累る-kasaneru-

kasaneru

累る-kasaneru-
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神71
  • 萌×242
  • 萌14
  • 中立12
  • しゅみじゃない11

--

レビュー数
29
得点
577
評価数
150
平均
4 / 5
神率
47.3%
著者
 

作家さんの新作発表
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イラスト
 
媒体
BL小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784829626016

あらすじ

異母兄弟の七緒と奏人。辛い経験を経て想いを通わせたが、突然、奏人が別れを告げる。それは、ふたりが見る夢が原因なようで……。

表題作累る-kasaneru-

及川奏人,異母弟,大学1年生
及川七緒,大学3年生

その他の収録作品

  • Harmony
  • あとがき

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レビュー投稿数29

微ホラー

凪良ゆう先生の作品を読むのはこれで3作目になりますが、今のところこの『累る』が一番好きです。もともとホラーとかおどろおどろしい話が好きだったので、趣味にどんぴしゃりと嵌りました。
内容については他のレビュアーさんが書いていらっしゃるので、私は感想をば僭越ながら書かせて頂きます。

『累る』で好きなのは、全編に漂うホラーな雰囲気です。
不審な母の死、繰り返しみる不思議な夢、夢の中で男たちに犯される自分。日常が少しずつ蝕まれていく七緒。
中盤まではおおよそこんな感じなのですが、まさにホラーですね。怪しいです。悪い予感がジワジワときました。腹違いとは言え実の弟との禁断の関係が、いい感じに物語を盛り上げます。
やがて悪夢に導かれるようにして辿り着いたとある廃村で、七緒と奏人を巡る全ての真実が明らかになるのですが…。
このクライマックスあたりは横溝正史的世界。おどろおどろしくて残酷で、そして物悲しい。思わず涙ぐみました。
ミステリー的要素も散らばっているので、夢の断片をつなぎあわせて過去に何があったのかを考えながら読むのも楽しかったです。頑張って色々と予想しながら読んでいたのですが、私は見事にミスリードされてことごとく外れてました。なるほど、そういうことだったのか、と全てを知ったときは切なかったです。
最初から最後まで、飽きることなく読み進められました。とてもおもしろかったです。読んで良かったなと思える作品でした。

それから、笠井あゆみ先生のイラストが作品の雰囲気に合っていてすごく良かったです。とくに、妖しい色気とどこか儚さを感じさせる表紙が、より小説の雰囲気を際立たせているようで大好きです。飾っておきたい…。

終盤はわりと残酷な描写があるので、苦手な方は気をつけて下さい。複数のモブに陵辱される美少年、下衆なモブたち、そういったものが大丈夫でなおかつ暗くて悲しいお話を読みたい方にはおすすめです。読んだらナナホシテントウが愛おしくなりますよ。

2

タイトルに物語のすべてが込められている

美麗でエロティックな表紙に惹かれて購入しましたが、主役の受け攻めの濃密な描写は一度だけ。
途中からエロスよりも二人の前世が気になり、ページをめくる手が止まりませんでした。
読み終えて、タイトルに物語のすべてが込められていることに気づきました。絶妙なタイトルです。

辞書によると、「累る」は、つみかさなる、いくつもつながる、わずらわすという意味があるのだそうです。

つみかさなるのは、異母兄弟でありながらひかれあう七緒と奏人の恋情。
いくども体をつなげる二人。
二人をわずらわせる前世の記憶がいくつもつながり、やがて二人は全てを思い出す。
そして前世も自分の中にかさね、ともに生きていくと決める…。

実は前世で、七緒はオワタリサマという男の巫女、奏人はその世話をする口のきけない少年・四郎でした。
前世の話がなければ、兄弟ものが苦手な私は二人の関係に納得できなかったかもしれません。

この前世の話がとても読みごたえがあります。
村人がどす黒いほどの欲にまみれていて、対照的にオワタリサマと四郎の関係が清らかで切なく感じられるのです。

村の男たちに共有され、お堂に閉じ込められて女郎のように扱われていたオワタリサマ。四郎は一生懸命にお世話し、見守り続けます。淡い恋心が四郎の中につみかさなります。
ところが町の青年のお節介な振る舞いが二人の静かな生活に波風を立て、四郎は青年のことを村長に告げ口してしまいます。周りの村に自分たちの汚れた振る舞いを知られることを恐れ、村長たちはオワタリサマを殺害しようとします。逃げる二人。道中のケガがもとで弱るオワタリサマ。でも恨み言一つこぼしません。
オワタリサマが四郎に告げるセリフが切ない。
町の青年から、交接は好きな人とするもの、好きな人とならとても幸せな気分になる、と聞いたオワタリサマは、「そんなら四朗としたいて思ったんや。だって俺、四郎が大好きなんや。」と言うのです。
オワタリサマの中にも四郎への想いがつみかさなっていたのですね。
その後、二人は結ばれることなく悲惨な死を遂げてしまいます。
おとなしく耐えるだけだった四郎がオワタリサマにひどいことをした町の青年と村長の息子を容赦なく殺してしまうシーンがあるのですが、四郎の変貌ぶりが鮮烈で、とても悲しい。
「人扱いをされないのなら、苦しい思いをして人であり続ける必要がどこにあるだろう。」
四郎の中につみかさなってきた苦しみの熱量に圧倒されました。

