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表題作琥珀とボディガード

有能、冷静、紳士な看板ボディーガード グレイ
真面目、優しい、天然な新人ボディーガード ジュン

あらすじ

「可愛いボディガード。君を危険な任務に就かせたくない」東部最大の警護会社P3Sのボディガード・ジュンに指名の依頼がきた。
南カリフォルニア大学教授シリルの一人息子の警護だ。
この仕事は受けたくない。
理由のない不安を抱えたまま現地に向かったジュンを待っていたのは、父性愛溢れる魅力的な教授、シリルだった。
だが、彼にはどこか不自然さがつきまとっている…恋人グレイとの甘い生活、人間味あふれる仲間たち、極上のボディガードが贈るスリル&ラブ。


作品情報

作品名
琥珀とボディガード
著者
たけうちりうと 
イラスト
ひびき玲音 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
薔薇とボディガード
発売日
ISBN
9784813008712
3.7

(4)

(2)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
14
評価数
4
平均
3.7 / 5
神率
50%

レビュー投稿数2

シリーズ3冊目

話は面白かったんですが、当て馬ならぬテロリストが微妙。
でも攻めが危機一髪のシーンで、受けの機転が攻めを助けるというのがいいですね。

0

う~むむ…

神評価でも趣味じゃない評価でもどっちも付けれる微妙な読後感。
悩んだ末中立で。

星とボディガードに続くボディガードシリーズ3冊目です。
ジュンがPS3に来てから2年たったという設定で、てことは、前回から少し間が開いてるのかな。
相変わらずメンバーばファミリー感があり、仲がよくて、グレイとジュンも変わりなく愛し合っています。

ですが今回もやはりお仕事がメイン、甘さは期待できないシリーズですね。
その上、今回は今まで読んだBLの中で断トツでテーマが重いです。

前は愛すべき依頼人、というキャラクターが依頼者でしたが、今回はお世辞にも善人とは言い難い政治家がターゲット。
ジュンはテロリストの策略で、一人別の警備に飛ばされ、そこでテロリストとテロリストに育てられた子供の警備にあたります。
またまたグレイと離れ離れに…。

最初から最後までほとんど気の抜けない展開で、ジュンが警護することになる高校生のとの会話くらいが息抜きかな^^;
ジュンはテロリストとその息子と共に一週間を過ごします。花と音楽に囲まれた森の中で、完璧で幸せな屋敷でいつ殺されるかわからない中で過ごすのはなんとも言えない、恐怖感より普通からかけ離れた奇妙さが際立ちます。

お話はとても面白くて、最後まで目がはなせませんでした。
ですが、今回は内容があまりに自分が読みたいものと掛け離れていたので楽しんで読みたいという期待が冒頭から全く持てませんでした。
今回は敵がテロリスト。
ボディガードとして、個人的に命を狙われている人を守るならまだしも、テロや政治や独裁者からの人民解放だとか、そういうのとBLを絡めて読みたくないなあというのが個人的な意見です。
やっぱり楽しみたい!萌えたい!というのが根本にあるし、何人も殺してきたテロだって貧しい国で独裁者らに虐げられ自由のためにテロになったんだと言われたらなんとも複雑です。

今回出てくるテロリストも、人を殺す事にしかアイデンティティを見出せない、理解不可能な人物ですが、子供への愛情だけは惜しみなく持っています。
この人物が本当に複雑で理解しようなんて無理なだけに怖くもあったし、でもこういうキャラクターを出したからにはきちんと人となりを書き表すにはこの1冊だと短すぎるし、それこそBLの域を超えています。

正直、楽しんで読みたいだけにこういう重苦しいお話は読んでいて最後まで落ち着かなかったです。
ジュンは敵のアジトに一人で飛び込んだ状態。そこでテロとの頭脳線。
お話としてはクオリティーが高いのでしょうが、ビビリの自分は最後までドキドキさせられるのも、苦手です^^;
それに、1日2日でテロリストがジュンに「殺したいほどの執着」を持つというのもなんだかしっくりきませんでした。

やっぱりラブシーンも二の次という感じだし・・・事件が全部終わった後やっと2人きりでベッドに・・・というのがこのシリーズのセオリーになりつつありますが、正直最後にどうしても入れないと!みたいな義務感が拭えないし、無残な事件のあとにオマケのようなベッドシーンがあっても事件が重かっただけになんか素直に萌えられないです;。
今回も前回と同じくらいグレイの出番が少ないような気がしました。

正義のために、人を殺してはいけないの?とか、そいつは悪い奴なのに、何故ボディガードはそいつを守るの?とか、個人レベルで答の出せないことをテーマに据え置かれるとものすごく複雑です。
BLに何を求めるか、という意味で、今回は私の趣味じゃなかった!という意味で中立です。
でもしつこいようですが、お話自体はとてもよくできています!

このシリーズ、最後まで読みたいですが、次回はこんな重い話じゃないといいなあ 。

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