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表題作薔薇とボディガード

グレイ・ラブストック,P35の看板ボディガード
ジュン・テルヤ,新入りのボディガード

その他の収録作品

  • ティーカップ
  • あとがき

あらすじ

東部最大規模の警護会社P3S。新入りのジュンはそこで、
看板スターであるグレイ・ラブストックと最悪の出逢いを果たす。
グレイはジュンのことをレディ呼ばわりした上に、
なんとしてでもP3Sを辞めさせたいらしい。
けれど、ジュンは気づいていた。
いつの間にか、グレイのことばかり考えている自分に。
そんなときグレイのパートナーとして初めての任務を言い渡される。
任務は順調に思えた矢先、ジュンは卑怯な罠にかかってしまい!?
ボディガードシリーズ、文庫になって復活! 書き下ろし『ティーカップ』収録。

作品情報

作品名
薔薇とボディガード
著者
たけうちりうと 
イラスト
北畠あけ乃 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHY文庫
シリーズ
薔薇とボディガード
発売日
ISBN
9784813041177
3.6

(39)

(17)

萌々

(6)

(9)

中立

(0)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
11
得点
136
評価数
39
平均
3.6 / 5
神率
43.6%

レビュー投稿数11

ウィットが特徴の傑作☆

初たけうちりうと作品です!
以前から面白いよと言われており、このボディガードを勧められていたのですが再販を待っていてよかった♪
読んでみたら文章といい登場人物のキャラクターといい、物語の設定や展開が実にしっかりしており、仕事もそれについてのキャラクターの心情も、全ての絡みがテンポよく
自分の好みドストライクだったのです!!
スマートで無駄がない?
ウィットに富んだ会話が小気味よく、舞台がアメリカの警備会社だけあってそこへイメージさせるものの自分的理想との合致。
あくまでも自分基準で、今まで読んだボディガードものとは一線を画した素敵な作品だと思いました。
恋愛がうんたらとか小難しく考える必要がないのです。もうそこにあるんですw


アラスカの大学で情報工学を学びバイアスロンの金メダリストでもあり、SPの研修で優秀な成績を収めていたのに、実地射撃で鹿が撃てなかった為にドロップアウトし、ワシントンにある東部最大の警護会社P3Sのボスにスカウトされて入社することになったジュン。
この生き物に優しい性格を危惧して3日で追い出そうとする会社の看板ボディガードであるグレイに難癖をつけられながらボディガードとして成長していく姿が概要なのだと思います。

最初のシーン、子犬をジュンが保護するところから釘付けです!
アメリカの(←ココ重要)セレブの警護ですから、そんなシーンも想像の範疇で臨床感がたっぷり
緩急入れて目の離せない展開です。

P3Sのメンバーが個性的です。
皆元SPであったボスが引っ張ってきた精鋭メンバーだけに前歴が色々とあります。
セクションナインの情報処理部門のウラジミールは元ハッカーで禁固120年?をボスの監視の元この会社にいるとか。
グレイは元英国のSP
体術の指導者オータは日本の刑事だったのがヤクザとの癒着で追われた身とか
犬を指導管理するドクタージョンは、犬以外愛想が悪いらしいのですが犬好きなジュンはするっと懐に入れたようで。
グレイの同僚のシーナは後解りますがゲイ(レズビアンの方)!?
そしてジュンは、沖縄出身の父親とアラスカで二人で暮らしていたのですが、この父親をとても愛して尊敬している、そんな箇所がところどころ見られてこの親子愛がジュンの原動力になっているところが中々に素敵だな~と。
そして彼はイラストのせいもあり、一見少年みたいですが、SP志望とかバイアスロンとかの前歴があるわけですから、頭も悪くないしひ弱なわけではないのです。
しっかりしていて、グレイの嫌味にもウィットで返す余裕があります。
ただ、、、何かモテるみたいですねw

