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表題作散る散る、満ちる(文庫)

里見幸一,25歳,大柄で笑顔の可愛い部下
如月春水,27歳,美形で人が好過ぎる営業主任

その他の収録作品

  • 秘密の箱の中~榎本の場合~
  • call my name
  • あとがき

あらすじ

美形だが人のよすぎる如月春水は、部下である里見幸一に密かな想いを寄せていた。叶わぬ恋だと諦めていた如月だったが、皮肉にも、里見もゲイで片思いに苦しんでいることを知る。ヤケ酒に付き合い里見を送り届けた如月は、勢いに押され彼と一夜を共にしてしまう。しかし翌朝、何も覚えていないと焦り謝る里見に対し、如月は傷ついた心を押し隠し彼の恋に協力することを申し出るが…。書き下ろし番外編も収録。
(出版社より)

作品情報

作品名
散る散る、満ちる(文庫)
著者
凪良ゆう 
イラスト
海老原由里 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778112455
4

(161)

(77)

萌々

(48)

(17)

中立

(7)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
17
得点
635
評価数
161
平均
4 / 5
神率
47.8%

レビュー投稿数17

満ちて、良かった

作家買いです。

作家買いですが、凪良さん作品の中でもかなり好きです。内容は皆さま書いてくださっているので感想を。

受けの如月が良い…!美形で、仕事もできてかなりハイスペックな彼なのですが、そういうことを鼻にかけるでもなく性格もかなり良い。両親を相次いで亡くしていることから大切な人を失いたくない気持ちが強く、ゆえに大切な人を作ることに消極的で、「良いな」と思う人ができても積極的にアプローチすることができない。
自分の事よりも人のことを優先してしまう性格なので、一歩間違えるとネガティブすぎたり自虐的すぎたりして嫌な奴になりかねないのですが、さすがの凪良マジックで、かなり好感度の高い青年です。

対して攻めの里見もいい感じです。家族に大切にされ、愛情豊かな家庭で育った彼は人に対しても優しい。ちょっとニブチンなところはあれど、いろいろなことに一生懸命な男性で、不器用ながらも如月に対して気持ちがどんどん傾いていく姿にきゅんときました。

あと脇を固めるキャラが皆さんいい味出してます。高橋くんなんて当て馬的存在なのに妙に可愛くて応援したくなりました。元カレなんて目じゃないくらい素敵な彼を見つけてください。テンに至ってはぜひともスピンオフを出していただいて、幸せになってほしいと思いました。テンがいなかったらこのお話は成り立たなかったんじゃないでしょうか。彼には「クロゼットの中の幼馴染」を超える、素敵な人を見つけてほしいです。うん、私も高橋くん推しです☆

あと忘れちゃいけないキンピラ。治ってよかった。如月の「寂しさ」の象徴でもあるのですが、キンピラの存在ゆえに、ともすれば暗くなりがちなストーリーにほっこりとした優しさがプラスされていたような気がします。

今までは自分が我慢すればいいと思っていた如月が、欲しいものは欲しいと素直に言える相手を見つけられて、そして最後に大きな愛で満たされて本当に良かった。

これからもずっと幸せな二人でいてほしいです。

11

切なくて号泣した

読んだら号泣したんだ
どうしてこんなに切ないんだろう
受け様ずっと片思い相手は他の人が好き
いつも円満な恋と縁が遠い
しかも好きな相手を手伝ってカップルになる
どうしてこんなにお人好しですか!!?!?

