薔薇色じゃない

barairojanai

薔薇色じゃない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神96
  • 萌×239
  • 萌8
  • 中立3
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
25
得点
663
評価数
152
平均
4.4 / 5
神率
63.2%
著者
凪良ゆう 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
発売日
ISBN
9784344837416

あらすじ

恋に落ち、小さなすれ違いで別れ、再会後はお互いを支えあう友人となったふたり。心の底に埋み火のような熱を隠したまま……。

表題作薔薇色じゃない

阿久津慧一、学生~大手食品会社勤務
水野光流、学生~フードスタイリスト

レビュー投稿数25

2人の15年間

凪良先生の既刊を片っ端から読もうと思って本作も手に取りました。

始まりから付き合ってる2人のお話で、片側ずつ交代する視点で展開するストーリーでした。
最初から付き合ってる関係だと、多分別れたり拗れたりするのだろうと予測はついてましたが案の定そうでした。
もうずーっと胸がチクチクする展開なんだけど、読むのを止められず一気読み。
ヨリを戻せるのか、戻せないのか最後まで分からなくてヤキモキさせられます。

付き合い始めや、同棲する中でわいてくる感情、別れの理由などがリアル。
どこかに居そうなカップルが運命なのかタイミングなのか別れてしまい、再会はしますが友人関係が続きます。

攻めが一方的に別れを決めるし、一度女性と結婚するので、そういう展開がダメな方にはオススメできないですがそうなるに至る展開もキャラの生い立ちや性格によるものなので、必然性を感じました。

亭主関白なキャラクターは創作物の中でも、実生活でも好きじゃないのですが、攻めが自分の価値観のせいで失敗し、受けじゃないとダメだ受けが居ないと生きていけないとなったとき、必死になる姿が良かったです。
攻めザマァ要素アリです。
10年近く経ってやっとかよ!って腹立たしい気持ちもありはしましたが、人間臭くもがく姿には同情もしましたし、共感もできました。

一度失敗した2人だし、お互いに学んだ事もたくさんあるでしょうから末永く幸せに居られるだろうなぁと思ってます。
お互いの事を思いやる、相手の立場に立ってみる、そういうシンプルだけど難しい事をテーマに、自分のことを振り返ってみるきっかけにもなるような作品でした。

0

ストーリーは面白いんだけど

一般作でも活躍中の凪良ゆう先生。イラストが奈良千春先生でお洒落な装丁の書き下ろし本です。2016年発行ということは一般作を書き始める直前かもう描き始めている頃か。このボリュームで書き下ろしって余程信頼されている実力者の証だと思います。

お久しぶりの凪良さんでしたが、やはり導入部分から一気に最後まで読みたくなるストーリー運びのうまさと読みやすい文章でした。しかし性格も体も相性最高の2人が出会い同棲するという最高潮から始まったので、「あー、ここからは下がる一方で不幸になっていくフラグだな」と不穏な感じで物語は進みます。

身も蓋もない言い方をすると別れたカップルがヨリを戻す話が丁寧にドラマチックに書かれているのですが、受けも攻めも主役のキャラクターがあまり好きになれないタイプでした。悪人ではないけどお互い好きな相手に対して誠意が感じられない。

特に攻めの阿久津が最初に水野に一切の弁解を許さずトラウマレベルの振り方をして女と結婚したのに、相手を嫌いになった訳でも女を好きになった訳でもない、というのが意味不明です。同い年のゲイカップルで亭主関白というのもよくわからない。恋人に母親を求めるって嫌なタイプだな、と思いました。この人母親に孫を見せて安心させるために結婚したから、子供ができてたらそれなりのハッピーライフを送ってたんでしょ?と思うとモヤモヤする。

受けの方も、5年同棲した相手と別れてからも何年も2人で飲みに行って友人関係を続けるって現在のパートナーを不快にさせるのは当然だと思う。攻めが親を亡くして弱ってる時に偶然会って家に押しかけて得意の料理を作ってあげた後に「あれ?奥さんは?」って…わざとらしくない?料理作る前に気づくだろ、と思ってしまいました。