この英米調の会話が楽しめたらすごく面白いと思います。
スリルもドキドキも、ピンチもアクションもあります。
是非味わって欲しいかな?と思います。

そしてエッチ描写も特徴的でした。
エロく見せるための様々な描写はなく、比喩を使うのですがこれがまた小憎たらしいじゃないですか!
主人公はテルヤという名字ですがニックネームのテリアにかこつけ、
そして薔薇のウンチクをあてはめて園芸のように進んでいくその姿。
そうそう!あそこをどうしてこうやって、いいのか?もうドロドロだぞ~なんてもう飽きた!こういうのが欲しかった☆のです!
洒落てて、海外っぽいよね☆と気分を高揚させてくれます。

そして多分書き下ろしが【ティーカップ】
ジュンがP3Sへ来る直前、オータにグレイが色々と質問しジュンを追い出すようにして欲しいと要望する話ですが…
どうしてグレイがジュンを追い出したいのか、本編の中もそれとなくわかりますが、この話ではっきり裏付けられることでしょう。

次の刊行はいつかな?また楽しみが出来て非常にうれしいです!

12

茶鬼

ともふみさまー!
おひさしぶりです♪お元気でしたか?
これメチャ面白かった、というか自分好みにドンピシャの作品でした。
ついつい後廻しにしていたのですが、やっと読めてよかったです!
で、後で旧版のレビューを見たらともふみさまのレビューが。そしてやはり薔薇いじりが・・・w
なるほど!と思いつつよませていただきました☆
書き下ろし笑っちゃいますよ~♪

ともふみ

茶鬼さーん!
ご無沙汰してます覚えていらっしゃるでしょうか、浦島ともふみです( ̄▽ ̄)
再販買おうか迷いまくってたところに、タイミングぴったしで茶鬼さんのレビューが……!
ぬうぅおおおぉぉぉ~
勝手に背中を押しされてしまったので、明日書店に走ってきます!そんでグレイの薔薇園いじりを見なきゃ~


文庫化万歳

大好きなシリーズだったので、文庫になって書き下ろしもついて再登場してくれてとても嬉しいです。

以前読んでいたときは、とにかくグレイがかっこよくて素敵だなと思っていて、もちろんそれは今回文庫を読んでも変わらなかったのですが、私の読み方というか萌えツボが変わったのか、ジュンがすごく魅力的に見えました。
童顔で天然な新人ボディガードというと、BLでお約束のかわいいテンプレ受け、という印象を持ちますが、これがけっこう強くてしっかりしてるんです。
いい子キャラだけど、精神的に大人だから、読んでいてイラッとくることもありません。
天然いい子キャラとか苦手なタイプなんですが、ジュンは大好きです。

ストーリーについては他のレビュアーさんたちが丁寧に書いてくれているので割愛します。
続編の文庫化も楽しみです。

3

再版?!北畠あけ乃先生のイラスト!見たい!見たい!!

ボディガードシリーズは、チクチクと買い集め全作持ってます!ひびき玲音先生のクール、ドライなイラストです!あけ乃先生のイラスト版も、見たい読みたい!…煩悩が、尽きませんです。…たけうちりうと先生も、作者買いの御方です♪(青鯉)も好き!…(セラヴィ・キッド)とか、(セラヴィ・ベィビー)も勢いで再版されて、続編でました!なんてのはマンボウの脳内ドリームなんでしょうか?もっとも、セラヴィシリーズは、CG駆使したアニメで見たいかも…(これも、マンボウ脳内ドリーム)…あ、また、何の参考にもなってません!ただの心の声のだだ漏れ状態です。

1

くどいんだけど面白い

なにがくどいって、登場人物みんなの会話です。
最初数ページで「うわー、面白い!!」と始まり、中ごろで「まさか最後までこのトーンで進むのか…?」となり、そして「最後までこれだったわ…」となる。
何事にも皮肉と比喩を交えるグレイ(攻)
ハイ(の方が多い)とダウンを繰り返すウラジミール
さっぱり日本人らしくないオータ
一番まともだったかもしれないレーナとドクター・ジョン
この他もとても個性的なキャラクターがたくさん出てくる。
そしてジュン(受)も普通そうに見えて結構クセがある。
でもこれらがアメリカ舞台ってことでスラスラ読めて、かつ面白いのです。

