今日から、あんたが俺の王様だ

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表題作王様のデセール -Dessert du Roi-

海外有名店で修業を積んだパティシエ・野島孚臣
厳選素材で洋菓子を提供する店のオーナー・早瀬比呂也

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

洋菓子店《patisserie la sante(パティスリー ラ サンテ)》オーナー・比呂也は、主戦力(メインパティシエ)が抜け閉店の危機に直面していた。店の窮地に現れたのは、比呂也の理想を実現するに申し分のない腕を持つパティシエ・孚臣。だが彼は以前、とある成り行きで肉体関係を持ってしまった相手だった!? 『オンとオフの切替さえすれば』――自分の理想のためにと孚臣の採用を決めた比呂也だったが、『こっちも込みで』と伸ばされた手をなぜか振り払うことができなくて…。

(出版社より)

作品情報

作品名
王様のデセール -Dessert du Roi-
著者
妃川螢 
イラスト
水貴はすの 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキーノベルズ
発売日
ISBN
9784861231636
3.5

(7)

(0)

萌々

(4)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
25
評価数
7
平均
3.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

偶然は運命の前触れ

今回は海外有名店で修業を積んだパティシエと
厳選素材で洋菓子を提供する店のオーナーのお話です。

受様のお店の立て直しを図りながら
身体から始まった攻様との関係に気持ちが追いつくまで。

受様は
両親の死をきっかけに会社員を辞めて
美味しく身体によいスィーツを提供する
パティスリーを始めます。

受様の母親は偏食がひどい受様のために
野菜のおやつを手作りしてくれた影響で
受様は甘いものが大好きになりますが

感覚で生きるタイプの受様には
プロをうなられる舌は有っても
繊細なスィーツを生み出す才はなく

受様の考えに共感してくれ
腕も良いパティシエを探し出して
なんとか開店する事が出来たのです。

受様の店は
味も店の雰囲気もよく評判になりますが

頼りにしていたパティシエが
田舎で独立したいと辞める事になった事から
再度パティシエ探しに奔走する事になります。

そんな時に理想的なパティシエとして
受様の前に現れたのが今回の攻様でした♪

しかも攻様はかつて一夜限りと
身体を許した相手だつたのです(苦笑)

2人が初めて逢ったのは半年ほど前、
受様がパティシエ探しの上に
常連客のストーカー行為に
頭を悩まされていた時の事でした。

その時も女性客のつきまとわれ
霹靂していた受様は攻様の協力を得て
彼女を振り切る為にラブホに入る事に(笑)

しかも
ストーカーについて話すうちに
バイだと言う攻様にお試しとばかりに
受様は美味しく頂かれてしてしまいます(激笑)

受様としてはその場限りで
更なる関係を作るはありませんでしたが

パティシエの募集していた受様の店に
訪ねてきた攻様の腕が
受様の理想そのものだった事から
彼の雇い主となってしまいます。

しかもキスをしかけてきた
攻様の誘いを断り切れず
身体こみでカンケイする事に!!

今日からあんたが俺の王様だ

はてさてこんな2人に待ち受ける未来とは?!

かつてなりゆきで関係を持った男と
自分の夢のためと再び関係を持ってしまった
受様の恋物語になります♪

2人が雇用関係を結んだ後に
2人の兄と姉の結婚が決まって
姉と攻様が入れ替わって住む事になり
同居というよりも同棲に発展します。

受様は攻様とHこみな関係は
攻様に押し切られたからと思いつつも
今の関係を壊そうともしていないので

流され受っぽいのですが
受様が無自覚だけで惚れた弱みで
抵抗できない所がすっごくツボで
ムフフな笑いがとまりません(笑)

そうこうするうちに
攻様が帰国した理由が明らかになり
2人の間に亀裂が入るのですが

ソレを乗り越えて
受様が自分の気持ちを自覚するまで
とっても楽しくよめました♪

私生活でも食に拘りがある作家さんなので
作中に出てくるスィーツや料理、
食材に対する拘りが半端じゃなく
受様の店もコンセプトがしっかりしています。

実際に出来るかは別問題として(笑)
あらゆる意味で眼福モノの
こんなパティスリーがあったら
ぜひ行ってみたいですね♪

今回は本作同様、
攻様のケーキにゾッコンな受様のお話で
和泉桂さん『シュガー・ベイビー』はいかが?