七緒と奏人の前世を知ってから、口絵のイラストはエロスよりも切なさが増して見えます。このとき奏人だけが前世の二人の悲しい結末を知っていたのですから、切羽詰まるのも無理はないと思えます。

七緒と奏人は、喜びも悲しみもともに、これからも一緒に生きていくことを決意します。
二人の生き方はまさに「累る」。幸せがたくさんありますように、と願いながら本を閉じました。

3

すごかった。

面白かったです。もう、その一言に尽きる。
『累る』のタイトル通り、累積された想いを扱ったお話でした。

現在と過去が交錯していくストーリー。その中で、萌えと恐ろしさが深まる。
何が一番衝撃だったかというと、やはり二人の過去。
ストーリーが段々と佳境に入るに従って、「これ、相当すごい過去が秘められてないと『なんだ……』ってなっちゃうなあ」とハラハラしつつ(期待しつつ?)読んでいたのですが。
すごかった。
さすが凪良先生だと思いました。

二人の過去が衝撃的に感じられた理由は、設定その他ももちろんですが、やはり何といっても凪良先生の描写力ゆえだと思う。
受け視点と攻め視点でそれぞれ異なる恐怖があるのですが、それが交互に語られるので二倍怖い!
その後語られる現在の二人の繋がりや、てんとう虫の話に、正直ホッとしてしまいました。
現在の二人が、義兄弟だというタブー性など吹き飛んでしまうほど。
圧巻でした。
これは読むべきだと思います。

2

刻み込まれた愛情

hontoさんで購入。
なかなかに激しい表紙で前から気にはなっていたものの、ダークそうで
手がのびず・・・。カラー口絵は更に凄かった。中の挿絵もありました。

お話は 秘密Ⅰ、累るⅠ、累るⅡ、秘密Ⅱ、Harmonyというタイトルが
ついていて、攻め受けが小学生時代に出会ったところから話が始まり
兄視点、弟視点、現代、過去と変わります。混乱はなかったです。
内容はハード&ダークな部分あり、少々キツカッタ・・・・・
それでちょっと評価は下振れです。
ちょっと厳しい内容に耐性ない方は、ちょっと耐性つくまで見送りも
ご検討いただいた方がよいかも。

登場人物は父親とか知人とか少々いますが、ほぼ攻め受け二人だけです。
兄弟で生きていくことを決意するまでのお話と
最後のharmonyが、ご褒美ちょっと甘めなお話。でもちょっと足りない~
もう少し多めに甘いお話が欲しい・・・

ただ兄弟ものはとっても苦手なんですが、当作はあり!と思えました。
最後は、魂に刻み込まれた記憶、愛情を消化し、
二人できっちり生きていけそうな強さ、明るさを見せていただけて
救われた感、満点です。
「ななほし」=この本 に強く紐付けられたやや強い印象の1冊でした。

0

表紙のようなエロさではなく内容重視

切ないものが読みたくてチョイスした作品ですが、切ないよりも淡々とした静かな海のような作品でした。
実は悲恋のまま終わるのだと思っていたので購入後読むのがかなり遅れていたのですが、ラストはきちんとハッピーエンドとなっていますのでご安心を。

受けの七緒と攻めの奏人は異母兄弟。
幼い頃に奏人は父親の元へ引き取られ、そこで唯一自分を庇護し愛してくれる七緒と出会います。
そんな七緒と奏人の前世が、渡り巫女を母に持ち村の男衆の共有女郎とされるオワタリ様と、オワタリ様の世話係で村では差別され厄介者扱いされる四郎でした。
その四郎の悲惨な記憶が幼い頃から奏人を苦しめ、また現在では七緒をも苦しめ始めたことで、奏人は悲劇を繰り返さないために七緒から離れる決意をするのですが…

さりげなく書かれた七緒の天気を当てられる能力がまさかここと繋がっていたとは!と読み終えた時鳥肌が。
そしてすっかりわたしは忘れてしまっていた七緒の実母の死の原因も、ここで持ってくるか!と唸るばかり。
自分の不幸は認知しなければ存在しないも同然で、それを知るも知らぬも本人の自由で他人がとやかく言うことではないのだと感じた作品でした。
あまり先入観を持たないで、前世物、兄弟物くらいの予備知識で読まれる方が驚きや苦しさが味わえると思います。

