• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作忠誠の代償 ~聖なる絆~

ヴァルクート・ヴィルハム,23歳,聖獣と騎士の国の末っ子皇子
キリハ,野良聖獣(位の不明な聖獣)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

辺境を守る皇太子のヴァルクートは、予期せぬ場所で野良聖獣の繭卵を見つけ、成り行きで“対の絆”を交わすことになったが…。
(出版社より)
【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。

作品情報

作品名
忠誠の代償 ~聖なる絆~
著者
六青みつみ 
イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
忠誠の代償 ~聖なる絆~
発売日
ISBN
9784344823907
4.1

(112)

(52)

萌々

(35)

(17)

中立

(3)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
15
得点
454
評価数
112
平均
4.1 / 5
神率
46.4%

レビュー投稿数15

発刊順に読めばよかった、この巻が最初です。

発刊順に読んだほうが、シリーズ全体の関連が流れで理解できるので、面白さの深みが増します。
私は、表紙の絵が美しかったので、「聖約の代償」を先に読んでしまった。
それからこの「忠誠の代償」を読みました。
このシリーズの全部に登場する「軸になるペア」が主人公なので、これを後に回すべきじゃなかった。

当代の王命で「ギルレリウスの聖獣リュセラン」の卵が盗まれて、何も知らずにその卵をギルが育てていた仔細を後から知ったので、理解するまでが手間だった。
ヴァルクートは、高潔な人格者で、恨まない人。
森で見つけた聖獣の卵から孵化したキリハは、本来の絆相手のリュセランに嫉妬。
リュセランは、宙ぶらりんな絆に翻弄されて、最期は自死をするような戦死を遂げます。

そして、また生まれてきて、絆を結びなおす。キリハが生まれ変わりを証明します。
これを許した竜の母に感謝、物語がぐっと面白みを増しました。

最後に残った疑問は、聖竜の卵はどの竜が生んでいるんでしょうか?・・このシリーズの解けない謎です。

2

醜いアヒルの子が強く美しい聖獣になるまでの成長物語

あらすじを見たら随分とあっさりとしてますが、繭卵を見つけるまでがいろいろあるんです。
六青さんの不憫で健気な受けの物語は好きで愛読してますが、珍しく不憫な攻めが理不尽に追いつめられていく展開に今に見てろ〜となった作品でした。

主役カップルの一人は誰にも愛され快活で能力のある第4王子。
そんな弟を僻んだ第一王子から卑怯な企てにより辺境の地へ左遷させられます。
自己保身ばかりで非道な父王は愛してくれも力にはなってれくれません。

辺境の地で腐ることなく役目を果たそうと真摯に勤めやがて信用を得ていく過程がおもしろかったです。

ヴァルクートが高位の繭卵(聖獣の卵)から選ばれ、慈しみ成長を見守って来たのに兄により奪われ落胆する姿は哀しく怒りを感じました。
その直後に出会った野良繭卵がもう一人の主役聖獣キリハです。
キリハの自分の力が足りないばかりに主人が蔑ろにされる悔しく思ったり、自分より先に選ばれた聖獣がいたことを知り嫉妬したり独占欲や不安からぐるぐるするのが人間ぽくて愛らしかったです。

6

のめり込めるファンタジー

面白かったです。もう、一生懸命読んでしまいました。
しかも、この一冊を機に、全巻揃えてしまった・・。
何やってんだと、そんな自分を詰りたい気持ちもありますが、とりあえず、この作品を、熱した鉄の如く、練って冷やしてまた練って、ぐるぐるやって、これでもかって鍛錬の結果、素晴らしく切れそうな真剣にして下さった作者様に感謝を。

とにかく一筋縄でいかない設定がいいです。
ファンタジーなら尚更、そこに気をつけなきゃいけない訳ですが、知らない言葉に言葉萌えする私はガッツリ食いついてしまいました。
しかも、騎士とか軍とか王宮とか・・グっとくる。
贅沢なのに贅沢しない人達が、世間の荒波にめげずに愛のために戦う物語。

この逆説にやられるんですよね。

いわゆるツンデレ・・ではないんです。
本心から好きだと思ってるし、愛してるけど、そう言えなくなってしまう不幸がある。
自分の心ひとつじゃ、どうしても素直になれない。
大きなわだかまりがあって、悩んで、悔いて、どうにもできなくなって、やっぱり最後は「愛してる」に落ち着く訳ですが・・、この奮闘が・・切なさが読んでて身に沁みます。
恋愛のぐちゃぐちゃで経験する、迷いや、憤りや、勘違いや、羞恥心。
そういう思い出すのも苦いような気持ちや焦りを、すごく忍耐強く書き出せる作家様だと思います。