2人の行きつけの飲み屋の大将もいい人だと思ってたら何だか2人と同じ恋愛観の人で幻滅。男女でも前に付き合っていた同士で友情とかあり得ない、と思うタイプなので私の心が狭いのかもしれません。体の関係のあった同士で陰で2人きりで会われたら「今はプラトニックだから」って言われても現在の恋人は嫌に決まってる。

最後は攻めもかなり昔のことを反省した様子で、ドラマチックにヨリを戻すまでは盛り上がるし、感動もするのですが、周りの人も相手も傷つけまくった上で手に入れた幸せだよね?と攻めには一生反省してほしい気持ちです。話は面白かったですがキャラクターが好きになれなかったのでいまいち乗り切れませんでした。

0

ぐるぐるする

幸せな日々だったのに、小さな積み重ねから別れ、偶然の再会から友人付き合い。
ぐるぐるぐるぐるすれ違って、肝心な気持ちは伝えられなくて苦しい苦しい。大きな事件はなくても、こういうことあるよねというのがジワジワくる。タイミングも大事、踏み出す気持ちも大事!本当にどうなるの?どうなるの??ってハラハラしました。
上海出向のあたりとか、阿久津はどうしたいんだ!と。阿久津がへこたれずに告白し、自分の悪かったとこに気づけて、さらに好きが増したのはもちろん、復縁して抱いたら、前はここ感じなかったのに!!!別れてる間に!!!ってとこも、なんか良かった。いろんなしがらみのある大人だからこその恋愛、最後には2人の仲が強まったのが良かったです。

1

長年の痴話げんか

こちら一番最初に読んだ凪良作品で、一番好きな凪良作品です。
楽しい嬉しいだけじゃない、しんどいこともある、味わい深い大人のラブストーリーです。薔薇色だったら素敵だけど、薔薇色じゃなくても恋するっていいなぁ~という温かい余韻の残る作品でした。

程よいリアリティが絶妙なんです。そういうことってあるよねぇ…ということが、ありすぎたら萎えるんですけど、いい匙加減なので程よく共感できるんです。
出会い、いろいろあって別れ、いろいろあって再会し…最後まで読んでしまうと、10年の痴話げんかみたいな話と思いました。それぞれの視点で、それぞれの社会生活を通して、離れてまた戻ってという気持ちの変化が淡々と描かれていて、その過程に地味に萌えます。本当に地味なんですけどね、しみじみいい。どうしてこの人なんだろう、という二人の相性のよさがじわじわとわかってくるんです。

印象的だった場面は、攻の母親が亡くなったときに、攻の実家で受が手料理をふるまうところ(美味しそうなんです!)。相手に今一番何が必要なのか、というところに自然に手が届く関係の二人が、恋人同士じゃない状況が切なくて泣けました。

あと一歩復縁に王手をかけない二人に、最後までど~なるんだろ~とハラハラしていたので、10年前の仲直りのやり直しの場面ではめちゃくちゃホッとしたのでした。(この方法が萌っ!)
というわけで、折々に読み返したくなる名作です。

1

とても現実的な世界

とてもリアルな恋愛、リアルすぎて好き嫌いが別れそうな作品です。
特別カッコイイ人間も大きな事件もない、(BLとしては)普通の登場人物たちの人生が綴られています。

あぁ人生ってこういうところあるよな・・・と思いながら読みました。
恋愛を成就させることも大変だけど、そこから続けていく努力が不可欠なんですよね。冷めるとか嫌いになるとかじゃないんだけど、一緒にいるうちにん?って思う部分が出てくる。その時にその違和感をどうするのか・・・BLではあるけれど、誰もに当てはまる日常を丁寧に書かれています。
その時は意識していなくても人生は選択の連続で、右か左か、続けるか諦めるか、人は皆選びながら人生を歩いてるんだと改めて思いました。
薔薇色じゃない日々をどう生きるか、誰と歩むか、その先に薔薇色の日を作ることが出来るのか・・・阿久津と水野の人生を通してそう問われた気がします。

