黒曜の災厄は愛を導く

kokuyou no yakusai wa ai wo michobiku

黒曜の災厄は愛を導く
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神31
  • 萌×229
  • 萌13
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

278

レビュー数
15
得点
313
評価数
79
平均
4 / 5
神率
39.2%
著者
六青みつみ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
カゼキショウ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
価格
¥870(税抜)  
ISBN
9784344834668

あらすじ

※6/30→7/31→8/31発売日変更になりました。

黒髪・黒曜の秋人は友人の巻き添えで異世界に飛ばされてしまう。そこで殺されそうになったところをレンドルフに助けられ…。

表題作黒曜の災厄は愛を導く

レンドルフ,アヴァロニス王国の王候補の一人、28歳
鈴木秋人,異世界にトリップした高校生

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数15

あとがきと全く同じ気持ちになりました

受けがどんな酷い目に合うんだろう…とドキドキしながら読みました(苦笑)。やっぱり今回も、可哀想な境遇に一生懸命頑張る受けに泣かされました。

昔から劣等感を抱いていた相手と一緒に異世界に飛ばされて、そこでも自分だけ蔑ろ(というか災いの対象)にされる…、これだけでもう泣けます。おまけに、そのチヤホヤされて大事にされてる相手に、「これでも辛いんだ」なんて言われたらグレたくなる気持ちも分かります。だって、何度も殺されそうになるし、骨は折られるし(ここの描写は読んでて辛かったです)。
それでも、自分のできることに前向きで、時には嫉妬心や葛藤と戦いながら、頑張る秋人にキュンキュンしました。
そんな中で、攻めのレンドルフだけは優しくしてくれて、ピンチの時に颯爽と現れるのが萌えます。ただ、友達の春夏ともエッチしてたのかと思うとモヤモヤしたけど…(病気を治すためやしきたりのためでも)。
その秋人が実は…は展開になった時には、今までの苦労が報われたようで嬉しかったです。
焦らされた分、誤解が解けてやっと本当の意味で結ばれた時もニヤニヤが止まらなかったし。
だけど、あとがきに「読者の声が聞こえそうです」とあったように、もっとイチャラブが読みたかったです。秋人が実は…な、その後の世界も見たかったし。次の春夏編では読めるのかなと、期待したいと思います。
ちなみに、山椒魚もどきのクロが気に入って、秋人とのやり取りが可愛くて悶えました。

10

翻訳機能が欲しい!

子供は無力だ。
無力だから受け入れるしかない。
辛い事実も受け入れる。
同じ境遇なのに自分より何もかも、ことあるごとに恵まれている子がいる現実を受け入れる。
でもどうしたって理不尽でやりきれないから妬む心が生まれる。

今回の受けの秋人は、六青さんの作品によく登場する小公女○ーラ風の不幸だけれど健気で心根が純粋のタイプとちょっと違います。
身寄りの無い母子二人だけの家に育つも幼い頃に母親が他界。そして父親だと思っていた人に自分の子供じゃない、それはDNA鑑定してわかったこと、だから育てる義務はないと言われ施設で生活することになります。
そこで出会ったのが次回作の主役予定の春夏。
この子は金髪碧眼の天然系。たくさん大変なことがあるのだろうけどこの子の人柄というのか人徳で何とかなってしまう子。
秋人は常に心の中でこの子と自分とを比べてしまいます。
施設から春夏だけ資産家の家に養子に入れたこと。
自分が必死で奨学金を貰い通っている学校で、勉強の出来ない春夏がのほほんといること。
異世界トリップしてもその容姿で優遇される春夏と、迫害される自分。
レンドルフが秋人の置かれる状況を心配し、安心できる場所を提供してくれても、どうしてもその容姿のために迫害を受けて殺されそうになる。
逃げている時、幼い子供が暴力を受けていたのを見るに見かねて助けたのに自分の姿を見たとたんに周りの大人だけでなく、助けた子供からも侮蔑の眼差しを受ける。
迫害を受けるから、一人隠れながら生きる日々。
生きていくために野菜を盗む、ナイフを盗む、楽器を盗む。
ずっとそんなこと駄目って教えられてきたけど、こうしなければ生きていけないのです。
しかしそんな隠れて逃げていくことなんて続かず、自分の姿が人目に晒されてしまう時が来ます。
大勢の人たちからの身体中への暴力、足を折られても止まず処刑台に頭を押さえつけられる。
そこにレンドルフが助けに来てくれて、その先には神子として綺麗な衣装に身を包み、いい暮らしをしているように見える春夏がいるのです。