くどいなんて文句みたいな言葉を使ってしまいましたが、めちゃくちゃ好みです。

アクションシーンは少し分かりにくい部分もあったのですが、それを凌駕する萌えがありました。
とにかくグレイがいい!
一番最初にグレイの心境が挟まったせいで(おかげで?)嫌味な男という印象はあまり受けない。皮肉だらけだけど、ちょっと違うのよねーと安心して読めて。
遠まわしな話し方に萌えと少しの苛立ちを感じて、最後の告白とトランポリンみたいなジャンプで私は落ちました(笑)
Hシーンは私的には爆笑ものです。ジュンはあんなんでよく受け入れられたなーと思う。

挿絵について贅沢を言わせてもらえれば、グレイをもうちょっと外国人風に描いてほしかた…普通の日本人にしか見えないです…

地雷になりそうなのはレイプなんですけど、とにかくジュンが男前で会話が普通じゃないのでそこまで痛々しいものじゃないです。
(余談ですが、この後のオータとジュンの会話で私はオータが大好きになりました)
うじうじした受けが苦手なかた、なんか普通のBLとはちょっと違ったものを読みたいというかたにおすすめ。

3

文庫版が出て本当に良かった♪

全5巻、外伝が2冊出ているらしいこのシリーズ。
今回文庫版が出たことで、その存在を知ることができて本当に良かった。

アクションシーンなどは、今となってはハリウッド映画等で既視感があり目新しさはないですが、なんといっても文章がイケてます。
非常に理路整然かつウィットに富んでいて、海外小説の翻訳書を読んでいるような感覚。
こんな作風のBLがあったのかー!ってところに感動しました☆

「男役・女役感」をあまり感じない、
分別ある成人男性同士の対等な恋愛って感じも好みです。
日本的な萌えの感覚とは違うかもしれませんが、
薔薇の薀蓄を語りながらのベッドシーンはため息が出るほど素敵だし萌えました。


米国東部最大の警備会社P3Sの新入り日系人ジュンと、
イギリス人看板ボディガード・グレイがメインカプ。
脇キャラも超個性的でそれぞれにドラマがあり、
テンポ良い会話の応酬、危険な任務をこなし成長していくジュン、グレイのツンデレぶりなど、読みどころは多いです。


ただ、ジュンが成績オールAの優秀な人物にあまり見えないのが難点。
新入りだし物語の展開上仕方ないのかもしれないが、
明らかにあやしい電話や証言をグレイに伝えなかったり、
グレイの気持ちを優先して逃げた犯人の正体をとぼけようとしたり…。
でも、このたまに見えるウェットで乙女っぽい気質が
カチッとした文体・展開にBLっぽさや叙情性を与えていて良いのかも。

それから、グレイが命を投げ出してもいいと思えるほど
ジュンに惚れた理由がよく分からないかな…。
しかし、いかにも理性人で冷たそうなイギリス男が
理屈抜きでジュンに一目惚れした事実が重要かつ萌えどころな気も。
まあ理由はおいといて、魅力的なキャラクターでした。
ニコリともせずにジョークを畳み掛けてきたり、
ベッドでいきなり情熱的になったり、鉄仮面な平素とのギャップに萌え♪


書下ろし『ティーカップ』は、ジュンがP3Sに来る三日前の話。
みんな大好き?武術トレーナーのオータの人の良さや、
グレイの笑えないブラックユーモアセンス、ピントのずれた優しさが楽しめました☆

あとがきは薔薇についての薀蓄が主で、へぇ~の連続。

この一作目はまだハマりきれない印象ですが
本格的な舞台設定に人材も揃っていて、面白くなりそうな気配十分。
書下ろしも加え?これから再販されるであろう続編がとても楽しみです!

5

この作品が収納されている本棚

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