高貴なる賭け 叛獄の王子2

koukinaru kake

高貴なる賭け 叛獄の王子2
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

91

レビュー数
2
得点
120
評価数
24
平均
5 / 5
神率
100%
著者
 

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イラスト
 
媒体
BL小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
シリーズ
叛獄の王子
発売日
価格
¥1,000(税抜)  ¥1,080(税込)
ISBN
9784403560323

あらすじ

それはありえない光景だった。近衛隊の隊長と王子との決闘。
美しいローレントの命運はもはや尽きたかに思われた……。

国境警備へと、執政の命を受けて向かうローレントの部隊は統率を欠いた三流の兵の寄せ集めだった。だがその部隊を、ローレントはデイメンとともに徹底的に鍛え上げる。幾重にも襲いくる執政の罠、そして裏切り者の影。もはや絶望的とも見える状況の中、生きのびるために力を合わせる二人の間にいつしか信頼が芽生えていく――。

強く誇り高き王子たちの物語、第二弾。

表題作高貴なる賭け 叛獄の王子2

デイメン, 奴隷(アキエロス王の正嫡), 26歳
ローレント, ヴェーレの王子, 20歳

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レビュー投稿数2

王国か、この一瞬か

 ああ、今ほどおのれの英語力の拙さを悔やんだことはありません。

 ここですか、ここで切りますか…というシーンで無慈悲にもこの2巻は幕となりました。あとはこの冬刊行予定という3巻(ここで完結らしい)を指をくわえて待つしかありません。原書なら今すぐにでもAmazonでポチれるのに!! 辞書引き引きのたどたどしい追っかけ読みではこの物語の壮大なスケールも胸のすく疾走感も到底味わえっこありません。

 1巻からこの2巻までも相当空きましたが、そこまで焦れ焦れ感には苛まれませんでした。何しろ1巻は専ら舞台が権謀術数うごめく陰鬱なお城の中だけ、おまけに片方の主役のデイメン(アキエロスの王子さま)はほとんど鎖につながれてるか妙な薬をかがされてヘロヘロになってるかで、せっかくの驚異の身体能力も戦う上でもエロ方面でもまったくの持ち腐れ。そのうえ相手役のローレント(ヴェーレの王子さま)ときたら、ちょっとデイメンがお風呂でおさわりしたくらいで半殺しの目に遭わせるような冷血っぷり。せっかく王子×王子(現状は訳アリで奴隷×王子ですが)の個人的には大好物の設定なのに、どこをどうつついたらこの2人でLOVEが成立するのやら、まるで読めない展開だったからです。

 それがこの2巻、城を出て、2人まだまだ相いれないところはありながらも、同じ目的のために手を組み、ともに戦場に向かうところから俄然物語も鎖を解かれたかのように生き生きと走りだします。幾度も手を携えて危機に立ち向かい、死線を越えてゆくうちに、相手の意外な一面が見えてくる。自分には思いもよらない発想、できない芸当。そして芽生える新しい感情。互いに背中を預けるに足る信頼と、さらにその先の、もっと奥深く互いの中に分け入りたいと願う強い情動。戦況の盛り上がりに合わせるように2人の気持ちも徐々に高まってゆき、そして2巻もそろそろ終わりに差し掛かろうかというあたりでようやく初めてのキス、さらに初めての夜へとたどり着くのです。

 ここまで時間がかかったのは、一見「氷の処女」と臣下にまでひそかに噂されてるローレントのツンツンぶりが主な原因のようですが、実はデイメンの側にも大いに責任ありです。彼は強引に奪うということをしない攻めなのです。それは彼に力がないからではなく、むしろその逆で、アキエロスの王位継承者としていずれ手にするはずの強大な権力も、戦士としての人並外れた戦闘能力も、彼にとっては自分より弱いもの、そして大切なものを護るためのものなのです。だから決して自分の欲望を満たすためにそれをふるったりはしない。2人の初めての夜も、むしろ場数を踏んでないローレントのほうが押せ押せで迫ってゆかなかったら、到底成就することはかなわなかったでしょう。

 そしてローレント。物語は終始デイメンの視点で進んでゆくので、特に最初の方はとても分かりづらいキャラだったのですが、彼の生い立ちやヴェーレでの立ち位置など、詳細なバックグラウンドが明らかになるにつれ、その冷酷さも猜疑心も二枚舌も、自らを護るための鎧であったのだと分かってきます。13歳でいきなり父と兄を失い、にわかに繰り上げ王太子となったものの、唯一頼るべき後見役のはずの叔父からは執拗に行く手を阻まれ、揚げ句命まで狙われる始末。華やかな宮廷で、多くの崇拝者にその美貌をたたえられながらも、誰一人心から信頼できる相手もない、そんな孤独の底に長らくいたのですから。

 そんなローレントが初めて身も心も許したデイメン。実はは彼こそが7年前、兄を手にかけた敵であり、ローレントの不幸の始まりなのですが、その事実をデイメンはいまだ告白できずにいます。重い秘密を抱えたまま迎えた初めての夜は苦く、けれどどこまでも甘く。しかもこの一夜が明ければ、2人は国境を隔てて離れ離れになるさだめ。もう一生逢うこともかなわないか、敵の王同士として相まみえるか。限りある時間と知って尚更募る想い。「王国か、この一瞬か」ローレントを抱きしめながらこの恋のためなら玉座をなげうっても…と迷うデイメン。でも一国の王子としての誇りから、ローレントはそれを許さない。やがて運命の夜は明け、ローレントに迫る叔父の罠。時を同じくして現れたアキエロスの軍勢は敵か、それとも…

 そうですここが2巻の終わりなのです。次は冬ですか…随分幅がありますよね。やっぱ待てる気がしない。ポチる? ポチっちゃう? 

8

すべてはこの美しいラブシーンのためにあったのね

前作、叛獄の王子で「この二人がどうやって恋に落ちるの?」と興味津々のまま待ち続けた11ヶ月間。
やってくれました!
まるでダルタニアン物語の様な陰謀術作、ホロウ・クラウン(すみません。BBCのドラマ版を観ただけなんですけど)の様な大がかりな戦闘シーン。
パキャットさん、あんたはデュマか?シェイクスピアか?

おまけに(ちょっとだけ真面目な話をすれば)異なる文化で育った者同士が、同じ場で共同の経験(この場合は『戦い』なんですけれど)をすることによって、お互いの中に、自分に足りないものや違ったものの見方をを獲得していき、尊敬し合える様になるという文化の激突と融和を描いてもいる。

それだけじゃないんですっ!
その陰謀術作が、その戦闘が、その異文化との遭遇が何のためにあったのかと言えば、胸が絞られる様に切なく、読み終わってからも何度も思い出すほど甘い、二人のラブシーンのためにあったんじゃないかと思うんですね。900ページ(ちゃんと確認していないけど)位の、長い長い道程があったからこその、美しいシーンでありました。

大げさ?
いやいやいやいや、
ご一読いただければ、私の興奮をご理解いただけるのではないかと。
もう、次巻の発行までの日々がもどかしい!

あ、最後に地雷よけを。
デイメンが女性といたす部分が出て来ます。
「強い男の子種を……」という話で、描写はほとんどありません。「もう、そういうの一瞬たりとも読みたくない」という方でなければ大丈夫ではないかと思いますが、念のため。

4

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