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表題作こころの実

田舎で隠居暮らしをしている若者 石川良太郎
東京から田舎にやってきた謎の若者 長谷川渉

その他の収録作品

  • fruit 1
  • fruit 2
  • fruit 3
  • fruit 4
  • fruit 5
  • fruit 6
  • fruit 7
  • 年末のある日
  • あとがき

あらすじ

人付き合いでが苦手で、片田舎で隠遁生活を送っていた良太郎。
のどかに家庭菜園を営む日々だけれど、突然、ご近所に謎の青年・渉が
引っ越してきた!! かかわりたくない良太郎だけれど、笑顔で接してくる
渉を拒めずにいるうち、次第に距離が近づいて……!?

作品情報

作品名
こころの実
著者
雲之助 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199605765
4.1

(74)

(34)

萌々

(22)

(13)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
16
得点
302
評価数
74
平均
4.1 / 5
神率
45.9%

レビュー投稿数16

苦手ポイントにはまる

雲之助先生の本はあらかた読んだと思っていたら、まだ未読がありました。
先生が描く受けが苦手なことが多くて…慇懃が過ぎるキャラクターが胡散臭くて苦手なんです。いかにも世間知らずで性格が良いですよ、というような人が。初期良太郎のような理由でもなく、ただただ自分の性格が悪いからなんですけど。そしてこちらの作品、渉がまさにそんな人で、読んでいて入り込めませんでした。もはや作品のレビューというより己のダメさを書いただけのような感じですが、渉のそんな属性を抜きにしても、どうも"優しい世界"みたいなもので展開されていくこの本が好きではなく。良太郎には決して優しくない過去があるわけですが、そんな設定や渉の金持ち設定、田舎暮らし、全部に深みを感じられずじまい。皆様のレビューは好評ばかりなので、ひとつ苦手だと全部ダメだった例程度に…

0

お父さんがあり得ない

田舎暮らしってなぜかすごく魅力的。
家庭菜園とか、草むしりまですごく楽しそうに見えます。
自宅の庭からは目を背け続け、夫がわたしのために作った家庭菜園コーナーも見事に雑草畑になっているにも関わらず、こういうのには憧れてしまう。
でも実際に自然と対峙するのは無理!という自然恐怖症のわたしには、こういう作品で楽しむくらいがちょうどいい。

誰とも深く関わらず、ひとりこころ静かに暮らしたい。
田舎の一軒家でひとり暮らしをする良太郎に、「近所のアパートに新しい住人が入った」という悲報が届いて…。

過去のつらい経験から人嫌いになった良太郎と、人懐っこい笑顔で良太郎の領域にぐいぐい入り込んでくる渉の話です。
ぐいぐい入り込んでくると言うと語弊があるな。
良太郎の良心が入り込ませることを許してしまう、という方が正しいかも。

最初は「避けたい、入り込ませたくない」と思いながらも、同時に「嫌な人間だと思われたくない」という良心から進んで親切にしてしまう良太郎にモヤモヤ。
自ら面倒に首を突っ込んでいってしまう人の良さと、疎遠でいたいと言う本心のせめぎ合いが面倒くさく感じてしまうせい。
そういう本音と建前の葛藤をしっかり理解できる方はもっと萌えるかと思います。

良太郎の過去はかなりつらい。
そして渉の過去も相当つらい。
良太郎にとってはもうその過去を清算しようがないけれど、渉の方はあるわけで。
後半はそこに焦点が当てられていきます。
有能な弟を優遇する父と周囲。傲慢な父の言いなりな母。
ものすごく違和感を覚えたのは、渉に期待しないでと言いつつ、「長男」であることを押し付けてくる父のこと。
この父親の思考回路が理解できず。
合理的なまでに有能な人間ほど、能力のみで判断して、能力の不足している人間には最初から目をかけないものじゃないのかなあ。
期待していないと言いつつ、長男であることをチクチク責めるのですが、これってどういう感情?と思ってしまった。
母親に似て弱い渉を自分から切り捨てておいて、それはないんじゃないかと。
「長男だから優れていなければならない」とか「長男が継いで当たり前」という考えと、実力主義って矛盾していると思いませんか?
父親の論点がブレすぎていて説得力がないんですよね…。
母親は完全にストックホルム症候群だし。
ばあやっぽいスタンスのひとも、「…え?」な反応をするし、ああ、この家じゃ出たくなるのも無理はないなという意味では説得力がありましたが、ばあやが渉を叩いたのを「良い話」みたいに仕上げているのに違和感しかありませんでした。