淡々と、そしてたくさんの感情を押し殺し、非情に徹しなければ紡げない物語。
また逆に、愛情豊かで、小さな感情の吐露にも事細かな表現が生き生きしていて、心を淡く温かく満たしてくれます。
このアメとムチの重さに、どっぷりと嵌ってしまいました。

あ、ケモミミもすんごくかわいいですよv
そこにいい大人の男が右往左往してデレるのも読んでいてとても楽しかったです。

5

みゅ とか啼くんだもん、たまらんわ

とうとうこのシリーズに手を出してしまった。
私にとっては、長年の憧れであり、最後の砦 的な本。
昨日から何回読み返したか。幸せ はふはふ色で終わった訳ではないが
なんか読み返してる。世界観に浸りたいのかも。
萌2と悩んだけど結局神。

萌2と悩んだ理由:
輪廻の花と似てる設定(訳わかんないやつが攻めてくる)なんだけど
こっちの方が、より戦闘シーンが多く、「この方たち、なんで攻めてくるの?
どっからくるわけ?」といった疑問が大きくなってしまった&
その答えが当作内では得られないため。
BLってよりファンタジーとしての結末が気になっちゃったー
続きの本で、この種明かしってあるんかな?

神にした理由:
攻めさん、受けさん共に好きだから。
攻めさん:王となるべくして生まれたかのような第四王子。
     王たるもの、かくあるべし といった感の人物。
     いや、やることやってるんで、それなりにやんちゃだけどね。
     受けさんを口説き落とす時も、なんか百戦錬磨的・・・
受けさん:明朗、快活、案外性格が男前!
     戦闘シーンでは、すんげー凛々しい!
     また ちびん時の記載がたまらん!!!!!!!!!!
     みゅい とか啼かれた日にゃあ おばさん、果物ジュースもって
     走っていくで!(聖獣は果物と花なんかを食べるらしい)
     なんしか超絶可愛いーーーーーーーーーーーー
     神とする理由8割は、このちびと溺愛する周りの大人たちの記述。

その他、こんな方が出てきます。そう、登場人物 多し。
でも、あんた誰 はあんま無かった。
一つ一つのエピと個性がしっかりしてたからかもしんない。

リュセラン:キレイな聖獣。攻めさんと訳アリ。
攻めさん甥:第一王子の長子。彼もかわいそうな人。第一王子に
      色々ゆがめられた。
攻めさん父:攻めさんのことを溺愛。策士にはなれない単純系らしい。
      誓約を守ろうとし、ひょえーっ なことをしでかす。
第一王子:あんな優秀作品(攻めさん)が生まれる両親やったのに、
     ひねくれもの。攻めさんいじめまくり。
     もうちょっと大人になれよ・・・と誰か諭してよ と思う。
第二王子:物語のキーとなる出来事を経験する。痛ましい王子。
     結果 ちょっと病んじゃったかも。     
攻めさん幼馴染:やわい感じだけど、剣術うまし。攻めさんに付き従い
        割といいたい放題。
攻めさんの侍従:ずっと身の回り世話するおっさん。
赴任先の騎士達:なかなかの曲者、強者らしい。
        一癖もふた癖もあるやつばかりっぽい。
        最初、めっちゃ汚い、だらしない・・・
        攻めさんに懐いた後、受けさんの事はみんなして溺愛。

そう、これだけの世界観、人物を動かそうとすると大変だと思うんだよな。
やっぱいいわー
次、リュセラン(泣)を読もう。

9

人と聖獣の共存

代償シリーズ1作目。ファンタジー作品です。

人間界を襲撃する魔獣と戦うために、聖獣と協力する騎士。
聖獣が人間界で生きるために選ばれし騎士と聖獣は誓約をかわし一対の絆となります。

兄の策略で選定された繭卵を奪われてしまったヴァルクートでしたが、別の繭卵を見つけ誓約をかわします。
その聖獣キリハが本当に無邪気で可愛いです。
そして聖獣の位や自分の立場に捕らわれず、適正な選択ができるヴァルも素敵です。
なかなか力が開花せず周囲から無辱されるキリハは可哀想でしたが、ヴァルの優しさと二人の信頼の方がずっと強かったです。

設定も展開も面白いです。2作目を早くよみたくなりました。

3

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP