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表題作落椿

橘晃己,33歳,守役の若頭 
大久保晴矢,25歳,大久保組二代目組長 

その他の収録作品

  • 青時雨
  • あとがき

あらすじ

自らの躯を餌に資金を集めることになった大久保組組長の晴矢は、密かに想いを寄せていた若頭の橘から淫らな調教を施されることに…。

作品情報

作品名
落椿
著者
四ノ宮慶 
イラスト
宝井さき 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576130705
2.7

(22)

(3)

萌々

(2)

(8)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
8
得点
52
評価数
22
平均
2.7 / 5
神率
13.6%

レビュー投稿数8

エロエロの裏に純愛がある

設定は激しい、
エロエロが多いです。
それでも純愛があります。


晴矢:
橘への一途な片思いは痛々しいです。
「この恋は、この浅ましい願望は、叶えられなくとも構わない。
だがせめて、この男に尽くされるに値する存在でありたい。」(本文より)

「橘のためなら、橘が自分の傍にいてくれるなら、認めてくれるなら、いくらでもこの穢れた躯を差し出してもいい。」(本文より)
どんなに淫乱な体と心を持っても、愛している男じゃないと満たされない。いくら男たちに穢されても、最後に橘に抱かれるだけで心が晴れる。欲しいのは橘だけ。愛している男のためならなんでもする、たとえ地獄に堕ちでもいい。
この晴矢の狂熱な想い、胸がいっぱいになりました。


王道的、実は両想い。


橘:
複雑な気持ちで晴矢を男たちに送り出しただろう。
本当は晴矢が他の男に穢されるのは、心苦しいのに、組のためとはいえ、晴矢の本性が知っている上に、彼を解散し、淫らに生きる道を与えた。
橘の振る舞いはすべて晴矢への愛の表現だと思います。


お互いのためなら、地獄に堕ちてもいい。
歪な相思相愛。
2人の燃える想いが、とっても愛おしいです。

0

タイトル通り

極道2代目組長とその右腕で若頭との話。
受け様の組長の淫乱な男を狂わせる性がを調教+エロ多めで書かれてます♪
極道もの好きなのでドキドキ購入。

色々な事情(すれ違いとか)ので、人が変わったように若頭に調教される受けの組長。
男を狂わす性が開花した受けは客を取らされる。
複数人からのレイプありのエロ展開ですよ。
エロ多くていいねw
ただ、すれ違いで愛する人を他人に抱かされる人嫌いって言う方にはお勧めしますん。


まぁ、色々あった誤解も解けて最終的にはお互い愛を確かめるんですけどねw
受け様の開花したエロさに参りました。
読み過ぎてちょっぴり本が擦れて来たので2冊目の予備買っちゃった…。

どれだけ極道物好きなんだ私\(゜ロ\)(/ロ゜)/


3

二人で何処までも堕ちる

極道の2代目組長とその右腕でもあり8才年上の幼なじみでもある若頭との
誤解と嫉妬擦れ違い、そして受けである組長の魔性の淫乱な男を狂わせる性がを
エロエロ多めで描かれているストーリーです。

組長がはっきり言えば物凄い淫乱体質、幼い時に悪戯されたことが開花のキッカケ。
しかし、自身のその男を誑し込む性が、幼なじみで密かに慕う若頭を危険な目に
合わせた事を期に、自分の不埒な欲望を必死で抑え込む。
抑え込み過ぎて淫猥な夢を見て自慰に耽る淫乱さんなのです。

そして情けないくも極道の組としては資金力も無い弱小で今にも潰れそう、
そんな時に組の上部母体の幹部からその男を狂わせる身体を使えと、腹を据えろと言われ
若頭への思いもある中で自分の身体をエサにする事を決めた途端、若頭自ら人が変わった
ように、組長の調教に乗り出して商品に仕上げる話。

そこに、若頭の思いと策略、組長の嫌われたと言う誤解と思い込みやらが深く絡んで
更に身体を使って資金を稼ぐ手段が、複数プレイアリのエロ展開。
イメージ的には娼婦とその旦那って雰囲気でしょうかね。
己の性を認めることから開花してエロを武器にした組長になっていき、
精神的に弱い心の部分を若頭が支え共に墜ちながらも傍にいるような感じです。

自分の愛する人が仕事で身体を使うような話が嫌いじゃ無ければ楽しめるし、
身体を使って前に進もうとするまで組長がメソメソ系だけど、腹をくくった後は
エロ開花して組員を惑わせるくらいになりますから貞操観念度外視で読む作品。

5

もっと抵抗して欲しかった

エロに焦点を当てた場合は“神”、
情の機微やキャラの関係性などを重視して読む場合は“中立”という評価になりました。
中間を取って“萌え”とします。

簡単に言うと、傾いた組を救うため、組長(受け)自ら、自分の体を差し出すという任侠モノです。

もともと男を惑わす魅力のある若い組長さん。
若頭(攻め)に長年恋焦がれている設定なのですが、商品として差し出すことを前提に、当の若頭に性的な調教をされます。

…この部分のお互いの考えがすごく分かりにくい。
若頭は、組長が他の男に差し出されることに対する葛藤があまり感じられないし、組長は、間もなく他の男に抱かれることが分かっていながら、若頭との行為にノリノリ(は、言いすぎ?)で没頭。

ただ、Hシーンは文章が読みやすく、綺麗に書かれていて素晴らしかったです。

そしてこの組長さん、もともと淫乱という設定で、一度Hが始まってしまうと乱れるのが早く「早く挿れて」「もっとして」等、序盤から卑猥な言葉をバンバン口にするので、あまり追い詰められている感じがなかったですね。
商品として複数の男に体を差し出す場面でも、みんなで楽しんで大団円に見えました。

個人的には、組の存続のために涙を飲んで体を開き、若頭と引き裂かれる悲恋という展開を期待したのですが、思ったよりドライにコトが運びました。
とりあえず組長さん、もう少し抵抗して欲しかったな~。

自分の好みとは少し違いましたが、エロは大変美しいので、その部分を重視される方にはとてもお勧めです。

5

潔すぎて意表を突かれました。

新刊チェックの時は特典が無かったので、古本で購入しようと
思っていましたが、いつもの書店で特典つきフェアがあり、
その機会に新本で購入しました。

読んでみて、9割以上が濡れ場、もう濡れ場しか書いていないのではないか
という感じでした。
例えば、ジュネットのような漫画であれば、物語性が無くて濡れ場が重視の
作品が多く、あらかじめ分かっているので特に何も感じませんが、
小説でジュネット系の漫画のように、ここまで濡れ場が盛り沢山な作品は
初めて読んだような気がして、非常に珍しいと思いました。
物語の内容に深みがなく、いつもであれば小説には物語の内容に
深みを求めてしまい、このような内容の作品であれば嫌悪感を
抱いてしまうのですが、今回は、何故か嫌悪感を抱くことがなく、
不思議に思いました。
もう、いっそ潔すぎるくらい物語の内容が薄っぺらくて、
逆に良い意味で感心してしまいました。

受けや攻めの決意の固さや辛く苦しい感情など、理解はしましたが、
特濃な濡れ場の描写が延々と続いていたので、それに押し潰されてしまい、
全くと言っていいほど心に伝わってきませんでした。

普段は作品の架空の世界を第三者の視点で読んでいますが、
いつもの感覚ではなく、現実の世界で作品の世界が実際に具現化して、
それを第三者の立場で傍観している、幽霊や幽体離脱した状態ではなく、
地に足は着いているけど浮遊した感覚で、そのような不思議な感覚で
読んでいました。

今回の評価は「中立」と「萌」で迷いました。

今回は、すんなりと物語の内容を度外視することを受け入れて
読むことが出来たので、作品に対する嫌悪感を抱く問題を
回避できたので良かったですが、一歩 間違えると後味が悪い
作品になってしまうので、そういう意味では、良い意味でも
悪い意味でも危険な作品だなと思いました。

やはり物語の内容を考えると迷うことなく「中立」評価なのですが、
物語の内容の濃さを度外視することに全く抵抗を感じず、
それなりに楽しんで読めてしまったことと、
それ以外では嫌悪感を抱く所は一つも無かったので、
最終的に「萌」評価にしました。

今回の作品は、意表を突かれた作品、趣向が変わった作品だと思いました。

3

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