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表題作シンデレラ プロット 3 (完)

東原昴
注目株の脚本家
榊原碧
モデルから転身し人気上昇中の若手俳優,22

あらすじ

原のスパルタ指導によって演技もめきめき上達し、充実した毎日を過ごす碧。嫌がっていた同居生活の中では、東原の意外な優しさや素直さに触れ、過去の恋心が再燃するようにドキドキが高まっていく。そんな複雑な気持ちを若田部に相談していると、なぜか突然不機嫌になった若田部が意味深な言葉を零す。その一方で東原からも思いがけない告白をされて…。『最悪の過去』+『最低の再会』を経た最強の片恋の行方は? ついに完結!

作品情報

作品名
シンデレラ プロット 3 (完)
著者
水名瀬雅良 
媒体
漫画(コミック)
出版社
オークラ出版
レーベル
アクアコミックス
シリーズ
シンデレラ プロット
発売日
ISBN
9784775523810
3.4

(9)

(1)

萌々

(3)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
30
評価数
9
平均
3.4 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数3

一気読み。気持ちいい完結編‼︎

表紙〜♡1巻が東原×碧、2巻が若田部×碧、そして3巻が若田部、東原の義兄弟!美しいです♡
この2人の衣装は最後の授賞式の、でしょうね。
若田部さん、最後まで大人で超素敵でした♡若田部さんにはホントに幸せになって欲しい‼︎
結局、元カノの河合理沙子もとっても良い人で。今は監督と付き合っており、碧が勝手にヤキモキしていただけでした。
どちらかというと、東原が気にしていたのは大好きだった義兄、若田部に自分の親が迷惑をかけていた事に負い目を感じていて…。
若田部も兄として、東原に目をかけていたので。碧を口説きはしましたが、フラれていたし。兄として2人を祝福する為に一肌脱ぐという、とってもカッコいい男でした♡

全員仕事で成功して行きますし。東原は既に人気俳優だった若田部の義弟という事を隠していましたが、もういいだろうとばかりに若田部が授賞式の席で発表したりと清々しい大団円でした。

2

シンデレラ・プロット完結巻

完結巻。
東原の部屋に入る理沙子を目撃してしまった碧。話をしたくても時間を取ってもらえない。
不安になった碧は若田部の部屋に行き……
酔いつぶれた碧を心配して東原に電話する若田部だが、東原は『俺には関係ない』なんて言う。
この辺は読者的にもかなり戸惑う展開です。
せっかく心が通じ合って結ばれた東原と碧なのに、どうして?と理由が見えない。
それなのに連ドラの脚本は碧のために書いたと言う。混乱する碧。(と私。)
それでも成長した碧は、とにかく目の前の撮影に集中しようと心を切り替えます。
撮影も終わって若田部に呼び出される碧。改めて告白されるが、碧は東原が好きだと宣言するのです。しかしその場に実は東原もいて、碧と別れると言う…!
何故東原がそんなことをするのか。東原と若田部、そして東原の母親に関わる過去を話してくれる若田部。
そこからの展開はかなり早くて、若田部が動いてくれて東原も自分の気持ちに正直になり、再び東原と碧は…となりますが、それまでとても24才とは思えぬ落ち着きぶりだった東原の若さが垣間見えました。慌てちゃって東原も可愛いとこあるし、子供の時から若田部は大切で大好きなお兄ちゃんだったんですね。
ラストシーンは日本アカデミー賞授賞式。タキシード姿の東原はなかなか男前です。Hもタキシードを着たまま…。

0

萌えの壁を越えられず

最終巻でございます。
いろいろと個人的に気付きのあった2巻のあとの最終巻。
今度こそ萌え尽きさせてくれ!と祈る気持ちでページをめくりました。

萌え尽きなかった…。
萌えと自分の間にある壁がぬりかべのように立ちはだかったままでした…。

最悪の再会から、「見返してやる!」と頑張った1巻。
努力が実って認められて、気持ちも通じ合ったように思えた2巻。
元カノ登場で「どんな波乱が!?」とハラハラしていたにも関わらず、元カノの役割の中途半端さよ…。
こういう立ち位置で登場する年上の元カノって、「わたしには開けられなかった心の扉を、あなたは開けたのね…」的な、受けが攻めにとって「自分は特別」と感じられる効果をもたらしてくれることが多いのに、この元カノ、何ももたらさない…。
もたらしたのは視聴率だけ…。

ここに来て、この作品のテーマを読み誤っていた自分に気付きました。
2巻に続く「気付き」。
この作品の主人公って碧じゃないんですね。
碧なんだけど、碧じゃない。
これは若田部と東原の元義兄弟の物語だったのだなと。
碧は単なるスパイスで。
碧が主人公だと思って読むと物足りないのはそのせいだったんです。そもそも碧が主役として読者を惹きつけるほどの魅力ある存在に描かれてないんだもんなあ。
そこを言うと、若田部も東原も魅力ある存在には描かれていないんですけど、少なくとも碧にはない「含み」がある。そこがメインだったんですね。

親同士の再婚で兄弟になったものの、身持ちの悪い母親のせいで3年で離婚。
その離婚の大きな一因が、自分の母親が義兄と男たちをつなげようとしていたことだった、というのが東原の闇になっていたわけですが…。
東原のせいではないのにここまで責任を感じるほど、一緒に暮らした3年が楽しかったんだろうなとは思います。
そんなわけで東原の中心にはいつも若田部がいて、何はなくとも若田部優先。
その呪縛からの解放がメインテーマだったんですね。
初めて、若田部を優先したくない相手ができた、と。

でも…。
それならもっと…、碧に対する執着の片鱗みたいなものを見せてほしかった。
再会するまでの碧はあくまで「過去に自分に告白してきた大勢のうちの1人」でしかなくて、再会してからも「大事な兄の作品をだめにしかねない危険要素」で、頑張りを認めて結ばれたものの、「兄のお気に入り」と分かったことで身を引ける程度。
身を引いたときの東原に、ちょっとでも顔を歪ませるような描写や、ひとりで頭を抱えるようなシーンがあれば「碧は特別!」と思えたのに、あっさりしてらっしゃる。

タイトルは「シンデレラフィット」にかけているのだと思うのですが、碧にぴったりの脚本がどうこうという話も最後の最後に出てくるくらい。
これも碧じゃなくて、若田部にシンデレラフィットというエピソードの方が多い。

というわけで、主役は東原と若田部でした。
せめて東原目線で読めたらぬりかべを超えて萌えたんだろうな…。

0

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