9784861346538

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表題作恋のはじめ

筒井芳昌 大学とバイト先が同じ裕福な家の息子
内藤 両親を亡くした貧乏学生のバイト

同時収録作品めばえる恋は 前・後編

レストランの店長 岩成暁
筒井の教育係 藤木広綱

同時収録作品遠く近く

その他の収録作品

  • 恋のつづき
  • 恋のゆく先(描き下ろし)
  • カバー下表紙1【表】~カバー下表紙4【裏】:カバー絵別バージョン

あらすじ

両親を亡くし、一人で暮らす内藤のバイト先に新しく入ってきたのは、大学でも有名な金持ちの息子・筒井だった。初めてのバイトに悪戦苦闘する筒井だが、何に対しても一生懸命な真面目なその姿に内藤は好感を抱く。しかし、自分と仲良くなろうと食事を奢ろうとしたりと、何かを与えようとする筒井に対し、いつしか卑屈な気持ちが芽生えてしまい…。
筒井家の執事・藤木の恋も収録!

作品情報

作品名
恋のはじめ
著者
加東セツコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
発売日
ISBN
9784861346538
3.6

(51)

(11)

萌々

(16)

(22)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
13
得点
186
評価数
51
平均
3.6 / 5
神率
21.6%

レビュー投稿数13

店長の色気に全部持ってかれた(好みの具現化大魔神でした)

「恋人だけが思い出せない」がめちゃくちゃ良かったので、表紙が非常に美しい本作も読破。
全部で3CP(3話+2話+1話)収録された短編集です。

一言言わせてください。
「店長がテライケメンーーー!!!」
髪型が好みドストライクです!!巻き毛!!
カッケェ・・・色気がパネェ!!
(↑一言の範疇軽く超えてた)
タバコシーンまであるなんて!
コーヒーを飲む時に胸元の義経(またの名を胸筋)がチラ見えもします!
前腕の筋肉のスジもしっかり描かれてます!
(↑一言設定どこ行った?)
2CP目は表題作のスピンオフで、この店長が攻めです。

店長に限らず、全体的に首が太すぎたり、ところどころパースが・・・ので作画が安定しない箇所もありますが、店長のおかげでワタクシほくほくでございます。
受けも髪を下したら感じがガラリと変わってすごく良い!
「いけません…こんな…」
こんな昼ドラみたいなセリフがしっくりくるBLがいまだかつであっただろうか、いやない。
(←古文の先生 こんなに人生に生かせる知識をありがとう 私は元気です)

ただ・・・床上でヤってそのまま朝まで寝過ごすなんて風邪ひくぞ?体バッキバキなんぞ?ってツッコミどころ満載なんです。
自分こういうありえない描写があると一気に萎えるタイプなんですが、本作は店長の色気に免じて(←じゃけぇ何様なんよw)例外。

3CP目だけは独立したお話で、受けは引きこもりというよりは、実家の商店でちゃんと働いているようです(ホッ)。
出不精ってやつですね。
これだけちょっと以前の絵柄でした。

以上、2CP目がもんんんんんのすごく良かったのでおまけの☆5。

・・・・・・あれ?もしかして私 表題作(1CP目)に関して全く触れてなかったりする?
いやいや1CP目もかなり良かったよ?!
とにかく絵柄が好きな方、本作読んでみてください、オススメ!

0

あまりにもまっすぐな恋心

表題作とそのスピンオフ作品、別の短編が収録された短編集。

「恋のはじめ」
「恋のつづき」
主人公は大学生の内藤。
長く続けているバイト先(レストラン)に、学内でも有名なお金持ちの息子・筒井が入ってくる…
…と始まります。
要は「格差恋愛」なんだけど、ぼんぼんの天然なずれっぷりととても素直な恋心が可愛らしいお話。

「めばえる恋は」
視点は、内藤と筒井のバイト先レストランの店長・岩成。
筒井の実家の「執事」・藤木との恋です。
藤木は超真面目で岩成の揺さぶりに大いに動揺するわけです。岩成は決してからかってるわけではないんだけど…
藤木は初恋にのめり込んでいる感じですね。

「遠く近く」
幼馴染もの。
引きこもり気味の陰キャ・ハルが一生懸命幼馴染の和輝に想いを伝えるお話。
短編なのであっさり両思いです。

「恋のゆく先」
同居を始めた筒井と内藤。
筒井は家族に内藤を恋人だと紹介したいと言い、実際そうします。
お屋敷の玄関に向かう2人。
あ〜…どうなるのかしら、心配。でも大丈夫な気もします。大丈夫だといいな。

