その体液は甘く、ヒトの食料となる―。

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表題作シロップ

望月時雨 ショクヨウマニアの高校生
晴 クラスメイト,ショクヨウ

同時収録作品シロップ

たんぼ 彼女に振られたばかりの大学1年生
ぽち 先輩から頼まれて預かっているショクヨウ

同時収録作品シロップ

敷島颯 ショクヨウ,高校2年生~
望月吹雪 ショクヨウに興味がある高校1年生~

その他の収録作品

  • Another case(描き下ろし)
  • あとがき(描き下ろし)
  • カバー下:漫画

あらすじ

体液が甘い蜜となり、人間の食料となる幻の生き物【ショクヨウ】。現代においては絶滅したとされていたが、ひっそりと人間に混じって暮らしていた。見た目は人間そのものの晴は、実はショクヨウ。いつかありのままの自分を受け入れてくれる人が現れるはず—その日を夢見ていたが、体から芳る独特の甘い匂いのせいで、あろうことかクラスメイトのいじめっ子・時雨にショクヨウと見破られ、"食べられる"ハメになって……?

【ショクヨウ】と人間の織りなす恋物語を3本収録。
大型ルーキー三ツ矢凡人の初コミックスついに誕生!

作品情報

作品名
シロップ
著者
三ツ矢凡人 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
シリーズ
シロップ
発売日
ISBN
9784864422574
3.8

(108)

(38)

萌々

(30)

(27)

中立

(13)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
17
得点
404
評価数
108
平均
3.8 / 5
神率
35.2%

レビュー投稿数17

不思議

ショクヨウと言う名の、人間と同じ姿かたちの生物。主に体液を蜂蜜のように食べていたが、現在は絶滅している。。。

そんなショクヨウが実は、人間社会に紛れて生活していた。晴はショクヨウということを隠して生きていたが、同級生の時雨にバレ、屋上で食される日々。でも、それは晴にとって嫌なことではなく。。。

ちょっと怖いですよね。
姿かたち同じなのに、ショクヨウとバレたら人間の命令には絶対に従ってしまうし、人身売買のようになることもある。何だか薄気味悪い感じがある中で、ショクヨウとのカップルが成立してますwwwこんな身近な所で、ショクヨウ潜んでたの?!
時雨と晴は、Hまで行ってないので、あっさり終わってますが、時雨の兄吹雪やその友達たんぼくんの話は、細かく描かれています。

ショクヨウは受と思っていた私をぶん殴る展開に、ビックリしました。吹雪くんそっち?!
あれ?彼女と旅行だったよね?あれ嘘?
そのへんが何となく腑に落ちないけれど、設定がとても気に入ったので、神評価です。

0

新しい設定

オメガバでもドムサブでもなく新たな人種BL。とはいえオメガバよりかな?tcb攻め大好きにはたまらない一品。秀逸です。ありがとうございます。

0

甘い甘い

めちゃくちゃ良かった(*´ー`*)
いじめっこに見えてじつわって設定も王道で可愛いんだけど
食べられる用の人間と同じ姿をした生き物設定がまたいいのです
オメガバースが今だいぶ王道設定になってますが
これもある意味いろんなパターン作家さんで読めたら楽しいんじゃないだろうか。
オイシイ男子がいっぱいってもゆる。
1冊同じ設定の3作品
どれもリンクしてるようでそれも良。
懲りずにこのシリーズ読みたいわ。
若い子ばっかりだったけど、老年とかでもよいよね
生産管理されてて定期出荷とか・・・や、それただのエロ本か

2

人であって人でないとは

相手をどう扱うか、どう接するか。
深く考えるとなかなか重くて、考えさせられる作品でした。

猫型ロボットはお茶の間のアイドルですが、この作品に出てくるのは「人型食物」です。
ジンジャーマンクッキーとかマジパンや砂糖菓子で作ったサンタクロースとかそういうのじゃなくて、話せるし、動くし、感情もある人間にしか思えない「ショクヨウ」。
昔は家畜と一緒に飼育して、体液を蜂蜜のように食べたり、肉も食べていたという説もある。人の命令には抗えず、人権もない。今は絶滅したとされている設定。
あ、悪趣味…というのが第一印象でした。

3CP登場します。
1CP目はDK同士、表紙の2人です。
「ショクヨウ」である晴と、晴の正体を唯一知っているクラスメイトの時雨。
そこにショクヨウマニアの教師が…という展開で、きつめの先制パンチを喰らいます。
素直になれない攻め横暴さを「可愛い」と思える方は萌えるかも。

2CP目は先輩からペットを数日預かってほしいと、ショクヨウを押し付けられた大学生。
「ショクヨウ」でも人として愛せると言っていた大学生が、実際にショクヨウと暮らしていくうちに…という話です。
戸惑いながらも情が湧いて、相手をちゃんと尊重して、大事にする。
このCPが一番萌えました。

