兄弟は恋人のハジマリ!?硬派な義弟×世話焼きの兄の、ひとつ屋根の下の恋v

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表題作兄弟にはなれない

衣川上総/漫画家/23才
衣川翼/会社員/27才

あらすじ

ある夜、恋人に振られ、酔った勢いで見知らぬ男を寝てしまった会社員の翼。ところがその相手――上総と、親同士が再婚で義兄弟になってしまった!?
しかも、一つ屋根の下で同居するハメに!!
思いがけない再会に驚く翼だけど、上総は顔色一つ変えようとしない。
不本意ながら、できたての義弟の世話を焼かされる日々が始まって・・・。
(出版社より)

作品情報

作品名
兄弟にはなれない
著者
桜木知沙子 
イラスト
山本小鉄子 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199006258
3.4

(10)

(3)

萌々

(1)

(3)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
31
評価数
10
平均
3.4 / 5
神率
30%

レビュー投稿数3

兄弟ものというよりは、家族もの

受けも攻めも家族思いのいい子で、ホテル行っちゃったし、恋愛対象として気になってる相手だから気まずいんだけど、両親の為、兄弟になろうと頑張ります。
攻めの弟を交えて遊びに行ったりするのはちょっとほのぼの。
仲良くなってくると、家族としての一線を越えないように気持ちを抑えるのが辛くて…。
正直展開は良くあるパターンですが、そこまでの過程が程よく切なくてよかったです。
家族としては仲良くという前提があるので、一線を越えないよう自ら距離を保つ際、読んでいて酷すぎると感じる行動も特になく、程よい距離感で切ない感じがしていました。個人的にはそこがすごく良かった。
(物凄く突き放したり、音信不通になったりするのが苦手なので)

作品を通して、家族への愛が溢れてます。
読んだ後は家族っていいなとか思っちゃいました。

最後に。
受けがゲイです。がっつり前の男が出てきたりはしてなかったと思いますが、
攻め以外の男と経験があるのが無理な方は注意が必要かも。





2

好きな人と兄弟……?

 ゆきずりで一夜を共にした相手と再婚相手の息子として再会!?
 そんな最悪の出来事に遭遇したのは翼。

 動揺する翼と裏腹に、四歳年下の新しく弟になる予定の上総は平然と、自身の母親のためにも、この結婚については反対しないでくれ、と言ってくる。
 当然、自分の父親にも幸せになってもらいたい翼は、反対するつもりはなかったけれど、上総と距離を取りたいがために、自身だけ「別に家を構えようと思う」と言うつもりであった。
 翼の年齢を考えればそう不思議なことでもなかったけれど、新しく母親になる女性がそのことを悲しんだため、上総に「秘密をバラされたくなければ同居しろ」と脅されることになる。
 上総との一夜をばらされたくない翼はその条件を飲むけれど、いかんせん、上総の見た目はものすごく翼の好みなのだ。
 上総にそのつもりはなくても、翼は上総の一挙一動にドキドキしてしまう、なんてことも多々ある。けれど、どんなに上総が好みであっても「家族」と寝るなんてもってのほか! と翼は何となく上総を避けるようになってしまう。
 ところが上総は強引に翼との距離を縮めてきて……という話でした。

 せっかく自分の好みの男が見つかったと思ったら、自分の家族になる男だった……なんて、最悪の状況。
 せめて上総と距離を取ろうと思うけれども、上総がそれを許してくれない。
 けれど、家族になって近くで上総を見ているうちに、母親を大切に思って、家から離れない仕事をしようと思ったところとか、そういう今まで知らなかった上総を知る度に、ますます上総に惹かれて行く翼。
 けど、上総は「弟」で……

 という話でした。
 まあ、結局は「俺は兄でもお前の事が好きだ」みたいな感じで、上総に翼が押し切られてハッピーエンドでしたけど。
 一つ屋根の下に自分の好きな人がいるなんて、本当は嬉しいんだけど、それが二人とも男である……ということで、悩みの種になっちゃうから大変。
 上総も翼も優しいからなかなか本当のことが言えないんだよね。

 寡黙で何を考えてるかわからないけどしっかりものの年下攻めと優柔不断で優しい年上受けの話が読みたい人にはオススメします。

2

家族愛だけで終われなかった二人

なじみのゲイバーで友人と飲んでいた受け様が
友人に帰られた後に入ってきた客に一目惚れを
してしまうが、彼はノンケでゲイの知り合いに
たまたま連れてこられただけと知りがっかり。
でも、何故か一見不愛想に見える攻め様が
気になってしまい・・・
そして、成り行きで一夜を共にしたが翌朝に
攻め様の携帯に女性からのモーニングコールが、
恋人はいないと言っていた攻め様に失望し、
逃げるように黙って帰ってしまう。

そして父親の再婚話が持ち上がり、その相手の
連れ子があの時の攻め様と気づき動揺しますが
父親の再婚には賛成な受け様は家を出ることに、
しかし、攻め様に義母の希望を叶えて欲しいと
半分脅迫めいた話で同居を了承してしまう。

初めは弱みを楯にする嫌なやつと思っていたが
家族として付き合ううちに不器用な優しさや
見た目とは違う繊細な面を目にしてやっぱり
好きになってしまったと自嘲する受け様。
攻め様もはっきり言葉にはしないのですが
態度を見ていると好きなのが丸わかりです。
でも、初めの出会いの時に受け様には彼がいる
事になっていて、その誤解を解かないでいるのですが
それが思っている以上に攻め様の嫉妬心を
掻き立てていることに受け様は気づいていません。

この攻め様は、実父の暴力から母と弟を守る為
自宅で出来る漫画家を仕事に選び、いつも家族
中心で生きてきたので母親の再婚で燃え尽き症候群
みたいな態度がでるのですが受け様が敏感に感応して
攻め様の為に、結構健気な行動をしたりします。
攻め様はかなり家族思いの健気な攻め様なのです。
でもこれ以上攻め様を好きになる前にと受け様は
友人を恋人だと嘘をついて家を出ることに・・・
その後の攻め様の行動はかなり潔いんです。
でも家族の平穏を守る為二人はこれからも
秘密の関係でいることを選ぶどうしても兄弟には
なれなかった二人なのです。



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