文句が長くなってしまった。
渉の事情にページをそれだけさくよりも、「待つ」ことがトラウマの良太郎の方にもっと割いてくれたら、より萌えた気がします。
いや、違うんだな。
渉の方がもう少し一般人にも理解できるような分かりやすいワンマン父だったら、それだけのページを割いても意味があったと思うけど、あれ、完全にみんな心の病じゃないですか。
そんなわけでラストの良さも削がれてしまった気がしました。

初読のときはもっと萌えた気がしたんだけどなあ。
でも読み返したおかげで感化されて、うちの庭の雑草が40本くらいは減ったから良しとしよう。

1

ほんわか幸せ田舎ラブライフ

ほんわか優しいお話ですね。

とっても田舎で敬語×敬語のお付き合いがなんかツボでした。

色んなことから逃げてきた二人。逃げてもいいんだよって肯定されたのも読んでて良かったです。

男同士という問題はどこにもなく好きになって普通に触りたいムラムラするって感じで、でもその流れも自然に思えました。

渉が帰ってきてから敬語で言い合いするのも確かに、なるほどと納得がいく内容でした。

最後は二人ともとても幸せそうで、特に渉が嬉しそうでこちらも良かったなあと幸せでした。

田舎なので人目が気になりついお外でイチャついちゃまずいよ!とおせっかいを焼きたくなりました。

0

おにぎり用意して読めば良かった!

あぁ、久々に心底癒される作品に出会いました。
作者の作品が好きで色々と読みましたが、ここまでほっこりするのは初めて!

人との接触を避けるため、田舎暮らしをしていた良太郎の近所のアパートに、都会から引っ越してきた透。
善良なオーラがキラキラする透に、接触したくないけど、人に嫌われるのは嫌な良太郎は、色々と世話をやいてしまいます。

良太郎の態度は、過去が原因なのですが、徐々に透に対し、話し方や関わり方が変化していくのも良かったです。
透も、実家のことを片付けなければ!と思ってからは、本当にしっかりと物言うようになります。
食事をする場面が多く、それも丁寧でホント美味しそう。
おにぎりが食べたくなります!

初めてのエッチでは、二人の真面目さと優しさが出ていて、とても良かったです。準備をするのに一度家に帰るとか、中々ない展開で、新鮮でした(笑)

時間に追われてない生活の中で、植物が芽吹く喜びや、季節の良さを感じ、ささやかに毎日をこの先二人で過ごしていく姿が、読み終わったときに浮かびました。

穏やかな気持ちになれる一冊です。

1

ほのぼの田舎ライフ

家庭菜園、縁側、素麺…田舎ライフが素敵に描写されていて、一緒に生活を楽しめるような作品でした。
訳あって都会を離れ、田舎に移り住んだ青年二人が知り合って、交流しながら恋心を育てるお話です。
すごくじっくり丁寧にかかれていました。
自分も田舎にトリップしたような気がします。

このお話のよいところは、良太郎と渉と、両方の過去や今までの生活について、なんでここに来たのか、二人ともにきちんと焦点を当てているところだと思います。
受け視点攻め視点にかたよっておらず平等で、ほのぼのかと思えばぐるぐる入る世話しないのモノローグが笑えてテンポもよく、コメディーでもあります。