凪良さんの書かれる作品では登場人物の後ろに筆者の姿が見え隠れすることはほぼなく、今回もオワタリ様や四郎の後ろには凪良さんではなく七緒と奏人が、七緒と奏人の後ろにはオワタリ様と四郎が…といった具合に、作中に登場人物たち以外が介在していると意識させられることはありませんでした。
そこが本当に素晴らしいなと。
たいていの作品(小説で顕著)ではチラチラと筆者の姿が感じられ、そのたびに現実へ引き戻される気がするのですが、凪良さんの作品でそういうことを感じたことはないかもしれません。

2

救いを求めている方には是非ともお勧めしたい

 ダークミステリーというジャンルになるのでしょうか。
 凪良先生の作品の中で、泣ける話や好きな登場人物達はもっと他にいるのですが、作家としての先生の筆力を一番如実に表しているといるのは、この作品だと思います。
 
 前世の記憶に足元を掬われ、絡み取られるように、ずぶずぶと光のない深遠へと引きずり込まれていく気分です。痛くて、苦しくて。それでも、彼らの最期を見届けることが、この本を手に取った自分の責務だと信じて、最後まで読み進めました。
 
 最後は、読者も救われます。
 それは受け取った痛みには見合わない救いだと思うのですが、そんな傷跡を残しつつ、ちゃんと救われた気分にさせてくれるところが、名作の所以だと思います。

 腹違いの兄弟の設定だったり、陵辱や暴力的な場面もあるので、そういうのが苦手な方にはお勧めしません。
 ただ、BLというジャンルを超えて、人間の再生の物語だと私は思うので、何らかの救いを求めている方には是非ともお勧めしたいです。

2

泣き崩れました...

陵辱系のエロが好きなので、かわいそうな受が読みたくて買ったのだけれど....
想像以上に泣かせにくるストーリーで、いい意味で裏切られました(´・ω・`)

前世の記憶が混在するストーリーで、最後の最後まで伏線がちゃんと仕込んであり、物語として本当に面白かったです。
泣きます。恐ろしいくらい泣きます。
BLっぽいイチャコラは最初だけで、途中からは映画なんじゃないかというくらい壮大な愛のストーリー。
ひたすら、愛です。
ここまで幸せを願ったカップルは無かったんじゃないかなってくらい、2人の幸せを願わずにはいられないほどでした。そのくらい、2人の人生が壮絶すぎて。

読んだ後は、すこし放心するような、あったかいような、しんどいような。
私にとっては、自分の心の中の「愛」の色相が増えたような、そんな気持ちになりました。

絵としては描かれていませんが、文章上の流血などの描写が結構あるので、そういうのが苦手な人は避けた方がいいですが、そういうしんどい場面を乗り越えても読む価値のある愛の物語でした。

今まで色んな作家さんのBL小説を読んできましたが、凪良ゆう先生はやはりさすがですね。
心理描写の神様です。買ってよかったです。感謝しかありません。

3

切ないなぁ。

禁忌の香りをまとったミステリーホラー仕立ての作品。

表紙を見るとエロ重視ポルノ系BLかと思ってしまいそうですが、中身はさほどでもなく独特の質感のある少し前の時代を舞台にしたおはなしでした。

前世と現世、そして夢と現実が複雑にからみ、離れたり重なったりしながら、兄弟同士であるというタブーをはらみながら物語がどこかへ向かっていく感じがとてもたまりませんでした。ファンタジックで耽美でダークで。特に中盤あたりは展開が気になって、すごい速度で読みました。

読み応えと雰囲気があります。面白かったです。

1

とてもヘビーな内容だけど。。。

話の内容だけであれば萌2をつけると思うのですが、笠井先生の絵が素晴らしいため、神評価に押し上げという感じです。兄弟、輪姦ものはあまり好きではないのですが、挿絵と話の展開の融合に完全に飲まれました。

1

切なくて悲しいけど絶対読んでほしい

凪良先生の作品は必ず購入しています。

読みながら、最後のほうは苦しくて悲しくて切なくて、
もう涙が止まらなくて、大変でした。
凪良作品で一番衝撃的だったかも。
この方は、もはやBLという枠組みだけでは語れない、
すごい世界を描く方ですよね。大好きです。

前世と現世、そして過去と今、
色々な出来事が組み合わさって、進んでいく・・
どういう結末が待っているのか読んでいてもわからなくて、
でもだんだん追いつめられていくような不安だけは感じていて、
ドキドキでした。
前世の二人に感情移入しちゃうんですよね。
怖いと書いている方も多くて、
確かに、苦手な方もいるかもしれないですね。
個人的には、もう、ぜひおすすめしたいです。

何度も読み返しています。
そのたびに泣いています(笑)
でも、凪良先生ですから、
救いのない終わりではないですから、安心して読んでほしいです。

4

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