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甘えたくなったらいつでもおいで
好きなんですよね、神楽坂はん子先生
独特の空気感です。かつては多かった気がするけど最近こういう雰囲気のBL漫画は減ったなと。単純に流行じゃなくなったんでしょうけど。ただよう貧困の暗さみたいなものが、間接的にあるのですが、まったくその辺を受け取らないでも読めます。自分はそこが好きです。
短めの作品がたくさん収録されてます。この頃特有のものとして、擬人化もありますね。やり尽くされたのか最近めっきり見ない。
「ハイ・ストレンジネス」が好きでした。最後は2人が笑っていることが、あぁプレイなんだな〜と納得させられる。「室温25℃」にも通じるものがある。彼らのそれも最早プレイでしょう。
レビュー見ると「ここにはない物語」が人気なんですね!ヤズィードが罰としてそれを失ったなら、ついでにアズハルに突っ込まれるのも良きかなと思ったのですが、そういうもんでもないか。
萌〜萌2
表紙の子連れほのぼの系ばかりかと思いきや、アラブに主従プレイ、擬人化と予想以上に変化に富んでます。
【いばらのみち】【ひとつやね】
建設会社のドラ息子・賢介(大学生)と、彼の家で家政夫として働き始めた男やもめで子持ちの慧。
賢介はどーしようもない放蕩息子だったけど、父の会社が倒産して慧の家に住む事になり…。
実は家族に飢えてた賢介と3人でほのぼの暮らすんだけど、慧がやたら男を引き寄せる無自覚フェロモンの持ち主ってところが面白かった。
【となりの晩ごはん】
幼馴染同士で一線を超えていく様子が描かれてます。小さいころから一緒にいてなんでも知っているような気でいたけど、寝てみたら相手の知らない面がいっぱいあった。
「俺は一人友達を失って 代わりに何を手に入れるんだろうか」と浸る、ちょっと感傷に満ちたお話でした。
【この世の花】
ビデオテープの擬人化BL
【ハイストレンジネス】
従兄弟の幸生がいる田舎にやってきたケイ。まさかの…!ってな驚愕展開。
病弱で女のような顔をした従兄弟の幸生は幼馴染の一裕の事が好きだとケイは気づく。だけど無神経で女好きの一裕は幸生の気持ちを知ってか知らずか、元カノをあてがおうとしたり…
一裕が無神経に振舞っていたのは実はプレイの一環で、幸生にお仕置きしてもらうための前振りだったという…そんなシーンを覗いてしまったケイ。
田舎ののんびり夏休み話かと思っていたら、後半急激にねっとり爛れた雰囲気に変わってびっくりです。
【ここにはない物語】
アラブもの。色白で金髪のため「御子」として神殿で男たちに抱かれてきたディヤーと幼馴染でお世話係のヤズィードとのお話。
成功した富豪が彼らを哀れんで逃がすのだけど、ヤズィードが「俺はディヤーを抱いてやれない だから今夜だけでも俺の代わりに‥」と富豪に申し出て3Pするんだけど、ヤズィードのあそこはやっぱりちょん切られちゃったのかなぁ…。
かつて「御子」として迎えられる日にヤズィードとディヤーが逃亡した罰として、ヤズィードが「死ぬほど辛い罰」を受けるハメになったとあるので。
抱きたいのに抱けないって辛いよね。でも、ディヤーにはちゃんと残ってるんだからお二人にはリバを熱くご提案したいっ!万事解決するよ!
【室温25℃】
編集者×ベストセラー作家
我儘の限りを尽くす作家に振り回されっぱなしの編集者。だけどある日、作家が売れない時代に書いた官能小説を発見した編集者。官能小説の中身は男同士のエロで、編集者に作家が犯されるというもので…。
すっっっごく面白かった〜!
短編集なんですけど、色々なテイストの作品が詰め込まれていて、私はそのどれにも、それぞれの萌えを感じました。
「いばらのみち」「ひとつやね」
言ってみれば魔性の受け?の未亡人(子持ち)・慧。本人は特に自覚もなく煽ってもいないんだけど、周りの男たちはみんな「ほっとけない!オレに任せろ!」的オーラを出してます。
そこに同居もして頭一つリードのダメ大学生・賢介。
並み居る男性たちを差し置いて、慧さんが賢介を選んだのはどうしてだろ?弱ってる人が好きとか?
