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表題作不埒なモンタージュ

三田村明義,35歳,ちょっと強引だけど不器用な謎の男
真野未直,18歳,同性にしか惹かれない天然誘受高校生

その他の収録作品

  • 好きにさせないで
  • あとがき(崎谷はるひ)
  • あとがき(タカツキノボル)

あらすじ

同性しか好きになれないことに悩んでいた真野未直は、高校最後の夏に新宿二丁目に行く決心をする。 しかし妙な連中に絡まれ、危ないところを強面の三田村明義に助けられ…。 強面と威圧的な態度に反し、不器用な優しさを覗かせる明義に惹かれる未直。 しかし必死のアプローチも全く相手にされず、明義はその正体すら教えてくれなくて――。

作品情報

作品名
不埒なモンタージュ
著者
崎谷はるひ 
イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
不埒なモンタージュ
発売日
ISBN
9784861341595
3.6

(100)

(27)

萌々

(30)

(27)

中立

(10)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
25
得点
346
評価数
100
平均
3.6 / 5
神率
27%

レビュー投稿数25

エロじゃないよ、感動作品だよ!

凄いですね~エロ語録が作れます。ちょっといくつか挙げてみましょうか(笑)

「いや…乳首がちんちんになっちゃう、おっぱい、出ちゃう…」

「みすぐの、おし、お尻に、おっきい、ちんちん、ください…っ」

「み、未直の、ぬ…濡れっ…のちんちん、しゃぶってぇ、あ、あひん!」


……ふぅ…(-_-;)
最初に読んだ段階では、この作品はテーマはエロスだと思ってました。でも違ったんです(>д<)

自分が同姓愛者であることを家族に相談するも、病気だと決めつけられて兄に病院に連れていかれそうになる未直。逃げ出して、雨の降る街に一人放り出される場面はこっちも心が張り裂けそうでした。

未直に明義がいてくれて本当によかったと思いました。未直一人だったら、彼はどうなっていたのだろうかと考えるとゾッとします。

そして明義を含めての家族での話し合いは、未直がすごく頑張ったと思います。兄の間違った愛情表現にこっちも呆然としました。

最終的に未直が出した結論は、全員が全員納得できるものではなかったかもしれないけれども、一応の決着はつきました。

家を出て明義の元で暮らすことになった未直に、「…あのひとなんでしょう?」と小刻みに震えながら訊ねるお母さん。
未直と一緒に話をしに来た明義を見て、お母さんはわかったようです。

二人で食べるようにと、煮物の詰まったタッパーを渡す場面に涙です…(T_T)

ずっと逃げていてごめんなさい、と未直を抱き寄せるお母さん。これが最後の母親の抱擁なのだと涙する未直にこっちも涙です…(T_T)

そして最後に、未直を幸せにしてやってくださいと頭を下げるお母さんに対し、「精一杯、そうつとめます」と頭を下げる明義。お、男です…(T_T)


この作品はやっぱりエロスがテーマじゃないんです!感動できる作品なんです。特にお母さんとのやり取りなんかもう…(T_T)

…まぁその後は二人、ヤることヤってるんですけどね。降り幅がスゴイよ…。続編の新婚編(笑)なんか、エプロンに台所プレイですからね。

明義の「あんまぐずると、うしろにさっきのキュウリ入れるぞ」はエロ語録の中でも大賞です(笑)
それはキュウリじゃなくてズッキーニだよ~。そんなん入れたら未直壊れちゃうよ~。


エロスに目が行きがちな作品ですが、本当に感動できる作品なんですよ~(´Д`)…と私は主張したいです。

ぜひぜひ読んでみて下さい☆

11

Hで隠れそうだけどいろいろ詰まってます。

『年の差(年上攻)』『高校生受』は個人的にいちばん好みなんじゃないかというくらいなので、それだけでもよかったんです。

正直言って、未直(受)のぐるぐるはあまりにも卑屈でしつこ過ぎてちょっと鬱陶しかったんですけどね。でも私は未直のキャラクターは結構好きなんです。

明義(攻)はすごくいいキャラクターでした。

オヤジで俺様で、そういう属性としては私の苦手なタイプとも言えるんですが、明義は『俺様』ではあっても身勝手じゃないし、本当の意味で優しくて包容力のあるちゃんとした大人(←個人的にこれすごく大事!)なので好きなんです。