自分とのあまりの違いを見せ付けられて、秋人は「お前はいいよな」と思わずにはいられません。
昔から選ばれるのは春夏。
いい暮らしをするのは春夏。
どこにいても居場所が無い自分。

世界が変えられる様でいて変えられない。
本当は変えられるかもしれないけど、その知識はない。
また別の知識はあるけど、それがどれだけ狭い世界でのことなのか分らない。

本当!!秋人にとって救いといったらレンドルフだけなんですよ。
なのにレンドルフは春夏の伴侶となる王候補の一人。
おまけに春夏から色々聞かされてしまうし。
悪気は無いのがこの子のこの子たるところで。

秋人、辛いだろうな、苦しいだろうなと思う。
手に入りそうな求めていた幸せが目の前で消えてしまうことばかりで。
でも、秋人が見ようとしないところにはそれが望みじゃないけれど、今まで得られなかった幸せが転がっていたりする。

ああ、レンドルフが秋人に何て言っているのか知りたい箇所が多すぎる!
展望台の上で秋人の額にレンドルフは何て書いたのだろう。
助けた子供にさえ、侮蔑の眼差しを受けて心が折れた秋人にレンドルフの言った言葉が知りたい。
瀕死の状態の秋人を救った時に秋人に掛けた言葉が知りたい。

続編は春夏が主人公ですが、それよりもこちらのレンドルフ視点で何て言っていたのか裏話が読みたいです!

8

上下巻にしてもよかったんですよ?

延期に次ぐ延期となり、首がキリンどころかろくろ首になってたんですが、ようやく!!
届いてびっくり2段組は平常運転として、このみっちり感、そして行数改行ギリギリ!
大興奮で読み始めたら、もうあっという間でした。

大まかな内容はあらすじの通りですが、今回はいつもの六青さんとは少し違い、受が不憫なのには変わりないのに健気じゃない。
ある意味健気ではあるんですが、他人を妬むという人間として当たり前の感情を持った、普通の子です。
ちょっとひねた所はあるけども、心根は素直で優しい、勇気のあるまっすぐな子。
人間くさくて大好きになりました。

で、中身についてですが、誰からも必要とされていない受が、自分の持っていないものを全てその手に収めていく友人を横目に見ながらグギギギギギ…………!!!!!
友人は天真爛漫で少し無神経な子。その子は神の神子で王を選定する者として大切にされているのに、自分はといえば友人を助けるために異世界トリップに巻き込まれた挙げ句、忌み嫌われる容姿を持つが故に迫害されます。
最大級の災難により流転を余儀なくされた受は、その途中で自分と同じような黒い見た目であることから、こどもたちに虐められていたトカゲ(みたいな山椒魚みたいな)を助けます。
紆余曲折あって、攻に救い出されるんですが、まぁ、その不憫具合ときたら、歴代ひどい目に遭ってきた受の中でも上位に食い込むレベルでした。
おきまりな強○ンはないので、初心者向けマイルド仕様ですが、別方向に痛々しい(喜)

そんな中で唯一自分を匿ってくれた攻に徐々に惹かれてゆくのですが、受は異世界からきた人間だけが掛かる病に侵され、それを治すためには攻の体液が必要だと(笑)
いやー……もうね、言葉が通じない相手でやりとりが非常にもどかしいのですが、こっからの二人の誤解とすれ違いにやきもきすることといったら!
最後の最後までまともな意思疎通が出来ないという、BL的に非常に珍しいパターン。
誰が見たって攻が受に惹かれていってるのはバレバレなのに、頭は良いのに初な受の鈍感なこと。あー、もう、もどかしい!
結局はこの世界の創世神話により、受の救ったトカゲが実は……という展開からのシンデレラストーリー……。
で片付くならいいんですが、この話、本当に9割9分9厘、意思疎通が出来ないんですよ。
残りの1厘でお互いに言葉を理解し合っての桃色シーンに突入したのはいいんですが、あとがきでも六青さんがおっしゃってる通り、そこから!!!
そこからのラブいちゃがもっとっ!もっと読みたいんですけど!!!
というところで終幕し、軽く悶絶しました。
最後の最後に攻の年齢も発覚し、その年の差にさらに萌が大爆発。
是非薄い本でラブ補完をお願いしたいところ……。
褌の描写があれば、神にしてたと思います。楽しみにしてたのに!