盛り上がりに欠けそうなテーマでありながら、しっかりと最後まで読ませるのはさすが凪良さんですね。楽しませていただきました。ありがとうございます。

3

全てはタイミング

電子で購入。挿絵はありませんでした。
買ってから読むまでなんとなく積んでましたが、ようやく読みはじめ、一旦読みはじめると止まりませんでした。

安定したカップルの光流と彗一。ほんの少しのすれ違い、ほんの少しの口論、それが別れるきっかけになってしまう。再会した時には、新しい生活を選んだ彗一がいて…。15年間の2人を描いたお話です。


右折しますか?左折しますか?こちらで良いですか?標識が現れ、進む道を聞かれる。そしてその時のタイミングで、人は行く道を選んでいく。結局は、好き合っていても、タイミングが大事なんだよなと思えた話でした。最後の部分までは胸が詰まる思いや苦々しい思いで読み進め、最後にはホッとできます。甘さを求める人には物足りないと思いますが、切なさやリアリティのある恋愛を読みたい人にはうってつけだと思います。
私は、BLには癒しを求めているので甘さが足りないこの作品を読むまでに時間はかかりましたが、読後感はすごく良かった。読んでよかったです!

BL的な萌としては、??なのですが、素敵なお話でした。神には少し甘さが欲しいので、ここは「萌2」で!

2

人生が薔薇色じゃないのは知っている

凪良先生の本だしーと手に取って読んではみたものの、こんなにツライ本だとは。神評価つける方の気持ちはとてもわかるし、すごく感銘する部分もあるのですが、シンクロしすぎて前半は苦行でした。読み進める手が止まってしまった・・・人と傷付けあう事を経験した方にはあまりオススメできないなあと感じます。かなりしんどいです。腐れ縁二人の15年にわたるお話で、自分の感情があまりに辛かったので中立、お話自体はスゴイです(としか言えない・・)

舞台は現代日本と推測。冒頭早い段階でカプになる二人。運命じゃん♡なんですが、まるで共働きの夫婦のような理由により別れます(ここがキツイ1回目)。でもまだ序盤戦、さっさと再会、友人ポジションに無理やり収まり、お互いの人生をずんずん進み、お互いすれ違い・・・・

二人以外の登場人物は、二人の行きつけ店の大将、阿久津のパートナー、水野のパートナー、仕事仲間等やや多めです。(この大将が秀逸、強者!呑み屋の大将とはかくあるべし と思う~)

挿絵情報。カラー口絵の二人が「the大人の男」なんだけど艶っぽく本当に泣かせる。奈良先生の描かれたカプで、この二人が一番好き!スーツ、ネクタイやシャツ姿に腕時計等々、小物が効いていて♡こんなリアル男子がいたらうっとりなんだけどー。

************以下は よりキツかった部分


阿久津が結婚、離婚するのですが、そこもキツかった。阿久津の母、水野に胃袋をがっつり仕込まれたためとはいえ、顆粒だしの味噌汁に抵抗を示すということはどういうことだ!!!!!!
うるせー顆粒だしの何が悪い!食品会社さんに謝れ!!!!ということで、すいません、ダメでした(笑)

確かに昆布、カツオ節、しいたけで出汁とったら味違うよ、知ってるよ、でもね、私働いていて、一分一秒を争って家事してるの・・・・などと阿久津元嫁の言い分、甘え部分にシンクロしまくり。
阿久津、いい男だし、亭主関白っぽくなる理由は分かるし、所詮男子ってこんなもんよね と諦める気持ちがぐるぐるして、自分がとても嫌だなあ と思い出して、ツライです。

そこが本筋ではないとはいえ、薔薇色ではない人生、ツライこともいっぱいあるのは重々承知しているので、本の中は幸せ気分に浸りたいわ と改めて思った一冊でした。印象深い本であることは間違いなしです。

8

あーちゃん2016

セルフつっこみ
あまりに読み返したくなったので、とうとう電子で再購入。ひか○ブックだけどイラストが入ってなかった…しくしく(泣)