う~ん、たぶんラブ以外の部分があまりにも多過ぎたんでしょうね。この分厚さのかなりの部分は未直のセクシャリティを巡る悩みに(何らかの形で)関わってますから。
その上にHがこれでもか!と濃厚だから余計にみっちり感が。

『未直の悩み』をメインに据えて描くのは構わないんです。丁寧に描写されてたと思うし、そこに無理は感じない。

ただ、あれほど未直を追い詰めたのは『セクシャリティ』そのものよりも家族の対応でしょう。そのあたりがどうもスッキリしません。

これが『家族は悪・敵!』と決裂したまま切って捨てるんなら(それはそれで安易だなあと興醒めなのは確かだし、決してそうして欲しいわけではないですが)まだわかりますが、ラストで『誰も悪くない』的に綺麗に纏めたのがどうも・・・
言いたいことはわかりますよ。結局は私も『家族と和解』に持って行ってくれた方が好みなんだし。

でも、あの家族会議での『言い訳(でしかないと思う)』には納得行きません。親として何をしてたの、アンタたちは!?

兄(自分たちの息子)の言いなりになって『そんなの聞いてない。そんなつもりじゃなかった』って、そのこと自体が親としてどうなんだ?逃げてただけじゃないのか。

とまあ、我ながらBL読みながら余計なこと気にしてんのかなあって感じではあるんですけどね~。

それでも、いろいろ(そりゃもういろいろ!)言いたいことは後から後から溢れてくる感じではありますが、何度も読み返すお気に入りです。

個人的な好みとはちょっとズレてる部分もありますが、トータルでは『神』しかないなという感じですね。

7

あまあまエロエロなんだけど、せつなくて泣けちゃいます。

不埓シリーズの中でも、この2人、私は結構好きです。
ノンケ男前おやじ攻×同性愛者かもと悩む天然健気受。
年の差、刑事、スーツ、10代受と、私には美味し過ぎる設定でした。あと、あまあま、エロエロでLOVEシーンも濃厚。不器用ながらも、お互い相手を思いやり必死な所なんかは、せつなくて、可愛くて、優しい気持ちになれちゃいます。
家族関係も絡んでくるのですが、特に同性愛者を苦手とするお兄さんが凄いです(笑)次回作は、お兄さんメインの話もでてくるんですけどね‼
でも、主役2人が可愛くて、あまあまエロ満載なので、重たい雰囲気になり過ぎず、さらりと読めちゃいます。結構ページ数も多いんですが、ニタニタしながらあっという間に読めちゃいました。崎谷先生さすがです。やっぱり好きだな〜と思わせる作品でした。
攻め様の明義さんの事件が、受け様未直を巻き込んでドタバタ解決したあと、この2人と未直の家族で今後の話し合いをするシーンがあるのですが、私は泣けました。皆方向は違うにしても、そこには愛情があったことがわかります。
話し合い後、お母さんが、未直の好きな人は明義さんでしょうと聞いてきます。そして、あなたは女の子になりたかったのと聞かれます。それに対し未直は、今まで色々悩んだこと、女の子は好きになれないこと、明義さんが凄く優しい人で、好きな思いを伝えます。それを聞いたお母さんは、まだ気持ちに迷いはあるけど、1人で悩ませた事を謝り、未直を女の子だと、お嫁に行ったんだと思い、理解して行こうと気持ちを示してくれます。最後に実家を後にする時、お母さんがお土産に煮物を持たせてくれ、明義さんに、未直を幸せにしてやって下さい。よろしくお願いします。と伝えます。
本当にお嫁に行く時のシーンでした(笑)。
お腹を痛めて産んだわが子の事を考える、母親の気持ちが表れてて涙が溢れてきました。
最後は、徹夜続きの仕事後はフェロモンたっぷり濃厚シーンを決め込んじゃう明義さんの、エロエロ濃厚ラブシーン後、やり過ぎ感を反省する可愛い姿と、それに対し、愛情を注がれる事によって気持ちが安定し意外に大人な未直のやり取りが笑えちゃいます。オススメします。


3

エロ可愛い未直くんwww

崎谷はるひ作品の中で大好きな明義×未直!!