そして次回は、巻き添えを食らった受の友人の話です。
今回は初心者向けっぽい感じでしたが、何だか次回は来そうな気がぷんぷんしますよー。
天真爛漫な友人が、受を気遣う嘘をついたように、笑顔の裏に隠した凄惨不憫を期待してます。
某ふしぎな遊びな少女漫画と、某十二の国の小説が好きな方だと、結構楽しめると思います。

余談ですが、私は爬虫類系や両生類系は大の苦手なんですが、こんなに萌えるとは思いませんでした。死ぬほど可愛いです。

8

待ちに待った新刊!

六青みつみ先生の新刊でした。
リンクスは月末発売なので毎回待ち遠しいです。
今回の作品は延期に次ぐ延期で…。

主人公の受けは神子として選ばれた親友の巻き添えをくらって異世界へトリップしてしまいます。
そこで追い剥ぎ?に襲われているところを助けられますが、神子である親友はとても丁重に扱われます。
しかし受けは黒髪黒目の見た目から忌み嫌われ、迫害を受けます。
ただ一人、攻めからだけは優しくして貰えましたが、攻めも実は神子を伴侶に出来る王候補の1人。
たまたま神子と一緒にきてさらに同情から優しくしてくれるのかと落胆する受けですが、さらに彼が自分と同じような境遇の人間を訳あって助けていると知り、またまたがっくりします。

まぁ攻めの受けに対する好き好きビームが溢れ出ているので気持ちは読者にバレバレですし、最終的にハッピーエンドになるのは分かっているのでサクサクと最後まで読みますが(笑)
受けは異世界トリップする前の世界でも児童養護施設で育ち、父親にも捨てられ(理由ありますが)誰からも愛されない、一番になれないと思っているので(これは六青作品のお約束みたいなもの)ちょっとでも攻めが神子である親友と親しげな素振りをみせると心が不安定になります(笑)

ほんとによく襲われる(攻撃系で)作品ですが、攻めが毎度丁度良いタイミングで助けに来てくれるので安心です(笑)
最後の神のシーンはご都合主義的な匂いがある気がしましたが、受けの今までの境遇があるだけに「良かったね…」と言ったところです。
それにしても親友の神子…、アホの子過ぎる気が…。
親友神子と王のスピンオフも是非期待してます!

まとめると、六青みつみ先生が好きなので絶対買いますが、号泣するほどでは無かったです。
ただ程よく切なげなので、涙もろい方は泣ける作品かと思います。
あと可愛い生き物が出てきて始終可愛いです。
ただ攻めは正体を知っているのに投げたのか…、とは思いましたが(笑)
エロ要素はそんなに無いですが、思いが通じあってからのシーンはあります。
思いが通じあった二人をもう少し見たかったような…。

異世界の方は結局最初から最後まで異世界語?の様な文字で話されていて、「書くの大変そうだな…。『』じゃダメだったのだろうか…」とあらぬ心配をしてしまいました!(笑)

5

異世界難度E

異世界トリップもの。異世界の騎士×日本人高校生。
一緒にトリップした友達が選ばれし神子で、主人公はオマケどころか忌まわしい存在として忌避される、という展開です。
まったく同じ展開の『妖精王と二人の花嫁』(秋山みち花)を最近読みましたが、そっちは受けが不憫で読んでて不快だったけど、こっちは許せました。こっちの受けくんのほうがはるかにひどい目に遭ってるんですが、あっちと違って、攻めが最初から受けくんに好意を持って接してくれているのが大きかったかな。『妖精王と~』は攻めにも邪険にされてましたから。