1

「めばえる恋は」がおすすめです。

萌えるシーンが多々あり、たくさんキュンキュンさせてもらったのですが、どのお話も後半の展開があっさり気味だったのが残念でした。
ページ数の問題もあったのかもしれないけど、上手くいきすぎ…(。>_<。)

悪役も出てこないことだし、愛し合うふたりに試練はいらない派の光の腐女子さんには合うかな〜と思います。


【恋のはじめ】
両親を亡くした貧乏大学生の内藤と、世間知らずのお坊ちゃまである筒井の身分差ラブです。
フィジカル的には左が筒井、右が内藤。
でも可愛いと思われるのは筒井の方で、内藤の方が懐の深い男前キャラなのが個人的につぼでした。

筒井は、皿を洗えと頼めば、皿に直接洗剤をかけてしまうような生粋のお坊ちゃま。
だけど傲慢さの欠片もなく、頑張りやさんで純粋ないい子なのです。
レストランの客がおいしいと言えば、「シェフを呼んでまいりましょうか」と申し出たり(笑)
この感覚のズレが可愛くて微笑ましい!

そんな筒井は恋のアプローチもズレていて、内藤の貧乏コンプレックスを刺激してしまいます。
内藤の気持ちも分かるけど、筒井が本当にいい子だから…ふたりのすれ違いに胸がズキズキしました。
最終的には内藤が筒井に絆される形で結ばれるのですが、筒井のひたむきさを認めてあげられる内藤もとても優しい子。
身分差こそあれど、お似合いのカップルです。


【恋のつづき】
筒井と内藤と交際編。
ふたりの初Hは見せてもらえなかったのですが…
エッチ前の会話が本当に初々しくて…(照)
うん、こんなピュアなふたりのあれこれを覗いちゃいけんよな!

順調に愛を育むふたりの前に現れたのは、筒井の執事・藤木。
筒井が家を出たことを快く思っておらず、内藤を敵視するいわば悪役ですが、筒井の決意を聞くとあっさり身を引きます。
実は筒井を想っていた…なーんて切ないオチもなく、ただのいい執事さんでした。
拍子抜けだけど、藤木の妨害のおかげで筒井の強い意志が聞けたのはよかったかな。


【めばえる恋は】
こちらは藤木が主役。
筒井と内藤が働くレストランの店長・岩成とのお話です。

筒井から干渉するなと言われた藤木は、子離れできない親というより、もはや捨てられた子犬。
それでも筒井を案じる真面目で一生懸命な藤木に、岩成は惹かれていきます。
いっぽう藤木の方も、最初は筒井の様子を知るために岩成とコンタクトを取っていたものの、いつしか岩成自身に会いに行くようになるのです。

このタイミングで藤木がついつい筒井に過干渉になってしまう理由も明らかになります。
知れば知るほど、健気な人。
岩成が惹かれるのも納得です。

でも、執事として働く藤木にはあまり自由がなく、ふたりの恋の障壁となってしまいます。
こういうのも身分差って言うのかな?職種差?
無断外泊をした罰で外出禁止令を受けた藤木と、メールや電話でやりとりする岩成はまるでロミジュリ。
電話越しのちょっと切なくて甘いやり取りにキュンキュンしました。

やっと再会できた日、辛そうに告白する藤木がまた切なくて、そんな彼を困ったような顔で抱きしめる岩成が優しくて。
このふたり、もっと見たかった〜!と思いました。


【遠く近く】
このコミックの中で、これだけ独立したお話。
中2の時に引っ越してしまった幼馴染みとの再会BLです。
昔から懐こくて友だちの多かった和輝。
対象的に和輝しか友だちがいない晴明は、いつも和輝を独り占めしたかった…という学生時代。

それは大人になった今も変わらず、和輝が他の友だちといることに我慢てきなくなった晴明は家を飛び出し…と続いていきます。

えっと、晴明は引きこもりなのかな?
友だちがいないから遊びに出かけることもないものの、学校なり仕事には行ってるものだと思い込んでいたので、電車の乗り継ぎもできないことに少しびっくりしてしまいました。

独占欲強めの晴明でしたが、和輝の執着心もなかなか。
勝手に就職決めて、勝手に近くに引っ越してくるってすごい積極的。
両思いだって分かってたのかな。
短編なので仕方ないけど、謎が残るお話でした^^;

