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プラチナ文庫小説大賞 編集長特別賞受賞作!
プラチナ文庫小説大賞の編集長特別賞だそうです。
最初、亜樹良さんとわからなかった表紙絵に、あらすじを見れば少々苦手な姫設定、どうせ・・・とおもいつつ放置してあったのですが、これが読み始めたら面白い!!
いやぁ~読んでよかったですよ♪
国の成り立ちの伝説より天姫の生まれ変わりとされる証の金色の髪を持つ珠玲は、超箱入りの為に世俗に疎く周りを見る目を持たず、自分の事だけ考えているそんな人間でおぼこ。
対する後、珠玲を手柄のホウビに降嫁してもらい受け、自らを珠玲の犬と自称し、あくまでも犬・・・但し辛抱たまらなくなり獣に変身もするがww・・・になる将軍・朔。
彼等の出会いとすれ違い、そして起きるある事件により、リセットされて二人が気持ちを通い合わせるまでのお話は、テンプレながら、そのリセットが天帝(神様ね?)の血筋という設定で、不思議現象も納得させてしまう。
また、そのリセットがゲームのやり直しみたいで、ファンタジー設定に現代性を見て、逆に親近感を抱かせるのかも?
その展開のご都合的意外性もさることながら、主人公の性格設定が実に楽しく相乗効果を出していたような気がします。
珠玲が、忌み嫌われている黒髪の男子を拾い、反対する周囲を「これは犬だから」と納得させ”新月”と名付けて彼をかわいがる様。
この新月が、”拾われた御恩は一生忘れません!”を本当に一生貫いている姿が、ワンコではなく「犬」でいいのです。
足を舐めるシーンが、割と出てくるのですが、それが本当に犬をほうふつとさせますねw
また、自ら「犬」というくせに、発情すると手に負えない獣になるのも、おいしいシーン。
嫌がる珠玲が、これまたそそられるんですv
あまり書くとネタばれになって面白くないので、もうこの辺でw
結構、色んなバランスが良く、犬時々獣とツンデレご主人様を堪能できる一冊に仕上がっていたのではないでしょうか。
これは読んでみてよかった、と思える一冊でした。
いやー、熱い。暑い。
ここまで攻めが徹底して犬な話は初めて読みました。
ほんとにほんとに獣方向の犬でした~(足舐め大好きっ子)。受けのこと好きすぎておかしくなってる!
女性っぽい受けはあまり趣味じゃないので、たぶんこの「編集長特別賞受賞」の帯が無ければ手に取らなかった可能性が高い本です。
デビュー作だけあって、ものすごい勢いです。
粗もあるし、ご都合展開もあるのですが、この勢いに全て持ってかれました。
そして「お前を殺しておれも死ぬ!」が実践されたのも初めて読みました(笑)びっくりした。
そこからやり直しのターンになるのも予想外で度肝を抜かれました。
しかもなぜ過去に戻れたのかは深く追求されていない(笑)
いやいや、でもおもしろいんです。
2パターンのラストを読めるお得感があるし。
前半(悲劇ラスト)は、もう主人公の珠玲がかわいそうでかわいそうで。
攻めの朔がモニャモニャだっていうのは読者は分かってるんだけど、なんかもうほんとうに初夜とかレイプされてる感があって痛々しい。もっとやさしくしてあげてよ!と思いました。攻めが絶倫すぎて犯り殺される寸前までいってます。この調子でいったらあの前半ラストも納得・・・。
でも後半(やり直し)からは怒涛の勢いでした。珠玲なんていい子なんだ!そして朔、でかい図体してカワイイなこいつ・・・!と思うまでに。
主に珠玲の努力でサクサク「やり直し」されていくのですが、こんなに素直で純粋でいい子な受け、久々でした。
もうスカーッとしました。あ、そうです。スッキリするんですこのお話。
今日も疲れたな―、とか思ったときに最適だと思います。
あーおもしろかった。
攻めの朔の筋肉描写がすごいので、私の脳内では亜樹良のりかずさんのイラスト以上にムッキムキで展開してました。いい筋肉でした。
帯『これはわたしの犬だ。』
自分は何でも読む方なんですが、基本は地味系黒髪短髪受スキーなので、長髪受はちと苦手なんですよね。
更に金髪で美形で姫となると更に苦手になって苦手受条件がまとめてでドーンドーン!なんで普通ならスルーしてるんですが、なんか手法がおもろそうだったので読んでみました。
まず攻のワンコっぷりが半端無いーー!犬です、ワンコです、強いんだけどもう最後の方のワンコっぷりはまさに姫の犬!!なんかもう語尾に「~だワン!」とか付いててもおかしくない位の犬っぷり。
ストーリー展開の展開自体が大きく捻ってあってこの手腕がこの作品に関しては成功してます。
ほほう、こういう書き方で来たかーって感じ。
これはちょっとおもろい新人さんが出て来たかもしれません。
文章自体は読みやすいのであらすじで想像してたより取っつきやすく読めました。
宮緒さんの次回作が今から気になります。
攻めが犬でした。紛れもなく。