それはさておき、異世界トリップBL大好きでいろいろ読んでますが、なぜか言葉は通じるナンチャッテ異世界が多い中、この作品はまったく受けくんの言葉が通じません。異世界難度が非常に高いです。神子に選ばれた友達のほうは通じるため一緒にいるときは通訳してもらえるけど、受けくんが拉致られ一ヶ月以上さまよったときなんか、言葉が通じないどころか自分を黒髪黒瞳の忌まわしき存在として排除しようとする世界で1人。
もーほんと大変で、可哀相で、うるっとしました。受けくんが打たれ弱いくせにたくましく、異世界で生き抜こうと頑張ってくれるので、応援しながら読めました。
きっと今後は、現代の知恵をたくましく役立てつつ、攻めのもとで活躍してくれるにちがいない、と思いました。

シリーズもの一発目で、次回は神子に選ばれた友達のほうが主役のスピンオフが出るらしいです。
友達神子がおバカすぎてやや心配ですが、そっちも楽しみです。

5

あーちゃん2016

はるぽん様
ご快諾いただきありがとうございますー\(^_^)/
嬉しい!

私も当作品の異世界では生き残れません。too hardっす。
行くなら もうちょっとあまあまの別異世界探そう・・・

はるぽん

あーちゃんさま。
どうぞどうぞ!
レビューを書くようになってから使い始めたのですが、我ながら使い勝手のいい言葉です。(笑)

難度低めの異世界なら私も行ってみたいけど、この作品に出てくる異世界には絶対行きたくないなーと思います。私には生き残れそうにない…。

あーちゃん2016

はるぽん様
こんにちは。
異世界難度 という言葉、ナイスです。
はるぽん様のおつくりになられた用語でしょうか?
すいません、私にも使用許可いただきたく(笑)
なにとぞ使用許諾の旨、ご検討お願いいたします~

言葉が通じない異世界トリップなんて!!

アキが幸せになって良かった!!読後の感想はもう本当にこれ(笑)

学校からの帰り道に友人と一緒に異世界トリップ。
そこで友人のハルカは神子として尊ばれるけど、アキは迫害の対象。しかも、見つかれば殺される程の忌み嫌われよう。
そんな世界で唯一親身にしてくれるレンドルフに惹かれていくアキだったけれど、彼はハルカの伴侶候補のうちの一人で・・・という物語です。

BLを目的に読むと、ラブラブは本当に最後の最後だけなので物足りない。
冒険ものとすると、アキの目的がハルカに再会して元の世界に戻ることや隠れ里で平和にひっそりと暮らすことだったりするので、壮大なドキドキ感を求めてしまって物足りないのだと思います。
だけど、私はこの作品好きです!
アキが本当に愛しい!!
元の世界でもトリップ先の異世界でも、頑張らなきゃいけない運命のアキ・・・そのアキが人間臭くていいんです!
自分より恵まれていると感じるハルカをちゃんと羨むし、迫害されれば心も荒むし、マイナス思考で不安に揺れます。
だけど、アキは強い!自分の中にちゃんと譲れない一線を持っていて、一瞬迷ってもちゃんと踏み止まれるんです。すごくいい子で、レンドルフがアキに惚れるのも納得です。
アキがレンドルフと幸せになってくれて、居場所だと思えるところが見つかって、しかも言葉もちゃんと通じるようになって良かった!
まったく言葉が通じない二人に、言葉が通じない分は気持ちで通じ合っているような温かさを感じて萌えていたので、少しだけ残念だけれど・・・だけど!きっとレンドルフならアキの不安を吹き飛ばすだけの甘い言葉を沢山告げてくれると思うので、きっと良かったんだと思います!!

