イラスト入り
あれ?まだレビューがない…。
『吉原春情絵巻』の続編となっております。最初に軽く前巻のあらすじが書かれてはいますけど、順番に読むのが良さそうです。
前回、吉原で松の位の太夫をやっていた紅緒が今度は御台所に、そして、女衒だった左源太は将軍に…というトンデモな展開でした。捨て子だった左源太だが、実は先の将軍の落胤で、あれよあれよという間に将軍へと担ぎ上げられる。挙げ句の果てに将軍を継いだ後には、菊姫という正室まで用意されていた。
束の間離れ離れとなってしまった二人は、お互いを想うが…。
今回は攻め視点で話が進んでいきます。
展開は少々強引とはいえ、王道なストーリーとツンデレな受け、初恋同士、時代モノが大好きな私は楽しめました。
ちなみに、イラストはサマミヤアカザさんが描かれている為、攻めの左源太は爽やか好青年に見えますが、基本べらんめえ口調の江戸っ子です。
読み手によって好き嫌いあるようですが、
私は、面白かった、楽しんで読めました。なによりテンポが良いです。
昔の娯楽番組の時代劇調で、円満解決していくのでスカッとします。
空想世界の将軍を取り巻く大奥の陰謀物語なので、なんでもありっていうのも良かった。
将軍の御台所、正室に男性が入ってしまうと言うのも斬新。
紅緒は女子より美しくて、舞も謡もなんでもこなせて、剣術の腕も良い、ツンデレが可愛らしい
左源太は、捨て子じゃなくて、大奥の毒殺から守るために、生母(先代将軍の正室)が息を引き取る前に故意に逃がして匿った、ギリギリの策だったこと分かる。
大奥を解体する為に、紅緒を大奥に連れてくる作戦から、勝手に押しかけて大奥に入り込んでいる菊姫と名乗る男の正室候補など、色々盛り込まれていて、アッと言う間に解決していく。あっという間に読了してしまいました。
遊郭の言葉や、当時の江戸言葉の解説もあって、勉強になりました、