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表題作狼は花の馨り(1)

イルウェス,兵士
アルタ,白鹿

その他の収録作品

  • ある狼の予感(描き下ろし)
  • まえがき(描き下ろし)
  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

狼と共に生きる民族の中で、稀に生まれる白い髪をもつ「白鹿」。兵士のイルウェスはある村で金色の瞳の白鹿と出会う。やせ細り言葉も話せない白鹿に「アルタ」と名付け、イルウェスは王都へと連れ帰った。次第に懐くようになるアルタに、幸せになってほしいと願うイルウェスだったが、白鹿は代々王族の番となることが宿命とされており――…。一筋の光から始まる兵士と白鹿の身分違いの恋。

作品情報

作品名
狼は花の馨り(1)
著者
りゆま加奈 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
シリーズ
狼は恋に啼く
発売日
ISBN
9784861348013
4.1

(84)

(37)

萌々

(31)

(11)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
8
得点
344
評価数
84
平均
4.1 / 5
神率
44%

レビュー投稿数8

白鹿さんが可愛いです☆

ちるちるさんの作家インタビューでお見かけして、面白そうだなと思って前作の「狼は恋に啼く」とまとめて購入しました。「狼は恋に啼く」のスピンオフ作品なので、前作を読んでいなくても理解できます。が、白鹿と王族とのしきたり云々は前作でしっかり描かれているので、そちらを読んでからの方がより一層理解が深まるとは思います。

さて、内容をざっくりと。



「白鹿」が産まれると性別に関係なく王族に嫁ぐしきたりがあるため、生まれた時から大切に育てられるはずの白鹿ですが、一人の白鹿が土蔵の中に閉じ込められているという密告があり、王宮仕えの兵士たちによって救い出されます。
食事も満足に与えられず、暗いところに閉じ込められていた白鹿ははじめ暴れますが、優しく接してくれた兵士・イルウェスにだけ心を開き懐いていきます。
名前のなかった白鹿に、その白鹿のもつ金色の瞳の色にちなんで「アルタ」と名前を付け、色々なものを見せてくれるイルウェスのことだけを求めるアルタですが、白鹿は王族と番になる事が決まっているため二人が結ばれることは決してなく…。

というお話でした。

不遇な境遇にあったアルタが、初めに優しくしてくれたイルウェスを一心に求める姿が何とも可愛らしかった。一方のイルウェスも、自身の恵まれなかった幼少期を重ね合わせアルタに感情移入していく様がきちんと描かれていて、彼の気持ちが手に取るように伝わってきました。

アルタが幽閉されていた理由。
アルタの痣や瞳の色。
アルタと番になる予定の王子であるトグトとの関係。

まだまだ謎がいっぱいで、アルタとイルウェスがどうなるのか、続きが非常に気になります。
前作も良かったですが、こちらの方が読み切りでないこともありどっしりとしたストーリー展開がなされていて、個人的にはこちらの方が萌え度が高かったです。

それと忘れちゃいけないカバー下。前作と同じく狼目線での小話が描かれています。
狼が可愛い!アルタが大好きなので傍にいすぎてアルタに叱られる狼たち。ショボンとしているところにアルタが謝りに来て…。
狼も、アルタも、どちらも可愛らしいお話でした。

10

もう、本当に大好き。

もう、ドストライクです!アルタは可愛いわ、イルは素敵だわで、もう本っ当に萌えました。ボクにとって大好きな1冊となりました。アルタが拙い言葉で話すのもとてもグットでしたし、イルという存在になつくのもすごく可愛くて...ですが、この作品は可愛くてほのぼので終わる作品ではありません。王宮という自由のないなかで本当にアルタが幸せになれるのか、そう考え出すイル。そんな中、イルとアルタは恋に落ちるんですが、身分が違う2人は引き離されてしまいます。番になりたくてもなれない2人がとてもせつなくて、せつなくて「うわあぁ~」ってなってしまいました。せつない系は辛くなってしまうので、読まない主義なのですが読んで本当に良かったなって思います。本当に大好きです。絵は、ちょっとおや?ってなったりすることもあるんですがストーリーが素敵なので気にならない!絵がヘタって訳ではないんですけどね。ぎこちないところがあったりなかったり...?でも、読んで損はありませんでした!文章がヘタで本当にすみません。大好きな気持ちが伝われば幸いです。

7

大切に読みたい1冊

「狼は恋に啼く」は読んでいない状態で
今作品を手に取りました

番う宿命・幽閉・助けた兵士・・・これはなにか
萌えそうな予感!そして民族BLということで(*´∀`*)

受け様は国からも大事にされる存在なのですが
生まれた村で、化け物扱いされ幽閉されていました
言葉は理解できますが喋ることができません
そんなひどい状況から救ってくれたのが攻め様でした

