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今月は積み本の中でも人外を読むぞと決めて崩していってます。
こちらは、魔族の狼王ランと生贄である暁斗のお話。
ある日暁斗くんの元に魔族の狼王ランが現れて、自分は堕天使ルシフェルの身体が朽ちる前に魂を移し替えるための器なんだと告げられて。。。
この設定って、子供の頃に読んだ
あしべゆうほ先生の悪魔の花嫁に近い。
ミイラ取りがミイラになるというか、その器の事が好きになっちゃう感じ。
今回のお話なんて、暁斗くんに「受け入れる代わりに自分のこと愛して」って言われちゃうんだもんランは。
ランって情緒的には未熟な赤ちゃんだから、素直過ぎて愛するとは?って悩みながら暁斗くんと向き合う事で本当に愛しちゃうんだよ。初めての感情に戸惑ったり、初めてのキスや性行為にぎこちないところも可愛いのです。
見た目は190cm台のクールイケメンなのに、無防備なのが、キャップ萌えで可愛い。
暁斗くんは、純日本人の両親から生まれたのにルシフェルの影響で瞳は紫、飴色の髪、極め付けはおへそのところに星のタトゥーの様な刻印がある事で、両親が不仲で一家離散。生きていくために10代から身体を売って生きてきたって、かなりのハードモード。
ゲイビネコ男優してた過去があって薬物打たれて裏作品撮られたりしてたなんてサラッと描かれてるけど、キツイよ。
現在は、たまにヌードモデルしながらヤクザの愛人生活。
自分の魅力を最大限活かしてなかなかたくましい、暁斗くん。
暁斗くんの魂の消失を免れる事は出来るのか?どうなるのかはぜひ読んで確認ください。
とある人物の決断に感謝しましたよ。
こちらの作品、攻めのランは狼王で昼は2m近い狼姿なんです。それと、チワワのチワちゃんが出てきます。大型犬を飼いたいと思っていた暁斗くんの願望がランで満たされてるのも何もかもパーフェクトじゃないの。
ペットのチワちゃんは、Twitterでいつも見てるのの先生んちのコモちゃんとチーちゃんを思い浮かべてしまいます。
それにしても、見たいところが挿絵になってなくてモヤモヤ。お腹のデビルスターみたかったな。
設定も面白く、萌も突いてて、どう収めるのかと、どきどきしつつ読んだのですが、どうもこう……ガツンと強くクルものが足りないというか……
や、面白かったんですよ!
読んでいてどきどきしたし、凄く切ない感じも楽しめましたし、もふもふもいいv
でも、なんだろうなぁ……とても淡々とした感じというか……
暁斗の生きることに諦めている感じがそう思わせるのか、全体的に冷めたイメージが。
その分、ラスト近くの展開が生きているのかな。
でも、なんだか最後一歩手前でネタバレした感じで、さらっと終わってしまった感が……
せっかく十三人も王がいるのだから、もう少し魔界の話を見たかった…けど、きっとそこを書いていたら、犬飼さんのことだから一冊では収まらなかったよね!<褒め言葉!
ランは、王といってもルシフェルの従者なので、王らしくないところも、スパダリ好きの私には物足りなかったのかも。
……というところで、今回はもふもふだけど、「萌×1」で。
ファンタジー設定や、お話の主軸の部分は面白かったです。自分がモフモフ萌えする派だったらもっと萌えたと思います。大きくて強くて意思疎通ができる狼…いいですね~。
また、主人公の暁斗が自分の美貌や立場を上手く利用して逞しく生きているのも好感が持てました。読者の誰よりモフモフ萌えしてるのも可愛かった笑 ランに惹かれた後でも色んな人と関係を持っちゃうのにはビックリしましたが、あそこで急に貞淑ぶられるよりは良いかな~と。
ただ…全体的に持って回ったような書き方が気になりました。もっとシンプルに表現できることを似たような言葉で何度も説明されるというのでしょうか。ファンタジー故に聞き慣れない言葉や設定が多いのはいいとして、それを読者が忘れないように何度も書いてます…と言わんばかりに繰り返されて少々げんなり。
うーーむ。4作品ほど読んで薄々そんな気がしていましたが、本作で犬飼ののさんの作品と相性があまり良くないことを確信しました。ま、こればっかりはしょーがないデスネ。
はぁーーーーー、もうっ。
犬飼さんはホントにツボをついてくるなぁ。
犬飼作品は独特な『色』があって、もうハマったら抜け出せません。
生粋の日本人の両親から産まれたはずなのに、その容姿は日本人離れした紫の瞳と飴色の髪を持つ暁斗。
その容姿のせいで親に見捨てられた暁斗は売春をし、AVに出演したりと性を売り物に生きてきた。
ヤクザの愛人になっていたところ、浮気がバレて大ピンチ!なところ、助けてくれたのは…魔界の王のひとり、狼王だった。
昼間は狼に変身ですよ!
狼というよりは犬。もろ犬。
主人に忠実なわんこちゃん、主人の生贄として暁斗を魔界へ連れて行くつもりでした。
しかし魔界に行く条件として、魔界に行くまでは『俺のこと、本気で愛して』と暁斗に言われ、そこから暁斗を知ろうと観察していくうちに本当に好きになってしまいます。
絶対の『神』であるルシフェルと暁斗で揺れ動くラン。
『今』を楽しみ明るく笑う暁斗。
切ない。けどオイシイ。←
捨てる神あれば拾う神あり。
ルシフェル様素敵。
完全に人間になるんじゃなくて、力はそのままなのがなおオイシイなぁと思いました。
大きくて強くて……狼なんだけどまんま犬でした。
ストーリーは皆様がもう詳しく書かれていますので、本当に感想だけ。
超絶美貌で厭世的な暁斗ですが、竹を割ったような性格で一種清清しさすら感じました。
私は受けにしろ攻めにしろあまりビッチさんは好きではないんで、
「え、えええ、今それしちゃうの!?」
という驚きというかビビったというか、そういう場面はあるんですけど
まぁ彼の今までの思考からすると不思議ではないか…と思い、素直に読めました。
ランは犬。ほんとの意味で犬。犬っぽいじゃなくて犬!
最初は感情のブレも少ないし、彼がどう変化するのか楽しみだったんですけど
なんかかなり早い段階で暁斗を「好き」になっちゃってました。
結構単純だね、キミ。やっぱ犬だね。
あといいキャラだったのはルシフェル様ですねぇ!
名前は頻繁に出てくるのですが、登場シーンは最後の少しだけ。
感情を表に出さないとの事だったんでどんな冷徹野郎なのかと思ってたんですが
いやいや全然冷徹な感じの人ではありませんでした。
もひとつチワ!全方向愛され犬ですねw
ルシフェル様のランの対処にはちょっとウーン…と思うところもあるのですが
(だって見方次第ではすんごい優遇ですもの。それくらいお気に入りだったって事でしょうか?)
でも暁斗も夢を持ち生きる希望や喜びを感じる事が出来ましたし、何よりランがそばにいますしね。
ほっこりするいいラストでした。