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君は俺たちの共有玩具
そうだ、いとう由貴を忘れていた。
いとう由貴っていうと、アラブもののイメージが強いが、
3Pや複数モノを書いてもうまい作家さんだと思う。
書いている自分に酔っていない、クールさが好きですw
地味~~にウマイ。職人系BL作家とでもいったらいいのか。
どういうわけか、アラブもので一定のステータスを築いてる人が描く3Pって
割に説得力がある。どっちもアサッテの世界だからかな?
3Pモノの自分的経験則として、冒頭からエロシーンが出てくるのは
ハズレ率が高いんだが、これは例外。
電車の中で痴漢される、という日常と非日常の境がとても効果的だ。
日常のペルソナを被った平凡な男性が、心の奥底にある欲望に目覚めていき、
それに戸惑う心理が見事に表されている傑作です。
主人公の中で心理葛藤は多々あるが、攻め2人が無駄に傷つけていないところも
好感が持てる。
異常な心理とそれに対する戸惑い、
あきらかにおかしいのにそれが甘く切ない気持ちになっていくグラデーション、
3人それぞれの性格、微妙な書き分けがきいている。
ここらへんでモニョモニョになって、イラッとくる3Pモノ、多いんだ…。
アラブも3Pも予定調和というか、特殊なフォーミュラがあるので、
それと相いれなければどうしようもないんだけど、
3Pフォーマットを最大限に生かした傑作であります。
読み終わった後の感想は。
これ、めっちゃ純愛やないの~!でした。
読む人によって感じかたは色々でしょうが、私には純愛。
とても面白かったです♪
簡単あらすじは
佳樹は、特に男前なわけでもないし、スタイルが良いわけでも仕事ができるわけでもない、普通のサラリーマン。
ある朝、いつもより数本遅い電車に乗るはめになり、そこで痴漢(英一)にあう。
後日、いつもの時間の電車で、今度は二人の痴漢(季之と英一)に遭遇する。
痴漢は嫌なのに、人に気づかれたら…と思うと今までに無いほど感じてしまい。
いつしか佳樹のからだは…?
ストーリーは、ほぼ佳樹への様々な痴漢行為(次第に羞恥プレイ)が行われます。
普通の男というか、どちらかというと適当に生きてきた佳樹。
痴漢にあってからは緊張感からか、普段の行動や言動まで変化していきます。
なかなか本当の自分を受け入れられず、終始ず~っと自分の趣味趣向との心の葛藤が続きます。
私、この佳樹の頑なさ、なかなか崩れないプライドの高さが大好きです!
佳樹はカラダが敏感すぎる事、視姦されるのが実は大好きな事に、無理矢理気付かされます。
もしもあの日、英一に会わなかったら…?
佳樹は、自分の本当の欲望を知らずに一生を終わるはずでした。
普通に結婚して、普通に家庭を持って、平凡な生き方をするはずで。
ところが、あの二人に出会ってしまった。
本当の自分の欲望を知ってしまった。
佳樹は、普通であることに強い拘りを見せます。
普通であること、平凡であることに、プライドを持っています。
英一や季之は金の匂いのする人達で、佳樹とはまったく違う生き方をしたであろう事がうかがえる。
英一たちと羞恥プレイに及んだ人達は普通、二人の名前や経歴や金の出所に強い興味を示すのに。
佳樹は、そんなものには何の関心も持っていませんでした。
カラダは二人を強く求めているのに、心は強い不快感と拒否を示す佳樹。
そんな佳樹に、英一や季之たちにも戸惑いや変化が少しずつあらわれます。
そんな時、思わず心の中で「ヨッシャー!」とガッツポーズしてしまいました。
ちなみに、英一たちの行為は一貫して羞恥プレイのみ。
本格的なSM行為(痛みを伴うプレイ)はありません。
痛いのがダメな人にも読める、3Pものです。
二段組なので、かなり時間がかかるかと思いましたが。
ビックリするほどサクサク読んでしまいました。
私も、電車で痴漢に遭遇した事は何度もありますが。
物語はフィクションなので、かなりいろんな意味で楽しめました♪
朝南先生のイラストは、神がかりなほど美しくて魅力的で。
表紙も含めて素晴らしいです!