4

世界観は面白い

高校生の秋人と春夏が学校帰りに穴に落ちて、異世界にトリップしてしまうというファンタジー作品でした。
最初は秋人と春夏のお話かと思っていたのですが違くて、秋人と王候補レンドルフのお話です。

設定とか世界観は面白かったです。
特に言葉が通じないまま、”たぶんこんなこと言っているんだろう”という推測で話が進んでいくところは、斬新で驚かされました。

ただ、かなり後半まで秋人がひとりで困難に立ち向かうサバイバルストーリー中心でBL色は少なかった気がします。
後半は急展開かつ詰め込んだ感があったのも、少々物足りなく思えて残念でした。
クロは可愛かった。

3

世界は輝く

BL異世界トリップのジャンルでは出色の作といっていいと思います
これ1作ではなく、関連4作で。
きっと繰り返し、お話からお話へ、場面から場面へ、駆け巡るように読み返したくなります。言葉と心を追って。

シリーズや関連作品というか、これはほぼ同じ物語を誰の視点で語るか
というのと、あのとき彼は何と言ったのか、どう思っていたのか
を楽しむ作品群だと思うので、通しての感想を1作目に書きます
つい最近一気に読んだ自分は幸運だったようです

1 黒曜の災厄は愛を導く  2015年8月31日
2 金緑の神子と神殺しの王  2016年5月27日
3 金緑の神子と神殺しの王 2 2016年12月28日
4 黒曜に導かれて愛を見つけた男の話 2018年3月29日

作者による推奨順は1423とのことで、直前に知ったのでそのとおり読みましたが、刊行順でもとくに問題はないと思います

順番を気にするなら、4を最初に読むのでさえなければ…

これが刊行順にナンバリングしてあれば読者が判断できるわけで、
出版側の都合で読者には不親切です
よくあることであり、思惑があるのでしょうが、
手にとってくれた読者の不興を買っては逆効果なのではないかと
似たようなことがあるたび、思っています
閑話休題


長く不安が続く1作目から、べつの視点で読みすすむうち、作家が神的な操り人形を舞台上部から動かす図が脳裏に浮かびましたが、
もっと閉じた小さな空間がふさわしいものでした

物語は、神の箱庭の入れ子のようになっていて、
作中にも象徴的なものがあります
作家の心象風景のようで、美しい

言葉が通じないということ、じっさいにも、本質的にも
だからこそ解りたいと思い、通じればこんなにも嬉しく、
でも伝わらない、わからないから、誤解や思い込みはすれ違いを生む
そしてあきらめてしまう…

しかしそこで終わらせないタフな攻めさんたちのおかげで、受けさんたちの幸せが待っているわけですが

これ、まさしく「心」のお話なんだと思います
「目に見えず、触れることもできず、あったりなかったり、(中略)時々、すべてに打ち克つ力になる。」(「あなたの言葉を辞書に載せよう。」(大辞泉))

心を決めたら人は強いね

はじめにほぼ同じ物語と書きましたが、各編で付け加えられているパートが胸にこたえます
そして後日談に興味がわきます。とくにはじめのカップル
薄い本を待ってみようかな…


ところで異世界で言葉が通じない恐ろしさというと、わたしはまず「十二国記」第一作で陽子が老人と話す場面を思い出します
あのキツイ物語で一番怖かったー

3

攻め視点の小説と一緒に読むのが楽しい

とにかく主人公の受けの秋人の境遇が厳しい!
あらすじとしては、よくある(?)なろう系小説で流行っているような感じの「異世界に召喚されたけれども、召喚されたのは友人の方で自分は望まれていないどころか厄介者でした」みたいな。
元の世界でも受けは母子家庭で幼いころに母が病死し、養護施設で育っていて、そして「お前はいらない」と言われていると感じながら育った子です。成績優秀、音楽の才能もあって本人も自分の力でいい大学に入っていい会社に入って…と思っている努力家で賢い15歳の男の子です。
異世界の神子として召喚されたのは養護施設で一緒に半年ほど育ち、秋人が面倒をみていた春夏、ぽやーっとした見目のいい男の子です。この子はこの子でいろいろあるようなのですが、秋人からしてみれば、養護施設に父親が迎えに来てくれた上、資産家の息子になって、うらやましい存在の男の子です。
異世界にきても、春夏は神子として大事にされて、自分は災厄を呼ぶものとして蔑まれー…という胸がえぐられる展開です。
嫌われるとかいう生半可さじゃなくて、まじで命の危機の連続で、サバイバル生活を余儀なくされるので、ウワーつらい…となりました。でも賢くて強くて優しい男の子なのでちゃんと一人で生きるんですよね、すごい…。つらい思い、痛い思いをしながらも生きていく受けのことがどんどん好きになります。

