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表題作奈落の底で待っていて

朝倉千尋
学院時代の同窓生で実業家,23歳
小花衣馨
妓楼に売られた伯爵家嫡男,23歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

借財の形に妓楼に売られた伯爵令息の馨。
初夜を競り落とした客は実業家となった学院時代の同窓生・千尋だった。
恩讐の果てに花開く至極の恋。

作品情報

作品名
奈落の底で待っていて
著者
宮緒葵 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403524011
3.6

(115)

(37)

萌々

(30)

(23)

中立

(16)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
16
得点
390
評価数
115
平均
3.6 / 5
神率
32.2%

レビュー投稿数16

ちょっとついていけないかも

傷付きたい・傷つけられたいと男娼に堕ちる馨と、下僕になりたがる千尋のお話。頑なに身請けを拒む理由に説得力を持たせる描写が少なく、馨に共感できなかった。加えてエロシーンの多さに疲れてしまった。全体的に物足りない印象。

馨は親の罪を背負って償いのために妓楼に入る。それで樋口に復讐を遂げさせようと考えているが、そもそも馨が樋口にそこまでの情を抱く背景描写が薄い。結果は三浦屋が儲かっただけであり、馨の行動は浅はかな自己満足に見える。

千尋がたまに見せるオタク?のような激しい反応は何だったんだろう。ギャグなのか笑いどころなのか分からず、世界観にも合っていなくて、読むテンションに困った。地位と権力はチート級で、ピンチにすかさず現れるのは遠慮なく笑った。

樋口の件が片付くと、馨の心理描写がガラっと変わる。いやいや、いきなり変わりすぎでは。これまで散々周りを振り回し、千尋を拒絶し続けていたことなど忘れたような振る舞いで、ちょっとついていけない。

初恋を実らせた千尋視点で見れば、感動的なハピエンなのかな。あそこまで狂気的な執着を見せる千尋なのに、馨の家が完全に没落してから出てくるのはしっくりこない気がした。好みの問題だけど、樋口のバックに千尋の影が見える衝撃展開を期待してしまった。

0

私の"読みたい"がそこにあった


・花魁受けが見たい…でも受けが色んな人にされてるのは見たくない…。
・攻めお金持ちで受けを買ってるといいなぁ…。
・そして執着してると尚いい…。
・でもそんな重たい愛をイヤイヤする受けがいい…。

でもそんな作品あるわけ…。

あ る ん で す !!

私が求めていた設定、まさにドンピシャな作品でした。
とある曲を聞いて花魁っぽい作品読みたいなぁと思った時に

いや~~最高ですね。
やっぱり宮緒葵先生の執着攻めは頭一個分抜き出ています。
これはもう立派なヤンデレ。

どこまでも追ってくる勢いの攻め。
そしてそれをイヤイヤする受け。

この素晴らしい関係性、めちゃくちゃ大好物です。
エロも充実しています。
さらにハピエンでもう何かなら何までありがとうございます!!と感謝の念が止まりません。

続きが見たい。
でもまずは出会えたことが幸せな作品でした。

4

綺麗な挿絵に惹かれて、期待しすぎた

笠井あゆみさんの表紙絵が素晴らしく綺麗。
でも中身は、私には楽しめない内容だったので、ガッカリ。

父の借財の形に妓楼に売られた伯爵令息の馨。
初夜を競り落とした客は実業家となった学院時代から薫に憧れていた千尋

世間知らずの華族の嫡子、薫は、自分は苦しんで贖うべき罪があると思い込んでいる自虐嗜好。
助け出そうと身請けを申し出る千尋の好意を袖にして、断り続ける。
作中で、薫は千尋を犬に譬えているけれど、BL用語の犬じゃなくて、自分を実は陥れた父の罪を千尋が嗅ぎつけて公にすることを恐れている。薫の父は、後妻に売春を強要していた。

奈落の底に堕ちた苦しみを味わせているのは薫、苦しんでいるのは、千尋。

途中で歯がゆくなってしまって、読書を辞めてしまった。
気が向いたら、また残りを読みます。

0

受けが女性

受けが女性にしか見えないです

0

可愛い宮緒犬

久しぶりに読み返し。この間の宮緒先生の本では攻めが病んでるやろ!な方でしたが、今作の攻めさんは「おお、普通より!」と思える犬っぷりでした。「あまり重かったりしつこくない方がよい」という方におススメしやすい宮緒先生の犬です。狂ってるなというところはありながら、可愛いめでこのワンコ、手に負えるなと思える程よさで好きなので萌2です。本編250Pほど+あとがき。

伯爵家の長子として生を受けた馨(かおる)。父の作った借財のため妓楼で男娼となり初めての客を迎えたのですが、やってきたのは同じ23歳ながら大成功をおさめた実業家の千尋(ちひろ)。会うやいなや「身請けさせてくれ」「こんなところにいてはいけない」の一点張りで・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
浅見(千尋のとっても優秀な秘書)、樋口(馨の家の元使用人)、薺(なずな、妓楼の禿、馨に懐く)ぐらいかな。薺も浅見も良かったよ~彼ら視点のSSなんかがあれば読みたかったです。

**好きだったところ

犬が可愛く思える箇所があったんです。狂ってるんだけど。着物はいじゃった後、馨がぶるって震えたら「すみません、すみません、こんな格好で寒いですよね」って謝るし、「どうしても会いたくて、来てしまいました」としょげてるし、「すけこましの絶倫」って罵られたら「ぐふぁ」って喜ぶし、もう可笑しくて可笑しくってたまりませーん。どうでもいいようなブサ男さんとか、甲斐性ない非イケメンなら、こんなに執着されても「イヤなこった」ですが、めっちゃ商才ある金持ちイケメン、執着されてお金をじゃんじゃんつぎ込んでくれて、箸すら持たせてくれなさそうな扱いをしていただけるなんて・・・(勿論足指を喜んで舐めて下さる)最高です。

受けさんはちょっとすっとこ入ってはいるものの、神の一族に連なるタイプの清廉潔白な方。
これから犬の扱いを覚えて、間違いなく幸せいっぱいな人生を送られることと思います。良いわ、この方。無敵だと思う。

勿論普通の恋愛がお好きな方には「こわい・・」というものかもしれませんが、宮緒先生書かれる変態イケメンの中においては、いたって普通よりかと思います。宮緒先生入門編としておススメしたい一冊です。

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