1

最初にネタバレしすぎかな

比呂也(受)の視点でストーリーは進みます。

表題作は8つに分けられています。冒頭の1で短く現在を語り、次の2と3で半年前の孚臣(攻)との出会いから回想するのですが、1の部分でネタバレしすぎかなと思いました。結局は1の状態になるという結論が分かるものを80ページ弱も読んでいるのはちょっと飽きました。9ページの試食で1を終わらせておくとか、義兄弟になるのは伏せていた方がもっと面白く読めた気がしました。

そんな風に話の流れには不満がありますが、二人の恋愛模様は楽しかったです。結構あれこれ悩む比呂也に対して、孚臣がどーんと構えて「惚れているおまえのために働く」と言い切る姿勢がとても良いです。表紙イラストは二人の完成品という感じで素敵だと思いました。

1

一目ぼれだったのよねぇ~

もう、これは運命的な出会いですよね。
きっとお互いが一目ぼれ状態だったんでしょう。
受け様は、行きずりな一過性な出会いだったと思ってるけど
貞操観念が低いわけじゃなし、まして同性なんだから・・・
攻め様は、寡黙でなかなかわかりづらい人だけど
なんとなく、それは受け様の為にって言うのが伝わってきます。
不器用な人ですが自分の信念を曲げない強い人。
受け様は徐々に自分の気持ちに気づいていきますが
逆に、攻め様の為に出来る事をと心を悩ませて距離を
おこうとします、片思い的な考え方ですね。
でも攻め様の幸せは受け様と共にある事、
初めから阿吽の呼吸が取れる二人の愛が形になるまで。

3

仕事仲間で義兄弟で

パティシエと洋菓子店のオーナーという組み合わせ。
主人公のはイケメン経営者で、は職人気質なので組み合わせとしてはスタンダードな感じでした。
二人は職場も一緒、そして互いの兄と姉が結婚したことで同居、家族になってしまいます。

同居ものというのはそこそこ好きで、兄弟ものも大好きですが、今回は兄弟という設定はなくてもよかったかも…と^^;思ったり…
親が再婚して、ならともかく、兄と姉が結婚しても義理兄弟になるんでしたっけ?
兄と姉が結婚したから知り合った、というわけでなく、一番最初の出会いは偶然出会ってゆきずりで体の関係を持ってしまった、というものです。
そのへんがかなり軽い印象だったのが少し残念でした。

そしてオーナーとパティシエとして再会。
そのあと姉と兄が結婚して兄弟になって同居…。
関係がけっこう詰め込まれているのですよね。

そのため、義理兄弟ものが好きで手に取ろうかと思っている方、兄弟っぽい要素は2人の間には皆無ですので、注意が必要です。
個人的には面白くないわけでもないですが、可もなく不可もない、というような感じでした。

そして何点か気になるところが…
孚臣が結構硬派な職人さん、という感じに見えたのですが、パティシエとして雇ってもらう時に、身体込みでいいか?って言ったのがなんかイメージと違ったなあ…と。
そして、ものすごくオーガニックや健康にこだわり、ものすごく自分の店をきっちりプロデュースして、仕事への思い入れが真剣に伝わってくる2人ですが、住居スペースならともかく、店の中で、キッチンで、ケーキつくりながらヤッばっかりなので、自分が客ならこのお店は嫌だなあ^^;
本当にこの店に命かけてるのか??身体の快楽のほうが大事なのか??という気分になってしまいました。

徐々に好きになっていくストーリーではなく、身体先行のお話ですが、仕事もの、同居者が好きならオススメだと思います。

2

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