2

色っぽい雰囲気の作品

表紙イラストの窓辺で見つめあう二人が素敵だなと思ったのですが、カバー下はその続きになっていてうわぁ♪と喜んでしまいました。冒頭に「めばえる恋は」後編の表紙カラーも収録されています。見つめあう視線や醸し出す雰囲気がとにかく色っぽいです。

3作品中では「めばえる恋は」が一番好きなのですが(店長のタレ目具合が好み!)、閉店後のお店で抱き合った後、二人ともテーブルに突っ伏したまま椅子に座って朝まで寝ちゃってたのはどうかなとちょっと思いました。身体痛くない?(笑)

4

「恋のはじめ」とそのスピンオフが同時収録。学生の恋とオトナの恋。

加東先生には珍しい中編と、そのスピンオフが同時収録という贅沢な一冊です。
表題作「恋のはじめ」「恋のつづき」は共に世間ズレし過ぎなお坊ちゃんの初めての恋。
お坊ちゃんはフツーならスパダリ予備軍になるべく育てられた筈なんですが、驕ったところがまるで無くて、屈託の無い誠実な青年。バイト先で知り合って、何かと面倒を見てくれる貧乏学生の内藤に好意を持ち始めます。ただ、世間知らずなあまり、上手に好意を伝えられなくて…というお話。
「恋のゆく先」はそんな2人のその後です。とてもあまあまで可愛いらしい。

「めばえる恋は」は、お坊ちゃんこと芳昌の教育係兼、筒井家執事の藤木さんが心配のあまりお坊ちゃんのバイト先に出向いて、店長と知り合い…これまた初めての恋を知るお話。
バイト先はカジュアルなイタリアンだと思われ。お坊ちゃんが「ウチの会社の系列で社会勉強」と言ってたので、おそらくチェーン店かな。なので、雇われ店長だとは思うのだが。無駄にイタリア男の様な色気があり。(髪型とかね。胸板とかね。)藤木さんはその色気に当てられたんだと思います〜。店長は店長で、藤木さんのきっちりしたスーツの着こなしや生真面目さに禁欲的な色気を感じてるんだと思いますし‼︎学生同士の恋よりもただならぬ色気がありました。

もう一作「遠く近く」は表題作とはまったく関係のない幼馴染の恋。ショートストーリーです。

4

お坊っちゃまの恋

表題作の【恋のはじめ】 【恋のつづき 】【恋のゆく先 】が一番好きでした。
父親の系列会社のレストランで、社会勉強のためにとバイトする事になったお坊っちゃまの筒井と、そこでバイトする苦学生内藤との恋。
お坊っちゃまはやはり世間ずれしているんだけど、根が素直で真面目なので好感がもてます。

代々の執事がいるようなお金持ちと、両親を事故で亡くしてバイトの給料日前は昼食のパンすら事欠くような貧乏学生との間ではものすごい格差があり、そこが二人の間でズレを生じさせてしまうのですが、筒井の清いところは自分が恵まれていた立場である事に気づき、実家を出て一人暮らしを始めて自分の力で、つまり内藤と同様の生き方を生きようとし始めたところです。
ただし一人住まいを始めたボロアパートに執事がやってきて何かと片付けたり世話を焼かれてしまうのですが、それも断って独り立ちしようとするし、二人の仲を含めて絶対に誰にも口出しさせないという最初の言葉通り、同棲を始めるにあたり父親へ恋人として紹介したいんだという意思を貫き通すところが、お坊っちゃま!やるぅ~!と思いました。

全部で3カップル登場しますがどの人物も浮ついたところがないところが好感持てました。

2

大学生(金持ち)×大学生(貧乏)
飲食店店長×執事
社会人×幼馴染

1作目の素直な攻めと、2作目の受けがだんだん恋を自覚していくところがとてもよかったです。

とても綺麗なのですが、表情があまり変わらない画風が合わず、残念でした。

2

1ミリたりと

アドリブの連続ではなく、秒単位まで
きちんと指定された台本の中で進む物語、
と評者は受け止めました。
その上で端々に潤いを持たせた進行が
なされているのだから流石としか言い様が
ありません。
端正な人達の織りなす恋物語を読みたいと
言う時には安心できる選択肢でしょう。

表題作並びに舞台を同じくする併録作は
前提付で進行するだけに好き嫌いが
分かれるかも知れませんが、そう言う時
箸休めとしてもう一作の併録作を読んでみると
言うのもありかも知れません。
また違う角度の味わいが見えて来るでしょう。

5

セレブVS庶民! (結構、現実的です。)