攻め様は、兵士で受け様を保護すべく受け様の所へ
そして助け出すも受け様は他の者にはなつかずに
攻め様になつきます
とても面倒見がよく心やさしい青年です

小説等でこういった民族系や異世界的なのが多い中
漫画でのこの作品!最高です(*´∀`*)

受け様が可愛かったり、宿命に縛られる登場人物に切なくなったりと
確かに「1巻」だけでは終われない作品!
次巻が楽しみでしかたないです

10

ただ一緒にいたい…

漆黒の狼と白鹿が始祖である民族は、狼の言葉を解し、狼と共に生きる。
ほとんどは「狼」と呼ばれる漆黒の髪を持って生まれてくるが、ごく稀に白い髪の「白鹿」が生まれ、白鹿は身分性別を問わず、王族と番(つがい)になる。
りゆま先生、狼・白鹿民族の2冊目です。

村人に誕生を隠され幽閉されていた白鹿と、助け出した兵士の物語。
兵士イルウェスは、金の瞳で花の形の痣がある白鹿にアルタ(金色)と名前をつけ王都に連れ帰る。
アルタは王宮で侍女に囲まれながら、言葉を覚え、だんだん人間らしくなっていく。でも、王からもらった名前オルツィイ(幸運)と呼ばれても返事をしないし、王宮の立派な花よりイルウェスがくれた小さな白い花を大事にする。イルウェスだけが大好きなアルタ。

アルタが王宮に迎えられたのは掟に従って王族に嫁ぐため、番になってイルウェスとずっと一緒にいたいってアルタの願いは叶うはずがない。
そしてアルタが番となる王子トグトは「王族も白鹿も決められた相手と番い、務めを果たすだけ」と冷めた考えで。

イルウェスがすべてなアルタ。ずっと一人だったイルウェスにとっても、アルタだけが孤独を埋めてくれる存在で幸せになって欲しいと願うけれど…
身分違いの恋というより、それが叶わなかった生きてることも意味がなくなりそうなたった一つの願い。悲しい運命が待っていそうな物語の幕開けです。

王宮に着いてイルウェスと引き離される時、言葉足らずに「イルゥ」と泣き叫び、髪が黒かったらイルと一緒に居られるとインクを頭からかぶる、子供のように幼くて、だからこそ純粋なアルタ。
イルウェスと一緒にアルタが幸せになることを願わずにはいられません。

1

解ってるんだけど。やっぱり、涙無しでは読めません。

「狼の花嫁」を読んで、レビューして、他の方のレビューを読んだら、成る程この物語は主人公を変えてシリーズ化されているという。
なので遡って買ってみました。

現在進行形の「狼の花嫁」は、政略結婚で嫁いで来た隣国の嫁ですが、本作はまだ遥か昔の因習に囚われ、狼の王族は白鹿の末裔と番うことが掟とされていた時代。
辺境の村で、忌み嫌われ、土蔵に閉じ込められていた白鹿様を救う兵士・イルウェス。
動物の様に怯える子供を救い出した彼は、王家の元に連れ帰る。
美しい白い髪をした子供はどういうわけか生まれ付き身体にも顔にも痣がある。
そのせいで忌み嫌われていたのか。村に災いを呼ぶと言われてもいた。
幼ない頃から土蔵に閉じ込められていたので、言葉も話せない。鹿の末裔の筈だが、まるで狼少年なのだ。
初めて優しくしてくれたイルウェスに懐く子供。イルウェスは彼にアルタという呼び名を与える。慣れない王宮で、怯えて生活もままならないアルタのお世話係となったイルウェスは、徐々にアルタに読み書きを教えたり。生活する術を教えて行く。
互いに情が湧いて行く中で、それが恋という事に気付いて行く2人。
しかし、アルタの婚儀の日は迫っていた。
イルウェスは、アルタの幸せを祈っていたが。望まない相手と番うことは本当にアルタの幸せなのか。
こんなにもイルウェスを慕っているのに。突き放さなければならない。
泣きながらイルウェスに縋るアルタが健気で、苦しくて。貰い泣きしてしまいました。
恋人たちに訪れるであろう試練のフラグが立ちまくりで、胸のザワザワが止みません。
それは巻末の、イルウェスの同僚で幼馴染のサマルも予感していること。
彼もまた、イルウェスを友人として案じながら、貧しい身の上から表情の乏しかったイルウェスが、アルタといる事で、柔らかい笑顔を見せる様になった事を喜んでもいるのです。狼の子の様だったアルタを人らしく育てる事は、イルウェスをもまた温かな人としての成長を促している。
そんな幸せな情景が続いて行けばいいのに、と思いながらザワつく予感に慄いているです。
ドキドキしながら次巻へと続きます。

0

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