SKYBOUND

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レビュー数
1
得点
16
評価数
4
平均
4 / 5
神率
25%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
モノクローム・ロマンス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
ISBN

あらすじ

1945年のドイツ軍、飛行機の整備兵のフェリクスはエースパイロットの少尉にあこがれの眼差しを向けていた。そんなある週末、フェリックスは少尉の故郷に誘われ甘い、週末を共に過ごすが――。

訳:冬斗亜紀

表題作SKYBOUND

バルドゥル・フォークト,ドイツ軍少尉
フェリックス,整備士

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レビュー投稿数1

敗戦間近のドイツを淡々と表現

アレクサンダ ー ・ヴォイノフさん、初読みです。
確かハーレクイン・ラブシックの方で出てるとは思うのですが、そちらは未読。
小説ディアプラス2013年ナツ号掲載作品の電子化です。(ありがとうモノクローム・ロマンス文庫さん)
主人公一人称(一人称は僕)の作品。

1945年のドイツが舞台。第二次世界大戦中。
ベルリン上空で連合軍の爆撃機と戦うドイツ軍兵士たち。
地上から飛び立つ新兵たちの殆どは戻ることが叶わない、戦争後期のお話です。
主人公はドイツ軍爆撃機の整備兵、フェリックス。
お相手は爆撃機パイロットで追撃王の異名を持つ、バルドゥル ・フォークト少尉。
敗戦色が濃厚となったドイツ軍。
そんな中でも、空へと旅立たなければならないパイロットらの意義とはなんなのか。
そしてそのことに少しでも触れようものなら、銃殺もありうる緊迫した状況。
死地へと向かわなければならない人間と、その背を押さなければならない人間。
立場も地位も違う二人ではありますが、それがかえって燃えますね。

短編ではありますが、フェリックスはスタート時にはすでに少尉に惹かれていることが書かれ続きてます。
少尉の方はどの辺りから家へ誘うまでの気持ちをフェリックスへ持ったのかはわかりませんが、やはり死と常に背中合わせなのでグダグダ考えてないというリアルがそこに。
主な登場人物が二人に絞られているのも、短編ながらも不満が少ない要因かも。
後半は戦況や敗戦色について触れられることが多く、暗いドイツの空を彷彿とするような内容です。
それは淡々としたものなのですが、かえってそれが絶望をよく表現しています。
直接的なラブはひじょうに薄めなのですが、男同士でしかも敗戦濃厚な戦時中でいかに望みを捨てずに生きられるか、生き残るかという辺りがとても良く表現されていて一般小説のようでした。

ちなみに文中にある『整備兵がいなければパイロットがパイロットであり続けることはできず 、飛び立てないまま 、空を見上げて立ち尽くすしかないのだ』という話。
これはわたしたちが聞くと侮辱された気にならないと思うのです。
気を遣ってくれたんだなという気持ち止まり。
が、そこはやはり外国人作家さんの書く外国人。
わざわざそういう話をするというのは心の内には整備兵を下に見てるということに他ならない、という解釈となります。
やはり外国の人の捉え方ってまったく別なんだなと感じましたし、日本人の書く外国人て存在しないのかもなあなんて思いましたね。

3

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