惜しまれつつ逝去された栗本薫の大人気シリーズが完全漫画化!

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表題作コイシラズ YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS

勝又英二 ドラマー
八代俊一 天才サックスプレーヤー

その他の収録作品

  • 朝日のように爽やかに
  • LOVE IS COWARD

あらすじ

小説花丸で大好評にて連載を終了したビックコラボレーション作品が、描き下ろしでついにコミックス化!

バンド仲間である結城の死に囚われ、音楽のみに没頭する美しき天才サックスプレイヤー・矢代俊一。満たされていると思っていた日々だったが、ライブで会った野獣のような若きドラマー・英二に強引に犯され…。
音楽とセックスの、めくるめく激情に溺れていく――……

一昨年ご逝去された、ヒロイックファンタジー「グイン・サーガ」の作者でもある栗本薫氏が、長い間書きためていた商業未発表小説を、実力派BL漫画家・定広美香氏が渾身の力で描いた本作。ただのBL作品では終わらない深いドラマがここに!!
(出版社より)

作品情報

作品名
コイシラズ YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS
著者
定広美香 
作画
定広美香 
原作
栗本薫 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス・プレミアム
シリーズ
真夜中の天使
発売日
ISBN
9784592720430
4

(7)

(2)

萌々

(4)

(0)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
27
評価数
7
平均
4 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数4

ついに出ました!!

御大・栗本薫氏の”東京サーガ”八代俊一サイドストーリー。
八代の過去との本当の脱皮と新しい出発の同人作品部分3作品のコミカライズです。
83年の「キャバレー」に始まった八代俊一のストーリー。
「真夜中の天使」「翼ある者」から始まるジョニーや透のサイドストーリーとかすかにリンクしながら、八代は天才サックスプレーヤーとして大成していきました。

実はキャバレーからさかのぼって八代の年齢を算出すると、このコミックの英二と出会う時点で八代は40歳ですww
対する英二は28歳。
かなり美貌の中年ですねww(しかも受け!絵からはそうは見えないけど、歴然としたオヤジ受けですーーー!!!)

第一期八代グループで信頼し高め合った仲間としてのピアニスト・結城の死に囚われてまだ脱皮できないでいる八代に、
臨時セッションで一緒になって、そのエネルギーに圧倒されたドラマーの勝又英二の積極的な、むしろ強引なアプローチと激しいセックスにより、彼が結城の過去から解き放たれ、初めて本物の恋愛を手に入れるお話しとなっています。
「キャバレー」から八代を見続けている身には、もうこの話は、萌えとかそういう次元を飛び越えています。
音楽はセックス。
音楽は欲望。
音楽は人間そのものの魂。
天才で有るはずの八代も数々の恋を経験してきているはずなのですが、彼が天才プレーヤーであるからこそ、こうした心の、魂の触れ合いが人間を、音楽をも高めていくステップなんだとう、そういう話しなんだと思っています。
ただ、互いの気持ちを確認することなく、一方的な結城の死によって八代の想いの一部はそこでとまってしまったままだったから、それを解放しなくてはならなかった。
そういう意味で、強引で情熱の塊の英二の貪欲さは八代に必要なエネルギーなのでしょう。

結城の死についての話しは「流星のサドル」に載っています。
八代について、自分は最初に登場し、何かと八代を助けたヤクザの滝川。彼の存在が大好きでした(亡くなってしまいましたが涙、、)
八代は、過去の話「黄昏のローレライ」など始め、その美貌と才能から元々愛される人間だったし、事件にも巻き込まれやすく暴行を受けたりもしています。
今回も役者の早瀬のわなに堕ちて、強姦されてしまいます。
彼って、、、元々金持ちの坊ちゃんだったし、ひょっとして天然?と思わなくもないのですが(笑)

もう栗本先生が亡くなって”東京サーガ”の人々の物語は読めないけれど、登場人物達は、まだきっとこの物語の続きを永久に歩み続けていくのでしょう。
定宏さんの絵は、この物語にピッタリの人選だったと思います!!

6

作品に色気があるとはまさにこのこと!!!

原作は未読なのですが、原作の続きのような作品な気がします。でも未読でも十分楽しめます。

原作がたぶんとてつもなくセクシーで読者を悦楽させる作品なのだろうというのが伝わってきました。

ページからドラマーの彼の叩く音の振動が脳に伝わって快楽に変わるような激しく愛おしい作品です。


原作未読なのですが、原作読もうかなと調べてみたら、原作者さんがこの漫画の感性を前に亡くなってるという事で。ちょっと淋しいですね。

1

コイシラズ

原作未読です。
定広さんの作品ということで手にとった一冊でしたが、
原作付きとはいえ、定広さんらしい作品に仕上がってたかなと思いました。
年下のまるで獣のような攻。
荒々しいドラムの演奏はまるで・・・・
身体を犯され、こころも侵食され
恋を知らなかった受が、その激しい男に魅されれていく~というお話。
なのですが、最終的に、本当に落とされたのは攻の方でもあるのかなと
思ってみたりするわけです。
定広作品の攻は大抵、大口叩いても結局受にメロメロで
骨の髄まで惚れ込んでいる人間が多いのですが、これもまたそんなにおいを感じました。

死んでしまった相手を胸に抱いた受の心中から
未来に向けての第一歩。
しょうしょうシリアスなテイストではありますが
ひとつの作品としてはよかったのかなと思います。
なのですが、やっぱり原作を読んでからの方が面白いのかも
というのが実際のところ。
機会あれば原作も読んでみたいと思います

2

栗本薫x定広美香=シビレる

原作は栗本薫氏の「東京サーガ」より。
と言っても私は未読なのですが、天才ジャズプレイヤー矢代俊一の人生を描くシリーズ作品の中の、いわゆる「第3期カルテット」時代を切り取ってのコミカライズ、だと思います。

すでに天才の呼び声高いスターサックスプレイヤーの矢代俊一。
(原作では多分40才くらい。このコミックス版ではせいぜい30代前半に見える美形です)
あるセッションで野生的なドラマー・勝又英二と出逢う。
英二は初めから音楽的にも性的にも攻撃的で、俊一にいきなり「お前を必ず姦ってやる」なんて言ってくる。
そしてその言葉の通り強引に俊一を犯すわけですが、俊一は身体の痛みや心に感じる怖れはそれとして、英二の存在にエモーションをかきたてられ、ますますサックスの演奏が神がかってくる…
…と、英二との激しすぎる恋愛と音楽、そして以前の音楽のパートナー・結城滉の思い出と彼の死が絡み合って、めちゃめちゃ濃ゆい世界が展開していきます。
滉さんはピアニスト。滉さんと若き日の俊一は思い合ってはいたけれどいわゆる恋愛関係には踏み込んでいなかった。だけどある晩滉さんは自殺かどうか微妙な事故で亡くなってしまい、それ故に余計に滉さんへの感情は忘れられない。
後半、滉さんを愛し、滉さんの死は俊一のせいだ、と俊一を恨む早瀬という男が登場してきます。
早瀬は俊一を陥れて大変な事態が起こります。
このハラハラ感もなんだか今どきにない危なさがあって、ページをめくる手が止まらない。
音楽だけで生きてきて、愛も恋も性も踏み込んでこなかった俊一。俊一はコイシラズ…
英二との出会いで変わっていく俊一の世界が、定広美香先生の絵柄とベストマッチで繰り広げられるこの作品。正にやおい、正に栗本ワールド。
ウン10年前に伊集院大介シリーズにハマってたよな〜と懐かしく思い出しました。

1

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