「となりの晩ごはん」
小中高とずっと一緒の友達と一線を越えるお話。
そこに恋があるのかはあまり描かれていない。代わりにためらいや恐怖感が描かれて、センチメンタルな話になっています。
「この世の花」
擬人化BL。
新しい技術、製品が出てきて駆逐されていくモノたち。そんな悲しさ。
でもずっとずっと好きでいてくれる人がいれば……
「ハイ・ストレンジネス」
受験生のケイの田舎での一夏。
従兄の意地悪な幸生と、幸生の幼馴染で女たらしの一裕がいて、ケイは幸生の表情から、幸生は一裕が好きなのだと直感する。
だけどこの話はそこにとどまらない!え〜っそうくる?と驚愕の展開です。怖いわ〜……
「ここにはない物語」
アラブもの。
といっても主人公はオラオラのアラブの王子ではありません。
砂漠の国で金髪白肌で生まれ「御子」の名の下に性の慰み者になっている少年を、国外へ逃がしてあげるお話。いいお話なんだけど、最後やることやっちゃうからなあ。
ヤズィード君、セックスは挿入だけにあらずだと思いますよ。君の愛がいつでも一番だと思う。
「室温25°C」
言う事を聞かざるをえない編集者と、わがままな小説家の物語。
あまりのわがままに遂に暴言を吐いてしまう津田。社に戻ってこれからどうしようというところに見つけたのが、官能小説誌への読者投稿原稿。実は西園寺が昔に本名で投稿していたエロい本で……
この展開はいわゆる「下剋上」ですかね?微妙にSMでもある。
ラストの西園寺のセリフが小粋ですね。
「ひとつだけ」
「ひとつやね」の後日談。
凪くんの小学校での作文の内容は……自分の子供までソノ気にさせる魔性?
汎子様
コメントありがとうございました!
内容は様々な短編集です。
本当に色んな作品が入っている印象です。
表題作は表紙の印象と裏腹に、攻めがダメダメでどうなるのか不安になりました(笑)巻末の番外編まで読んで、やっと表紙のほのぼのに辿り着いたイメージです。
優しくて、実はモテモテなのに気付いていないお父さん(受)が、私はとても好きなのですが、萌要素はあまり無かったかな(^◇^;)
他では擬人化の作品とアラブ系の作品が、切なくて好きでした(.› _ ‹.)
何ですか、これは!!
神楽坂さん、長編はかなり好きですが、正直短編は普通かなあと思ってましたが、が!!!
これ、たまりません。
この短いページで、萌えまくりました。
あかん、これはあかん。
表題作、総受けはかなり苦手だし(クマみたいなおっさんやおじいちゃんが普通に皆に愛されてるのは大好きです!※それ、別に受けじゃない)子持ちも微妙な事が多いのですが、これはいい!!!!
普通短編集は、いくつか好きなのがあって、他は普通、もしくは(個人的に)外れっていうのが大抵なのですが、これはどれも違うベクトルでいいです。
特に編集×作家がね、元からもう業なんじゃないかというくらい好きなんですが、こういうタイプをねじ伏せる話たまらんです(興奮)
あと、アラブ!!イスラム文化が好きで、砂漠の中に埋もれるアラブ受けを探しているのですが、アラブネタ自体、個人的当たりが今のところ2つしかありません。
うち、アラブ富豪受けは1つ。
当たりが三つに増えました。
ヤズィードとまとまっちゃえよう!とか気軽に思ってて、ごめんなさい。こ、これは残酷だ。
でも、二人は一生共に生きていけるだけで充分幸せですよね。セックスだけが全てじゃないさ。最後に起きた奇跡が、ヤズィードにも起きればいいのに。ああ、でも、多分切除ですよね(がくぶる)
綺麗な宝石を見付けると人間はまた欲が出る訳で、お宝ハンターはまた新たなるつぼアラブを探して、砂漠の旅に出ます(笑)
本当、この方お話上手いですね。
未だ読んでいない著作があるので、ドキドキしながら読もうと思います。
どれも好き過ぎて、散漫な感想で申し訳ないです。一つ一つの話でねっとり萌え語りした方がまとまった気がしました(汗)