BLによくいる可愛いワンコ攻めじゃなくて、犬畜生の犬です。
主人に絶対の忠誠を誓い、這いつくばって足を舐め、さらにそれを極上の幸せだと考えている猛犬。
この揺るぎない犬っぷりにくすぐられるのは、私の中のドS成分のせいでしょうか。こんな猛犬を手懐けて足蹴にして、そのあと存分に優しくしてやりたいウヒャヒャと妄想してしまった自分が怖い。
濡れ場の迫力は満点です。
攻めは犬でありながら被虐者であり、受けは凌辱を受けながらも女王様である。
濃密でねちこくて、ゾクゾクくるようなシーンだらけでした。
ただ、色々と気になる点もありました。
まず、戦いの部分が描けてない。そんなアホな…と思わざるを得ない。まあBLでその部分にリアリティを求めるのもどうかとは思いますがw
なにより受けですねぇ。「男である必然性」が皆無に思えました。この話なら、受けは女だったほうが萌えたような気がします。
運命を変えるべく立ち上がる後半でキリッとなったからオッと期待したんですが、焼きもちやいて女の子みたいなすね方したところとか、秘密を打ち明けただけでかよわい女の子みたいにフラッと倒れそうになったところとかでいちいちガックリ。またキリッとしてくれたからトホホとまではいかなかったんですが、やっぱ私はもうちょい「男」を見せてくれる受けのほうが好きだなァと思いました。
トータルとしては面白かったです。
テンプレ通りのストーリーかと思いきや、途中からしっかりヒネリをきかせてくれてたので、読み応えがありました。
今回は剣奴からのし上がって将軍となった救国の英雄と
金髪故に男ながらも天帝の愛娘と崇められる天姫のお話。
天姫としての流されるままだった受様が
時を繰り返す事で攻様との未来を選ぶまで。
かつて
地上の若者に恋をした天帝の娘は
彼との婚姻により地上に降り立ち
国を起した夫とともに平安をもたらします。
それから数百年
国は衰退して傾斜の一途をたどりますが
天帝の娘は黄金の髪の皇族として生まれ変わり
天帝の加護がある事を示してきました。
その国に黄金の髪をもって生まれたのが
帝の第五子である受様です。
受様は男の子でしたが
天帝の娘の生まれかわりである
天姫として育てられます。
ある日
不浄とされる黒髪の少年奴婢が
叱責されている現場に居合わせた受様は
彼を「犬」として飼う事にします。
尊い身とされた天姫である受様は
崇められても身近に愛情を注ぐ者がおらず
寂しい思いを胸に秘めていました。
犬を得た受様は
孤独から解放され楽しい日々を得ますが
一年ほどでその犬が出奔、
受様は犬の存在を忘れることで
その悲しみを消し去ります。
それから10年、
自国を天帝を畏れない北の国に攻められ帝は
国力の増強として出時を問わず兵を募ります。
受様は天姫として
兵たちへの御言葉を求められますが
その場で吸いつくような視線を受けます。
それは2年程前に解放剣奴となり
諸国を渡り歩いて腕を磨いた男でした。
この男こそ今回の攻様です♪
攻様は代表として祝福を与えられた攻様は
受様の髪に口付けるという暴挙に出た上
戦にて大躍進を遂げた攻様は
恩賞として受様を望み妻とするのです!!
攻様は受様の犬だと言いながら
夜毎受様を組みしくのです。
攻様への憎悪を募らせた受様は
乳母の手引きで逃げる為に
眠薬を攻様に飲ませるのですが、
それを口にした直後攻様は喀血、
毒を盛られた事を理解した攻様は
受様の胸に渾身の一太刀を繰り出します!!
そして受様を傷つけた刃を返して
己の胸につきたてる攻様に
心中という言葉を浮かべた受様には
くず折れる身体を支える事は出来ません。
しかし、
次に受様が目を覚ましたのは
攻様に降嫁してから七日後の朝で?!
どのような理によるものか
死んだはずの受様は未来の記憶をとどめたまま
時を遡ってしまったのです!!
過去に戻った受様は未来を変えられるのか?!
宮緒さんのデビュー作は
プラチナ文庫小説大賞編集長特別賞受賞作♪
黄金の髪を持ったが故に
天帝の姫という高貴ではあるけれども
孤独な役目を与えられた受様と
受様を一途に慕うあまりに
将軍職までのし上る攻様の恋物語です♪
天帝の娘という設定が
最初は単なる役目という感じでしたが
攻様によって命を奪われた時
時を遡ることでその力が発揮されます。
そして時を遡った受様は
今まで自分が当たり前と思っていた物事と
攻様への態度を振りかえります。
そうして見えてきた新たな世界で
攻様と新たな関係を築いていくのですが
端々の展開では
ファンタジー要素に絡めて
結構ムリヤリな展開もありましたが
テンポよく最後まで読めました(笑)
最初にバットエンディングを見ているだけに
最後のハッピーエンドまで
結構ドキドキの連続でしたね!!
攻様との関係の変遷も
Hシーン含めて1回目と2回目の
違いを楽しめるのは面白かったです♪
今回は本作同様寡黙でケダモノなワンコ攻で
成瀬かのさん『若と馬鹿犬』をお薦めします。