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子供を兵器として育てる世界。
身寄りのない子を集めて、特殊な能力を持つ子だけ選別して兵器として育てるシステムは、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」と似ている。
哀しい世界だなー、嫌だなーと思いながら、読みました。
サイバー戦の戦闘描写は、マトリックスと似ている。
戦闘チーム昴のリーダー、怜。コードネームは「白雪姫」
怜は、何時もだれかが自分を呼ぶ声を感じていた。
優しい顔をした人には気を付けようと思ってしまう。
笑顔の悪党にずっと騙されて投薬や手術までされて奴隷化されていた怜。
まるで人形のような表情のない怜にロシアチームの丹沢が接触してくる。
怜が失った記憶部分を、怜が徐々に思い出す。
怜を兵器として独占したかった人物から逃れようと脱走。
失敗した丹沢と怜は引き裂かれる。丹沢は、国外へ。怜は、強い薬と洗脳が施されて、過去の記憶をかきかえる。
曖昧で混沌とした怜の視点で描かれているので、
誰が見方で、誰が敵なのか、半分分かっても全部が分からない。
最後まで緊張しながら読みました。
面白かった。
電子版には、表紙の絵も挿絵もないので、つまらない。
読後、紙本を探して買いました。
近未来を舞台としたSFBL。
ファンタジーが苦手な私ですがSFはちょっと憧れる。サイエンス、が頭が良くなるような気が…する。なわけないんだけどね。
ところで本作。
2049年、第3次大戦後の世界は未だ不安定で、国に代わる特区はその国境や影響力を争っている。
その争いはもはやサイバー空間への攻撃が主になっていて、日本特区では特殊能力者に率いられたサイバー工作チーム「昴」が大きな成果を挙げている…
…という設定は非常に興味深くスリリング、なのですが。
いかんせんサイバー空間での戦闘イメージが湧かないのだ。
私個人のフューチャリスティック分野へのイメージの貧困のせいなんだろうけど、作者様の目指している作品世界にダイヴしていけず、世界観をシンクロできないまま読み進めるので面白さも多分半減していると言わざるをえない。
囚われた姫を攫いにきた騎士、をサイバー空間に置き換えるストーリー展開なのだと思う。
姫は薬物漬けになって記憶も操作され、自己認識や空間認識がおぼろげ。
継母は科学者の顔をして、姫をモルモットにしている。
ずっとずっと心に呼びかけていた少年が騎士となって…
騎士/王子としてのイツキはとてもロマンチックに姫・怜を甘やかします。
このストーリーなら別にBLでなくても面白かった気もするので、Hシーンはおまけ的に読みました。
とにかく視覚イメージが掴みづらい作品なので、アニメで見たい。そうすれば私にもわかるかも。
Kindle版、表紙絵、挿絵なし。円陣先生のイラストが見たかった…。
近未来SFもので、サイバー戦争を繰り広げている世界のお話。
自分に想像力が欠けているせいか、はたまた挿絵がなかったせいなのか、電脳の世界での戦いというものを絵的にイメージできず、なんだか入り込めないまま読み終わってしまった。
でも入り込めなかった一番大きい要因はたぶん、主人公の怜が薬漬けにされてるせいで、幼いころの記憶を失くしているという設定。
他の作品の記憶喪失ものでも薄々感じていたのだが、どうも自分は憶えていない相手とのラブシーンを読んでも、イマイチときめかないみたい。
もちろん、「憶えていないはずなのに、なぜか身体は反応しちゃう」的なシチュにロマンは感じるし、そこに萌えてほしいという意図はわかる。
わかるんだけど、相手キャラにいかんせん、なんの思い入れもないので、こっちとしてはよく知らない人とエッチしてるのとなんら変わらないわけで…。
ここで攻めの心情を想像して、切ない!と思えないのは、単純に自分の読解力の問題な気がして、残念ではあるのだが。
この作品では無理矢理という状況ではないし、攻めのイツキはとても優しくて怜を大切に思っているのがわかるんだけど……なんだろう、なんだか怜の曖昧な記憶みたいに、萌えも薄ぼんやりとしていて、掴みどころがない印象のお話に思えてしまった。
近未来SFです。
個人的にこのジャンルが苦手というか、頭が良い方ではないので、凝りに凝った設定を詰め詰めの文字で説明されてもよく理解できず、登場人物の動きや話の流れも想像しにくくて入り込めませんでした。
なので戦闘部分や環境面はほぼ斜め読み。
特殊能力を持つが故に施設で教育されてバディを組んでた攻と受ですが、頭のネジが飛んでる管理官によって引き離され、攻は倫理的におかしい手術をされて遠方の国へ追放、受は記憶を改竄され生ける屍になってるという話です。
一度は駆け落ちしたふたりですが、攻の執着により再会したものの、受はすっかりヤク漬にされていて、攻のことを思い出せない。そこはとても切なくて読んでいて胸が痛みました。
長年の執着を実らせて受を奪還することに成功した時は、すかーっとします。
人生を掛けた二度目の駆け下ちで、今度こそ平穏な暮らしが出来ることを祈らずにはいられません。
後日談はやっと落ちつき始めたふたりの暮らしが綴られていて、ほっとしました。
好みがもの凄く分かれるジャンルなので気軽におすすめはできませんが、攻のキャラはとても魅力的でした。
祝!かわいさん花丸ブラック進出!!