何もかも決められていた今までと離別して、何をしてもいいんだという渉の台詞がよかった。
何をしても自由な生活、自由な田舎…不便でも全部自分でやる。些細なことに喜んで、寝て食べて、こういう生活いいですね。

しかし渉の家庭の状況が全く馴染みのない特殊な状態だったのでちょっとぽかんとなってしまい、ピンと来なかったのが難点でした。
最後までどっちが女役をするか決まってない所はよかったと思います。
お話としてはとても好感を持ったのですが、恋愛物としては「いい人」とか単純に「この人好き」というのから恋心になる決定的な何かがはっきり私には感じにくかったので、その辺りがもう一歩あればよかったです。

3

気持ちが伝わる作品

人嫌いな男と本当の自分を見つけたい男

田舎で人との接触を避けてひっそりと暮らしていた良太郎の近所に
東京から逃げるように越してきた渉。
双方に何か訳有な雰囲気・・・
人が苦手な良太郎は極力渉と関わりたくないのだが
その気持ちとは裏腹に、優しい笑顔の渉になぜか自分から
近づくようなことばかり言ってしまって・・・
「こんなはずじゃない・・」と思いつつも
なぜか渉に惹かれてしまう良太郎。
そしていつしか一緒にいることが当たり前になり、心地よいとさえ思うまでに・・・

舞台が田舎だからか、ゆったりとした時間が流れています。
そのなかで畑の作物も良太朗と渉の小さな恋も少しづつ育って
いつしか大きな実になるというストーリー。
渉の素性はなかなか明らかになりませんでしたが
最初から何か訳アリな雰囲気は漂っていました。
そして、良太郎の心の中が手に取るように表現されていて
渉との出会いによって良太郎の心がどう変化していったかが
1冊を通してゆるやかにわかります。
短編で急ぎ足のストーリーと違って、ゆっくり時間が進むことが
読んでいる側も話に入って行きやすく、登場人物の気持ちが
より理解できました。
また、良太郎サイドから渉サイドからとそれぞれの心の中が
クローズアップされることで、よりストーリーに入り込めました。
そして二人の人となりが更にわかりやすくなっています。

脇に出て来る、渉の弟や父そして日渡に牧野。
近所の人たち・・・
それぞれが楽しいキャラでさりげなく良いセリフを言ってます。
だけど決して主役を邪魔せず、脇に徹しているので
ストーリーの中に上手に溶け込んでいるのです。

あうんの呼吸で理解しあっている渉の家族、言葉に出さなくても
相手の考えていることがわかるような、そんな雰囲気。
特に渉の家に長年勤めてきた人たちは厳しくも優しく
みんな厳しいことは言っても渉のことを温かく見守ってる
そんな風に思えました。

ハラハラドキドキはしても、最後にはとてもゆったりとした
優しい気持ちになれるそんなお話でした。



2

これはいいBL

雲之助さんという方の漫画は初めて読みました。
初めてがこの作品で本当によかったと、心から言えます。

一冊丸々表紙のキャラのカップリングの物語で、その時点で個人的にまず高評価です。
繊細な良太郎さんの心が少しずつ渉くんに惹かれていき、二人の想いが寄り添いあうようになるまでがしっかり描かれていて読みごたえがあります。
良太郎さんの、お互い好きだったら・愛し合えるなら自分が攻めようと受けようとどちらでもいいという考えは、ある意味懐の深い男前さが光っている部分だと思います。
心理描写メインの話でもラストのエロが光っていたところもポイントが高いです。大好きな軽い乳首攻めがあって大満足(笑)
受けでもいいなんて思っていたくせに、いざ本番となるとSっ気出まくりの良太郎さん&いつも強気で素直に感情表現をする渉くんの照れ姿にギャップ萌え。でも日常パートに戻るとまた立場逆転しちゃうんですよねw

渉くんを中心に、カプの周りの人間関係やキャラにも力が入っていて楽しめました。
本当におすすめ!

