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表題作雪下の華

中井勝重・安江の国主
雪渓・僧侶・19歳

あらすじ

戦国時代、僧侶の雪渓は領主の中井から漢籍の講義の依頼がくる。噂ほど酷くはない中井に雪渓はうちとけるが…。

作品情報

作品名
雪下の華
著者
いとう由貴 
イラスト
海老原由里 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344818118
3.6

(3)

(1)

萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
11
評価数
3
平均
3.6 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数2

萌え滾る背徳感…!

ほわぁ…(感嘆
おもしろいとかエロイとかそういうのはもう良いんですけれど(良いのか)、とにかく萌えました!!! 何を隠そう私は僧侶萌えなので、今回の設定にはかなり!かなりかなり滾ってしまいましたよ…ええ!
僧侶といえば、大抵が性を禁じられていますよね。いまでこそそんな掟は無いに等しいですが、このお話の舞台は戦国時代です。なので、そうした僧侶萌えの何たるかをよく踏まえている作品でした。

大きなお寺ともなると、格上が格下の僧侶をチョメチョメ…なんてこともあるようですが、捨て子だった雪渓が育ったのは田舎の小さな寺だったため、彼は男女の交わりどころか男色の存在すら知らずにいました。しかし14歳で偶然に出会った国主・勝重に運命を狂わされてしまいます。女子と間違われるほどに可愛らしかった雪渓は五年後、国主に仏典の講義をする役を賜って勝重のもとへ行くのです。
けれど再会した勝重に命じられたのは、己の体を差し出すこと…。

42ページ目にして早速手を出してくる勝重に本気の戸惑いや拒絶を覚える雪渓が、にもかかわらず初めての行為に乱れる様が非常に淫靡です。雪渓は真面目な僧侶なので、性に対して背徳感がとにかく甚だしい。それがより一層このシーンを艶かしいものにしています。これこそ僧侶萌えの醍醐味です。まず童貞・処女率が高いうえ、行為への反発が本気なんですよね…!いとう先生はニーズを良く分かっていらっしゃる。完璧な受け僧侶でした。

絡みの描写だけでなく、勝重と雪渓…二人の心の齟齬も切なくて良かったです。何故無体な仕打ちばかりを繰り返すのか分からない雪渓と、雪渓を独占したいが故に彼を追い詰めてしまう勝重。雪渓は勝重を酷い人間だとばかり思っているので、閨での行為に乱れはしても心は冷え切っています。そうして幸せそうにしない、いっこうに笑ってくれない雪渓に、勝重の苛立ちも募るばかり。…なんというか、勝重がたった一言伝えてくれるだけで全ては解消しそうなのに、それが無いから堂々巡りになってしまっています。オレサマ殿様な勝重は心の優しさを上手く人に伝えられないので、雪渓は最後までずーっと悲しんでいました…。

当て馬がいるわけでもなく、大きな事件が有るわけでもなく…でも二人の心が少しずつ近づいていくのが分かる、すごく丁寧で萌えるお話でした。勝重の愛情は極端に出すぎるのですが、両思いになってからはかゆいくらい優しい男になっていたので……もっと激しくても良いよ! ←
雪渓が途中から僧侶ヘア (坊主) でなくなってしまったのは少し残念です…。坊主、いいですよね。背徳感3割増しです。ピンナップの倒錯すぎる構図にはクラッとしてしまいましたが、できればもう少し色気が欲しかったかな…。

1

そこにいくまでがハヤッ!

最初に攻め(国主)が受け(僧侶)をものにするのが早かった!
とはいえ、見初めてからは数年待っているところがなんともほほえましかったです
心の動きを中心に書かれているのが、いとう先生らしくてよかったです
時代背景をしっかり勉強していないので申し訳ないのですが
正室とか、側室とか、跡取りとかには拘らなくてよかったのかしら?
いいんです!ふたりが幸せなら、国くらい滅びたって!(そういう問題?)
と思える、良い感じのラストでした
感想としては「萌え」と「中立」の間くらいです
このところ、多作なのかしら?と思ういとう先生
もうちょっと深くまで心情を掘り下げたものが読みたいかな

0

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