marun
既刊10冊分の番外編に、コラボ番外編2編が収録されているオール番外編同人誌。
作家さんの商業誌を読んでる人にはとっても嬉しい番外編なのです。
それぞれの作品の番外編も2Pくらいのショートストーリーですが、
それぞれに懐かしく感じたりシュートでもじんわりあり笑いありと多様でした。
『堕つればもろとも』星も凍る
朔×珠玲、ワンコとツンデレですが、珠玲が体調を崩して朔が甲斐甲斐しく看病して、
微笑ましいような温かさを感じるショートです。
『悪夢のように幸せな』春まだ浅く
柊慈×一希、ヤンデレ依存カップルの益々依存度が高くなった怖いお話、でも視点を
変えてみるならばこれもある意味バカップル。
『渇仰』風はまだ寒く
達幸×明良、バカ犬とあーちゃんは、二人が中学の卒業式の出来事です。
バカ犬達幸の暴走思考がさく裂しているショートでシュールな笑いが浮かびます。
『鬼哭繚乱』春光りうららかな
暁景×清音、桜の精霊と国主の番外編は国主が息子に狭量な嫉妬を見せつつも、
清音に懐きまくっていた息子が元服と婚礼を控え子供時代の終わりと共に
母親以上に思っていた清音に最後に甘える切なさと温かさを感じさせる番外編。
『蜜家族』風薫る
勝将&康将×暁生、義父と義兄に本編後もねっとりした愛情をエロ三昧で注がれている
暁生が、義兄にプレゼントをしたいとバイトの許可を義父に求めるが、
義父が用意したバイトは義父へのエロ行為で珍しく暁生が後に拗ねる番外編。
『地獄の果てまで追いかける』うっとうしい梅雨の季節
呉葉×祐一、自らも女装するバーのオーナーとリーマンの番外編は恋人同士になり
ラブラブな二人ですが、祐一が何やら隠し事、大事そうに持っている本が
気になり、会社まで車で迎えに行ったことから、本を見せる見せないが
見せなければ車でエロすると脅かし、何故本を見せたくなかったのかを知り
可愛いことをすると、結局エロの持ち込まれる番外編。
『愛犬志願』楽しい夏休み
安綱×旭、禍神(妖怪)と探偵の番外編は、まだ旭が安綱を知る前の小学生頃の
番外編で安綱の変態臭さと旭への怖いくらいの執着を感じる内容で、
旭がこんなに小さな頃から色々していたのねと感慨深い安綱が確認出来ます。
『二つの爪痕』秋にはまだ遠く
峻成&タキ×陽太、元義兄予定だった峻成とタキと陽太とのその後で、
陽太が誰とも接触を持たないように変わらずの執着具合が堪能出来る内容です。
『迷宮の夜、解放の朝』朝夕はめっきり涼しく
龍生×廉、先生と生徒との異世界ファンタジー後の大学生で作家となって
二人で同居しているある日の出来事。
小説を書いている時は絶対部屋を覗いては行けませんと昔話を彷彿とさせる
セリフで書斎に引き籠る龍生、それを偶然見てしまう廉の番外編。
龍生が妙に可愛く感じられるエピソードです。
『獣王子と忠誠の騎士』日増しに秋も深まり
ラファエル×クリスティアン、守護騎士と魔獣に育てられたクリスティアンの
番外編はラファエルが可愛そうで想像しただけで笑えてしまうような災難に
愛するクリスティアンから懇願されてしまう話です。
『渇仰』と『愛犬志願』のコラボ番外編/冷雨が降り注ぐ
商業誌のコラボ作品が読めるのも同人誌ならではですよね。
あーちゃんの犬こと、達幸が妖怪ワンコの安綱の夢にシンクロするような話、
この主命の強力な二人、本当によく似ていて夢の中で意気投合するのですが、
その内容は主が聞いたら卒倒&怒りまくること間違いなしなのです。
たった2P の番外編で終わりなんて、もっとこの二人を前面に出した作品を
是非読んでみたいと思わせるシュートでした。
『悪夢のように幸せな』と『蜜家族』のコラボ番外編/厳冬
柊慈と勝将の執着依存させチームのコラボで、二人が親戚でバーで一杯
飲んでる番外編で、この二人が親戚だったのかと納得出来ますよね。
血筋って怖いなぁと思うお話でした。
こうして番外編で再び作品に触れると、かなり執着依存度が高い話ばかりだと
つくづく思いますが、どれも意外にも好きなんですよね。
ヤンデレ執着、狂気の愛情をまた新作で読みたいなとこの同人誌を読んで
ますます好きになりました。
今まで発売された作品のキャラたちのそれぞれの日常が描かれていて、中には違う作品同士のコラボしていたりと、お得な一冊になっております。
中でも俺得だったのは「渇仰」と「愛犬志願」のコラボです。
夢の中で、飼い主を愛する飼い犬同士、2人が意気投合しています。
この2人が意気投合すると碌なことにならないのでは・・・??と思わせるような内容でした。
この犬達が接触したことによって、今後ますます飼い主たちの心労が増えていくのではないかと思われます。