3

この受け意外と・・・

雲之助さんのお話は全体的に優しい雰囲気で読んでいると、ほんわかした気持ちになりますね。

受けの性格ですが、
世間知らずでなんだかぽやぽやしてて、こんなので一人田舎暮らしとか大丈夫なのかしら?
とか思ってました。最初は。

でも、読み進めていくうちに
あれ?この子意外としたたかなんじゃ・・・?という印象に早変わり。

しかも攻めに対しても結構押せ押せで、可愛い顔して自分のペースに巻き込んじゃってます。
のほほんとした見た目とのギャップがいいですね。

2

とても優しいお話

雲之助 さんのファンで始めてレビューさせて頂くものです。

雲之助さんの本は 甘く、それでいて
優しく 安心させてくれる本だと思っています

今回も例を裏切らず とてもよい内容でした

脇キャラもよいキャラばかり
いろんな愛に溢れている話だと思います。

恋愛、家族愛、兄弟愛

雲之助さんの書くお話は、言葉がとても綺麗だと思います
綺麗で 美しく それに絵が相まって

とてもなきたくなるような作品です

ほんわかしたい、綺麗なBLが読みたいという方には
是非お勧めだと思います

2

怒涛の萌えがここにある

初読みの作家さん。
ほんわかする表紙そのままの内容で
あったかい気持ちになります。
気持ちの移り変わりが丁寧で
しかも結構リアルで、あーこういう態度とっちゃうなーと
思いながら読んでいたので
お互いの想いが通じ合ったときは思わず泣いてしまった。
絵もストーリーも本当に丁寧で、本自体も厚いので読みごたえあります。
エッチシーンが一回なのにこれだけ読んだ感があるのは素晴らしい!
萌えましたー。
はじめは受けが女の子っぽいなとおもってたけど
性格は誰よりも男前でした。

3

雲の助さんの本気

作者あとがきで、これまで描いた中で一番長いお話で、長くなる分も出版社さんが快く書かせてくれたとのこと。しっかりと丁寧に読み応えのある一冊に仕上がっていました。

田舎で隠遁生活をしている良太郎と、同じく逃げてきた渉が出会って心を通わせて、強くなっていきます。
恋愛部分の描写が丁寧なのはもちろんのこと、脇のキャラクターとの関係がちゃんと表現されていて、それもよかったです。渉のまっすぐな誠実さはきっと牧野譲りなんだろうな、とかほわんとしたところは日渡さんかな、とか。良太郎がご近所づきあいのアレコレを覚えたのはきっとあのおじさんがそうしてくれたからじゃないかな?とか。
そんな風に、人物同士が見えないところでちゃんと温かく関わりあっているとわかるほど小さなところまで丁寧に表現されていました。

そのくらいの密度で二人のことも書かれているから、読みごたえがないはずがありません。長さもさることながら、相当力を入れて取り組まれた作品ではないかと思います。

雲の助さんが好きなら、これは外せない作品です。

5

一人になるのは恐い…

過去のトラウマから人と交わるのを極端に嫌い、
片田舎に引っ越し付き合いも最低限にしてきた良太郎の前に一人の青年(渉)が現れる。
そんな良太郎の気持ちも知らずグイグイと自分の中に入り込んでくる渉。
一人でも大丈夫だと思っていたのに、彼の存在でそれが崩れてゆく。
だけどその彼にも何やらあるようで…

お互いにできること、できないことを相手といることで補っていく。
当たり前のことなんだけど、それぞれの境遇のせいでできないでいた2人ですが
少しずつ歩み寄り、ゆっくりとした時間の中で愛も育んでます。

