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私がBL小説にハマったきっかけになった作品です。
初レビューはこれにすると決めてました。でも初めて書くのでどこまで書いていいのか。。。
随分前に読んだのですが、何度も読み返すくらい好きな作品です。
不埒なスペクトルのドラマCDが良かったので原作である小説に足を踏み入れたところ、スピンオフのこの作品でハマりました。
ですが、色々と読んできた今だから言えるのはキャラクターに対しては特に良さを感じてなかったかも・・・ということ。
それ以外の部分で、たまたま自分のタイミングと読んだタイミングがフィットしたんだと思います。なので参考にならなかったらすみません。
細々と地味に生きてきた受けがある日職も住まいも失ってしまうとわかって、この先の人生を憂いていた時に足を向けた2丁目でセレブでおしゃれなオネエキャラの攻めに助けてもらって、思い出に抱いてもらったことから関係は始まります。
BL特有の場面よりも、片思いの期間に受けが少しずつ生活の基盤を立て直して頑張る→見た目も変わっていくところに普通に勇気をもらった感じです。
いまだに日常のこまごまとしたところを書いてくれる作家さんが好きなのも、濃厚なシーンがないと物足りない感じがしてしまうのも、すべて崎谷さんの、そしてこの作品の影響が大きいかもしれません。
長く片思いの時間と、付き合ってからの時間が半分ずつくらいで書かれていますが、付き合いはじめてからの危機で心が締め付けられました。相手を思って相手の思い通りにするのが正解ではないってことがわかったり、セレブなりのトラウマがあったり。
同じシリーズの不埒なファシネイションに後日談が書かれているので、これを読んだ後に読んでみるといいと思います。
ただそっちは玩具とか出てきちゃうんで、地雷の人も居るかも・・・・。
日常BLが好きな方、健気受けが嫌いでない方なら、十分楽しめる作品だと思います。
ふだんレビューはあまり書かないのですが
この作品については書きたくなりました。
私は不埒シリーズは全部集めています。
特に直隆×真幸のカップルは大好きなのですが
前作を読んだ段階では
正直日比谷をあまり好きではなくて…
あまり期待せずにこの「不埒なインセンティブ」を読みました。
でも読んでビックリ!
ホントに買ってよかった!!
すごい感動があったり
大事件があったりする作品ではないと思うのですが
和典が日比谷をどれほど好きなのか
ひしひしと伝わってきて切なくなって…
気付いたらポロポロ泣いてしまいました。
日比谷には和典をとびきり幸せにしてあげて欲しいです。
和典は日比谷がいるだけで幸せだと思えるような健気な人なんですけどね(笑)
二人の同棲生活も切実に読みたいので
続編強く希望です(*^^*)
ちなみひ私はオネエ攻はちょっと苦手なのですが
日比谷は全然大丈夫でした。
日比谷は芯がすごく男らしい人なのでオネエ言葉でもキュンキュンさせてもらいました。
作者さんの配慮もあってだと思います。
健気受・平凡受が好きな方には
強くオススメしたい作品でした!
不埒シリーズの4作目は、第3のカップル登場です。
きっと…シリーズ中、最も平凡で最も気骨ある受様だと思いますよ。
こういう子は幸せにならなきゃダメだよ…と、読者に言わしめる男・和典は、
上から見ても下から見てもサエないゲイ..
(↑髪ボサボサで瓶底眼鏡、ヨレたスーツね。お約束のように…)
誕生日に勤務先が倒産して、高卒資格無し、棲み家すら消滅寸前..
ルックスのみならず運も悪いという、かなり悲惨なスタートを切りました。
そして通りすがりの攻様に、豪雨の中に取り残された雑種犬のように拾われて、
ちょっと慰められて、また取り残されちゃうという…世間ではまぁよくあるお話。
最低の誕生日に最高の初体験とはまぁ☆ …と受様的には人生の大事。
でも攻様的には、ただ一夜の優しい気まぐれ…で終わるはず…。
でもね、お話はここからなんです。攻様(日比谷さん)に本気で恋した和典は、
バイトも勉強もお洒落も対人スキルも、もうめちゃくちゃに頑張って頑張って(驚)
悲壮な努力も、潜伏期間数年(?)の忍耐も、身の程を心得たストイックな色気も、
ついでに独学自己開発技巧派なベッドでのテクも(苦笑…)
みーんな柔らかい微笑みの中に隠してふるまう、理想の恋人に成長しました。
ハッキリ言ってデキが良すぎるんです、この子は!
デキが良すぎて薄気味悪い、だから日比谷さんはタジタジ…。
タジタジどころか、内心大混乱…そしてトラブルになって大団円なのですが..
やっぱり和典君みたいな子が幸せにならなきゃウソよね…
…と読者がため息つくほどの健気ぶり。
何が違うかってアナタ、そりゃ覚悟の具合でありますよ!
極めて強い覚悟で攻様だけを見つめて4年。4年ですよっっっっ!
(おそらくは読者による)いつか飽きられるんじゃないだろうか..な心配をモノともせず、
日比谷さんの(邪魔にならず離れず聡明な)最高の恋人として生きる覚悟って..
だってねぇ…一見お洒落な恋人ライフなんてのも、楽しいことばかりじゃないのが現実で、
だから覚悟ある恋には気合が入ってて、しかも正しくてマトモ。
負い目も相手の我儘も、みーんな背負って癒し系に徹して、しかも前向きって(驚!)
覚悟ある恋は痛みも相当にともなうんだなぁ…と、読者の頭も深々と下がってしまう。
そんな受様が挫ける後半部分は、だからこそ泣けましたよ。本当に。
リアルでするには相当なリスクある恋ですが、読み返すとまた…
重くて清らかで眩しいです。健気君へのオマージュのようなお話☆
たぶんこの先、何回か読み返すことになりそうですね。
その度に…やっぱり最後に愛が勝つのは解ってても、お約束のようにホロリとくるんでしょうね。
…さてお楽しみのアノ場面、もはや崎谷節ともいえるエロ用語が妙に生々しいです。
心は清らかだけど、ベッドではちょっとヤらしいです(笑)
オネエで引いてる方、騙されたと思って読んでみて下さい。中身は崎谷はるひ作品の中でも上位確実な男攻めです。普段→オネエ、素→男言葉 ベッド→男言葉&ドエスです。
なよっとした感じはまったくありません。
是非ひかずに読んで下さい!
不埒シリーズ4作目。今度は真幸の親友、オネエの日比谷のお話。
性別を超えた感があるというと、たいてい女性性が強いキャラを思い浮かべますが、日比谷は男性性が強いのに女性性も感じさせる興味深いキャラでした。
仕事やプライベートでも何層にもわたって自分を切り替えてゆく日比谷のキャラだけでも面白かったんですが、それに思いを寄せる和典がすごく控えめでヘタレなのに芯が強くしっかりしていて、さらに楽しめました。
私はそんなに自虐的とは思いませんでした。やっていることを考えたら無理もないというか。多少臆病さはあるにせよ、そういう子だから日比谷もほだされたんだろうし。慎みというか調子に乗らない奥ゆかしいところが和典らしさなんだと思います。
ただ、これが女子だったらいじめられそう(笑)
おとなしめの受けを可愛がる攻めってだけでなく、可愛い攻めを包む受けという構図もあって、精神的にリバっぽいところが特に好きでした。