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表題作残酷な神が支配する(2)

グレッグ・ローランド
ジェルミの義父
ジェルミ・ローランド
母親思いの少年

あらすじ

まるで蜘蛛の糸にからめとられるように、グレッグの獲物と化したジェルミ。逃げるように寄宿学校に転入したものの、帰宅する週末ごとに義父との悪夢のような時間が待っていた。回を重ねるごとにしだいにエスカレートする行為に、ジェルミは心身ともに激しく消耗していく。それでも、母の幸福のためにはグレッグの要求を受け入れるしかなかった。そんなある日、グレッグの先妻の姉・ナターシャが、ふたりの忌まわしい現場を目撃するが…!? 愛と憎しみのサイコ・サスペンス、第2巻!

解説/北原なお

作品情報

作品名
残酷な神が支配する(2)
著者
萩尾望都 
作画
萩尾望都 
媒体
漫画(コミック)
出版社
小学館
レーベル
小学館文庫【非BL】
シリーズ
残酷な神が支配する
発売日
ISBN
9784091916129
5

(8)

(8)

萌々

(0)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
40
評価数
8
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

逃げ場がないのが苦し過ぎて

 せっかく全寮制の学校に入学できても、週末には家に帰らないとグレッグの手酷い仕打ちが待ち受けている。ジェルミに心落ち着ける場所はないのでしょうか。新しく彼の兄となったイアンは女癖が悪いながらもジェルミやマットを邪険にしているわけではないし、現実的で、家族と上手くやっていきたい気持ちはある、普通に感じの良い青年。文句を言いながらも、なんだかんだ毎回ジェルミのことを気にかけてくれていて、元々面倒見の良い子なんだなぁと。ただ、ジェルミの心の拠り所になるほどではなく、まだ彼との間には壁を感じますね。

 復讐心を燃やしたり、弱みを握ろうと冷静に考えてみたり、グレッグを連想させるものに本気で怯えたり、抱かれた過去の自分を次々と殺していったり、ジェルミの心には休む暇が一切ない。1人で抱えるにはあまりにも苦しい事実を誰にも打ち明けることができずに、よくここまで正気を保っているなと驚くほどです。サンドラを悲しませたくない、自殺などに追い込みたくない、ただそれだけを砦にして、なんとかやってきた彼は今、非常に危ういバランスにあるのだと思います。ある日突然ぷつりと、どこかしらの糸が切れてもおかしくはない。そうなる前に、誰が彼の救いとなるのか、希望が見えてくることを祈ります。

1

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