雲之助さんらしい雰囲気で満足しました。

2

こころの実を育てる。

雲之助さんらしいハートフルな一冊でした♪
受けさんが一見おっとりと優しそうなんだけど、案外グイグイ行く性格なところがキャラ的にツボでした!
個人的な萌ポイントの一つに受けさんが積極的というのがあるので、キました。
たいてい積極的な受けさんの設定だとビッチ設定も付加されていることが多いですが、そこは雲之助さんなのでご安心。
期待通りの一途受けさんです。

そして対する攻めさんはワケあって人付き合いを避けているヘタレな攻めです。
攻めさんは天涯孤独な身の上です。
人と別れたあとの寂しさを小さい頃に知ってしまった彼は、
同じ孤独を味わいたくないため、最初から一人でいたいと思って人付き合いを避けていました。

そんな攻めさんのところに、ある日突然隣人として現れた受けさん。
最初、攻めさんは戸惑いながらも受けさんを邪険にできず。

攻めさんのテリトリーに無邪気に入ってくる受けさんに、やがて心を通わしーーー。

内容自体は少女漫画だなって思いました。
だって受けさんのお家柄が例によってアレでしたのよ。
メイドさんがいるお家でして。
小うるさいしっかり者の弟がいて。
忠実な執事がいて。
父親と何やら確執があり…。
古き良き少女漫画の香りを感じました。
苦手な方は気になるかもしれないです。
少女漫画風は私自身はあまり好きではないほうですが、
このお話の場合はそこは全く気になりませんでした。

それより攻・受の両キャラのキャラ萌えが勝りました!
攻めさんのほうが受けさんに対して「自分が受けになってもいいよ」みたいなこと言うんです。
相手の負担を考えて。愛ですよ、愛!
リバは対等な関係とか、攻めっぽい人が攻められる意外性が面白いとか、色々な醍醐味があると思うのですが、
この作品のように相手のことを思いやるからこその譲り合いみたなリバ。
これもリバの醍醐味として萌える要素の一つだと思います。
作中ではリバってはいませんけれど、そんな気持ちを攻めさんのほうが持ってくれているのが嬉しいです。

というわけで、この作品の最大のポイントは「体の関係になる」その時の描写が非常に丁寧であるところだと思います。
キスをする→お風呂はいる→お布団ひく→受・攻の確認→ピー(自主規制)
丁寧過ぎて誰も居ないのに赤面した…(/ω\*)
後ろをほぐす時も指にティッシュを巻いてコンドームをかぶせるところなんか丁寧過ぎて、
未だかつてないリアルな雲之助さんのH描写に驚きました。
けれど雲之助さんの作品なので汚さは微塵も感じません!!むしろ優しさしか感じません!!

いい!この人たちいいカップリングだな~!
一冊の中に切ない過去や家の確執なども描かれていて、決してあまあまなだけの話に留まってはいないところも良かったと思います。

最後のページの、ハート型のトマトが可愛いかったです!
色々なものを抱えていた二人ですが、最終的にはハートのトマトが実りそうなぐらいラブラブに終わりました♪
その後も田舎で野菜を作りながらなんだかんだとありつつも穏やかに日々を過ごしていくのでしょうね。
そんな二人を想像して幸せになれました。

11

ゆっくり実る愛!

雲之助さんは既刊のコミックスの印象では
時々ポエミーでひたすら激甘!!だったのですが
この度はとても丁寧に描いていらっしゃったように思います!
『こころの実』というタイトルがズバンッと効いてます!!

なるべく人と関わりあいたくないと願う
二年ほど前に田舎暮らしを始めた良太郎の近所に
初対面から善人全開の渉が現れ、
ひっそり暮らすはずが…という物語です。

ボンボンの渉が抱える事情、
人嫌いになった理由が過去にある良太郎。
二人の欠けたものをお互いが補える気持ちが優しくてじんわりします。

ボンボンで最初は何も家事が出来ない渉は
ぼんやりしているのかと思いきや
しっかり芯が通っていて前向きな性格のため、
ネガティブ思考の良太郎が引っ張られていくようで
素敵だったなぁ…。

過去の話をした良太郎が
「うちに限った話じゃなくて、どこの家庭も色々ありますよね」と
なんでもなさそうに言った時
「…良太郎さんの痛みは良太郎さんのものです。
どこにでもあるなんて仰らないで下さい」
手に手を重ねて伝えた言葉にグッときました!!!
…愛だよ、これ!!!

