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『黒曜の災厄は愛を導く』の続編。シリーズ二作目となります。
黒曜の受けで視点主だった秋人の幼なじみの春夏が、今作の主人公で受け。
攻めは4人の王候補です。
時間軸は黒曜とまったく同じですが真逆だった二人の立ち位置により、黒曜であまり語られなかった春夏側ではこういうことが起きていたのだと知らされる形。
最初から、冊数はともかく(四冊出ている)こうして二人の視点をわけて書かれることが決まっていたのかなと感じました。
前作が売れたら続編という形ではなく。
それくらい黒曜の方では、秋人と離れ離れになった春夏側のことはあまり触れられないので。
主人公は違うものの黒曜を読んでいないとまったくわからないのではないかという部分もありますので、順番通りをお勧めします。
春夏視点というだけでなく、受け一人称です。
一人称はかなり苦手ではありますが、さすが常に三人称で書かれている作家さん。
昔多かった一人称のタイプや、プロ以外の方の書かれる一人称とは一線を画しています。
一人称ですと常にその視点主の感情や想いがダダ漏れなので、そのキャラを受け入れられないとかなりダメージをくらいますが、わたしには春夏は特に嫌なキャラではなかったのですんなり読めました。
ただ春夏みたいなキャラは、好き嫌いがありそうかな。
これ一冊では話は完結せず、二巻へと続きます。
後ろに収録されているのは黒曜カプの短編で、こちらは加筆改稿し一冊になって発売済みなので今巻ではそこは未読です。
アヴァロニスシリーズ2作目。
アキと一緒にこの国に召喚されたハルカ視点の話です。
私はレンドルフとアキが好きなので、前作を読んでいるとうぅん……と思っていたハルカがどんな風な目に遭ってたか、というのはそれなりに気になっていました。
けどねー、けどねー……うん。
確かにハルカも生い立ちがなかなかの不幸っぷりで、幼少期の壮絶体験があったからこそ、今の天真爛漫なハルカが出来上がったのだろうというのは分かるんです。
神子としての立場、自由のない身の上、決められたしきたり。
好きな人がいるのに、別の人や訳の分からん蛇神にその身を蹂躙されなきゃいけないやるせなさ。アキとレンドルフが心を通わせる裏で、ハルカはこんな目に遭っていたというのはよく分かったんですが、それでもどうしてもアキ視点の前作のインパクトが強すぎて、こちらの話はいまいちという印象でした。
ハルカの一人称が私には合わなかったというのが非常に大きな理由のひとつではありますが、攻のルシアスもハルカにどうしてそこまで惹かれたのかもさっぱり分かりませんでした。
なのでハルカも辛いだろうけど、別に命が脅かされるわけでもなし、一応は神子様とあがめ奉られてアキのように迫害されるわけでもなし、暴力をふるわれてボロボロになるわけでもなし、上げ膳据え膳でまだまだ全然マシじゃないですか、と思ってしまうのです。
前作ではなくこちらを先に読んでいれば印象が違ったかもしれません。
続きというのも何だかな、と思った理由のひとつです。
後半はレンドルフ視点の話ですが、こちらは雑誌掲載時にレビューしてますので割愛。
両方とも中途半端に次回へ!というのは正直売り出す側としてどうなのそれと。現時点での評価は中立です。
もう1冊シリーズ作品が出版されるはずで 合計4冊?