3CP目は、2CP目の「ショクヨウ」と一緒に保護された颯と、そんな颯に一目惚れした吹雪(2CP目でショクヨウを後輩に押し付けた先輩)。
前出の2人よりも「ショクヨウ」として生きる過酷さが前面に押し出されているので、地雷の多い方にはかなり厳しい描写が多いです。
「人の命令は絶対」という「ショクヨウ」の本能を、他人が救えるのかという話でした。

1CP目を除いて、結構深いです。
「人の形をしている」から、人には出来ないことを遠慮なく出来ると考える人もいれば、人として存在ごと愛する人もいる。
「人じゃない」から「人権もない」と言いつつ、人格がある。重い。難しい。

作画もノリも軽めなところはあるし、女の子に見える受けが無理という方には「おっと」というキャラもいるので、好みは分かれるかも。
描き下ろしの軽すぎるノリからすると、作者さんの意図ではここまで考えさせるつもりはなくて、「こんなネタ、面白いかも」くらいのものだったのかもしれませんが、深読み隊の方は考えざるを得ない。
そんな作品でした。

1

〝食べられる〟ことのエロス

少年マンガのようなBLジャンルにはあまり見ない絵柄ですが、
表紙からは予想もつかない、細部まで創り込まれた世界観に引き込まれました。
タイトルの意味も内容を読むとしっくりくるものでした。

この物語には「ショクヨウ」なる人外の生き物が登場します。
彼らは人と変わらぬ姿でありながら、人とは違う異質の存在でした。
その体から甘い蜜のような体液が分泌され、
その蜜の味はショクヨウ自身の感情よって変化します。

そうした性質をもつために彼らはその名の通り、
人間の食料として家畜同然に扱われてきました。
けれど、そんな彼らも絶滅し、現代においては幻の存在となりました。

そんな現代に人々の中でひっそり生き続ける3人の「ショクヨウ」と人間の
切なく、重く、ときに甘い恋が描かれます。

まず1人目は高校生の【晴】
彼もまた正体を隠しながら人々の中で生きるショクヨウの一人。
普通の高校生として学校に通っていましたが、ある日、
同級生の時雨にバレてしまい、食べられてしまうことに…

なかなか素直になれないツンデレな二人がもどかしいです。

〝食べられる〟という行為を通して、無意識下では愛情を感じているのに、
ショクヨウであるために信じることが出来ず、喜ぶこともできない晴。

〝食べる〟という行為を通して、愛しているつもりなのに、
それを上手く伝えられず、傷つけてしまうばかりの時雨。

「ただのメシにそんな感情持ってねーよ」と晴に辛く当る時雨ですが
蜜を啜るためとはいえ、男の乳首を舐めたり、フェラ同然のことが
出来てしまうのだから、それが出来ている時点で十分好きだよね?

二人の恋の続きが気になるいいところで終えてしまいます。
でも、きっとこれからイチャイチャ展開があると信じています…!

あと、晴が教師に襲われかける場面でショクヨウには人間の命令に
服従してしまう習性があると明かされますが、特定の条件を満たした
相手などではなく、人間であれば誰の命令でも従ってしまうというのが、
とても恐ろしく感じました。


2人目のショクヨウは【ぽち】
大学生のたんぼはある日、先輩からペットを預かってほしいと頼まれます。

たんぼの元にやってきた「ぽち」は褐色の肌で、小柄な女の子のようで、
なぜか話すことができず、水を恐れ、エッチなことには積極的なのに
キスだけは嫌がるなど、何か訳ありげで、心許なくて儚げなところが
庇護欲をくすぐる美少年でした。

はじめはたんぼを警戒していたけれど、心を開き始めると懐き、
たんぼを喜ばそうと一生懸命になるところが健気で可愛らしいです。

ペットとしてではなく、恋人としてぽちを受け容れたたんぼですが
ぽちは結局話せないままで…いつの日か話せるようになるのかな?

3人目のショクヨウは【楓】
ぽち編で登場したぽちの面倒を見ていたショクヨウの楓と
たんぼにぽちを預けた先輩・吹雪のお話です。
ちなみに吹雪は晴編の時雨の兄でもあります。

かつて同じ高校で先輩と後輩として出会い、恋に落ちた二人。

ショクヨウに生まれたがために体を好きでもない男たちに捧げ、
それでも吹雪に惹かれてゆく心だけは止められなかった楓。

普段は飄々として、ショクヨウとしての自らの過酷な運命も
何ともなさそうにしている楓ですが、本当はしんどかったんだろうな…

この二人のお話は他二編に比べるとシリアス度高めですが、吹雪が楓の
ショクヨウとしての生を理解し、人間とショクヨウの垣根を乗り越え、
共に生きようとするという意味ではこの二人の愛が一番深く感じました。

ショクヨウによって晴のように一般家庭で育つ子もいれば、
ぽちや楓のように恵まれない境遇の子もいて、この楓編では
きっとこの世界では二人のように酷い扱いを受ける子たちの方が
多いんだろうな、と思わせる悲しい実態に触れられていました。

ちなみに3人のショクヨウの中で楓は唯一の攻めポジションです。

1

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