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救急外科医の松浦が、拉致られて、廃ビルで銃創を負ったヤクザの治療をさせられることに、、、
その間常に、自分を拉致した舎弟のユウジと手錠で繋ぎあっているうちに…
この粗筋だけで、松浦とユウジは最終的に恋に落ちて結ばれる話だっていうのはわかるけど、小説は、そこに至るまでのアレコレを読んで楽しむ物で、この作品なんかは特に、この後どうなるのか、どうするのか、どきどきしながら展開を楽しんだので、おもしろかったとしか、感想の書きようがない。
剛さんの作品の登場キャラは、基本的にみんな前向きで、いい人。
それは、この話の結末でも生きている。
とりあえず、
とってもおもしろかった。
オススメ!
受けが一方的に手錠で繋がれて監禁…というのではなく、攻めと繋がれる、というシチュがちょっと変わっていて萌えた。
相手は自分を拉致したヤクザなのに、大怪我をしていると見ると、救急救命医らしくきちんと手当をしてあげる松浦のキャラが絶妙。じつに肝が据わっている。容態が危なくなり薬が必要になると、祐司とふたりで病院に盗みに入ったり、ふたりで手錠を嵌めたまま、街に買い物に行ったり食事をしたり。変な話と言えば変な話だが、どこにも引っかかることなくすんなり読めて引き込まれてしまう。
祐司が乱暴をするわけでも、すぐエロエロになるのでもなく、お互いに一緒に行動したり、会話の積み重ねで相手を理解することによって、徐々に心も繋がっていく…という流れがよかった。
身体を好きなようにされてるうちにいつしか心も…っていう、BLあるあるパターンをあえて外してくれて、じっくりと心理的な歩み寄りを重ねていく過程をしっかり描いてくれているところがとても好き。「ほだされる」ってまさにこういうことを言うんじゃないかな。
お話の中では「ストックホルム症候群」かもと言及されてるけど、相手の生い立ちやトラウマも含め、気持ちに共感して分かり合うっていうのは、そこに愛が芽生えたとしか言いようがないと思う。
ラストは、ちゃんとハッピーエンドになるのかとハラハラしたが、祐司の兄貴分の毛利が実はいいヤツ。読後感は非常に爽やかだった。
救急救命医の松浦はある日やくざの祐司に銃で撃たれた兄貴分を助けろと拉致されて監禁されてしまう。
しかし、監禁されたとしても目の前の患者を助けようとする心とその兄貴分を助けたい祐司の心に触れていつしか積極的に助けようと行動していた。
これはストックホルム症候群なのか?それとも?…
恋に落ちたと言うにはずいぶんなきっかけです。でもストックホルム症候群と片付けるのもちょっと違う。
ふたりは確かに思いあって、そしてお互いを必要としてます。
そんな劇的な出会い。
やくざの醜い面もみせつつも、十分に「男気」が表現されていて魅了されました。
兄貴が最後に見せたふたりに対する態度は、まさに「男気」
この思いには松浦も勝てないのかも。
祐司に対する想いはもちろん松浦とは違いますが、にしてもこれは嫉妬してしまうほどです。
先生は結局犯罪の片棒を担いでしまった訳で、祐司はもしかしたらいずれ捕まるかもしれない。
それでもふたりは一緒にいる離れないと強い想いが伝わり、人を愛すると言うのはそう言うことなのだと、ぐっと来ました!
ものすごく面白くて一気読みデス=3
あらすじも見ないまま、登場人物もわからないまま読んだのがよかった。
どうなるんだろう、どうやって決着をつけるんだろう、一体どうやってハッピーエンドに持って行くんだろうと、最後までハラハラ。
「拉致監禁」→「トラウマ」→「ストックホルム症候群」
お手本のような流れではあるのですが、緊迫感が最後まで続いて中だるみが一切なかったのがよかったのです。
自分が何も知らずにいたおかげでのめり込めたので、ここで色々書くのはヤボですね(汗、)
研修医時代から8年間、寝食も惜しんで仕事が趣味と言えるほどに救命の仕事ばかりしてきた、家族に愛された記憶もない、感情に乏しくなってしまっている救命医。
幼い頃から父親の暴力と、暴力をふるう男ばかりを選んできた母親を見続けて、自分もすぐ暴力に走ってしまうから、本当の男らしい男になりたいと、ヤクザの舎弟になった男。
彼等の性格の在り方があったからこその、接近と関係は、何だか切羽詰まった背徳感もありゾクゾクさせました。
彼等は全くノンケなんですよ。
あと、男の兄貴の存在もよかったですね~♪
ほとんど犯罪なんで、ラストの展開がこうも上手くいくとは思えませんし、病院の在り方も、どんだけズサンなんだよ!?
警察もお間抜け?
な感じもなきにしもあらずですが、それがあるからこそのハッピーエンド。
医者の松浦の性格も、ひたすらワンコ(バカ)の悠司も大好きなタイプでした。
手錠というアイテムが、上手く使われていて、ラストにもwww
最後まで、本当に暗くじめっとした夜の雰囲気でしたが、エンディングでパーっと陽がさした感じの展開の陰影のコントラストが見事でした。
救命外科医の為、怪我の描写が少し生生しかったりしますので、苦手の方注意。
面白かったなーーー、神に近い萌えですよ☆☆☆
これはストックホルム症候群なのか、三角関係なのか、ベターハーフを探し当てたお話なのか。
救急外科医・松浦は、ある日突然若いヤクザ・祐司に拉致されて、兄貴分の毛利の銃創を治療するよう求められます。
セレブな家庭に生まれたものの、愛されて育った記憶がない松浦(救急外科医)と、DV家庭で育った祐司(ヤクザ毛利の舎弟)。
治療が終わるまでは逃げられないようにと、二人の手は祐司によって手錠で繋がれるのですが・・・
既に残りの人生はおまけだと思っているような松浦は、常に非常に冷静で淡々としていますが、冷静な目で見ることができるからこそ、ヤクザの割には純真な祐司の本質に惹かれていきます。
祐司の方は、父親から受けたトラウマを乗り越えるためにも“男らしさ”にこだわるがゆえ、ナルシストのヤクザ・毛利の舎弟になった経緯があります。
そんな彼が松浦の潔い行動を目にするたび、松浦に惹かれていくのです。
ほんの一週間ほどの時間で、二人の関係はどんどん濃密になっていくのですが、毛利が回復することにより、この先どうするのが一番いいのかという壁にぶち当たるのです。
祐司は杯を交わした兄貴・毛利を選ぶのか、愛していることに気づいたばかりの松浦を選ぶのか・・・
辛い別れがやってくるのは目にみえているのですが・・・
松浦が常に淡々としているし、意外と祐司も落ち着いた青年なので、たとえ抑えきれない劣情が弾けて狂おしいエッチが展開されているシーンでも、どこか達観した感じの淡々さがあるのですが、その分毛利がバリバリのヤクザで熱さを補ってくれています。
また、野戦病院のような治療シーンや、手を繋がれたままの二人の色々な行動が、お話をおもしろくしてくれました。
はっきり言って、多くの犯罪行為をしているお話なのですが、なぜかみんなの幸せを願いたくなる終わり方で、読後感が良かったです。
ちなみに、私はこの作品を「医療もの」の本棚に入れたいと思います。