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ストーリー展開、世界観、キャラクターどこをとっても褒めるしかないくらいの作品でした。BL的な恋愛でなく、国の外交内政、王位継承権争いなどがっつりストーリーが読みたい方におすすめです。翻訳ですが、洋書感はそんなに無いと思います。セリフでなく文章の言い回しに多少感じる程度。
以下、読むか読まないかの判断に必要そうな部分の追加情報をネタバレにならないと思われる程度だけ書かせていただきます。
後に表紙黒髪(デイメン)が攻め、金髪碧眼(ローレント)が受けです。※1巻にそういった決定的な二人の絡みはありません。基本的に攻め目線で進んでいきます。
デイメンとローレントは隣り合う国の王子という立場で、この2国は敵対関係にあります。
1巻は関しては甘さは全くなく、攻めの奴隷扱いがかなり屈辱的で、痛々しく、本当に憎しみあってるので、無理!って方もいらっしゃるかと思います。ちなみに奴隷として差し出されるということですが、基本ローレント専属の奴隷で何でもやる召使いみたいな感じです。肉体労働とかする用にたくさん集められたうちの一人で泥汗くさい感じではないです。
ローレントが国内で王位継承を執政と争うのですが、彼らの陰謀が相当複雑で、個人的にはその攻防が面白かったです。一体何手先まで読んで手を打っているのか…こちらは基本デイメン視点なので、ずいぶん前に何の気なしに出てきたあれがこれにつながってたのか!!とデイメンと一緒にびっくりする感じになります。
1巻の紹介ページだと二人の属性的な部分がないようなので少しだけ。
デイメンは体格が良く戦闘がかなり強い設定です。性格は情に厚くまっすぐ正直で正義感が強く人好きする、王道RPGの主人公みたいなキャラですね。
ローレントは金髪碧眼の超絶美人設定。他人を誰も信じず寄せ付けない、頭の中で常に複雑に策謀を巡らせている孤高で、潔癖、冷血な王子。触れようとしたら凍るか切れるかしそうな氷の刃か何かのような印象。セリフの切れ味が半端ないです。
ファンタジーでストーリー重視、絶望も痛みも乗り越えられる方なら絶対読んで損はないと思います。私は外伝の表紙の温かさを信じて読み切りました 笑
全3巻+外伝、ボリュームもあり、話も相当重厚なので読むのに時間と体力がある程度必要になるかと思いますが、両方あるときに是非!
(3巻読了後の追記です。1巻で挫折した人は結構いるのではと思いますが、何とか堪えて読みきって欲しいです。翻訳は2巻以降だいぶ読みやすくはなってきます。私自身、1巻冒頭の展開がよく把握できず、訳も分からずとにかく読み進めてやっと…という感じでしたが、もう2巻からラスト3巻まではどんどん嵌っていきます!物凄く練られた作品なので、ボリュームもかなりあり、複雑に物事が絡み合います。しかし、3巻を読み終えた今は、誰がこんな展開を予想できただろうか?と思うくらい、壮大なストーリーだと思います。2巻は萌×2、3巻は神評価にしました。1巻の評価は読み終わった時のままであえて変えてないので中立ですが、この1巻を読んでから、その先にある物語を是非読んでみてほしいです。)
王族が出てくる話としては、陰謀やら策略やら血族同士での水面下での争いとか、まあ有りがちな感じですし、特に目新しさは無かったです。
日本人目線で見ると新鮮だったのが、奴隷に関する部分でした。
無垢なまま色々教育されて、見目麗しく整えられ、大切に扱われているのが基本という、一般的に「奴隷」と聞いてイメージする感じとは違いました。
それはともかく、文章がかなり読みにくく分りづらい。
これ、普通に書いたらこういう文章なんじゃ?と思う部分が多すぎて、英文の変な言い回しや強調するとこがそのまま日本語になっている感じで、意味を理解するのに時間を要します。
会話のシーンがあるとセリフが誰のセリフか分かりにくかったりもして、かなり読みにくいです。
あと、これは仕方ないとは思いますけど、登場人物の名前や地名がが非常に覚えにくく、名前だけでは男女どちらか分からない名前も多く、しばらく読んでたら「彼女は」「彼は」と出てきてやっと性別が分かるという感じでした。(ジョカステ、エラスムスとか)これがなかなか慣れず…
作家さんが外国の方だとこうも分かりにくい物なんですね(*_*)
最後の方の奴隷達の話はあまり興味もなくて流し読みしてしまいました。
初めての海外BLで、名前の覚えにくさ翻訳の分かりにくさに挫折しそうですが、レビューを信じて続きを読みます…
読み始めたら止まらないほど面白かったです!