攻めは神子が選ぶ王候補の4人のうちの一人です。冷静で落ち着いていて、最初から秋人に優しくて守ろうとしてくれるこの作品の良心みたいな男です。ただ、春夏がこの攻めを王に選ぶかも…と思って受けはグラグラ揺れて…切ない思いをしたりするので、春夏にはムカついちゃいますね。

この作品の面白いなーと思ったのは、異世界から来た人間は神の水を飲まないと言葉が通じないという設定で、8割言葉が通じない中で攻めと受けがやりとりします。キスも性行も最初は言葉が通じない中で必要にせまられて行っているので、なんか切ないけど萌えます。この本の対になっている攻め目線の本では受けの言葉が伏せられて攻めが何を言っているのかわかるので、この本の次に読むとなるほどー!!になって面白さ倍です。対の本は説明臭さも若干増えるので、個人的には1冊目だけでも十分面白いですが、せっかくなので攻め編も読むべきかと。私は攻め目線の黒曜に導かれて~の本が出てからこの本を読んだのでストレス皆無でしたが、皆さんずっと発刊を待たれていたようで…それはほんとに待ち遠しいことだったろうなぁと思います。
神子の本は春夏にムカついちゃう気がして、私は読んでません。秋人のことが書かれているのなら、ちょっとよみたいな~とは思うのですが…。

とにかく、こんなに胸が締め付けられる話は久々だったので、かなり良かったです。攻めとクロと一緒に幸せになれる話でよかった!

1

ヤキモキ不足のファーストステップ?

久々に手に取りました、六青作品。
ちなみに、手に取る時点で期待するキーワードがありませんか?

”ファンタジー”なのはもちろんですが、”健気”、”誤解”、”理不尽”…
「これでもか!」というほど、受けが無体な目にあい、攻めとの行き違いにドギマギし、両思いになってもトラウマに悩まされ、ようやく最後は幸せに…。
展開は定番といえど、その世界に無限の広がりがあることろが六青作品の魅力かと思います。
ですが、残念ながら、本作はパンチ不足。

主人公のアキは友人の春夏といっしょに、突如、異世界・アヴァロニス王国にトリップしてしまいます。
4人の候補のなかから王を選ぶ『神子』として大切にあつかわれる春夏。
黒髪黒目の外見ゆえに『災厄の導き手』として忌み嫌われ、言葉もわからないアキ。
王候補のひとりであるレンドルフだけが、アキに優しく接してくれるのですが、王=神子の伴侶となる身。
その容姿と、言葉が通じないことが、アキの境遇をより困難なものにしていきます。

アキは特別美人でも健気でもなく、どちらかというと理知的で気持ちを内におさえこむタイプ。
理不尽な境遇に育ち、春夏に嫉妬めいた気持ちを抱きつつも、黒く染まらないところが、読んでてて安心します…
そして、攻めのレンドルフも誠実で落ち着いたタイプ…レンドルフ自身が裏切ったり、誰かに陥れられることもないので安心!
…って、ん?安心して読める作品でいいのか?
六青作品にもっとも期待するところ…それはヒヤヒヤ、ヤキモキでしょうが!それって、私だけ??
(ご本人もあとがきに”無体なし”なので、安心して読める、といったことを書かれていますが…)

キャラクターも押さえぎみで、お話も場面はいろいろ盛り込まれてはいるのですが平坦。
とくに春夏へのコンプレックスや嫉妬で、アキ自身がもっと嫌な人間になったり、自己葛藤する部分があってもいいんじゃないかな、と。
(ここは『十二国記』の陽子ばりにやさぐれて欲しかった)

六青作品の魅力のもうひとつといえば、だれもが主人公になれるだけのストーリーがあること。次回作は、春夏が主人公だそうです。
公平と不平等、幸福と不遇、正義と不義…それはその人間の立ち位置によって変わり、視点を変えることで独自のファンタジー世界に厚みを持たせていく六青先生。

きっと本作がパンチ不足なのは、シリーズのファーストステップだからでしょう。六青さん初心者にはライトに読めるかと思います。

9

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