今更ですが まとめ的な内容を。
春夏と秋人という高校生(施設で一時期一緒に育った仲)の二人が
異世界(アヴァロニス王国)に召喚され、お互いの運命を絡ませながら
各々、自分の居場所を見つけるお話。
同じ舞台について、今のところ3視点あり。
秋人は言葉が通じないというハンディあり、???な部分が多かったので
合わせて読むと、相乗効果で面白かったです。
ただ、シリーズとして蛇ちゃん活躍&身体的にイタイところ満載で、
お気楽あまあまではないので、ご注意ください。
1.「黒曜の災厄は愛を導く」:物語の発端~最後までの
地味カプ 秋人(受け)ver
2-1.当作:物語の発端~途中までの キラカプ 春夏(受け)ver
え、ここで というところで つづく になります。160Pほど。
2-2.当作に「黒曜に導かれて愛を見つけた男の話」があり、これが
物語の発端~途中までの地味カプ レンドルフ(攻め)ver 約80P。
3.「金緑の神子と神殺しの王2」:当作の続き~最後まで 春夏ver
下記が今後発売されるはず(今月末発売予定は延期 との情報あり)
4.「黒曜に導かれて愛を見つけた男の話」:レンドルフ(攻め)ver
と思いますが不明。はよ読みたい・・・
キラカプ攻め(ルシアス)のバージョンは今のところ 無いのかな。
登場人物
ルシアス:アヴァロニス王国の1領主。次の王候補の一人。
金髪ロン毛 青紫瞳、めっちゃイケメン、
どうやら春夏には一目ぼれの模様。
春夏:日本人高校生だけど 金髪 碧色瞳、陶磁器のような肌。
中性的な美貌っぽいが「頭が残念な出来」。
母死亡後、施設に行き、秋人と出会った。
この二人がキラキラカプ。
地味カプは、以下の二人。
レンドルフ:アヴァロニス王国の1領主。次の王候補の一人。
青みがかった灰色の髪、落ち着いた緑色の瞳。
春夏曰く「素材いいのに手かけないから垢抜けない公務員」
実直、不器用そうな印象(作中で画伯なことが明かされてます)
秋人:日本人高校生、黒髪黒瞳。クール・頭いい、つい春夏の面倒見る。
春夏が施設から資産家の父親に引き取られていき
春夏は選ばれた、自分は選ばれていない という想いから、
春夏に少々複雑な気持ちあり。
前作で「あほやん!」と思った春夏が、ひゃーな人生を送ってきていたことが
わかり、びっくり。
そのひゃーな人生が、この異世界でもやっぱりひゃー な運命として
続いてしまい、黒曜もそうでしたが、なかなか高校生にはハード。
当作内では ああー甘いーと癒される感が少ないです。
なんだけど ついつい読んでしまう、この魔法・・・
「黒曜の災厄は愛を導く」は秋人視点のお話しでしたが、
本作品は秋人の同級生で神子として召喚された春夏視点のお話と、
王候補のレンドルフ視点のお話しです。
前半の春夏視点はなんか軽かったです。
ちょとおバカな天然さんなのでそこが可愛いという評価もできるとおもいますが、
発する言葉が幼くて「黒曜の災厄」の秋人とのギャップが大きかったです。
個人的には健気で真面目な秋人の方が好みでした。
しかもかなり尻切れトンボで話が終わっていて次巻に続くそうです。
後半はレンドルフの視点で、「黒曜の災厄」で何を言っているか分からなかった
レンドルフの会話部分が描かれています。
なので2作品を見比べながら読むと、”あの時こんなこと言ってたんだ”と分かります。
ただこちらの作品も次巻に続くので完結していません。
「黒曜の災厄は愛を導く」で、神子として召されて
秋人(アキト)と共に異界に飛ばされた春夏(ハルカ)視点の物語。
前作の裏側というか、分からなかった面が補足されて物語が膨らむ。
後半には、前作の攻めレンドルフ視点の
『黒曜に導かれて愛を見つけた男の話』が収録され
言葉が分からずにアキトには通じていなかった台詞が分かり
なるほど、こうだったのね〜と分かる仕組みになっている。
がっ!
タイトル作である本編も、こちらの『黒曜に導かれて〜』もどちらも続く!
前作で謎だった部分は、後編に持ち越しでなんとももどかしい。
正直『黒曜の〜』の二人が好きで、アホなハルカにはイラッとしていたのだが
今作を読むとハルカもただ脳天気にちやほやされていた訳ではなく、
かなり酷い目に逢っていたことが分かる。
六青さんお得意の酷い目に遭う受け、
命の危険はないけれど、エロ方面でかなり気持ちの悪い目に……。
こういう本の作りは出版社の策略としか思えず、かなり悔しいのだが
やっぱり続編待ち遠しく買っちゃうんだよね……。
ということで、続編が待たれます。