一気に読んでしまいました。
想像より重厚で官能的な小説でした。
BLというよりJUNEな濃厚な世界観にハマりました。
一巻では策略が蔓延るヴェーレという国での宮廷劇が舞台の中心でした。華美な宮廷文化の中、王族や貴族間等で高度な策略合戦が日常繰り広げられます。高度な策略と肉体美饗宴という対を成すものが共存しているヴェーレという国が興味深かったです。その中逞しい肉体を拘束されて無力化され、自由を失ったデイメンに次々と重くのしかかる現実が心苦しかったです。
◯◯から奴隷にという落差感が大きく。鎖に繋がれた状態でどんな苦境にも立ち向かうデイメンの姿が良かったです。
立場上もあるけれど、策略家のローレントに比べて素朴で真っ直ぐな気性なデイメンがどうしてもピュアに見えて仕方がなかった。
ローレントとデイメンは二人のルックスから受ける印象と気質が逆転しているのが面白かった。
金髪で翠の瞳のローレントがテンプレな金髪萌えキャラじゃ無かったのが良かったです。
最初はとっつきにくかったですが、だんだん萌え所が掴めてきて愛着が湧きました。ツンデレでなく、いつもツンツンとしていて、決してデレないところが新鮮でした。
策略と享楽、虚飾で蠢く美しきヴェーレの国で王子として産まれたロレントが今の彼の気質に形成されるまでには、生い立ちにさぞ色々な事があったんだろうな…と慮る事が容易いのが物哀しい…。
王子であるにも関わらずヴェーレの国に馴染めていない、浮いてしまっている感もあります。
一巻では、ディメンとローレントは結ばれるどころか、ブロマンスの域にも達していない状態でした(笑)後半で若干(腐れ縁)の兆しは見え隠れするものの、二人がLOVELOVEになるまでの想像がつかない…。
叔父とローレントの歪な関係も気になります。過去に二人に何があったのか…。
ローレントとデイメン二人の数奇な運命が交差して、これからどういう化学変化を起こすのか、、。これからの展開が楽しみです。どう転んでも血生臭く重苦しい話は避けられそうにはないですが…。
3巻まで既読でのレビューです。
全て読むのに非常に時間がかかってしまいました…内容がしんどい!10ページ読んではひいひい言って休憩して…なんとか読み終わりました。次々と生死を争うような試練や、周りの人達の死などが襲ってくるため、精神が健康な時に読むべき本ですね。
読書好きには非常におすすめです。映画化してほしい…とても読み応えがありました。伏線の回収が見事で、最後までえっ、そういうことだったの…が止まらなかったです。
やっとBLっぽくなったときに、ようやく、あっこれBLだった…と気付くような本格的なファンタジー、王子と執権との王座の争いのお話でした。
キャラについて、読むにつれてローレントがかわいい!初めの頃、デイメンの主観から見ると、怜悧で冷血で、本当に人の血が通っているのか、というほどのキャラですが、彼は本当にかわいいです。読了後のイメージは、最初受けたイメージと一変します。
そして倉花千夏先生のイラストが本当に美しかったです。BL要素の強いイラスト、描くのかな…?と思っていたのですが、描いてくださってます…。挿絵も最高でした。
後半になるにつれて二人の関係に甘さが加わってくるので、一巻を読んでしんどくなった方にも、わりとずっと二人の周りはしんどいですが、ぜひ通読していただきたいです。
3巻を読了時のカタルシスというか…恐らく大抵の方が読んでよかったという気持ちになれると思います。