静寂のなかの、青い目と赤い唇。屍のそばの、生命の鼓動。 彼の悲しみ方は、なんと――美しくて、艶めかしい。

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デリンガー家の兄弟

Dollingerke no kyoudai

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表題作デリンガー家の兄弟

ドイツ人の兄弟 ヴェルナ(兄)、エルヴィン(弟)
リオ(スウェーデン人留学生)

あらすじ

舞台はドイツのミュンヘン。スウェーデン人のリオは留学のため、デリンガー家へホームステイにやってきた。そこに住んでいる美しき兄弟ヴェルナとエルヴィン。弟のエルヴィンは無口で表情を変えない青年であるのに対し、ヴァルナは年下とは思えないほど、知的で優美な上品さを持っていた。リオはヴェルナの佇まいに惹かれていく。だが、デリンガー家の兄弟には誰にも言えない秘密があった……。それを目撃した日から、リオの生活は一変する――!

歪な関係の兄弟とそれに惹きこまれていくリオの官能的でありながら、抒情詩のような優美さを持つ物語が、今ここに開演する……!

デリンガー家の兄弟1 32ページ
デリンガー家の兄弟2 33ページ
デリンガー家の兄弟3 28ページ
デリンガー家の兄弟4 28ページ
デリンガー家の兄弟5 30ページ
デリンガー家の兄弟6 30ページ
デリンガー家の兄弟7 29ページ
デリンガー家の兄弟8 32ページ
デリンガー家の兄弟9 27ページ

作品情報

作品名
デリンガー家の兄弟
著者
戸池みすき 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フューチャーコミックス
4.3

(3)

(1)

萌々

(2)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
13
評価数
3
平均
4.3 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数1

複雑に絡まった関係の兄弟から……

リオが兄弟二人のもとに引っ越してきて、三角関係になっていくお話です。
キャラクターの恋愛感情の向きが物語の中で変化していき、3人それぞれの印象も物語の初めと終わりでは全く違っていき、次々と読み進めたくなるお話でした。

物語の大半はリオの視点で描かれております。
前半部分では、リオが兄弟に入り込んでこの三人での関係に夢中になっていきます。その様は、リオにとっては幸せそうでもありながら、どのような結末を迎えるのか予想ができない不安を読者に与えていたと思います。
二人での関係から三人で秘密を共有するようにきっかけを作っていく兄の言動は、この兄弟の歪な関係をうかがわせ、物語のほの暗さを作り上げていく元となっていたと思いました。

そして、三人の結末を語る部分で急に視点が入れ代わります。
急な交代に最初はよくわからなかったのですが、その視点の代わり方が私は好きでした。
既に語られた物語を視点を変えて語るだけではなく、結末の部分は別の人物に語らせるというものでした。その交代した視点での終わり方は、三人の顛末を幸せなものだけでは終わらせずに、さみしさを読後感に色濃く残すスパイスとなっていました。

リオと弟、リオと兄、自分以外の二人に影響されながら兄弟二人とも変化していったのかな。
兄は恋愛感情を芽生えさせたような、弟は自分の魅力を周囲に気付いてもらえるような、そんな変化をしていったと思います。

2

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