受け様は会社に入った以来ずっと攻め様が好き
不意に知っていた攻め様は他の人が好き
がっかりしたけど
攻め様は好きな相手に追求したいと聞いたら
手伝おうかと攻め様に応援した
なんでこの展開(泣)

ある日攻め様は好きな相手が恋人をもっている時酔っぱらって失望する際受け様とセックスした
でも受け様は自分が誘うから悪いのは自分と謝って普通の日に戻ろうと笑いながら誤魔化すんだ
このところを見て心がめっちゃ痛いよ(T_T)

受け様の愛は本当に偉いと思う
好きな人に迷惑をかけるのはいけない
攻め様は受け様の優しさと真面目なところ少しずつ心の中に注いだ
どんどん愛情になった

最後は二人打ち明けてラブラブで生活してるんだ
これは最高のエンディングわひゃひゃ♪

凪良先生は切ない系が得意と思います
この本本当に大号泣しました
ドラマCDも楽しみにしてます♥

8

切なくて切なくて・・・

主人公に感情移入してしまって涙がちょちょ切れました。(ToT)
凪良さんの作品の中で一番グッときたお話かな。

天涯孤独な受け様。
寂しさを紛らわすのは、たくさんのおもちゃと
母が亡くなった時、父が買ってくれたおもちゃのロボット犬。
もうなんかそれだけで切ない。
でも、ちゃんと前向きに生きている。えらいよ!

それでも、失うことが恐くて、好きな人に想いを素直に言えない。
まあ、よくあるシチュエーションなんだけど、
受け様の境遇とか、攻め様との立場や関係を考えると、そうなるのかな~。
とにかく、自分より人のことを考えてしまうのです。
天国の両親はよくわかってらっしゃる!

後半、ほんとにギリギリのところで二人の気持ちがつながった時は、
私の気持ちも「散る散る満ちる」でした・・・!(なんのこっちゃ)


7

とにかく如月が好きでした。

如月の生い立ちからくる孤独感、失うことへの恐れなど感情移入しました。
辛いことがあっても決してひねくれたりせず、周りの人間を気遣い自分の気持ちより里見の幸せを優先する健気さに何度も泣きました。
でもそんな如月だから心から幸せになって欲しいし、書き下ろしの仲睦ましい2人にほっこりしました。

高橋くんに、如月のお父さんお母さん、里見の家族、榎本のお母さんなど、登場人物みんなが温かくて魅力的で。

巻末の書下しの榎本少年の「俺がハルをずっとずっと守ってやる」はきました。また泣きました。榎本にも幸せになって欲しいし、人を幸せに出来る男だと思います。

5

月並みだけど・・・

切ない・・・切な過ぎる・・・

ハルのもってるすべてが切なくて、涙なしでは読めません。
世間でいうところの『貧乏くじ』を自ら率先して引いちゃうタイプ。
幼い頃から、ずいぶん辛い思いしてきたのだから
そろそろ自分の幸せを、他人を蹴落としてでも手に入れてもいいころなのに
それができない、他人のことを先に優先してしまうところが
ハルのいいところなんでしょうね。
そんなハルを近くでずっと見つめ見守り続けていた榎本。
最初、ひょっとしてこの人と・・?と期待してました。
番外編を読むと、榎本の中にも少なからずハルを想う気持ちがあったはずなのに
恋人という選択肢を捨て、あえて親友という二文字にこだわった榎本。
この人がいたから、ハルも今までこうして生きて来られたこと気づいて欲しかった。
途中からだんだん、榎本がかわいそうに思えてきました。

里見にしても高橋にしても、自分の気持ちにまっすぐで素直で
ハルのように自分のことは置いておいて、まず他人・・
とはちょぅと違って。それが悪いわけではないけど
せめて里見には、もっとハルの心の奥の奥の声を早く聞き取ってあげて欲しかった。
あんなに愛し合っていた二人だったのに、すれ違い始めると早くって
ハルさん、自分のことを優先することに気付くのが遅すぎ。
里見の前で泣くの遅すぎ・・・
そして榎本が言う通り、お人よし。
二人の気持ちがすれ違うたびに、読んでいて悲しくて鼻の澳がつーんとしっぱなしでした。
だから、里見とハルの気持ちが一緒になった時嬉しかった。
最後の最後の番外編で、今まで主任とか里見と読んでいたのを
お互いの名前で呼ぶようになるところ、これで一区切りのような
これで本当に恋人というか夫婦のような存在になれたのかな・・・て感じました。

それにしても、何度も言うようですが榎本さん次はあなたの番です。
必ず幸せになって欲しい・・
なんなら、高橋くんなんかどうですか?(笑)



5

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