あまり手に入りにくいので、出来たら再版して欲しい。
その時は、もう一度買います!
私はSMも調教ものも3Pも、苦手な部類に入るのですが…
この作品は良かったです!
SMといっても羞恥だけで痛いものはない。
3Pといっても、攻め2人が自然なんですよね。
どうしても3人でいつもプレイをしなければとこだわっているわけでもないし、受けをめぐってのライバル関係ということもなく仲が良い。
読んでいて辛くありません。
そして最後がなんとも良いです!
途中で「身体だけの関係は嫌だ」と受けが逃げてしまうのですが、それをきっかけに攻めが「君を愛している!」と気がつくというご都合主義的なこともなく、かといって、冷酷に突き放すこともせず。
こういう系統の作品が苦手だという方にこそ、読んでもらいたいと思いました。
いとう由貴先生の作品の中で一番好きなお話しです。
朝南かつみ先生の綺麗なイラストがお話しとあってて萌えます。
平凡な会社員の佳樹が、タイプの違うセレブの英一と季之に、羞恥で興奮する性癖を暴かれ男に抱かれるように調教されていくお話しです。
始め攻めの2人は遊びのつもりで、佳樹に近づき、電車やトイレなど公共の場所で淫らな事を仕掛けて佳樹の反応を確かめていきます。
2人の巧みな愛撫に翻弄され、快楽を得るようになってしまった佳樹は、女性相手に勃たない身体に調教されていきます。
官僚の英一は厳しく、茶道宗家の嫡男の季之からは優しく愛撫と言葉で嬲られ、飴と鞭といった感じでエロいです。
セレブなだけでなく、2人の容姿もいいからね。
2人も始めは佳樹のことを玩具にしか思ってなかったのに、次第に玩具以上の気持ちになってきて、佳樹に独占欲を示すようになります。
攻め2人のキャラが真逆なのもいいです。
英一はインテリ眼鏡の冷たい感じのS風イケメン。
季之は一見優しい遊び人風ですが、茶道のお家なので着物も上品に着こなすイケメンです。
まあ、佳樹と恋人?になってから一途なのは真面目な英一で、一見優しそうな季之は浮気性といった感じみたいですが。
佳樹も性癖がMの羞恥奴隷ですが、攻め2人にしか反応しないのが真面目で一途な感じです。
そんな佳樹が、自分以外を抱いてる攻め2人に傷ついて、車中で泣いて訴えるところや、その後2人が反省して佳樹に恋人宣言するところが萌えてしまいました。
羞恥奴隷だと言ってた2人は、その後佳樹に仕事をまわしたり、服のプレゼントなど甘やかして本当の恋人のようです。
プレイは痴漢行為から始まり、青姦、3P、SM椅子?での拘束などエロエロです。
受けの佳樹がすごく乱れているので、余計にエロいです。
3人のアブノーマルな関係こそ秘密なのかな。
返す返すも、実に惜しい方を亡くしたと思います。
朝南さんの表紙が美しくて目を惹くこの本、本文中の挿絵も素敵にエロい。
本当に、朝南さんにはもっとお仕事して頂きたかった。
今更ですが、心からのご冥福を祈って、萌+2。
内容の方は、
まあ、間違いなくエロい。
「羞恥」奴隷を調教するお話なので、恥ずかしい事を次々されちゃって、
でも、それにどんどん調教されちゃって
と、冒頭から痴漢系のエロがたっぷりなんですが、
ねむっ!
読んでいると、つい、眠気の波が・・・。
エロシーンが続くと、何故か眠くなるこの不思議。
眠気の波に襲われて、読むのを何度中断させられたことか。
エロシーンに登場する身体のパーツの呼称も好みじゃないなぁ。