あらすじは
同性しか好きになれないことに悩んでいた真野未直は、高校最後の夏に新宿二丁目に行く決心をする。 しかし妙な連中に絡まれ、危ないところを強面の三田村明義に助けられ…。 強面と威圧的な態度に反し、不器用な優しさを覗かせる明義に惹かれる未直。 しかし必死のアプローチも全く相手にされず、明義はその正体すら教えてくれなくて――。


明義の不器用な優しさや未直の可愛さに最後までメロメロでしたよ~!
うじうじメソメソなよなよは基本嫌いなんですが,未直のメソメソは可愛いく受け入れられました。
きっと未直がただメソメソしてるだけじゃなく最後に兄に自分の意見を自分の口から発したのが私の中で好きな受けになったのかな~と。

そして家族と和解したあとの落ち着きップリを見て
あぁ~情緒不安定な天然だったからあんなメソメソなよなよしてたのね~。普段は違うのね!
と最後の好きにさせないでを読んで思いました。


たしかに崎谷はるひ先生の作品だからなのかエロエロでした。

乳首がちんちんになっちゃうはびっくりですね!(笑)

SHOOWA先生の
『僕らの三つ巴戦争』
の【いやらいい子】に並ぶ名言だと思います。(笑)

エロあり涙ありの可愛い作品でした(^_^)v
次作の不埒なスペクトルも面白いのでシリーズでドウゾwww




3

忘れちゃいけない…BL界最大のコンプレックス

不埒シリーズの1冊目です。
ひょっとして自分、ゲイかも…と、孤独に悩み抜いたあげく、
高校生の未直は意を決して二丁目に行きます。
そこでヤクザに絡まれたところを助けてくれたのが…
これまたヤクザ風の男・明義でした。
これがきっかけで明義に恋した未直には、
家族にゲイをカミングアウトでしたことで、
とてつもないコンプレックスと孤独を抱えて、生きるのがやっと…。
総てを理解した明義はこう言います。
「自分がぐらついてしょうがねえなら、俺の女になっちまえ!」
いやあの…考えてみれば、普通はこうなんですよねぇ。
私達BL読みの人間は、ついつい…こういう感覚を忘れがちです(汗)
読めば読むほど、ゲイに対して違和感がなくなっちゃうから恐ろしい…。
未直のコンプレックスは、リアルのゲイならごく当然の悩みなんですよ…ごく普通の。
だからといって別に、ゲイの人は悩みなさい、悩んでしかるべき…
…っとは、決して思いませんけどねぇ。
未直がいい例ですけれど、コンプレックスはおおむね…人間を歪めちゃう!
歪むだけならまだしも、萎縮させ暗くしてしまうから、これは問題。
かといって…コンプレックス無しっていうのも、少々問題です。
そこのところの他人の痛みが解からないから、
傍から見ると、けっこう冷酷か馬鹿に見えたりもするんです。
(↑これは、お兄ちゃん・直隆が典型的な例です。)
だからといってコンプレックス、自覚しすぎるくらいに自覚して、
ひた隠しにして生きるのも、かなりしんどいものです!
ありすぎてもダメだし、無さすぎてもヤバい…本当にやっかいなものです。
こういう微妙な…ゲイであることの悩みは、とくにそうです。
少数派なだけに、ズッシリ重い。ついでに言えば、正解もないんです。
だからと言えばナンですが…さしあたって…
世間との折り合いと、そして理解者が最重要項目です。
このお話、明義のさりげない距離感と、淡々とした理解力が冴えています☆
これ以上の対応は、ちょっと思い当たらない…くらいに大人で紳士ですよ、彼は!
どこまでも見かけを裏切る男です(笑)
さて、あの場面のほうですが…エロいどころではありません(汗)
放送禁止用語の連発ですよ…このカップル、こういう場面で豹変します、言葉が!

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