-そうはいってもかわい作品なので、あまりあられもない描写だとか鬼畜なキャラとは無縁です。エロを書いてもそこはかとなく品の良さの漂う、いつもの路線を踏み外してはいません。そして特筆すべきはやはり、絵師さんでしょう。円陣闇丸さん。わたしはかねがね、現役絵師さんの中で1,2を争う画力の持ち主ではないかとひそかに尊敬申し上げております。どんな難しい角度からでも、複雑なポーズでも、その確かなデッサン力にかかれば寸分の狂いなく、端麗な像となって結ばれます。本作も近未来SFという難しい題材ですが、円陣さんが絵師さんとして付いた時点で8割方「勝ったも同然」だと踏んでおりました。
物語の舞台は、今から三十数年先のわが国と思しき国。とはいえ第三次世界大戦を経て、社会のかたちも国際的な勢力地図もすっかり変容して、アジア極東地区の「日本特区」となっています。主人公の矢方怜(28歳)は、そこで特殊能力を使ってサイバー空間での情報工作班「昴」を率いています。
ーこの入口の部分で、いくら大好きなユミコ・カワイプレゼンツとはいえ、コッテコテの文系脳の私に果たしてこの世界観が理解できるのか、と、一瞬ひるみましたが、そこさえ潜り抜ければ、意外とするする最後までたどり着きました。だって、SFの形は取っていても、メインテーマは「喪われた半身を必死で捜し求める男」の純愛だったから。最近読んだ中では、沙野風結子さんの「処女執事」や犬飼ののさんの「ブライト・プリズン」に近いものがあるかもしれません。
怜はつねに無表情で、感動の起伏もほとんどない。周囲で起こるすべての出来事は、彼にとって薄い膜一枚隔てた別世界でしかない。でもそれは彼の育ての親的存在であるドクター一ヶ瀬が、大量の強い薬を飲ませ続けているから。彼の能力を最大限利用し、彼を支配するために。「処女執事」の己裕や、「ブライト・プリズン」の薔も、記憶操作はされていたものの感情までは殺されてなかった。なので攻めと再会した当初はやたら突っかかったりツンツンしたりして、それもまた可愛いと攻めを喜ばせることができてました。けれど本作の怜にはそれすら許されてない。傍目にはとても悲惨な境遇に見えるのですが、本人は自分が不幸だということすら気づいていないのです。
そんなあまりにも不憫すぎる受けに用意されたのは、とびっきり優秀で腕も立ち、敵には容赦ないけど怜だけにはどこまでも甘い、ある種理想の王子さまのような攻め・イツキでした。かわい作品の攻めって、一見パーフェクトなジェントルマンが、受けを好き過ぎるあまり少々暴走して変態ちっくになったり、ちょっとだけいぢわるをして泣かせてみたりというのも結構ありなのですが、本作ではあまりの怜の哀れさに免じてか、イツキは最後まで豹変しません。なにしろ怜に再会するためだけに異国で苦節17年、再会後はとらわれの怜を救い出すためにそれまで築いた全てをあっさり擲つ人ですから。その彼のビジュアルが円陣さんの絵で見られるのですからこれまた贅沢です。端正なオトコマエなのは言うまでもありませんが、どちらかと言えば眼鏡なしの方がより人間くささが出ててわたしは好きだったな。
受け攻めの視点が交互に入れ替わる形でお話が進むのはかわい作品ではよく見受けられる形ですが、本作ではイツキの正体が読者に解るのが早すぎて、ラストまで取り立ててどんでん返しもなく進むので、ハラハラドキドキ感にはやや欠けます。ただ通常のブラックの本の薄さを考えると、あれだけのお話をこの分量にまとめるってやっぱりすごい。最後はしょーもないのですが、サイバー空間で戦争するような時代になっても、人はパスタを食べ、アストン・マーティンで移動するのね、今とそんな変わんないじゃん!なんて妙な感慨にふけりました。