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悪いと思ってるなら、可愛い声でイきな
浪漫乃音、そんな素敵な名前の日本酒が出てくる酒屋さんを背景にした作品で
主役二人は共に元商社のキャリアなのも一風面白い設定でした。
リストラをする側の立場だった北折は心が病む前にと自ら退職し先の希望も目標も無く、
とりあえず焦らずにと考えながら部屋探しをしていたときに不動産屋に紹介されたのが
八木沼酒店の空き部屋で入る条件と言うのが酒屋の手伝いと商店街のお手伝い。
今ではすっかりお見かけしなくなった地域密着型の商店街のほのぼのした温かさも
読んでいると感じる作品なのもポイント高かったです。
でも簡単に部屋が決まるのかと思ったら貸す側が募集していたのは女性。
何故に女性限定かと思ったら店主がゲイだからで妙齢のお嬢さんがいるお宅なら
若い男はダメだというのと同じような意味合いでしょうか。
タイトルにまでなっている八木沼酒店が「八木沼坂店」の誤字にはタイトルでしょうがと
少々あきれはしたもののそこはご愛嬌、ワイルド系の店主と生真面目で凝り性で
そうかと思えば驚くほど天然で無自覚の可愛らしさのある北折は好きなキャラです。
酒屋からお部屋を借りてお手伝いまでするのに下戸なのも面白い。
店主がゲイだと知ってその好みが自分に当てはまると多少自意識過剰なところもあって
でもそれは実直な生真面目ゆえのようで微笑ましい。
商店街のイベントや店主が日本酒にかける信念や熱を感じて北折も徐々に影響され
気がつけばすっかり酒店の店員、でも北折にはもっと才能を行かせる場があると迷う店主
天然で相手を振り回している北折ですが、下戸もここまでかと言うエピソードは笑えます
昔のお弁当に付いていたお醤油を入れる小さな魚の形をした入れ物に日本酒を入れて
スプーンに数滴入れて利き酒してダウンしてしまう。
においをかいだだけでもダメと言う話は聞きますが本当にいるのだろうと思うと
酒豪でザル気味な私には遠いお話の作品なのにとても面白かったです。
商店街にある酒屋が舞台ということで、人情味ある温かな雰囲気がとても素敵。
それでいてビジネスとしての日本酒販売という現実的なテーマもうまい具合に盛り込まれ、大人の鑑賞に堪えうる恋愛ドラマとなっています。
お酒好きな方には特にオススメしたい作品です。
出てくる日本酒の名前や味の形容などとても表現豊かで、すぐにでも日本酒を買いに行きたい衝動に駈られましたw
会社を辞め酒屋の二階を間借りする 敦哉(受)と、
酒屋の若旦那でゲイの八木沼(攻)。
主人公の敦哉(受)は、真面目故の天然で斜め上の言動がじつに可笑しく、振り回される八木沼の心中を思うと不憫で仕方ありませんw
八木沼(攻)は、ツンデレというよりノンケの敦哉への想いを必死に自制している優しい男で、
しかし下戸な敦哉の酔っ払った姿のかわいさについ抱き締めてしまう等(すぐ謝っちゃうんですが)、縮まりそうで縮まらない距離感にニヤニヤしてしまいます。
そんなもどかしい二人の間に、敦哉の友人で敦哉に惚れてる辻が絡んできて話は更に複雑に。
敦哉をめぐりアツい口喧嘩を繰り広げる男たちを尻目に、当の本人は酔っ払って事情が呑み込めてないのがなんともとぼけた味ですww
なんやかんやで恋人になった二人は、それまでの焦れったさを帳消しにするかのようにラブラブに。
絡みはラストに一回ですが、男臭くかつ非常に艶かしい描写にうっとりしますv
優しい と、初々しいのに意外に肉食(?)な のやり取りにすさまじく萌えました♪
今まで読んだ鳩村さんの著作の中でもトップクラスに好きな作品です☆
鳩村衣杏さんお得意の「お仕事BL」、今回は地域密着・商店街のこだわり酒屋さんが舞台です。
今回、私自身が日本酒大好き人間なので、も〜読んでて呑みたくて!こんな酒屋さんが近所にあったら一日置きに通いますよ!
本作は、ゲイの酒屋さん八木沼xノンケの下戸敦哉の、商店街を舞台にしての恋物語、です。
敦哉は生真面目で天然で、あっという間に周囲のみんなを味方に付ける。
たとえ門外漢でも、心ならずも関わるようになった未知の分野でも、自分なりのアプローチで楽しみを見出したり、専門家の思いつかない気付きを得たり、結果として人の役に立ったり。
BLというより、仕事や生活でつまずいた時の拠り所になるような金言が一杯出てきて、心に沁みますね…。
さてBLとしては。敦哉はノンケなのに受けの天賦の才能があるような?酔って八木沼にしがみついたりしますが、全く作為がないんですよね。
後半、ちょっと取ってつけたように当て馬が登場しますが、その男性辻と八木沼のバトルが面白い!
辻が酒店に酒を買いに来て八木沼が接客するだけなのですが、敦哉を巡っての男二人のバチバチ火花が目に見えるようです。
ラスト、八木沼と敦哉の初Hでも、敦哉の天然が炸裂しております。これは八木沼も一生離れられないだろうなあ。
タイトルの面白さが目を引いてどんなのだろうとあらすじを読んだら、ゲイの酒屋と生真面目な間借り人の間にどんな恋が生まれるのか読んで見たくなりました。
北折は業績の悪化した会社の総務部に所属し、リストラして人を切っていく仕事に疲れて退職した28歳のメガネ美人。
社員寮を出て住むところを探していたところ、不動産屋の紹介で訪れたのは酒屋の2階。
女子限定だったのだが手違いから下見に訪れた北折だったが、町内会の仕事を手伝う条件で格安の家賃に惹かれ契約するところから物語は始まります。
アルコールが1滴もダメという体質ながら、酒に合う料理を発案したり町内会の祭りに積極滴に参加する様子が好ましくあっという間に商店街に馴染んでいく様子が楽しく描かれています。
酒造りやいいものを売っていくための苦労や町の人たちとの人情も絡めてテンポよく話が進んでいきます。
ちょっとだけ読もうと思ったのに一気に読んでしまい睡眠不足です。
そんな中、八木沼が女子限定にした理由も判明し、いつしか男としてこうありたいと憧れる気持ちよりもっと強く惹かれていることに気がつきます。
それでも、ノンケの北折が男を愛する自分を受け入れるには少々時間が必要でした。
他の人からの思わぬ告白や、自分の向かう方向を見定めたことで恋にも積極的になれたのはよかったです。
ここが男×男なんですね。
お嫁に行くとか妻として内助の功的な手伝いをするのではなく、お互いがしっかりと立って進むことの先にお互いへの応援や手助けがあるというのがとても素敵でした。
初読みの作家さんでした。
面白かった! 初読みだと、文章とか、情景と心情の配分とか、キャラクターの性格とか、視点の変わり方とか、どうしても受け付けないところがあると読めなくなってしまうのですが、ひとつも不快に思うことはなく楽しく読めました。
なによりお仕事部分が独立してなくて(時々永遠に仕事しててラブにならないのとかあるから)、恋愛と上手く混ざりあって、お仕事部分をめちゃくちゃ楽しめるのに恋愛もおろそかになってないっていうのが、よかったです。
それに受の子が、真面目なんだけど真面目すぎてちょっとボケ気味で、私がこうくるかなって思ったところと少しズレた発言をしたりして、予想外で楽しかったです。
今さらだけどいい作家さんを見つけたので、刊行数は多いし当分は楽しめそうです。