形で現れ、宙に欲情する自分を抑える為に宙と疎遠になっていく。
その喪失を"床がなくなって、そのまま下に落っこちそう”と感じ、親の喧嘩に孤独を感じた時にカーテンの閉まったてっちゃんの部屋を見上げる宙に最初の涙腺がやられました。
再会した時、思わず宙を押し倒してキスするてっちゃんは"もう側にはいられない、ごめん"って別れを告げ、宙は"何をされてもいい"というのですが、それじゃぁダメだとさよならを告げて、大学進学の為出ていくてっちゃん。
まだ宙は恋というものの自覚もないから、てっちゃんは離れていったのですよね。
友人に、てっちゃんがそいういう意味で好きだったんじゃないか?って言われて宙も考えるようになるんです。
てっちゃんに似ているバイト先の大塚の登場で、とうとうてっちゃんに会いたい気持ちが爆発して電話をかけます。
再会した二人、、

宙はてっちゃんと対等になるにはまだ余りにも子供で、恋愛というものがよくわかっていない、てっちゃんに対する気持ちもまだあいまいです。
唯一の人であることはたしかなのですが、そのあいまいさが、この幼馴染二人を切ないもどかしさへと導く原因になっているように思います。
宙はいつ脱皮するのか、てっちゃんは一体どうするのか。
各話のエンディング毎に盛り上げて涙腺を刺激するこの話、目が離せません。

3

好みのお話だわ~~

 こっ、これは! 続編を私にくれーーーーーーーー。

 はぁはぁ……。

 ここまでで、2年ですか。続きまで2年待たなきゃなんないんですか! 木下けい子さんの作品は、ほのぼの系も大好きですが、切ないのもたまりませんね。

 お隣同士とはいえ、家族ぐるみで仲の良い幼なじみ……というわけではなく、宙は父親に暴力を振るわれて、唯一の逃げ場所として年上のてっちゃんがいます。

 子供ゆえのどうしようもない感じとか、切ないです。

 大人になれば、二人は恋愛できるのでしょうか。お互い好きなのに、くっつけない。今のままくっついても、宙は大人になれてないのでうまく行くはずもなく。それが分かっているてっちゃんは自分の心を押し殺して、冷たくしたり。
 二人がくっつくには、好きだという以外に乗り越えないといけない山があると思います。

 さて、どうなるのか。続編、とっても期待しています。

3

ずるい子だ…

木下けい子さんの切ない系には100%泣かされてますが、今回も例外ではありませんでした(ノд<。)
線の細い絵柄とストーリーがハマるんですよね。。。

宙君は罪な子だなぁと、泣きながら呟きました(笑)
てっちゃんと宙、どちらにも感情移入出来て、だからこそお互いの気持ちを私がそれぞれに伝えてあげたくてしょうがなかった…
て、そんな第三者出てきたら私が一番キレるの確実ですが。
でもてっちゃんはちょっとずるいと思ってしまった。「守る」て誓ったなら、自分の気持ちを抑えて側にいることを選んで欲しかった。
「守られる存在じゃない」て思ったのかもしんないけど、自分が辛いからって逃げないでほしいな…

2

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