さじ加減が絶妙

色々と身につまされるラブストーリー。
若い頃に出会った二人がつきあい、一度別れて、また出会い…というのが粗筋です。

それにしても、この作品での一度別れる場面への流れって多くの夫婦の間でもありがちないさかいすぎて本当に胸がギューッとなります。よくある明るいBLではうまくスルーされている「結婚生活に類する生活になった時の生活スタイルや家事負担に関するあれこれのズレ」、ありがちだけど永遠のテーマのひとつでもありますね。「夫婦」であれば、社会的な契約や(居たら)子どもなどが良くも悪くも「かすがい」となり、本心はどうあれ持ちこたえたりするのですが、それがない関係だとね……。
その辺のシーンで、色々我が身を振り返りすぎて何度か本を閉じたりも(汗)

そこで終わると身も蓋もないのですが、その後はフィクションらしい偶然や運命的な導きを荒唐無稽にならない程度に織り込んでの再会ラブ。そう簡単にはまとまらない辺りにリアリティを入れて。

現実感のある描写と物語らしい描写のバランスが上手いから、すっと胸に落ちるのかな?と思いました。その辺がさすがです。

そして、後書きで凪良さんが書いてらしたBL遍歴にも親近感。一度離れて戻った時の感想も似てて、あー…となりました(笑)

5

流石、凪良さん!

あらすじも読まず、作家買いしました。
もう一冊まとめて買った凪良作品が個人的にちょっとだったので、しおしおしながら読みましたが、「これだ!」と叫びたくなるほどの凪良節!こういうのが読みたかったのですよ。
全体的にしんどい話ではありました。
「恋愛前夜」よりもつらくないのは、二人が大人だからかもしれません。(「恋愛前夜」は本当、途中かなりしんどかった!!)
だからこそ、もう戻れないかもしれないみたいな不安がありつつも、凪良さんだし!と信じて読了。
はい、きちんと凪良さんでした。
綺麗にハッピーエンドです。

どちらの気持ちもよくわかるけれど、何故上手くいかないんですかね。凪良さんは、本当こういうの書くのうまいなあと毎回思います。
とにかく、大将有難う(笑)

3

壮大な物語を読み終えた感・・・

作者様の作品は数作既読です。
この作品は、表紙に惹かれて購入しました。

このところ、ライトなお話や、幸せ一杯なお話を読んでいたので、この作品を読み言えた際は、久しぶりに壮大な物語を読み終えたような気持になりました。20歳から35歳に至るまでの2人のお話ですし、大げさかもしれませんが2人の15年間の歴史を見届けた・・・という気持ちです。

最初に幸せいっぱいの2人が描かれていて、そこから不穏な空気が漂って、突然の別れ・・・。まずこの2人が別れることはあらすじから分かっていたからこそ、幸せそうな描写は読んでいて辛かった・・・
最初は攻め様に憎しみさえ覚えてしまいましたが、受け攻め両方の交互視点で描かれているため、攻め様には攻め様の葛藤や事情があって誤った選択をしていったというのも分かり、受け様、攻め様、どちらの気持ちも共感できて、私自身の気持ちがすっかりお話の中に持って行かれました。
どっぷりはまり込んで、2人のある種のすれ違いっぷりにめまいを覚えつつも、夢中になってページをめくりました。
最後の最後まで気を抜けず、だからこそ34歳の時は、私も光流と共に涙してしまいました。この15年をまるで一緒に歩んできたような気持になっていたんです。

受け様も攻め様も、別れている間には結婚したり、それぞれ恋人がいたり・・・と、ただ一人だけを一途に思って操を守る「純愛」ではありませんが、それでも、読んでいて夢中になれたとても面白い(面白おかしいという意味ではなくて・・・)作品でした。

あ、そうだ、この感じ、このカップルのタイミングのずれ感、海外ドラマのフ○ンズの某カップルを見ていた時の感覚と似ているんだと今気が付きました。

1

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