大学に通う貧乏学生の内藤。構内で最も目立つ存在のお金持ち井筒。
お金持ちの井筒が社会勉強として、内藤と同じバイト先で働くことに。
内藤に好意を寄せる井筒だったが、生活の差がハンデになって…

井筒(お金持ち)の普通は、内藤(庶民)の普通ではなく、嫌味に取られてしまいがち。
嫌味がないとわかっていても、やっぱり心のどこかでは嫉妬とかいろんな感情が。
この差を埋める出来事が起きて…

同時収録の めばえる恋は は井筒の教育係の執事、藤木と店長の岩城のお話です。
ずっと井筒のために使っていた時間を、持て余していた藤木に岩城が歩み寄る。

いろんな葛藤があって、その葛藤を乗り越えたら愛が見つけられるんですね。
井筒と内藤は、その後どうするのでしょうね。
見守っていきます。藤木と岩城と一緒にね!

4

表紙ホイホイ

加東セツコさん初読みです。
すみません・・・表紙ホイホイにあいましてw表紙買いです(;^ω^)

表紙からして静かで綺麗は話なんだろうかな?と予想していたのですが
その通りで、静かな中にも萌えは沢山あってとても楽しく読めました
ドタバタが無い分、話の流れや画や雰囲気がとてもよくて
読みごたえがあったように思います

表紙絵のメインカップルは微笑ましい感じ
次のメインカップルのバイト先の店長とメインカップル攻め様の執事は大人な雰囲気



3

加東作品は男同士がデフォルトだと思って読むべし!

相変わらず美しい表紙と口絵ですが、瞳にハイライトを意識して描き込んでいるのが悪目立ちして気になります。
せっかくのなまめかしい表情がもったいない。

加東さんの作品には浮き世離れというか世間ズレした人がよく登場します。
今作はレストランが舞台で『世間知らず』な御曹司×貧乏同級生、店長×御曹司の執事のふたつの話+幼なじみ再会話です。

【恋のはじめ・つづき】
表題作と続編。
大学でも金持ちと評判の筒井(攻)が苦学生:内藤(受)の働くレストランにバイトとして雇われます。
筒井が世間知らずを発揮しながらも何に対しても一生懸命に取り組む姿に内藤は好感を持ち、筒井も自分の面倒を見てくれる内藤に好意を抱きます。

しかし父親の会社の系列レストランに『社会勉強』としてバイトする筒井と両親を亡くし学費を工面するために節約生活を送る内藤とでは何もかもが違い、筒井の好意は内藤に戸惑いと引け目をもたらします。
好感と好意の僅かな違い。

それでも筒井は本人にその気はなくとも上から目線になっていることを悟れば家を出て内藤と同じ目線に並ぼうとする迷いのなさが潔い。
健気で行動力抜群で連れ戻しに来た執事にも毅然とした態度をとり、描き下ろしでは内藤にとって頼りがいのある『家族』へと成長しています。
畳に飛んだナニカを拭くという日常の1コマのアップがエロいw

疑いなく自分の意志通りに行動する子どものような筒井の素直さは気持ち良く、卑屈になりかけた内藤がほぐされていく過程も自然です。

【めばえる恋は】
筒井家の執事:藤木は『子離れ』されてしまっても筒井の様子が気になることから彼らが働く店の店長:岩成と連絡をとるようになります。
何気ない報告メールの往復で繋がりを深めていくふたり。

藤木さんが執事なのに世間慣れしてないのが気になりますが(笑)ウブなメガネがあられもなく乱れるのは美味しい!

【遠く近く】
幼なじみの和輝が就職で帰郷して、その成長ぶりにひきこもり気味の晴明は劣等感に悩みますが、ある行動に出る展開。
この作品だけ表題シリーズとは異なりますが、サラッと読めます。

短いサイクルで出版が続く加東作品。
今作はいつもの独特なテンポが薄い気がしますが、ここ最近の作品の中では一番好き。
筒井は内藤を護ろうと、藤木は筒井家の外で大切な人を見つけ、ひきこもり気味の子は動機はともかく外へ目を向ける…ささやかな成長記な気がしました。


7

生活格差です

お金持ちのお坊ちゃまと貧乏な勤労学生とのすれ違いラブ。
凄く育ちが良くて嫌味な所が無いお金持ちのお坊ちゃまが自社の系列会社で
親に言われて社会勉強の一環でバイトをし始め、そこに先輩として先に勤務していた
同じ大学の貧乏勤労学生の内藤と出会い、交流していくのですが、
読みはじめに感じるには生活水準の格差で、悪気のない相手からの申し出に
戸惑う内藤の微妙なジレンマが伝わります。