好きだと告げてから、自らの問題も解決しようと東京に行った行動力も
ほわほわしてるわりに(失礼)かっこいい!

渉がいない間、寂しさに気付いてしまって
だから心を許したくなかったと落ち込む良太郎も
帰ってきてすぐ会いに来なかった渉を責めてしまうとか
二人で感情が爆発して気持ちを言い合うシーンでは
うんうん、もっと晒しあえばいいよね!ってニヤニヤですw

良太郎もちゃんと告白して(言わされて?w)
別に今すぐじゃなくてもいいと思ったのに
渉の方が「我慢できません…」って!!ここ!萌え!!
肌を重ねる前に一度渉が家に帰って必要なアレとかアレを用意するとか
ムラムラしててもそこ大事だよね…なんて感心しましたしw

渉だけに負担をかけたくないから逆でもいいと言った良太郎、
ほんっとに優しいな!!
事後「…好きになってくれてありがとう。俺、うれしかったよ」と
ちゃんと頬を撫でながら言うのとか…ずるい…。

これからいつも側で自家製の美味しい野菜を育てて食べて
体にも心にも栄養が届く二人。
ミニトマトはいつしかハートの形になって、
幸せの実りを表していました。

今までお描きになった作品で一番長いという全7話、
スローラブをじっくり味わえます!!
萌×2寄りの萌です♪


なかなか個性的な脇の、
ギャーギャー騒ぐ傾向にある、渉の弟・貫と、
のんびり穏やかに見守る御付き・日渡のバランスが良くて
こちらのお話も読んでみたいと思いました☆

9

ほんわか心に染み入ります

ほんわり一見和やかな中に生きることの切なさ苦しさ、過去のこだわり、
世捨て人のように全てから逃げて田舎に引きこもった良太郎と
今まさに全てから逃げ出してきたおボッチャマの渉との出会い。

隣人としてはかなり離れているお隣さんとしてお近づきになる二人ですが、
良太郎にとっては人と付き合うことは煩わしく、過去から逃げて来たのに、
根っからの善人みたいなお日様色したおぼっちゃまオーラに、善人には嫌われたくない
そんな風に思ってしまったことから、思いがけず付き合いが始まる。

二人共ある意味何かから逃げて来て、田舎に引きこもる生活をしているのですが、
おボッチャマの渉は、一人暮らしが初めてなら、料理も何もかもしたことがないと言う
かなり高いおぼっちゃまレベルなのです。
それを見かねて良太郎が食事に誘ったり、良太郎の作る野菜を料理する為に
アドバイスしたりと、少しずつ気持ちが育つ流れです。

ほんわかのんびり優しい時間が流れているように感じる作品なのに、
以外にシリアスな内容が奥深くに描かれていて、味のあるお話なんです。

6

今回も癒されました。

結構、昔から読んでる作家さんですが、変わらずのふんわり路線で癒されました。
人間嫌い×近所に越してきたふんわり隣人ですが、見た目や最初の挙動よりも押せ押せで、もしかして穏やかではあれど襲い受けに近いのではという、ちょっと斬新な展開でした。
個人的な好みでは、もう少しに攻が自覚してしっかりして、受は最初の印象のまま、ふわふわしてても良かったのかなあとも思ったり。
しかし、雲之助さんの著作は悪い意味で裏切られる事がないので、安心して読めて癒されております。

あと、絵というか線が以前よりも更に美しくなっていて、驚きました。(以前から綺麗ではありましたが)
一般誌でもご活躍との事ですが、BLも描いていただけると嬉しいなあ。

6

この作品が収納されている本棚

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