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表題作すれちがいの純情(3) 優しさの向こう側

巳波嗣俊、あたりのきつい診察放射線科の主任技師
兼城瑞穂、高原記念病院の消化器系内科研修医

あらすじ

母校である東興学院大学に、研究医として戻った兼城瑞穂。
大学での診療や研究に加え、高原記念病院での非常勤勤務というハードな日々に、恋人の巳波ともなかなか会うことができないが、以前より二人の信頼は深まっていく。
そんな折、瑞穂は学内の実力者・柳原に、高原病院に内密にという条件で、共同研究者として大抜擢される。
しかし柳原の指導は、時に暴力をともない、瑞穂は心身ともに疲れ果てていくが…。


研修医として大学に戻った端穂は、大学の実力者である柳原に共同研究者にと、異例の大抜擢をうける。しかし柳原は、なにかと問題のある人物らしく……。

作品情報

作品名
すれちがいの純情(3) 優しさの向こう側
著者
春原いずみ 
イラスト
氷栗優 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
きみは過激なエピキュリアン
発売日
ISBN
9784044385033
3

(3)

(0)

萌々

(1)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
8
評価数
3
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

シリーズの一気読みがオススメ!

内科研修医と 放射線技師のシリーズものの完結編です。

とはいっても、それぞれの巻は独立したお話で、前巻を読まないと分からない。。ということはありません。

このシリーズは、真面目でマイナス思考。小動物のように可愛く、いつもぐるぐるしている研修医の瑞穂(受け)が、放射線技師で、ゴーイングマイウェイを絵に描いたような巳波さん(攻め)と出逢い、自分の生き方を見つめながら成長していく物語でもあります。

春原先生は、医療現場にいらっしゃった方だけに、専門用語も出てきますが、分かり易く書いてくださっているので、ハードルはそれほど高くないのでは。。と思います。

この最終巻は、瑞穂が共同研究者に抜擢されたところから展開しますが、精神的にじわじわといたぶられ、かなり過酷な状態に追い詰められていく。

そんな瑞穂の心の支えこそが、恋人である巳波さん。『俺の中の巳波さんが空っぽになっちゃった。。』とか言って、中出ししてもらったりする辺りが、個人的にぐっときました。

しかし、瑞穂は巳波さんに依存しない。しっかりと前を向いて、一人前の医師として、男として、認めてもらえる存在になろうと頑張ります。この心の成長こそが、シリーズの醍醐味だと思います。

一方で、瑞穂が弱っていくのを抑え切れなかった自分を巳波は責めます。二人の絆は、やはり試練を乗り越えてこそ強まるのです。

1作目に戻って読み返すと、瑞穂の成長と、二人の関係が恋から愛へと変わっていくのが改めて感じられて、また読み返したくなる作品です。

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