施しではないけれど、安易に金持ち坊ちゃんの筒井から食事に誘われても
何かを貰う事も微妙に出来ない感じが相手に悪意が無いからあしらうのも大変だと
思わず読み手も実感してしまう。
気の合う友人同士ならおごりってことも簡単なんだけど、友人でもないから
微妙なのですよ、相手にしたらそこからお友達にって感じだろうけれど、
これだけ格差があると無理なんて思うけれど、お坊ちゃまの素直で凄いところは
相手の生活水準に近づいて、好きになってもらおうと努力するところ。
かなり極端な一人暮らしですが、お坊ちゃまの一途さと頑張りがふんわり温かいです。

そして、そんなお坊ちゃまの家で執事をしている藤木さん、表題作品でお坊ちゃまを
連れ戻そうとしたりしますが、メガネの似合う真面目な受けタイプが主役での作品も
あって、お坊ちゃまのバイト先の店長との大人ラブ。
お坊ちゃまが急に独り立ちしたから、お世話係だった藤木さんは心配で仕方ない。

干渉するなと言われていても、気になってバイト先に出向いてしまう。
そこでお相手するのが店長の岩成、お坊ちゃまの様子を内緒でお知らせするようになり、
二人はメル友みたいな関係になり、お付き合いする事になります。
真面目な執事さんの控えめな可愛さが萌えます。
しっとりした中にのぞく強い思いが感じられる作品でした。

4

坊ちゃんの自立

真面目で誠実さのあるお話が思わずキュンを呼んだ作品。
相手が、金持ちの坊ちゃんで社会に出た事がなく、色々と知らない事が沢山あったり価値観が一般庶民と違ったりする設定なのですが、これを愉快にデフォルメすればコメディに転ぶであろうものを、真摯に向き合わせて主人公達の歩み寄りと成長を、そしてほだされ愛になっていく、その姿にとても味を感じたのでした。

両親を亡くし貧乏学生をしている大学生の内藤がバイトするレストランに新しく入ったのは、大学内でも有名な金持ちの坊ちゃんの筒井。
彼の価値観は一般庶民の内藤とは違っていて、へだたりを感じるのだが、筒井は内藤に懐いてくる。
そんな筒井が、自分も自立しなくては、と一人暮らしを始め努力している姿に内藤がほだされるといった展開。

一番印象に残ったのは、大学で「今日は節約の日」という内藤に、友人たちがこれあげる、と言ってパンや飲み残しの飲料をくれるのを平気で貰っている場面を見て、じゃあパンならと近くのベーカリーで買ったものを筒井が内藤にあげようとすると断られる場面です。
筒井のしていることが、施しになってしまう。
学友のそれとはちょっと違うという、ちょっぴり内藤が意地を張っていなくもないが、筒井のそのタイミングやシチュエーションの間の読めなさが内藤を意固地にさせてしまう、そのシーンがとても印象的だったのです。

内藤よりボロなアパートで一人暮らしを始めたといっても、片付けや何やらは世話係が来てやってくれているようで、更にそこからも自立しようとする少し脱皮する筒井でした。
ちょっぴり天然風味のワンコで、裏表のないまっすぐさが、案外に好きかもしれない。

【めばえる恋は】
筒井の世話係で執事の藤木に興味をもった、レストランの店長・岩城がアプローチして恋人(?)になる話。
祖父の代から執事をしている家柄で、父親もそして自分は息子に仕え、それがかけがえだったのに、息子が自立してしまった為に藤木の自分の存在に揺らぎを覚える。
その空いた時間を僕にくれないか、と誘ってきたのが岩城。
・・・ひょっとして岩城はタラシ?(笑)
息子同様、藤木も自立するといった内容になるのですが、藤木初心くて、ずっとずっと仕事一筋できたから恋なんてしたことなかったんじゃないかな?
と思うと、岩城は悪い奴だな~なんてw

【遠く近く】
中学校2年の時に転校していった親友が、地元就職の為に帰ってきた。
ひきこもりっぽくてで誰とも付き合いのないハルは、過剰なスキンシップをするアキを意識している。
自分の知らないカズの交友関係に嫉妬を覚え、もうカズと距離ができるのは嫌だと自ら外へでるハルというお話。
カズが懐の深い人でよかったよねv

久々に加東セツコさんのマンガを見ましたが、以前よりよくなっていたような気がします。楽しめました。

5

この作品が収納されている本棚

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